所長 あいさつ

最終更新日 2023年10月4日ページID 002224

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「療育」ということばは、故高木憲次氏によって「『肢体不自由児』の社会的自立をめざすアプローチ」について名付けられたことばでした。しかし今では、『肢体不自由児』のみならず、『障がいの確定していない子供たち』にも対象をひろげ、児だけでなく、家族への育児支援なども含めた広い概念として『療育とは発達支援なんだ!』という考え方がひろまってきているようです。そこで当センターでは、児への直接支援だけではなく、保護者・ご家族対象の学習会や地域の支援者対象の研修会の開催等にも取り組んでいます。そして、『今』だけではなく将来を見据えた「発達支援」となるようにこころがけています。津田所長

 福井県こども療育センターは、県内唯一の障がい児のための総合療育センターとして、昭和58年(1983年)4月に「福井県小児療育センター」として開設されました。医療法に基づく病院であり且つ、児童福祉法に基づく児童福祉施設(肢体不自由児施設、難聴幼児通園施設)として、心身に障がいのある子供やその恐れのある子供に対し早期から相談・指導にあたり、障がいの軽減と機能の向上を目指してきました。
 平成19年(2007年)4月に現在の施設へ移転と同時にリハビリテーション科を増設、重症心身障害児(者)通園事業A型を開設し、名称も「福井県こども療育センター」と改めました。現在は、療育相談部門(外来診療)、療育施設部門(医療型障害児入所施設「つくし園」、福祉型児童発達支援センター「つばさ」、生活介護事業所「オアシス」)、地域相談部門が連携して従来のサービスを維持しながらさらなる発展を目指しています。

 平成13年(2001年)5月にWHOの国際生活機能分類(ICF)が採択され、生活機能は「心身機能・身体構造」「活動」「参加」という三つの要素から成り立つとされています。「心身機能・身体構造」という「個人因子」だけでなく「環境因子」も考慮し「生きる」ということ全体を考えて支援していくことを目指す考え方です。「障がいの軽減と機能の向上を目指す」だけでなく、「障がいがある状態でもいかに楽しく生活していくか?」が大切にされます。「みんなと同じように」ではなく、「多様性を受け入れる」ことも求められています。
 つくし園の入所児は、少子化の影響や障がいのある児も地元で生活出来る環境が整いつつある成果が現われ年々減少しています。一方、高度の医療的ケアを必要とする児者の在宅支援としての短期入所のご希望は増えています。学校を卒業した後のご本人への活動支援も課題です。発達障害関連の受診のご希望は増加しており、保育や教育との連携、棲み分けがより重要になっています。地域の生活の場で利用者の方々が生活しやすくなるにはどのようにしていくとよいのか、当センターに来所していただくことだけではなく、地域の機関への支援、地域の機関との連携を大切にしていこうと思っております。

 漸く以前のように対面での研修会も開催できるようになりました。みなさまに療育センターの取り組みをお伝えできるように今後もオンラインの活用も続けます。福井県こども療育センターは如何にあるべきか、県民のみなさまのご意見を拝聴しながらスタッフ一同で熟慮し前進してまいります。ご支援、ご指導をお願いします。

こども療育センター所長  津田 明美

 

【医師紹介】 
所長
氏名:津田 明美(つだ あけみ)
出身地:石川県
経歴:1982年 大阪医科大学卒業
専門分野:神経発達症 、一般小児科
所属学会・資格:日本小児科学会認定専門医・指導医、日本小児精神神経学会認定医、子どものこころ専門医、日本小児科医会「こどものこころの相談医」「こどものこころの診療医」、日本小児神経学会、自閉症スペクトラム学会、日本発達障害学会、日本小児保健協会、日本児童青年精神学会
ひとこと:お子さん本人とご家族が『楽しい』と思えることがたくさんあるように医療の立場でお手伝いします。

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電話番号:0776-53-6570 ファックス:0776-53-6576メール:ryouiku-c@pref.fukui.lg.jp

〒910-0846 福井市四ツ井2丁目8-1(地図・アクセス)
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