肝炎対策について

最終更新日 2023年1月20日ページID 010094

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肝臓とは?

 肝臓は、栄養分の生成や貯蔵、血液中の薬物や毒物などの代謝や解毒、胆汁の産生、体の中に侵入したウイルスや細菌による感染の防御などさまざまな働きをしており、私たちが生きていくためには健康な肝臓であることがとても大切です。

 肝臓は「沈黙の臓器」といわれており、肝臓に異常が現れても痛みなどの症状がないことがあります。そのため肝臓に異常が起こっても気付きにくく、異常に気付いたときには病気がかなり進んでいることがあります。沈黙の臓器と呼ばれているだけに定期的に健康診断などで自分の肝臓に問題が無いかを確認することは重要です。

 

肝臓の病気とは?

 肝臓の病気は、主に肝炎肝硬変肝がんになります。
 肝炎は、何らかの原因により肝臓に炎症が生じる疾患です。炎症により肝臓の細胞が破壊され、肝臓の機能が次第に低下していきます。肝炎の原因として最も多いのは、ウイルスの感染によって肝臓に炎症が起こる「ウイルス性肝炎」です。ウイルス性肝炎は、A、B、C、D、E型などの肝炎ウイルスの感染によって起こる肝臓の病気です。A型、E型肝炎ウイルスは主に食べ物を介して感染し、B型、C型、D型肝炎ウイルスは主に血液を介して感染します。中でもB型、C型肝炎ウイルスについては、感染すると慢性の肝臓病を引き起こす原因ともなります。肝炎を治療せずに放置すると、慢性的に炎症を繰り返すことで肝硬変や肝がんなどのさらに重い疾患に進展していく場合があるため、早期発見、早期治療が非常に大切です。
   
 B型肝炎、C型肝炎の詳細については、厚生労働省肝炎対策推進室ホームページをご覧ください。
 

肝臓週間、日本肝炎デー

 肝疾患について正しい知識の普及や予防の重要性に関する認識を高めることを目的に、厚生労働省では、7月28日を日本肝炎デー、7月28日を含む1週間を肝臓週間と定め、 肝炎に関する啓発活動などの実施を提唱しています。
 国内には、肝炎ウイルスのキャリアB型が少なくとも約110万人C型は約90万人いると推定され、また、肝炎を発症している患者は、B型が約19万人C型は約30万人と推定されています。
 そのため、一人一人が肝炎に対し正しい知識を持ち、肝疾患を予防することや差別や偏見をなくすことが必要です。また、ウイルス性肝炎への感染の有無は、血液検査で分かります。
 是非この機会に、肝炎について知るだけではなく、肝炎ウイルス検査を受けましょう。
 
 肝臓週間、日本肝炎デーに関する詳細については、厚生労働省ホームページをご覧ください。   
 厚生労働省の肝炎の普及啓発のための取り組みについては、「知って、肝炎プロジェクト」をご覧ください。  
 

B型肝炎・C型肝炎ウイルス検査について

 肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査でわかります。血液検査は、医療機関だけでなく、保健所でも受検できます。少しでも多くの方に早期に検査を受けてもらえるように保健所では、無料・匿名で検査を受けられます。(ご連絡を取らせてもらう必要がある場合や医療機関に紹介させてもらう場合等に、連絡先などの個人情報を確認させてもらうことがあります。)
 また、協力医療機関でも無料肝炎ウイルス検査を実施しています。
   福井県肝炎ウイルス無料検査のお知らせのちらしは、こちらをご覧ください。
 保健所で実施している検査の詳細については、こちらをご覧ください。
 医療機関での無料肝炎ウイルス検査の詳細については、こちらをご覧ください。
 

受診・治療について

 肝炎ウイルスのキャリア※では、全く自覚症状がなくても、肝機能検査で異常値を示すことがあります。また、肝機能検査の値が変動し、知らない間に肝硬変や肝がんに進行することがあります。このため、肝炎ウイルスに感染していることがわかったら、医療機関を受診して、肝臓の状態をチェックするための検査や指導を定期的に受け、健康管理に役立てるとともに、必要に応じて適切な治療を受けることをお勧めします。

 保健所での検査で肝炎ウイルスの感染が判明した場合は、専門医を紹介し、治療につながるようにフォローしています。
 肝炎ウイルスのキャリアであっても、定期的に肝臓の状態をチェックし、その状態に見合った健康管理に努めていれば、日常生活の制限などはほとんど必要ありません。さらに、インターフェロン製剤等により、ウイルス自体を体の中から排除することも可能となり、肝炎も完治が期待できる病気となってきました。
 ※肝炎ウイルスのキャリア:肝臓の中に肝炎ウイルスを保有している(持続的に感染している)状態

 福井県における肝疾患に関する専門医療機関の詳細については、こちらをご覧ください。

 

医療費助成について

 ウイルス性肝炎患者等の重症化予防推進事業
 保健所、市町、職域、妊婦健診、手術前の肝炎ウイルス検査で陽性と判定された方に対し、医療機関での初回の精密検査費用および住民税非課税世帯に属する方または市町村民税(所得割)課税年額が235,000円未満の世帯に属する方の肝炎定期検査費用の一部を助成しています。(定期検査費用の助成については、対象となる検査費用の全額の場合と一部の場合があります。)
 ウイルス性肝炎患者等の重症化予防推進事業の詳細については、こちらをご覧ください。

 B型・C型ウイルス性肝炎医療費助成制度
 B型・C型ウイルス性肝炎の有力な治療方法であるインターフェロン治療、C型肝炎のインターフェロンフリー治療およびB型肝炎の核酸アナログ製剤治療の一部を助成しています。
 B型・C型ウイルス性肝炎医療費助成制度の詳細については、こちらをご覧ください。

 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業
 B型・C型肝炎ウイルスに起因する肝がん・重度肝硬変の治療にかかる医療費の一部を助成しています。
 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の詳細については、こちらをご覧ください。

 

肝炎医療コーディネーター

 肝炎ウイルス検査の受検案内、医療機関への受診案内、助成制度の案内など、肝疾患に関する対応を行い、肝炎ウイルスの感染者及び肝炎患者(ウイルス性肝炎から進行した肝硬変又は肝がん患者を含む)と医療機関・行政機関などをつなげていく役割を担います。

 肝炎ウイルスの持続感染は肝がんの原因の一つと言われていますが、自覚症状があまりないため、感染していることに気づきにくく、継続的な通院をやめてしまうことがあります。肝がんになることや肝炎の悪化を防ぐためには、肝炎ウイルスに感染していることを早く知り、早く治療を行うことが大切です。

 肝炎医療コーディネーターは、肝炎ウイルス検査の未実施者へ受検を勧めたり、治療が必要な方に病院への受診を勧めたりすることで、適切な肝炎医療を受けられるよう、フォローアップや支援を行っており、福井県では約200人の方が活動しています。

 ※福井県肝炎医療コーディネーターの詳細については、こちらをご覧ください。
 

他人への感染を防ぐために

 B型やC型肝炎ウイルスは、主に感染している人の血液が体の中に入ることによって感染しますが、ごく常識的な注意事項を守っていれば、日常生活において周囲の人への感染はほとんどありません。以下のような事項を守るように注意してください。
・歯ブラシ、カミソリなど血液が付く可能性のあるものを共有しない。
・血液や分泌物がついたものは、しっかりくるんで捨てるか、流水でよく洗い流す。
・外傷、皮膚炎、鼻血などはできるだけ自分で手当をする。手当を受ける場合、手当をする人は手袋を装着するなど、血液や分泌物に直接触れないように注意する。
・乳幼児に口移しで食物を与えない。
・献血はしない。 

 

肝炎対策について

令和5年度福井県肝炎対策推進計画

肝炎対策基本指針(厚生労働省)

肝炎対策基本法(厚生労働省ホームぺージ)

 

 

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