知事記者会見の概要(平成21年6月15日(月))

最終更新日 2009年4月16日ページID 008778

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平成21年6月15日(月曜日)
10:30~11:30
県庁 特別会議室

 記者会見

 

【知事】
まず初めに、今回は6月補正予算の発表が中心ですが、先般開催された第60回全国植樹祭については、記者クラブ、メディアの皆様方にそれぞれの立場で報道やご支援などをいただき、厚くお礼申し上げます。

おかげをもちまして、県内外から多数の参加をいただき、成功裏に終えることができました。天候の問題や社会環境などいろんなことがありましたが、無事終えることができたことについてお礼申し上げます。
 60回目の節目にふさわしい、できるだけ手づくりで親しみやすい式典とし、また、水害で復興し、歴史的な遺跡である一乗谷地区という場所で行ったというのは、全国的にもあまり例がないように思います。そうした意味で、いろんな意義があったのではないかと思いますので、こうした結果を活かして、子どもから大人まで、さまざまな防災対策、森林、林業、森づくり、そして県民の環境、町や住宅の緑化、花づくりといった運動に広げていくことが重要ではないかという実感を深く抱いているところです。
なお、両陛下におかれましても、今回さまざまなご視察をいただき、また、沿道や会場周辺で多くの県民を中心に奉迎し、両陛下からも温かいお言葉をいただいたところであり、県民にとって大きな喜びとなり、励みにもなったものと思っているところです。

さて、21年度6月補正予算ですが、不況対策を第一にした積極型の予算ということです。当初予算でそうした発想や考え方をまず出したわけですが、これについては上半期で公共事業を8割発注ということを既にやっており、今、進行中ですが、先週末、6月11日現在の数字で約4割の発注が契約済みです。9月いっぱいで8割という予定です。
その後、県内の経済状況については急速に悪化している一方で、一部持ち直しの動きもあり、複雑な状況にありますが、こうした中での6月補正予算です。雇用対策、中小企業対策、公共投資の追加など、早期に実施が必要なものについては、できるだけ早く今回の予算で計上し、景気回復につなげたいということです。
なお、国においては、経済危機対策として、いわゆる「真水」で15兆円規模の補正予算を編成し、5月29日に国会で成立しているところですので、こうしたものを活用するわけです。

まず、今回の6月補正予算の規模ですが、220億円ということです。6月の予算は平成16年の豪雨災害の時も増えましたし、選挙の年も最初の予算が肉づけですので多く増えるのですが、それを除きますと、200億円オーダーの予算は平成11年の不況の時以来の大型補正予算の数字になっていると思います。
この結果、平成21年度の一般会計予算は5,028億円になり、前年度比8.4%増です。6月補正の段階では、災害があった16年度以来5年ぶりで、5,000億円を上回る予算になります。
なお、これは直轄事業などのいろんな事業量として計算しますと、220億円の予算というのは、事業規模としては255億円の事業量として確保されたことになります。これは当初予算の同じ事業量を足しますと、ほぼ1,000億円の規模になるということです。国の交付金を極力活用していますので、県のお金が要らないようなやり方をしたということであり、その点についてはご理解をいただければと思います。

次に、雇用対策についてです。
当初予算で1万4,000人の雇用確保を掲げましたが、残念なことに、有効求人倍率も1倍を切り、さらに、毎回何ポイントか減って、4月現在が0.54ということです。厳しい雇用情勢にありますので、まず、雇用基金の積み増しをして、新たに1,000人の雇用をプラスし、さらに職業訓練で100人の拡充ということで、合計1,100人の追加の雇用創出を図るということです。
来年の新規学卒者の就職が非常に気になるところですので、春、夏に引き続き、秋にも就職説明会を県単独で行います。それから、高等学校を中心に就職活動の応援をしなければいけないわけですが、先生だけではちょっと手が回りませんので、県立高校に19名の就職支援の応援団、コーディネーターを配置し、働きかけを強化していきたいと思います。
なお、今回休業している社員の社内研修を行う企業に対して、県独自で研修の企画や講師の派遣などの応援をする全国初の支援事業を実施しています。

次に、中小企業対策ですが、既に当初予算で500億円の経営安定資金の枠を設けています。さらに、経済団体からも、もっと小さい小規模事業者の経営安定の要請が強くあり、普通、「マル経資金」と言っている小規模事業者経営改善貸付け、これは日本政策金融公庫という金融機関が、そうした中小の事業者、まちの商店とか小さい工場などに貸し付けるわけですが、これに対して利子補給を行うことにします。これも全国的にあまり例のない制度だと思います。
 それから、消費拡大ということで春から実施している消費拡大フェア、「“ふるさと消費”元気フェア」ですが、8月以降から年末に向けての活動も大事ですので、追加して応援をするということです。春先の「“ふるさと消費”元気フェア」は、商店の皆さんからもいろいろ反響があったということですので、引き続きそうしたことをやろうということです。

次に、県内経済の活性化ということで、これは中部縦貫自動車道など主要な公共的事業の拡充、橋梁の修繕、道路の補修の長寿命化、あるいは消雪設備の前倒し、山ぎわの放置林の整備、敦賀湾の水島の浸食対策調査などを行うものです。
こうした結果、今回の公共事業については124億円の上積みをしており、さきほど申し上げた220億円の予算の半分以上を占めることになります。当初予算と合わせますと、公共的な事業は前年度に対して17%上回ることになります。また、県の単独事業については32億円上積みして、前年度比67%です。さきほど8割と申し上げましたが、こうした事業についても、すべて8割とまではいかないかもしれませんが、できるだけ前倒しをしてやるような運営をしたいと思います。
次に、同じ経済の活性化の中で、観光営業戦略の強化です。
市や町が実施する目玉観光地づくりの施設整備を、次年度以降のものをできるだけ促進するということで、こうした資金を使って観光地整備を実施していきたいと思います。
それから、恐竜博物館の魅力度アップ事業ということで、来年、恐竜博物館開館10周年になるわけですが、来館者の大幅増を目指して、これも目玉になりますが、世界最大級の恐竜の全身骨格を購入する交渉をしたいと思います。
なお、この骨格購入資金については、来館者の増加を営業的に努力するということと、こうした特別なものを購入して展示するわけですので、特別料金の設定による増収で賄うことができないかと考えているわけです。これはミュージアム・アップバリュー制度の第1号として実行したいと思っています。
この恐竜はカマラサウルスという名前です。ほぼ100%近く全身が揃っており、埋まっている状態で大体七、八メートル四方の大きさと思います。
そのほか、夏休み期間毎日、それから9月以降の土日、祝日において、有料道路、法恩寺山有料道路、三方五湖レインボーラインの普通自動車の通行料半額を実施したいと思っています。
次に、ふくいブランドですが、来年、本県でのAPECエネルギー大臣会合が決定したところですので、記念フォーラムの開催、それから今日付になりますが、政策推進課にAPEC開催推進室を設置します。さまざまな関係課と連携しながら体制の強化をしたいと思います。今回のエネルギー大臣会合を契機に、国際的なコンベンションの誘致を強化することを考えています。

3点目は、農林水産業であり、具体的には、米の大粒化の支援、ビニールハウスの整備、園芸の拡大につながります。地産地消に向けての農産物直売所の整備、これが5か所、山ぎわの集落間伐、それから水産物を新鮮に運ぶ最新型の保冷カーへの支援などを行っていきたいと思っています。
 
それから、環境投資、国のEV・PHVタウンのモデル地区に本県が全国8地区の1つとして選定されましたが、電気自動車等の次世代省エネ自動車の普及に向けて、電気自動車、プラグイン・ハイブリッド車の実証実験、マスタープランの策定などを行います。
それから、自動車通勤から自転車通勤に転換する方を対象に、電動自転車の購入に対し、電動自転車は安いもので1台5、6万円、ある程度いいものなら、10万円もするようですが、それに対し、1台3万円の助成を行うことを考えているところです。
それから、地上デジタル放送への完全移行に向けた県立学校のデジタル化の整備があります。携帯電話は今では不可欠ですが、不感地域の解消を進めたいと思います。

次は、県民生活の安心確保という面からの政策であり、耐震化が重要です。
県としては、県立学校の耐震化について6校の耐震化工事を行うことを予定しています。あわせて、市町の小中学校についても、これは極めて重要な政策ですので、市町においても今後の補正予算で積極的に対応されるよう指導していく予定です。
なお、奥越地区における特別支援学校の早期整備に向けて基本計画を策定することとし、勝山南高校の敷地・建物を利活用するための調査費用を計上することにしました。
次に、インフルエンザ対策です。薬の備蓄を前倒しして購入し、この秋以降のさまざまな感染の拡大防止に対応するということです。
 次に、交通安全などとも関わりますが、市町が行う子供の通学路の街灯整備を応援します。1,300か所に街灯を新たに設置するということであり、「安心で明るい子どもの道整備事業」というようなことをかねがね進めておりますが、今回いろんな財源も用意がありますので、通学路の安全確保をしていきたいと思います。
 次に、医療などの関係があり、国の制度も変わりましたが、これは主に、不妊治療費の助成です。1回10万円から15万円に引き上げるという、これは国の制度を活用するものでありますが、こうしたことも実施していきたいと思います。
 以上が6月補正の経済雇用対策の概要です。

なお、これから6月議会が始まるわけですが、9月末以降についても、今後予定を考えている事業と言った方がよいかもしれませんが、国のいろんな制度の具体化、景気の状況などを見ながら対応を考えたいと思います。
今回の追加対策と当初予算をできるだけ早期に実施し、できる限り早期に景気回復の兆しがなお強くなるように、県民の暮らしの安心にもできるだけ万全を期していきたいと思います。

【記者】
今回、補正が出ている分についてですが、改めて国内の景気に対する知事の認識をお伺いします。

【知事】
いろんな方の話を聞くと、繊維などの関係で少し注文が出始めているということで、明るいことをおっしゃる団体の代表の方などもおられますが、なお完全な様子はよく分からない状況ですので、こうした政策を強化しながら、できるだけいろんな統計、情報、聞き取りを強化して、機動的な対応をなお続けたいというのが今の気持ちです。

【記者】
さきほど植樹祭の話がありましたが、両陛下がお越しになり、どのような印象を持たれたかについて、改めて感想などはありますか。

【知事】
植樹祭が非常に落ちついた雰囲気で、我々の言葉を使いますと、福井らしく実施されたという印象をお持ちではなかったかと思います。特に、県内事情の説明をした中で、やはり、福井の共働きや、女性の皆さんの活躍、子育てなどに関心を寄せていただいていたように思います。どのような背景があるのか、昔からそうなのだろうか、繊維の関係、産業の関係もあるのだろうかなど、そうしたご質問もありました。

【記者】
国の交付金などをさまざま活用して、できるだけ県の支出を抑えるような努力をしたということですが、国が挙げたメニューを本県の事情にどうやって差し込むかという点で、一番心を砕いた点は何でしょうか。

【知事】
国の事業に合わせてやるというのではなく、自分たちができるだけ現場の声を聞いて、こうしたことをやりたいというものに活用していくという基本的な姿勢で予算編成をするように指示し、努力もしてくれたと思います。しかし、なおまだ、9月補正予算の中などでこれを具体化するといったことが重要ではないかと思っています。今回の予算でも、県独自とか、最初だといったものは、そうした工夫ができているのではないかと思います。
 どうしても各省庁や各局の考え方があります。そうしたものは縦割りで来がちですので、それをできるだけ排除するといったことが大事です。そのまま使えるとそれでいいのですが、なかなか現場ではそうもいきませんので、そうした考えでいます。

【記者】
経済・雇用対策の関係で、事業予算が170億円のうち、公共事業が大体7割ぐらいを占めていたと思いますが、この配分について見解があればお伺いします。

【知事】
もちろんそうした予算も国において確保しているのですが、中部縦貫自動車などの基幹的なものや、既に調査もしていますが、橋梁、保全系の事業、維持・修繕といったものの財源は非常に厳しいですから、今回、この財源を使ってやるのは、いわば絶好のチャンスでもあります。消雪装置、融雪装置なども多少あり、これも非常に要望が高いのですが、なかなか財源が確保できませんので、苦慮していましたし、さきほどの街灯なども、子どもたちの安全にとって重要だと思いますから、こうした維持系・保全系の事業を重視するということではないかと思います。

【記者】
恐竜博物館の今後について、予算としては2億7,000万円余りの予算で恐竜化石の購入などを見込んでいるということですが、これだけのお金を出してアメリカから購入するということに対して、それ以上の効果、恐竜博物館に対する魅力の向上につながるという効果があると思われて購入すると決めたわけでしょうか。

【知事】
恐竜博物館はちょうど10年になりますので、展示内容、展示方法など、次の段階に行くことが、入館者40万人をさらに50万人にするための条件になるのではないかと思います。今回のこの財源については、主に県外のお客さんが多いのですが、入ってきた方の料金や入館者増で賄うということです。経済的に考えれば、そこでまずリカバーできるだろうということです。それ以上に、いろんな効果があるだろうという予測を踏んでいるということです。お金の面で回収できないと話になりません。ですから、投資したお金が結果として利用者に喜んでもらって回収できる、無駄にならないような手法です。税金を投入しただけということにしてはいけませんので、数年かかると思いますが、あとで戻ってくるようにしないといけません。

【記者】
購入資金を回収できて、その上で、さらに大きな効果を生み出そうということですか。

【知事】
はい。景気対策のお金をそちらで使うとか、そうしたことではありません。

【記者】
今日、北陸地方整備局長が来て、国事業の話になると思いますが、今回の要望事項はどのようなことですか。

【知事】
主に港湾関係、新潟の港湾の関係ですので、敦賀港や福井港の整備、防波堤や、福井港でいえば消波設備などの整備が中心になるのではないかと思います。また、コンテナのいろいろな活用など、そうしたソフト事業の要請もしたいと思っています。

【記者】
プルサーマルの延期という話がありましたが、これに関してはどのように対応する考えですか。

【知事】
プルサーマルは、何か決められたことを延期するというよりも、実態として計画が後ろ倒しになっているから、それをどのようにしようかということであり、5年後には必ずやるということを改めて確認したということではないかと理解しています。なお、高浜については、予定どおりということになっていますので、そうしたつもりで対応すべきことではないかと思います。

【記者】
植樹祭の関係で、かねてから手づくりの植樹祭、簡素な植樹祭ということをおっしゃっていましたが、従来の植樹祭に比べて開催経費がどのぐらい縮減できたかを教えていただきたいと思います。

【財務企画課長】
実際にかかった経費については現在精査中ですが、予算額ベースでは総額で8億5,000万円ほどであり、過去の開催地に関しては10億円から15億円ですので、それよりは安くしているところです。

【知事】
お金のこともあるかもしれませんが、高校生などが自分たちでそうしたものに参加したという経験が大事です。滅多にないことですから、緊張もしたかと思いますが、子どもたちにとって、そうしたことに努めたということで、何か一生のものとして残ることがあるのではないかと思います。多少失敗することはあるかもしれませんが、そうしたことが万一あっても、それはそれとして、これからの経験になると思います。そんな例は全国にはこれまであまりなかったと思います。普通は心配だから、上手なプロの人が行うことが多いのですが、そうしたことを全部はできないとしても、プロの方と同時に、高校生や子どもたちがやるということが大事ではないかと思います。

【記者】
先日、直轄事業負担金の一覧表が県に示されたと思いますが、その内訳を見た感想、あるいは問題点や今後の対応などがありましたら教えてください。

【知事】
もともと福井県は、九頭竜川のパイプライン事業なども、具体的に事業内容をリストアップして、これがどうだというやり方で既にチェックしていますし、足羽川ダムもそうした協議組織を設けています。具体的に、事業費なり、何に使われているのか、この金額がどうなのかという議論をしていますから、違和感はないのですが、ただ実際、データなどをいろいろ聞きますと、何か非常に、細かく、これがこっちなのか、どっちなのかということになります。何か決まっているようでもないし、決めるのがいいのかということもありますし、チェックが非常に細かくなり、実務的にさまざまな困難を伴うことがあると思います。
 いずれにしても、前から申し上げていますが、内容のよく分からないものでこれくらい要るというのは、よくないことです。特に維持管理費などについては、土木、農林を含めてなくしていくという方向で進めるべきことだと思います。ただ、あまりこうしたものの精緻化を図っても、毎年これをやらなければいけないでしょう。限度があると思いますので、そうしたことはお互いに無駄なことですから、できればそういうものをなくせればと思います。やらなければいけないものはやらないといけませんが、やらなくて済むことを両方でやるのは無駄ですから、そうしたことをなくすという意味でも、工事や維持管理のこうしたいろんな経費については、市町村分はちょっと波がありますから、そうしたものは市町村として事務費は必要でしょうが、都道府県レベルのようなものは基本的になくしていくという方向で、両方で負担を持ち合いする構造、これをやめるのが基本ではないかと私は思っていますし、全国知事会でもそうしたことを述べています。

【記者】
追加で、国からの説明はまだ現段階ではないのでしょうか。

【知事】
やりとりはやっていると思いますが、どういうスタイルでやるかです。

【記者】
県の方から、ちょっと説明に来てくださいという求め方はしないのですか。

【知事】
ちょっとという話、言い方はどうかということはあると思います。実務的にちょっと、とやってもいいのだけれど、正式にどういうやり方をするかもまた考えなければいけないと思います。国と地方の正式な議論でしょうから、そんなやり方だけではいけないでしょう。話がなかなか難しいということです。出入口がはっきりしないというか、こっちに行ったり、あっちに行ったりで、絶対にこっちでやらなければいけないのかというと、そうでもないところもあったりするわけです。

【記者】
関西広域連合への参加の是非というのを6月議会で話し合うことになると思います。今までの知事の議会での答弁からしても、福井県が参加を留保しているという経緯もあって、参加しないのではないかという見方が強くなっているのですが、現時点で知事の考えと、6月議会でどのような議論の仕方をするのか教えてください。

【知事】
これについては、6月議会の中で議論を提示したいと思っています。8月に関西広域の会合がありますので、それまでに返事を出したいと思っています。
ただ、現段階の考え、意見としては、今提示されている話にはあまりメリットは感じられないというか、効率的、効果的な運営がうまくできて、メリットがあるのかについては不明であるということです。まずつくるんだということで議論を進めると、福井県民にその意味を十分に説明できないし、どうしても中心地域の自治体の意見に偏りがちになります。圏域ということですから、そういうと、何か真ん中という意味があるようでもあり、そこは人口も多いし、また大都市から見たら、いろんなバイアスもかかるわけです。そういうことですし、道州制との関係など、なかなか整理ができていないということで、消極的な気持ちを今抱いているというのが現状です。
もちろん、議会で十分、正式に議論させていただかなければいけませんので、今申し上げたのは、以前からのそうした見解を改めて申し上げたということです。他県がどう考えるかもあると思います。

【記者】
当然、幾らか負担をしなくてはいけないということもありますか。
【知事】
最小でも毎年、何千万円かの負担は当然生ずると思います。

【記者】
職員の数などもありますか。

【知事】
そうしたことも必要です。実務的な対応が要ると思います。1つの組織ですから、単なる集まりではありませんし、一種の自主的な組織ですから。

【記者】
そうすると、やはり参加しないのではないかと思えるのですが。

【知事】
今日の段階でどちらかという方針ではありませんが、6月議会で今申し上げたようないろんな問題を提示しながら議論させていただきたいと思います。

【記者】
「もんじゅ」について、国の耐震の審査がなかなか進まず、一向に結論が出ないということですが、文科大臣に要請に行かれた一方で、経産大臣への要請は日程的にどうなっていますか。

【知事】
文科省がメインですので、文科省の様子を少し見なければいけないと思っています。いずれにしても、「もんじゅ」については、以前、再開の方向を議論した時に、文科大臣が提唱をして、それから経産大臣という流れでした。当時は河村官房長官が文科大臣でしたし、中川さんが経産大臣でしたが、そうした議論の経緯ですので、文科省のいろいろな方針なりをもう少し明らかにした上で対応が要るのではないかと思います。実務的には経産省にもさまざまな要請はしていますが、正式なものとしては、どんなことを言うべきかということをそうした段階で確定したいと思います。

【記者】
文科大臣にお会いになった時に、工程もさることながら、組織とか人員体制の充実・強化について、国としての責任ある対応をとるようにという要望をされたと思いますが、それから二、三週間経ちますが、なかなか具体的にその答えは見えていないわけです。そうした状況について知事の考え方をお聞きします。

【知事】
塩谷文部科学大臣には5月12日に要請をしており、その内容は、原子力機構の組織・人員体制の充実強化、それから国家プロジェクトとしての責任ある工程を明確にすることと、主に2つを要請しています。そうした大臣への要請を踏まえ、現在、原子力機構、それから文部科学省が組織・人員の強化、体制の立て直しについて具体的な検討を進めているように理解しており、まとまり次第、県に報告があるものと思います。それから、工程についても、今、耐震安全の問題が並行してありますので、国の委員会の結論を待って、関係省庁との協議が整い次第、県に報告があるものと思っています。

【記者】
まとまり次第、報告があるということですが、知事として、いつまでに報告がほしいという考えはありますか。

【知事】
できるだけ遅滞なく早期にということです。あまり中途半端なものをいただいてもどうにもなりませんが。

 
── 了 ──

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