知事記者会見の概要(平成22年6月25日(金))

最終更新日 2009年9月16日ページID 012007

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平成22年6月25日(金曜日)
10:30~11:10
県庁 特別会議室

 
知事会見
 

 【知事】
  今日は、APECエネルギー大臣会合へ出席された大臣からの福井の子供たちへのメッセージと総合長寿学・ジェロントロジーの共同研究について発表いたします。

 まず、APEC出席大臣からのメッセージについてです。
 本県初の大規模な国際会議となりました2010年日本APECエネルギー大臣会合が、「低炭素化社会」の実現に向けて、クリーンエネルギーあるいは原子力その他様々な選択肢を地域の実情に応じて選択することによって低炭素化社会を作っていこうという「福井宣言」を採択して、成功裏に終わることができましたことに対し感謝を申し上げます。改めて、開催準備から当日の交通あるいは警備規制にご協力とご支援をいただいた多くの県民の皆さん、経済界をはじめとする様々な団体の皆さんにお礼を申し上げます。
 
 6月18日、金曜日に開催した歓迎レセプションで、直嶋経済産業大臣から福井の優れた3つの「E」が紹介されました。「越前和紙(Echizenwashi)」は、子供たちが越前和紙で提言を書いてくれたということに由来すると思います。「Eye-Glasses」は眼鏡ですね。それから、教育「Educatⅰon」です。

 私は、このあいさつをお聞きしましたのと、当日、会場で紙すきを披露しておられた人間国宝の岩野市兵衛さんのことを思いまして、急遽、翌日19日に越前和紙に福井の子供たちに向けて、各国の代表の皆さんからメッセージを書いていただくことを思いつきました。中学生たちが環境問題にジュニアフォーラムなどを行い取り組んできたので、そのリターンというか、お返しとして、ふさわしいのではないかと思いました。直嶋大臣にお話ししたところ、それはいいことだということで書いていただきました。

 会場に越前和紙を準備して、会議のコーヒーブレイクの時間などを利用して書いていただきました。直嶋大臣からは、「皆さんで話し合い考えられた成果を提言としていただきました。皆さんの提言を大切にしながら国の政策を作りたいと思います。未来を担う皆さんが、この経験を踏まえて、大きな視野でこれからも勉学に励まれることを期待しています。」とのメッセージがありました。
 アメリカのポネマン・エネルギー省副長官からは、「すばらしい貢献をありがとう。君たちは未来です。新エネルギーの未来を築くため、君たちの創意と創造性に期待しています」などのメッセージがありました。
 これから関係する学校に巡回して展示するほか、県立こども歴史文化館にも展示したいと思っています。
 
 また、「福井宣言」の発表を受けて、開催地の福井県としても、低炭素化社会の実現に向けて、原子力発電の人材育成にとどまらず、ゼロエミッションエネルギー(CO2排出量がゼロに近いエネルギー)の率先導入やエネルギー利用の効率化など、エネルギー先進地にふさわしい事業、スマートグリッド構想などいろいろあると思いますので、積極的にチャレンジし、着実に福井の地でこういうものが実現できるようにしていきたいと思っています。
  
 2つ目は、ジェロントロジー・総合長寿学についてです。
 7月8日、木曜日になりますが福井県と東京大学が平成20年度から進めている総合長寿学・ジェロントロジーの共同研究の研究発表を国際交流会館で行います。

 発表内容は2つで、1つ目が「医療・介護保険・健康診断の研究」で、2つ目が移動です。この移動というのは交通移動のことで、「移動・安全運転の研究」の分野です。 当日は、東京大学の組織である高齢社会総合研究機構の機構長である鎌田実教授と岩本康志教授、鈴木亘客員研究員(学習院大学教授)の3名が来県されます。

 まず「医療・介護保険・健康診断の研究」についてです。医療経済学を専門とする岩本先生と鈴木先生が全国で初めて都道府県規模で行った調査であり、県民の医療、介護サービスの利用、健康診断の結果の3つのデータの関連を、全体の傾向だけでなく個々人のレベルまで詳しく調べています。もちろん個人の特定に結びつくデータは全て削除するなど個人情報の保護は慎重に取り扱っているところです。県内17の市町の同意のもとに、レセプトを毎年約400万件、介護保険給付データ約30万件、健康診断約3万件のデータを、県の国民健康保険団体連合会に協力いただき、東大において両先生がデータを分析されました。健康長寿の福井県ということですが、県民の健康度が分析結果からもなるほど高いのだと裏づけられるか、また、県民が健康であることで医療費がどのくらい節約できるのかとか、健診をしている受診者は未受診者に比べてどの程度医療費が少なくて済んでいるか、病院にあまりかからなくて済んでいるかなどが当日明らかになると思います。
 また、市や町ごとにその住民の健康の特性も分析されるため、市町が有効な健康づくり政策や介護予防事業などの企画・実施に結びつけることができるのではないかと考えます。
 
 次に、2つ目の研究「移動・安全運転の研究」についてです。これは、車両・機械工学や人間工学の専門家である鎌田先生による、高齢者が安全に運転を続けたり、公共交通機関などの地域交通をより利用しやすくする仕組みをつくるための研究です。福井市と坂井市内の6つのエリアで県立大学の先生も参加し、昨年2月から4月までと今年2月にアンケート調査とグループインタビュー調査を行い、さらに平成20年12月からは新田塚自動車学校に協力いただいて、高齢者講習時の約1,000件の映像データの分析なども行っているということです。
  
 このジェロントロジー共同研究は、高齢者が「住みなれた地域で、自分らしく安心して長寿を全うする社会」、つまり「Aging in Place(エイジング・イン・プレイス)」を目指すものであり、マニフェストに掲げます「イキイキ・長生き健康長寿」をより効果的に実現することになると思います。
 今回は、研究成果について県民の方々に初めて報告する機会ですので、ご参加を願いたいと思いますし、このジェロントロジー共同研究への理解を深め、いろんなご意見もいただけたらと思っています。

 

 

~ 質 疑 ~


【記者】
  APEC参加大臣の寄せ書きは、いつから展示されるのでしょうか。

【知事】
 まず、参加した中学校10校の生徒たちに、みんな頑張ったねということで見てもらおうと思います。それから県立こども歴史文化館で展示するのがよいと思います。
 書かれている言語も異なりますし、英語も筆記体で書いてあるものも多いですから、子どもたちにメッセージ内容が分かるようにして展示したいと思います。

【記者】
 参議院議員選挙が公示されました。今回の参院選では消費税の問題が争点の1つになっています。民主党、自民党は10%程度の引き上げとしていますが、知事は消費税についてどのようにお考えでしょうか。

【知事】
 なかなか難しい質問です。私は、消費税率が3%から5%に引き上げられた時期に、仕事の関係でいろいろ携わっていました。消費税ができたときも大変でしたが、数パーセント引き上げるのも行政的、政治的な課題がいろいろあり、なかなか厳しいわけです。一方で財政の問題があり何とかして再建しなければなりません。やはり行政改革なり無駄の改善がどの程度進んでいるか、あるいは税制には、消費税、法人税、所得税などさまざまありますからそれらのバランスがどうかとか、これが国と地方にどのように付与されるのかなど、いろんなことがありますので、十分な議論が必要だというのが私の実感です。
 それ以上、何か政治的なコメントというのは、この時期ですから避けさせていただければと思います。

【記者】
  今の国の財政状況からすれば、引き上げはやむを得ないとお考えですか。

【知事】
  そのお金が、どこにどのようにして行くかということが大事なことです。大事なところに行かないといけません。

【記者】
  サッカーワールドカップで、日本がデンマークに勝利した試合をご覧になりましたか。ご覧になったのであれば感想をお願いします。

【知事】
  ライブでは見ていませんが今朝のニュースでVTR映像を見ました。フリーキックが2つ見事に入りました。あんなにきれいに絵に描いたように入るものかなと思いました。ボールをキープできず1失点はありましたね。かなり体格に差がありましたが、実によく頑張ったと思います。
 いずれにしても、スポーツで頑張っていただくことはよいことです。元気が出ますね。

【記者】
  今回の参議院議員選挙に期待することを一言お願いします。

【知事】
  前回の衆議院議員選挙は、夢や理想などいろんなことが話題になり政権交代が行われたわけですが、今回はマニフェストなり選挙テーマがどうなのでしょうか。私たちが住んでいる地方の元気が出るとか、地方がよくなるというテーマを、福井県の選挙でも全国的にも選挙戦を通じてはっきりしていただきたいと思います。特に、参議院は衆議院と全く同じではありませんから、特色というか、何かそういう意味のある特色のあるやり方で、今回は地方自治などの課題、落ちついてじっくりやれるテーマがもう少しトーンアップしたらいいと思います。

【記者】
  現状では、地方の活性化に対する議論が足りないところがあるとお考えですか。

【知事】
  全体にそう思います。ただ選挙戦を通じて議論はできると思います。ただ、ばらばらに論じていると選挙公約と福井の場で論じているものが別なものになるといけませんから、そこがうまくセットされて、かつ、新幹線や高速道路、地域の活性化の話にうまくつなげて大いに論じていただきたいと思います。また、県民の皆さんの理解が深まる絶好の機会だと思いますから、理解が深まるようにしてほしいと思います。

【記者】
 先の国会で地域主権関連3法案が継続審議となりました。地域主権、地方分権を進めてほしい地方の立場から、知事の所感をお聞かせください。

【知事】
  地域主権については、地域主権戦略大綱や関連する法律ができるだけで解決できるものではありません。地方分権というのは、一朝一夕には進みませんが、それぞれの節目ごとにできるだけ着実に進むようにすることだと思います。過去の経験からも、100%満遍なく行くことは少ないと思います。先ほどの話と関連しますが、どうしても国全体の話になってしまいますが、それはみんな地方自治に関係しているのです。参議院選挙のときには、衆議院選挙以上に格好のテーマだと思いますね、

【記者】
  昨日、前原国土交通大臣が福井市や坂井市、あわら市で街頭演説をしました。北陸新幹線については、やらないとは言っていないという言い方で、在来線や地元負担の問題を挙げ環境を整えているところだという言い方をしていました。前原大臣は参院選後に着工の判断をするような言い方をしていますが、大臣の発言に対してどのように思われますか。

【知事】
 この選挙を通して夏ごろまでにということですから、大いに話題を詰めてもらいたいと思います。国の調整会議などいろいろありますが、我々は、既に意見を述べていますから、早く話を進めていただき、議論をしている中身も県民や国民によくわかるようにしてもらわないといけないと思います。どこまで話がいっているのか、ちょっと分かりにくいところもありますから。

【記者】
 3年前の参院選で、当時の安倍首相が来県し、北陸新幹線について、政府・与党の検討委員会を立ち上げて年末までに議論させるという話をしましたが、その後、状況はあまり変わらないまま今日に至っています。昨日、前原大臣は責任を持って政治をやる、きちっとやる環境になればやるという言い方をされていますが、どのように思われますか。

【知事】
  早くやる環境にしていただきたいと思いますね。責任を持って。

【記者】
 早くということを言い続けることはわかるのですが、環境を整えることに対しての地元の協力についてはいかがでしょうか。

【知事】
  特に何かそういうものを求められているわけではありません。国で検討しているわけですから。我々は必要なことを申し上げています。敦賀まで決定していただいて、後は地元負担とか、そういうものを含めてやっていただければいいことだと思います。

【記者】
  関西電力美浜1号機が40年超の運転をするに当たって、事業者が40年を超えるまでに、はっきりいつまで運転し、その後はどうするという方針を打ち出すべきかどうかについて考えをお聞かせ願います。

【知事】
 6月18日に、美浜1号機の40年目の高経年化技術評価と長期保守管理方針が国の委員会で了承され、現在、認可のための手続中と聞いています。それを受けて、関西電力において具体的な運転方針が示されると考えています。

【記者】
 何年間か運転するとなった後には、廃炉なのか建てかえなのかという話が出てくると思いますが、その辺も含めて40年までに、きっちり県に示すべきでしょうか、それとも、状況次第で事業者の判断ということでしょうか。

【知事】
 そういう考えを示されるのが関西電力の立場だと思います。今いわれた事柄について、いつの段階で、どう判断を加えるかというのは、そのタイミングを関西電力が考えるべき話であって、それを我々が受けて、どうお話しするかということになると思います。

【記者】
 知事は就任されたとき、前知事時代の15基体制堅持を表明しておられました。15基体制であればリプレース(置き換え)も構わないとお考えですか。15基体制を堅持するかどうかも含めて考え方を教えてください。

【知事】
 これは、これから具体的にどういうご提案があるかによるのではないでしょうか。

【記者】
 これまで県内自治体の首長は、選挙の第一声の際、大体自民党の陣営に行かれていましたが、今回の参議院選挙では政権与党の民主党に配慮し、かなりばらけました。出席することで政治的な姿勢をある程度示すことになると思いますが、知事自身は、県の首長の立場として、そういうものを是とするか、特定の陣営に顔を出さず各党の関係者とは是々非々で付き合うべきと考えるか伺います。

【知事】
 いろいろ個々の政治に携わっている方の考えだと思います。ただ、今回についてはこういう状況ですから、特にコメントはいたしません。

【記者】
 知事自身は、求められたら判断しようと思われますか。それとも、県民党の立場から、どちらの政党にも等間隔でとお考えですか。

【知事】
 もともと県民益を第一に行動したいと思っています。

【記者】
 地域主権戦略大綱の中で、一括交付金に関する表現が地方にとって後退したと受けとめられる部分があるとされますが、どのようにお考えですか。

【知事】
 地域主権戦略大綱の中身が少し弱いのではないかという一括交付金のお話ですね。
 一括交付金は、性質としては、あまり補助金が零細にならないようにするという意味ではよいのですが、これによって国全体の支援のお金が減るのでは意味がありません。名前だけとって実がとれないということが三位一体でもありましたから、そういうことになってはいけないと思います。それから国の関与で相変わらず大事なところが抑えられてしまうと、結局、あまり一括でないことになるので、そこを実際の行政の現場でできるだけ少なくするようにしないとけないと思います。

【記者】
 鳩山首相が1丁目1番地としていた地域主権の位置付けが、首相が変わったことで、弱まっているのではないかという見方についてどう思われますか。

【知事】
 地方分権については、言葉はともかく成果を出してもらえばいいことです。

【記者】
 首相の交代前後で変化は感じられなかったでしょうか。

【知事】
 その辺の様子は、まだ始まったばかりでよくわからないですね。

【記者】
 6月28日から高速道路無料化社会実験が始まります。福井県では舞鶴若狭自動車道が対象ですが期待などを教えてください。
 また、民主党は段階的な無料化を掲げていますが、一方で高速道路建設のためには財源も必要になるという相反するような状態です。前原大臣が料金の上限制を打ち出しましたが結局実質値上げになる方が多いということで、今のところ先送りされている状況ですが見解をうかがいます。

【知事】
 高速道路無料化社会実験は、特に、若狭地方、嶺南地方の観光などをもっと知っていただきたいということを考えると、これ自体は歓迎すべきことだと思いますし、よいことだと思っています。これが全体の高速料金にどうはね返るのか、財政がどうなのかということですが、財源としては1,000億円くらいでしょうか。国が負担すると言っいますから、国の財源の中のあるものをここへ持ってくるということですね。あるものが減るというのは、減るあるものが何かにもよりますが、1,000億円程度の大きさでこれをやろうということであれば、直接福井県にとって、また国の財政にとっても致命的なものではないと思いますから、よいことだと思っています。
 2点目については、もっと大きい話で、これは単に物事を安くするから済むという話ではないと思います。特に福井県のように、まだミッシングリンクが中部縦貫自動車道などいろいろ残っている地域については、そういうものが遅れてはいけないわけですから、十分、福井県の立場を主張しなければならないと思っています。

【記者】
 消費税増税について、知事は、先ほど、必要に応じてどこにどうやってお金を使うかが大事だと話されました。消費税の地方への配分は現行1%ですが、仮に消費税率が上がるとしたとき地方配分の比率に関して、どのようにお考えですか。

【知事】
 これは上げるべきだと思っています。その前提はともかく、もしそういうことになれば、地方消費税を充実しなければならないというのが全国知事会の意見です。

【記者】
 JR福井駅西口再開発について伺います。知事は、6月県議会で、中に入る施設はNHKとの相乗効果も考えて中身を検討したいといわれましたが、どういう種類のものを考えているのか、もう少し具体的に教えてください。

【知事】
 県庁の中で、さらにいろんな議論もしなければいけませんし、場合によっては県庁以外の方の意見も聞かないといけないかもしれません。そこで、どういうタイプのものというのは出てくると思います。9月までには決めないといけないです。

【記者】
 NHKとも相談されるのですか。

【知事】
  福井市がまず前面に立たれると思いますが、我々もNHKの上にということになれば、協働して話を詰めていかないといけないと思います。NHKには、報道のお立場がありますから、その関係の中で最大限に何かうまくできる方法があるかですね。せっかくですから。

【記者】
 美浜1号機について伺います。日本原電敦賀1号機が40年を超えたときに、事業者に中間安全確認を求められましたが、今回も同じように求めるのでしょうか。

【知事】
 まだ提案がないものですから。

【記者】
 先ほど地方消費税の比率を上げるべきだとおっしゃいましたが。

【知事】
 それは一般論として申し上げたのであって、消費税をどうだという話と結びつけた議論ではありません。一般的に消費税が、もし引き上げられた場合には、地方消費税も充実させるべきだというのが全国知事会の変わらぬ意見だということを申し上げました。

【記者】
 割合として、どのくらい引き上げるかというところまでは考えていないということですか。

【知事】
 できるだけというのが全国知事会の意見でしょう。なかなかこれも容易なことじゃないと思います。大分前になりますけれども、過去に5%に引き上げるとき、仕事の関係で大変苦労をした思いがあります。綱引きになりますから大変な作業です。

 

―― 了 ――
 

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