知事記者会見の概要(平成22年10月22日(金))
平成22年10月22日(金曜日)
10:30~11:10
県庁 特別会議室
【知事】
今回の発表事項は数点あります。まず、まだ雪は降っておりませんが今年冬の雪の話を申し上げます。
気象庁では、今年の猛暑の原因をラニーニャ現象と分析しています。この現象が発生する年は大雪になるという一般的な地球規模の観測であることから、例年対策を講じていますが、今年はさらにそれ以上の対応をする必要があると思います。ハード、ソフト両方ありますが、特にソフト面の対応も重要だと思います。11月7日(日)が立冬ですので、その前の11月5日(金)に除雪対策本部を設けたいと思っています。
1つ目は、救急医療機関周辺の車道、歩道の除雪強化です。
車道除雪は、県立病院、済生会病院などの9つの病院群輪番制参加病院に加え、新たに、福井愛育病院など8つの周産期母子医療センターを加えた合計10病院の周辺の基幹道路と市町道路を、5センチ以上雪が積もった場合に除雪をする体制をとります。そのほかにも、さまざまな対応をしたいと思います。
2つ目は、県と市町の連携した除雪体制強化です。
昨年は、短期間の集中した降雪により、特に嶺北地域で圧雪による渋滞が生じました。今年は、消雪施設を8キロ増設するとともに、昨年より5路線多い109路線で、県が市町道を、市町が県道を相互に除雪します。また、各土木事務所に県と市町による冬季道路情報連絡会を設けます。県と市町がお互いに臨機応変に除雪をし合うということです。
3つ目は、県民の皆さんとの共動による歩道除雪の推進です。
歩道除雪は、JRの主要な5駅である芦原温泉駅、福井駅、鯖江駅、武生駅、敦賀駅付近と小学校から半径500メートルの範囲で機械を利用して実施していますが、より歩行者の安全を確保するには、地域の方々の協力をいただくことが必要だと思います。
そこで、企業に歩道除雪の協力をお願いすることにいたしました。12月中旬までに協力が得られた企業には、20センチ以上の降雪が見込まれる場合に、県から降雪情報をメールで提供し、企業周辺の歩道除雪をお願いしたいと思っています。
4つ目は、高速道路の除雪です。
これは中日本高速道路株式会社等との連携が必要です。ETCの休日特別割引や無料化により、特にマイカーなどの交通量が増えていますので、相当混乱も考えられます。中日本高速道路株式会社と国、警察本部などと情報を共有して、除雪あるいは情報提供に一層努めたいと思っております。臨機応変にさまざまなことをしたいと思っています。
2点目は、越前がにラッピンク電車の運行です。11月6日(土)から越前がに漁が解禁になりますが、この季節に首都圏の誘客拡大を図るために、解禁直前の11月1日(月)から12月4日(土)までの約1カ月間、首都圏エリアで乗客が多いJR中央線快速電車、東京-高尾間において、越前がになど本県の食のデザインを施したラッピング電車を1日平均10回程度運行します。
昨年は7月に、夏休みを意識して恐竜ふくいのラッピング電車を走らせましたが、本県の食をデザインしたラッピング電車の運行は、今回が初めてということになります。本県の冬の味覚である越前がにを中心に、若狭ふぐ、水ようかん、越前おろしそばなどをアピールすることになります。いろんな計算の仕方がありますが、想定乗客数94万人に福井の魅力をPRするというねらいです。
また、10両編成の先頭車両には、来年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」のキャラクター三姉妹を描いて、福井とお江やお初さんなどのゆかりをPRしていきます。
3点目は、女子栄養大学との連携についてです。10月29日(金)に、女子栄養大学と「食」と「健康」に関する提携協定を締結します。女子栄養大学は、全国で最も多く管理栄養士の合格者を出している日本一の栄養系大学です。この締結の背景ですが、11月21日(日)に、第4回全国高校生食育王選手権大会を福井で開きますが、女子栄養大学の香川芳子学長に審査員長を昨年に引き続きお願いしています。そういうご縁もありまして連携をするものです。
提携内容が幾つかあります。1つ目は、大学ゼミへの職員の派遣、それから大学ゼミの本県への受け入れです。2つ目は、福井独特の食であるへしこなどの発酵文化の共同研究。3つ目は、大学の食堂での福井の食材を使用した福井ランチの提供。4つ目は、大学の埼玉県の坂戸市にあるキャンパス近くの農園で「伝統の福井野菜」を栽培し、学生の皆さんに知っていただくということです。板垣ダイコン、河内赤カブ、穴馬カブラなどを栽培するということです。
この締結を記念して、10月29日に、私が福井の食について学生200名ぐらいを対象に特別講演を行いたいと思っています。いずれにしても栄養について研究する学校ですので、今後の連携に努めていきたいと思っています。
4点目は、COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)の関係です。
COP10が今、名古屋で開催されていますが、10月23日(土)と24日(日)の両日、福井県への公式エクスカーションを行います。これは中部圏知事会議等で、広域の議論として提案した結果、こういうエクスカーションが実現しました。
福井県としては、日帰りで2コースを予定しています。23日は、ラムサール条約湿地の三方五湖や中池見湿地を中心にめぐる嶺南コース。24日は、県立恐竜博物館と永平寺を中心に嶺北をめぐるコースです。それぞれ各国から40人ぐらいの皆さんがやってこられると思います。
なお、19日には、COP10内の式典において、越前市の団体が生産したコウノトリ呼び戻す農法米の新米が提供されたということです。
最後ですが、まちづくりの関係です。
9月議会で西口再開発については方向性が出たところですが、今後、福井市が目標とする年内の組合設立認可申請に向け、責任を持っていただいて、地権者、NHKなどとの調整を進め、再開発事業全体をまとめる必要があります。県としては、事業の進捗を見守りながら積極的に協力し、またNHKとの連携などについても独自にさまざま検討を進める必要があるだろうと思っています。
これからの課題ですが、福井市を例にとると西口再開発の方向性は見えてきたわけですが、駅周辺のにぎわいとか福井の中心部の方向づけについては、西口だけの議論では十分な解決ができないというのは当然であり、こうした西口の再開発、あるいは、アオッサから西武にかけての誘客動線の確保、今さまざまな努力も進めていただいている駅前商店街の魅力創出、さらに今後、新幹線の問題もあり、この地域全体を広くとらえていくこと、全体的な議論が極めて重要かと思います。
要するに、これまで東西駅前広場や連続立交事業あるいは西口地下駐車場など駅周辺のまちづくりということを福井市と一緒に進めてきましたが、さらにより大きな全体性を持った議論といいましょうか、検討を進める時期に来ているのではないかと思います。福井城址、中央公園、柴田神社、あるいは足羽川右岸の浜町界隈、フェニックスプラザ、田原町周辺、江戸時代からの古い中心市街地である呉服町など、それから足羽山、足羽川といった地域全体の検討を始める時期ではないかと思っており、そういう方向で臨んでまいりたいと思っております。今日は、そういう基本的な姿勢を申し上げたということです。
今後、市とも十分相談をし、民間の協力も得ながら、県都の新しいデザインといいますか、再設計というのが必要だろうと思います。
それから、あわせて、それぞれ県内の都市、小浜、敦賀、武生、鯖江、勝山、大野、あわらなど、さまざまな地域もそれぞれ中心市街地の都市問題を抱えているわけですので、これまで個別的にもさまざまな議論を進めておられますが、それぞれの地域でもこうした議論を進める時期ではないかと思っています。
~ 質 疑 ~
【記者】
駅西口周辺の関連で全体的な議論が必要だとの話でしたが、具体的な進め方として、どういった議論の場で進めていこうとお考えですか。
【知事】
そういう時期であると、そういうタイミングであろうということを申し上げました。これからさまざまな形で議論をすることが重要かなと思います。
【記者】
さまざまな形というと。
【知事】
それは、福井市としては全体にどんなふうに考えたらいいのかとか、いろんな議論があると思います。それから福井城址についても、それぞれ福の井を整備したり、御廊下橋を整備したり、あるいは見学コースをつくったりしていますが、そういうものをどうしたらいいのかとか、中央公園との関係もありますし、さまざまな議論をそれなりには進めておりますが、かなり全体性を持ってみんなで議論していくという、そういう機運を出していくことが重要であると思います。
【記者】
その全体というのも、西口と同様まずは福井市が考えてということでしょうか。
【知事】
もちろん福井市も中心になって考えていただかないといけませんが、県も考えていかないといけないところもあると思います。どこがそれぞれ何を考えるとか、非常に大きな話になると思いますから、これからのテーマだと思います。
【記者】
まちづくりを考える時期だということですが、最終的にどういった計画とか具体的な最終案というのはどういう形でまとまるのでしょうか。
【知事】
これは、話は長期間にわたりますし、広いですから、これからみんなでどういうことがあるのかというのを基本から考えていくのだと思いますね。これまでは断片的にいろんなことを論じていました。
【記者】
具体的に整備計画みたいなものはでき上がるということですか。
【知事】
そこまでは、まだわからないです。さまざまな種類のものがあると思います。
【記者】
いろんな関係者が集まって検討する場をつくりたいということではないのですか。
【知事】
まず、そういう機運を盛り上げていくということです。
今までは、西口とか中央公園のあそこをどうするとかという話をしていましたが、それはそれで進めなければいけませんが、もう少し広くということです。
【記者】
知事がおっしゃることで、そういう機運を発信したいということですか。
【知事】
そういうことです。そういう動きを出していきたいということです。西口だけで論じていては、決して問題解決しません。
【記者】
例えば駅前の商店街に関係者とか、いろんな関係する人が集まって、何か話し合うということではないのですか。
【知事】
ではありませんね。
【記者】
県としては、どういうアクションをお考えでしょうか。
【知事】
これからです。
【記者】
それもこれから考える。
【知事】
はい、考えます。
【記者】
そうすると、まず駅前だと徒歩圏内だと思うのですが、先ほどお話の中で出た足羽山やフェニックスプラザだと歩いては行けないですね。
【知事】
福井市を例にとると、田原町の鉄道の結節をどうするとか、いろんな意見が出ていますが、そういうものを絡めて、みんなで全体的な気持ちを持っていろいろ論じていくという機運を盛り上げていくことかと思います。
【記者】
要はそこで、それぞれ、例えば田原町なら田原町でまちづくりをやっているけれども、それを結びつけるような機運を高める。
【知事】
そうです。
【記者】
インフラというのもあるし、歩いている道路ということもあるかもしれないし。
【知事】
ソフトもあるし。
【記者】
それは、例えば何キロ圏内とか何メートル圏内とまで考えているのでしょうか。
【知事】
そういうものも考えていくということです。
【記者】
福井ならそういうことで、あわらなど同じように駅前をどのように作っていくかということに広げて、これから考えていくということですか。
【知事】
今そういう機運が出ていますので、あわらも駅前で今、一生懸命、藤野先生の建物をどうするか、あるいは新幹線に絡んで広場や跨線橋をどうするかと、いろんな課題があります。敦賀は敦賀で、駅舎のデザインとかいろんなことをやっていますよね。全体的にそういう時期かなと思います。
【記者】
それを県として、今、各地域にメッセージとして出したいということで、今日、発言されたと。
【知事】
はい、そうです。
【記者】
先ほど長期間とおっしゃったのは、議論が長期間に及ぶのか、グラウンドデザインを示す時期はいつごろに。
【知事】
かなり長い時期になると思います。
【記者】
福井城址とかの話も出ていましたが、県庁移転とか、そういったことも検討課題に入ったりするのでしょうか。
【知事】
入らないわけではないと思う。そのタイミングがありますから、そういう時期ではないかなと。
【記者】
なぜ今、県と各市がこのように連携が必要だとお考えになったのですか。
【知事】
福井市の場合ですと、西口の方向が今から出始めると思いますが、西口だけで論じていても中心市街地の全体性はまだ確保されていないと思いますから、そういうものを論ずるべきだと思います。福井を例にとると、公共交通機関をどうするとか、そういうのをみんなで全体性を持ってこれから考えていこうという機運をはっきりしたい。
【記者】
これまで、福井市と県では県都活性化連絡会議があり、あるいは大規模店舗に対する規制も含めて中心市街地の活性化を立てている越前市とか大野市などもある。県は、例えば、都市計画決定などでも、ある程度の権限を持って関与できることもあるとは思いますが、どのようにかかわるのでしょうか。
【知事】
全体性を持って議論していこうということになると思います。そういう機運を強めていかないとと思います。
【記者】
まだ具体的なものはこれから先ですか。
【知事】
そうですね。
【記者】
大体いつぐらいを目処に具体的なものを出すお考えですか。
【知事】
私だけが出すものではないですから。市町も住民の方も産業界もみんなで出していくということです。
【記者】
具体的な検討はどういう形でいつぐらいに着手するのでしょうか。
【知事】
これからですね。
【記者】
まちづくり、新幹線に触れられましたが、新幹線の着工認可、県内延伸にかかわらず、こういうまちづくりの計画は前に進めていくということですか。
【知事】
これは計画ではないですから。そういう考えでみんなで臨んでいこうということです。
【記者】
公共交通機関の話がありました。民主党では、新幹線に絡んで総合的な交通体系を重視するという方針を国土交通大臣も言っていますが、国からのそういうのを受けて、県もやらなければいけないということで、こういうことを考案されたのですか。
【知事】
いろんなそういうものも含めて、そういう時期ではないかと思います。
【記者】
そうすると新幹線の新規着工のいわゆる5条件は入っていないのですが、福井の公共交通機関整備だとかをきちんと国に示してほしいというような要請とかをされるのですか。
【知事】
それは関係ないと思います。これから、みんなでそういう問題を総合的に考えていく時期かなと思いますので、よろしくお願いします。
【記者】
昨日、日本原電敦賀3、4号機の着工を延期すると正式に表明がありましたが、考えをお聞かせてください。
【知事】
敦賀3、4号機については、予定していた10月の着工は困難という報告が昨日ありましたが、平成14年に事前了解をして以降、既に3回の変更をしているわけであり、今回の事態は立地地域の信頼を損なうものとして大変遺憾に思っているところです。専門家がやっていただいているということかと思いますが、それにしてもやり方はあると思うのです。基本論を踏まえ、一定の見通しを持ってこうした問題を進める必要があるわけで、国に対して強く申し上げないといけないと思っております。
【記者】
国に対して強く申し上げるとは、具体的にどのようなことを想定しているのでしょうか。
【知事】
計画の重要性ということがあるわけで、日本原電株式会社に対しては、国の安全審査により的確に対応するとともに、確実に実施できる工程を早く示す必要がありますし、これは地元のさまざまな企業への影響もありますので、そういう支障が出ないようにすることが必要であると思います。
県としては、これは平成16年3月に、当時の日下資源エネルギー庁長官から、国が全面的にこの問題にバックアップするという説明があり、昨日は、国の課長がお見えになりましたが、事業者が国の安全審査に的確に対応するよう厳正な指導を要請したところです。
したがって、関係大臣にお会いしないといけないと思っておりますが、事業者自らが計画の重要性を厳しく認識すると同時に、国の指導、また経済産業省の場合ですと、安全審査のさまざまな工程の管理とか、事柄の重要性を厳正に指導していただかなければならないと思っています。
【記者】
もんじゅの炉内中継装置が落下し、引き上げようとしたら引き抜けないという現状です。引き上げるための策を考えているが、どうなるかまだ見えない現状について、考えをお聞かせください。
【知事】
これも敦賀3、4号機と共通した部分があり、あまりに基本論といいますか、基本的な仕事の仕方といいますか、こういうものがだらだらしているというか、緊張感がないということが感じられるわけです。県民がせっかく厳しい環境の中で、いろんな条件のもとで認めてもよいという判断をしたわけですが、そういう県民の気持ちも、こういう状態が続くと変わってしまうというようなことがあるわけで、そういうことがないようにしっかりやっていただく必要がありますので、国に対してもきつく申し上げないといけないと思っています。
【記者】
この事故の関連で国に対しても申し上げるということですか。
【知事】
事業者の方あるいは国の皆さんも国策としてしっかりやるということをおっしゃって我々が了解をしたわけです。それが十分に結果が反映をしていないというのが実際ですから、そのことを申し上げないといけないと思います。
【記者】
もんじゅに関連しては、新幹線の地域振興の先が見えていないということで、先の県議会で、三者協議の開催も申し入れていくというお話だったと思いますが、具体的に三者協議を開くことについてどのようにお考えですか。
【知事】
まず、文部科学大臣と経済産業大臣に来週早々に会う日程を、調整しています。そこで三者協議を早急に開いていただきたいと申し上げたいと思っています。具体的な日程については、決まり次第、原子力安全対策課から報告します。来週早々にお会いしなければならないと思います。
これには両方問題があります。安全、もんじゅなどを含めた実際の現場での運用の問題。それとの関連での地域振興についてもしっかりとやりたいということですが、そういう認識が安全の問題と同じようにしっかり持っておられないといけないわけですから、その確認と実行について申し上げないといけないと思います。
【記者】
来週早々、文部科学大臣と経済産業大臣にお会いになるということですが、どこでお会いになるのですか。県庁に来てもらうのですか。
【知事】
上京します。まだ打ち合わせはしていませんが、普通は東京で行われることになります。
【記者】
三者協議に向けた知事からの要請はどういうものになるのか、教えていただけますか。
【知事】
まず、先程ご質問いただいたようないろんなことを申し上げ、我々の考えを述べて、三者協議を早急に開いていただきたいと申し上げます。
【記者】
地域振興については、やはり具体策を出して要請するのですか。
【知事】
承認をするときに、もんじゅ関連協議会を設けました。そのときに地域振興に関する地元の思いを政府として重く受けとめ、しっかりと取り組むというお話がありましたから、どうなっているのだという話はしなければならないと思います。
【記者】
具体的には、新幹線とかいろいろありますが。
【知事】
十分ご理解はしていただいていると思いますから、いかに実行するかということです。
【記者】
それは概算要求の前にそういうアクションを起こすことが重要だということですか。
【知事】
7月には、残念ながら結論が出ておりませんから、そういうことだと思います。
【記者】
早急に結論を出してほしいと。
【知事】
これからどんな申し上げ方をするかというのはありますけれども、それも話題になると思います。
【記者】
北陸新幹線についてですが、先日、馬淵国土交通大臣に会われました。大臣が年末の予算編成までに検討するということで、年内に結論を出すという意向を示されているのですが、夏までと言っていたのが結局年末になっているので、その言葉を信じて活動するということでよろしいのでしょうか。
【知事】
さまざまの課題がありますけれども、要するに年末に向けて前向きに取り組むということでしょうから、年末を待つことなく、結果を出していただきたいというのが我々の期待です。
【記者】
時期的には例えばいつまでに認可を求めるとか、年度内に着工をということなのでしょうか。
【知事】
概算要求というのは来年に向けての予算の関係です。今年度の90億円の予算も執行していないというのも問題ですし、それから今回補正予算も出るという議論もありそこでどうなるのかとか、いろんなレベルがあります。来年度予算は年内に決めるわけですけれども、いろんなレベルがありますから、それもすべて含めて年内の方向づけを早く出してほしいということです。
【記者】
年内の認可を求めると。
【知事】
認可がないと実行できませんから。
【記者】
9月県議会でも原発を人質のような形で国と一戦交えるみたいな意見が出ていたと思うのですが、三者協議に臨むに当たって、同じような考え方で、これまでのスタンス等をさらに強めて、強い要求というのを具体的にどういう形でされていくのでしょうか。
【知事】
まず安全の議論が基本にあると思います。もんじゅ、それから敦賀3、4号機の日程とか、あるいは情報の示し方とか。そして地域の振興があると思っています。
【記者】
夏までにというのが先延ばしにされている中で、4月の三者協議の、約束が果たされていないという認識はお持ちですか。
【知事】
そうですね。いずれにしても強く申し上げないといけないと思っています。
【記者】
強くというのは、具体的にどのような方針を持ってされるのか、それとも要請はこれまでと変わらないのでしょうか。
【知事】
結果を出さないといけないですから、三者協議を開くわけです。それが手段です。これまであまり開いていない会議ですから。
【記者】
新幹線についてですが、馬淵国土交通大臣が、年末までに結論を出すというのは、多分財源の問題が解決しない限りなかなか難しいと思いますが、鉄道運輸機構の剰余金の話がかなり国会でも議論になっており、野田財務大臣が来年度の予算の財源として1兆円超ぐらいを活用したいとの意向を示していますけれども、どのように思われますか。
【知事】
当然、鉄道運輸機構の剰余金については鉄道関係に活用するべきだと思います。もちろん、民主党の議連でもそのような提案をしていますし、最近では自民党のいろんな法案提出とかの動きの中にもそういうことがあると思いますから、そういう方向で財源を幅広く投入できる環境にあると思いますので、そういう努力をしたいということです。
【記者】
来週早々両大臣と会い三者協議を要請するとのことですが、もんじゅ以外の安全、先ほど出た敦賀3、4号機の話とか高経年化等々あると思いますけれども、そういった問題も、来週早々に経済産業大臣に会われるときに話されるのでしょうか。
【知事】
そうです。もんじゅの今回の引き上げの問題と、敦賀3、4号機の課題がメインにあると思います。安全性の問題とか県民に対する信頼ということです。
【記者】
美浜1号機について、県の専門委員会で安全性は確認できたという方向付けが出たと思います。美浜町もおおむね運転継続には前向きと受けとめているが、そろそろ県としてのお考えをまとめる環境が整いつつあるという印象を持っています。知事としてご判断を示される目処をどのようにお考えですか。
【知事】
まず大畠経済産業大臣に面談をさせていただいて、中間的な安全確認とかいろんな考え方をお聞きした上で判断が要ると思います。そして、美浜町の意見を聞くということになると思います。
【記者】
まず大臣に会い国の方針を確認して、町長から直接意見を聞くと。
【知事】
40年超を実質実行する初めての判断ということになりますから、中間的な確認に対する国の考え方を確認した上で、そして地元の考えを聞いた上で判断するということです。
【記者】
民主党の事業仕分けで、エネルギー対策特別会計が対象になるという話があります。また、昨年度の「もんじゅ」や原発交付金に続いて、エネルギー特別会計も事業仕分けの対象になったことについて、どのような認識をお持ちですか。
【知事】
単にお金の表面だけをとらえないで、その資金がどういう意味があるのかとか、そういうことを十分に認識してこうした問題に対応していただかないといけないわけで、単純に、エネルギー対策特別会計、原子力関係が中心だと思いますが、見直しを行うというようなことについては、国と我々との信頼関係に影響すると思っています。
実際、広範な事業に地元で活用されている貴重な財源ですから、十分そういうところを忖度して考えていただきたいと思います。関係自治体からもいろんな意見を申し上げていると、あるいは申し上げつつあると思います。
【記者】
来週、両大臣とお会いになるときにそのようなお話をされるのですか。
【知事】
この話も申し上げたいと思います。
【記者】
陽子線がん治療施設の広域利用についてお聞きします。今日も石川県知事と会われて話されると思いますが、今後、中国からの医療観光といったものも視野に入れているのか考えをうかがいます。
【知事】
陽子線がん治療については、今日の石川県知事との話題にしたいと思います。外国の皆さんの利用については、さまざまな課題がありますので検討しているという状況です。普通の観光とは違い、あまり簡単ではないのです。つまり中国なら中国のお医者さんとの連携が要りますし、微妙な治療ですから、通訳の問題があったり、あるいは国内の県民の皆さんの医療との調整とか優先度などがありますので、そういうことをしながら並行して今検討しているということです。
まず、地元の皆さんの受付も間もなく始まると思います。それを優先しながら検討していくということです。
【記者】
来月3日、知事の後援会のパーティーが開かれるということですが、次期知事選に向けての立候補の意思を固めたと受けとめてよいですか。明らかに政治資金ですよね。出馬前提のパーティーという受けとめ方でよろしいですか。
【知事】
それは直接関係ないです。政治活動に必要な資金を集めるパーティーであり、後援団体が行うもので私の選挙とは直接関係ないです。出馬とは直接関係ありません。
【記者】
美浜1号機の関連です。大臣に会って中間安全確認の考え方を聞きたいとのことですが、停止時期がまだ関電からはっきり伝わっていないと思いますが、停止までの中間点がいつなのかどのように話されるのですか。
【知事】
その前に、今の1号機をどうするかという話を議論しなければなりません。その際に、後継機がどうだというのをまず関西電力がどうお考えになるかはまだ受けてないです。
【記者】
美浜1号機をいつまで運転するかということもまだはっきり関電からは伝わっていない。
【知事】
美浜1号機をどうするかが先の話だと思います。
【記者】
出る出ないは別にして、次の知事選に向けた判断はいつごろまでにしようと思っている時期はあるのですか。
【知事】
前回の状況がありますので。
【記者】
前回のように思えばいいと。
【知事】
そんなに状況は違わないかもしれないと思いますけれども。ただ、それぞれ違いますけれどもね。今ここで申し上げるようなものでもない。政治的なお話でございます。そういう話題の場じゃありませんので。
【記者】
前回は12月県議会冒頭の提案理由説明の中で表明されたと思うのですが、12月県議会を1つのめどに判断を示されると考えてよろしいですか。
【知事】
いや、まだ決めていません。
── 了 ――
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