第3回福井県科学学術大賞特別賞受賞者
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やまだ ただゆき 山 田 忠 幸 山田技研㈱代表取締役社長 <略歴> 昭和23年 福井市生まれ 昭和40年 北陸高等学校卒業 昭和62年 山田技研㈱創業 |
業績名 『気象/路面センサーによる省エネ制御とインターネットによる情報提供』
雪をテーマに長年開発研究を続け、冬季の路面状況を自動判別し、融雪装置を適切に制御する「気象/路面センサー」を開発しました。
路面状況を正確に把握することで、道路融雪が効率化され、省エネルギー、コストダウンに貢献しました。さらに、冬季の道路の安全確保、地下水の節水など省資源、環境保全にも大きな役割を果たしています。
≪開発研究の内容、成果≫
融雪装置の自動運転に用いるセンサーは、これまでは、降雪量や路面の積雪状況は判別できず、積雪にならない小雪の場合に過剰な運転を行う傾向があったほか、融雪後にいつ運転停止するかの判断、凍結防止のためにどれだけ運転するかの判断が困難でした。
そこで、降雪量や路面状況を自動判別する「気象/路面センサー」を開発しました。
「気象センサー」は、雪が融解するために必要な熱量を計測し、融雪設備を制御するという全く新しい発想による自動運転を実現しました。具体的には、センサーを擬似路面に見立て、①センサー上に落下する雪の粒子数を計数して降雪状況を判断、②センサー上の積雪で実路面の着雪状況を予測、③センサー上の積雪を溶かして実路面の融雪に必要な熱量を計測します。
「路面センサー」は、非接触で路面を横断的に計測し、路面からの光反射量状況、TV画像、温度分布から、路面の乾燥・湿潤・シャーベット・積雪・凍結等の状況を計測します。
「気象/路面センサー」の開発により気象状況、路面状況を正確に把握し、融雪装置を適切に自動制御。地下水使用量や電力使用量の削減が可能となりました。
また、計測データを道路管理者にインターネットで配信し、遠隔地からリアルタイムに路面状況を把握。除雪や凍結剤散布の効率化、道路状況等の自動案内にも活用されています。
これにより、積雪地域の道路の安全確保、冬でも運転しやすい道路環境づくりにも大きく貢献しています。
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