開催日:平成22年1月21日
1 包括的案件
〈報告事項〉
(1)暴力団幹部組員らによる詐欺グループを逮捕
県警察から、福井警察署、敦賀警察署及び本部組織犯罪対策課との合同捜査により、示談金名下で現金を騙し取った詐欺グループを逮捕するとともに、主犯格の暴力団幹部組員を指名手配した旨の報告があり、事件概要及び逮捕経緯等について説明があった。
各委員から、事件概要等について確認があるとともに、
「引き続き暴力団組織の壊滅に向けた取締りを強化するとともに、事件検挙の広報を積極的に推進願いたい。」
旨の発言があった。
(2)福井県警察葬の実施
県警察から、本年1月27日に大飯郡おおい町の総合運動公園において福井県警察葬を実施する旨の報告があり、開催目的及び執行概要等について説明があった。
委員から
「昨年11月に発生した小浜の殉職事案で優秀な警察官を失ったことは、大変残念なことである。関係者にあっては滞りなく式が執り行われるようよろしくお願いしたい。残された遺族に対しては精一杯フォローしてあげて欲しい。」
旨の発言があった。
(3)平成21年中の苦情受理・処理状況
県警察から、平成21年中における公安委員会及び警察あて苦情の受理・処理状況報告があり、苦情受理件数の推移、内訳及び処理状況、並びに監察課が推進した適切な苦情対応施策及び再発防止対策等について説明があった。
委員から
「第一線で各種事案に対応する警察官は大変だと思うが、経験豊富なベテラン職員に対する苦情が多いことを踏まえ、現場で苦情に発展することのないよう中高年を重点に指導を徹底願いたい。」、「特に、交通指導取締りにおいては、違反者等相手の心情に配意した適正な対応に心掛けて1件でも苦情が減少するよう指導願いたい。」
旨の発言があった。
(4)平成21年の街頭犯罪等抑止対策の推進結果
県警察から、平成21年中の街頭犯罪等抑止対策の推進結果報告があり、重点的に推進した主な施策及び推進結果、並びに平成22年の重点施策等について説明があった。
【主な推進結果】
○ 刑法犯認知件数 6,369件(対前年比371件減少)7年連続減少
○ 8類型認知件数 2,524件(対前年比176件減少)7年連続減少
○ 侵入盗認知件数 713件(対前年比150件増加)
【平成21年の主な施策】
○ 街頭活動の強化 〜「見える・見せる警察活動」の強化
○ 自転車盗難抑止対策の推進 〜自転車盗難防止ネットワークの構築と有効活用
○ 犯罪に強い住環境整備の推進 〜防犯ドクターの活用による防犯診断の実施
○ 万引き防止対策の推進 〜管理者対策による店舗環境の整備
○ 戦略的広報の実施 〜新聞、テレビ、リュウピーネットによる攻めの広報
【平成22年の重点施策】〜刑法犯認知件数8年連続減少を目指して
○ 街頭活動の強化
○ 侵入犯罪対策の強化
○ 自転車盗難抑止対策の強化
○ 車上ねらい対策の強化
○ 万引き防止対策の強化
各委員から
「侵入犯罪の発生状況の特徴について伺いたい。」
旨の質問があり、県警察から
「侵入犯罪の発生は約7割が市街地、残り3割が農村部で発生している。農村部での被害は、市街地に比べ居宅の無施錠率が高い。侵入口は正面玄関が多い。」
旨の説明があった。委員から
「一戸一灯運動の効果はあったのか。」
旨の質問があり、県警察から
「点灯率が上がった地域では夜間の侵入犯罪発生件数が減少するなど顕著な効果が表れていることから、今後も県下全域の普及率の向上を図っていきたいと考えている。」
旨の説明があった。委員から
「侵入窃盗から強盗に発展したケースはあるのか。」
旨の質問があり、県警察から
「幸い福井県では居直り強盗は発生していないが、侵入犯罪は凶悪犯罪に発展するおそれが高いので特に注意しなければならない。」
と説明し、委員から
「昨年侵入盗が増加した理由には不景気の影響もあるのではないかと思う。」
旨の発言があった。県警察から
「防犯ドクターの防犯診断を受けて二重ロックや二重サッシ或いは強化ガラスを施した住宅では、侵入犯罪が未遂に終わる例が多い。」
と説明し、委員から
「地元の公民館で防犯ドクターによる話を聞く機会があったが大変参考になった。この種講習会や防犯ドクターによる防犯診断の拡充をお願いしたい。」
旨の発言があり、県警察から
「昨年は防犯ドクターによる防犯診断等を約2,500件実施した。予算の制限もあって大幅に増やすことは困難であるが、今年は防犯設備協会の協力を得て約3,000件の実施を予定している。また、今後は、在宅時間の多い主婦層を対象に講習会を開催するなど、その効果的な実施方法等について検討していきたい。」
旨の説明があった。委員から
「今後も刑法犯認知件数8年連続減少に向けて是非とも頑張って欲しい。」
旨の発言があった。
(5)平成21年中110番受理状況
県警察から、平成21年中の110番受理状況報告があり、110番受理件数、内容の内訳と主な特徴、今後の対策等について説明があった。
【21年中の受理件数】
○ 総件数 42,956件(対前年比2,097件増加)
・ うち有効件数 33,352件(対前年比17件減少)
・ うち非有効件数 9,604件(対前年比2,114件増加)
【主な特徴】
○ 有効件数のうち、「緊急性のない110番通報」が41%を占めている
○ 非有効件数のうち、「いたずら電話」が56%を占めている
委員から
「元オリンピック金メダリストの坂井氏を一日通信指令室長に委嘱した『110番の日』の広報活動がテレビ等で報道され、正しい110番の使い方の広報面で相当の効果があったと思う。」
旨の発言があった。また、委員から
「いたずら電話の常習者に対しては厳しく対処する必要があるのではないか。」
旨の発言があり、県警察から
「常習者に対しては直接口頭で何度か指導を行うなど厳しく対処している。それでも改善が見られず業務に支障をきたすことになれば、法律に基づき対処したいと考えている。」
と説明し、委員から
「兵庫郵便局の強盗事件などは、まさに110番に基づく迅速な初動警察活動により犯人逮捕に結びついた好事例であり、そのような緊急を要する110番に対して悪影響があってはならない。いたずら電話等については厳正に対処願いたい。」
旨の発言があった。
(6)平成21年中における死体の取扱状況
県警察から、平成21年中の死体の取扱状況報告があり、昨年3月の組織改編で検視体制が強化されたことにより、検視官臨場率が伸張している状況等について説明があった。
【死体取扱状況】
○ 総取扱数 912体(対前年比83体減少)
・ うち検視官臨場数 310件(対前年比177件増加)
・ うち司法解剖数 67体(対前年比8体増加)
○ 検視官臨場率 34.0%(対前年比20.6ポイント増加)
○ 司法解剖率 7.3%(対前年比1.3ポイント増加)
各委員から、県内及び全国の検視及び解剖状況等について確認があるとともに、
「現場で検視にあたる警察官は大変だと思うが、今後も迅速・的確に対処願いたい。」
旨の発言があった。
(7)高齢運転者等専用駐車区間制度の施行
県警察から、本年4月19日から高齢運転者等専用駐車区間制度が施行される旨の報告があり、同制度は、高齢運転者等が安心・快適に運転できる環境整備等を目的としていることや、あらかじめ指定された区間(官公庁、福祉施設、公園、公民館、ゲートボール場等で駐車需要の満たされていない施設の直近道路上)において、公安委員会が交付した標章を自動車前面の見やすい箇所に掲示していれば駐車が可能となることなど、制度の概要等について説明があった。
委員から
「対象となる高齢運転者は何歳からか。」
との質問があり、県警察から
「70歳以上が対象となる。」
との説明があった。また、委員から
「本制度の導入もいいが、そもそも官公庁や福祉施設等に高齢者等専用の駐車スペースを設置してはどうか。」
旨の質問があり、県警察から
「官公庁や福祉施設等では、障害者専用のほかに高齢者専用の駐車スペースを設置するところが、徐々に増えてきている。」
旨の説明があった。委員から
「高齢運転者等専用駐車区間の選定に当たっては、必要性を含め条件を満たしているかどうか慎重に行って欲しい。」
旨の発言があった。
2 運転免許の処分関係
本日(1月21日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。
3 個別決裁
(1)放置違反金納付命令処分に対する異議申立補正書の受理平成22年1月、福井県公安委員会が受理した放置違反金の納付命令処分に対する異議申立てについて補正書が提出され、これを受理した旨の報告があり、了承した。(2)平成22年第1次交通規制の実施合計26箇所の平成22年第1次交通規制を原案のとおり決裁した。
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