開催日:平成22年2月5日
1 個別決裁
(1)放置違反金納付命令処分に対する異議申立補正書の受理平成22年1月、福井県公安委員会が受理した放置違反金の納付命令処分に対する異議申立について補正書が提出され、これを受理した旨の報告があり、了承した。(2)運転免許取消処分に対する異議申立の受理平成22年1月、福井県公安委員会に対し運転免許の取消処分に対する異議申立が提起された旨の報告があり、同申立書を決裁した。
(3)平成22年1月中の警察あて苦情の受理・処理状況平成22年1月中に警察に寄せられた苦情の受理及び処理状況について報告があり、これを了承した。
(4)ストーカー行為者に対する「警告」の実施平成22年1月14日、福井市内の男性に対し、ストーカー行為等の規制等に関する法律に基づき「警告」を実施した旨の報告があり、これを了承した。
(5)銃刀法改正に伴う行政手続法に基づく審査基準等の改定銃砲刀剣類所持等取締法の改正に伴う行政手続法に基づく審査基準の改定について決裁した。
(6)地域交通安全活動推進委員の辞職承認越前警察署長から地域交通安全活動推進委員の辞職願の副申があり、辞職を承認するとともに解職状を交付することについて決裁した。
(7)自動車運転代行業の認定申請認定申請者に対する調査結果の報告を受けて、申請者を自動車運転代行業として認定することを決裁した。
(8)県外特別派遣部隊の援助要求原発警備に係る第110次県外特別派遣部隊の援助要求を原案のとおり決裁した。
2 包括的案件
〈報告事項〉
(1)あわら警察署本荘駐在所の新築完成
県警察から、平成22年1月29日にあわら警察署本荘駐在所が新築完成した旨の報告があり、建て替え理由、施設概要及び開所式日程等について説明があった。
委員から
「同駐在所は道路面から奥まって建てられており、一般人に分かりやすく標示されているのか。」
旨の質問があり、県警察から
「本施設に面した芦原街道上に駐在所の所在を示す標識のほか、駐在所前にも県内初となる電光式の案内看板を設置したので、通行人が一目で分かるようになっている。」
旨の説明があった。委員から
「駐在所のミニパトカーは、車庫に入れてしまうと外部から見えなくなってしまうので、見せる活動の観点から外に出しておく方が良いのではないか。」
旨の指摘があり、県警察から
「ミニパトカーを見せることで犯罪の抑止力にはなるが、駐在所員が不在の場合もあり、車上狙いや盗難防止上車庫に入れておく必要がある。」
旨の説明があった。
(2)平成21年中の警察安全相談取扱い状況
県警察から、平成21年中の警察安全相談の取扱状況報告があり、相談件数の内訳、女性特有の相談(ストーカー、DV)の取扱状況及び特徴等について説明があった。
また、今後も、県民に対して警察安全相談窓口の広報を強力に推進するとともに、他相談機関との連携により休日・夜間等の時間外の対応強化を図る旨の説明があった。
【平成21年中の警察安全相談件数】
○ 総相談件数 6,959件(対前年比310件減少)
(主な内訳)
・ 犯罪等による被害防止関係 835件(対前年比236件増加)
・ 契約・取引関係等の金銭トラブル関係 790件(対前年比71件減少)
・ 職場・近隣トラブル、家事問題関係 680件(対前年比127件増加)
・ 迷惑行為・いたずら等関係 665件(対前年比129件減少)
委員から
「ストーカー事案では、警察措置の『警告』を行っているが、DV事案では、被疑者に『警告』はできないのか。」
旨の質問があり、県警察から
「ストーカー行為等の規制等に関する法律(いわゆるストーカー規制法)に基づく行政規制である『警告』はあるが、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(いわゆるDV防止法)では、『警告』は規定されていない。しかし、どちらの事案に対しても警察官が警察官職務執行法等に基づく指導・警告を行うことがあり、殆どの場合それで解決しているのが現状である。」
旨の説明があった。また、委員から
「犯罪等による被害防止関係の相談が増加しているが、これはどのような相談なのか。」
旨の質問があり、県警察から
「例えば不審者がいるのでパトロールを強化して欲しいなどといった犯罪の予防に関する相談で、そのほか犯罪の被害申告に係る相談なども計上されている。」
と説明し、委員から
「警察に相談したが結果的に犯罪に巻き込まれてしまう事例が他県で発生しているが、そのような結果にならないよう予防対策を徹底して欲しい。」
旨の発言があった。また、委員から
「犯罪予防に関する相談の増減は県民の体感治安と相関関係にあると思う。つまり、この種相談が多いという背景には、不景気による社会不安と相まって県民は体感治安が良くないと感じているからだと考える。今後も、県民の安全安心のために他相談機関との連携強化を図るなど、相談体制の充実と適正処理に努められたい。」
旨の発言があった。
(3)平成21年中の飲酒運転取締り状況等
県警察から、平成21年中の飲酒運転取締り状況報告があり、過去10年間における飲酒運転取締り件数の推移、飲酒運転の分析結果、周辺者三罪の検挙状況及び飲酒運転撲滅に向けた今後の方針等について説明があった。
委員から
「最近はアルコール成分を含んだ菓子類がたくさん販売され、それを食べて運転しても飲酒運転にはならないと勘違いしている人がいる。」
旨の発言があった。また、委員から
「全国的に飲酒運転の取締り件数が年々減少している中、福井県は昨年増加に転じている。取締りを強化したのか。」
旨の質問があり、県警察から
「飲酒運転は減少しているものの、常習者を始め違反者が後を絶たない現状において、今後も飲酒運転の取締りを強化する。」
旨の説明があった。委員から
「周辺者三罪の違反者に対しても交通反則切符を交付するのか。」、「一般人による飲酒運転の通報は多いのか。」
旨の質問があり、県警察から
「周辺者三罪は、運転はしていないので交通反則切符は交付しない。」、「平成19年7月に設置した危険運転ストップダイヤルによる通報は、同制度運用開始から現在までに419件受理している。」
旨の説明があった。委員から
「特に飲酒運転の常習者に対する対策を強化する必要がある。よろしくお願いしたい。」
旨の発言があった。
3 個別的案件
〈報告事項〉
(1)経理処理問題に関する自主調査結果
県警察より、先の県庁における全庁的な調査、会計検査院の動向及び警察庁の監査指導を踏まえ、県警察における適正な会計経理の保持の観点から実施した、経理処理問題に関する自主調査結果報告があり、平成16年度から平成21年8月までの間の県費及び国費の物品調達等に係る経理処理について、全所属を対象に取引業者の帳簿と県警察の支出関係書類との突合調査等を実施した結果、総額1,564万9千円の不適正な経理処理が確認されたとの説明や、不適正な経理処理の内容、不適正経理処理の発生原因のほか、具体的な再発防止対策及び返還方法など今後の方針等について説明があった。
また、今後は、今回の調査結果を受け、職員全体の意識改革など再発防止策の徹底を図り、適正な会計経理の保持に万全を期していく旨の説明があった。
各委員から、自主調査結果の内容、職員による返還方法及び現行予算制度の問題点等について確認があるとともに、委員からの質疑に対し、県警察から
「私的流用はなかった。」
と回答した。委員から
「警察業務の特殊性から特に緊急性を求められることが多いと思うが、厳格で県民から信頼されるべき県警察が、このような結果となったことを真摯に受け止め、内部監査機能の強化を図り二度と発生しないよう再発防止を徹底していただきたい。また、現状の制度や手続に問題があれば関係機関と協議し改善すべきである。」
旨の発言があった。
〈審議事項〉
(2)異議申立の審理
運転免許取消処分に対する異議申立(平成21年12月受理)について審理し、「棄却する」旨の決定をするとともに決定書(案)を決裁した。
4 運転免許の処分関係
本日(2月5日)実施した道路交通法違反に関する意見の聴取等の実施結果と処分内容に関する説明を受け、原案のとおりこれを決定した。
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