知事記者会見の概要(平成25年7月23日(火))

最終更新日 2013年6月17日ページID 024179

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平成25年7月23日(火曜日)
10:30~11:25
県庁 特別会議室

 
西川知事
 

【知事】
 おはようございます。今日は、発表事項が4点ございます。

 1つは、「福井城址周辺整備」についてです。
 今年3月に福井市とともにつくりました「県都デザイン戦略」では、福井城址を新しい県都のシンボルとするため、城址や中央公園などを一体化した城址公園として整備する方向性が出ています。そこで、今年度からは、これまで整備してきた天守台跡と御廊下橋の間にある山里口御門をこういうものと一体的に復元し、利用価値を高めるということです。
〔資料:山里口御門発掘調査〕
 「山里口御門」は、本丸の西側につくられた山里から本丸への入口の門であり、初めは1606年につくられ、1669年、寛文の大火で天守閣や櫓(やぐら)とともに焼けましたが、その後再建されたそうです。
 幕末には御座所が中央公園の場所にありましたので、春嶽公などの藩主が中央公園の御座所から御廊下橋を通って、山里口御門をくぐってこちらへ登城したという場所だそうです。
 この山里口御門の復元整備に向けた基本設計にあたっては、福井城の研究を行っておられる福井工業大学の吉田純一さんなど専門家による「山里口御門復元考証専門委員会」を、8月1日に開きます。
 委員長が吉田さんの予定で、委員としては、姫路市日本城郭研究センターの名誉館長の田中哲雄さん、元福井県文書館の調査専門員の吉田健さん、元福井県立歴史博物館長の仁科章さん、そして、以前、県歴史博物館の館長もされた東京工業大学名誉教授の平井聖さんが委員かつ顧問になられるということです。
 来年3月までに山里口御門の形や復元の方法、それから、それにつながる石垣の修復方法等を決定します。
 今の状況ですが、山里口御門の柱の間隔や基本構造についてのデータを得るために発掘調査を行っており、今週27日(土)には発掘現場において遺構の説明会を開きます。なお、今日午後1時半から報道機関に向けての説明会を行いますので、あわせてお知らせします。
 なお、これに関連して、県庁南側に電気ビルの跡地がありますが、解体工事中に百間堀の石垣の一部が発見されましたので、同じく27日(土)から公開します。ごく部分的ですが、やはり残っているものは大事ですので、地上に現して常時見られるようにします。
 なお、中央公園については、福井市が埋もれている石垣の調査を9月中旬から実施し、石垣の遺構を公園デザインに活かした再整備を進めることにしています。
 これらはハードといいますか、昔の建物のいろんな構造ですが、やはりその当時生きていた人たちが、どんな生活をし、どんなことを思っていたのだろうということも表裏一体として極めて重要なことです。
県立文書館では、6月28日(金)から8月21日(水)まで「新発見!福井城下絵図のヒミツ―浅井家が残したもの―」という企画展を開いています。江戸時代初期の慶長年間の地図や江戸後期の天保年間の城下地図を展示していますが、いろいろな違いを見ることができます。なお、こうした絵図は幕末の家老、中根雪江の従兄で松平春嶽公の教育係であった浅井八百里(やおり)の子供、権十郎(ごんじゅうろう)の所有のものだったそうです。
 8月3日(土)には、この絵図を題材に県史講座「『慶長御城下地図』をめぐって」を開催します。江戸初期の地図を開いて、この絵図から福井城下の何が読み取れるかということを、先ほど言いました専門委員会の委員でもあります吉田健さんが解説をします。
また、これまでの福井城址の発掘調査結果や山里口御門の調査結果をテーマにしたパネル展を8月12日(月)から県庁ホールでお盆まで実施します。
 そのほか、福井市では、養浩館の隣の郷土歴史博物館で、春嶽公が使った西洋由来の科学器具を9月8日(日)まで展示していますので、一連のストーリーを知っていただくことになると思います。
 今後、こうした歴史資源、それから、いろんなストーリー、ハード、ソフトを充実させながら、歴史が実感できるまちづくりをしていく。これが1点目です。

 2点目は、「県立大学看護学科の地元受入枠の拡大」です。
 県立大学には、現在、地元受入枠があり、看護福祉学部看護学科では、定員50人のうち2割、10人を地元の高校生から受け入れていますが、これを5割に拡げ、25人にするということです。27年度入試から実施することになります。
〔資料:看護学科入学者選抜方法〕
 県立大学は、平成4年にオープンして以来、優秀な人材の育成に努めておりますが、県内においては看護職へのニーズが高いという現状に対応し、より多くの県内高校生が県立大学に進学できるよう、看護学科の枠を増やすものです。県議会でもさまざまな議論があったところです。
 県立大学の受験生に対しては、本日午後発表します平成26年度入学者選抜要項、各学校での入試説明会、ホームページなどを通して知っていただき、受験に向けた準備に影響がないようにしてまいりたいと考えます。

 3点目は、「白川静漢字教育賞の募集開始」です。
 新しい漢字教育を実践している教員などを表彰する「白川静漢字教育賞」の募集を今日から開始します。
〔資料:白川静漢字教育賞募集〕
白川先生は、明治43年、福井市の佐佳枝神社の近くでお生まれになり、平成16年には文化勲章を受章されるなど、漢字学の系統的な研究を進め、「白川文字学」を打ち立てられました。有名な『字統』、『字訓』、『字通』の字書三部作や『白川静著作集』など、多くの書物を公にしておられます。
 福井県では、白川先生の研究成果を活かし、平成19年度から白川先生の漢字学を中心とした漢字教育を実行しており、県独自の副読本なども全ての小学生に学年ごとに配付をしています。こうした中、県内では、古代の生活が分かる模型や漢字カード、紙芝居など、教員が作成した教材を使って身近に漢字を学ばせ、漢字嫌いをなくしたり、漢字で勉強がつまずくというようなことがないようにしています。
 また、全国的にも、書道の授業で漢字の成り立ちを調べたり、福井県が編集した漢字解説本『漢字の世界へ』を使って、県外でも漢字教育にさまざまな工夫をしている事例があります。例えば、埼玉県立越谷高校では、白川先生がつくられた『常用字解』を使っていろいろな漢字教育をしていたり、奈良市立平城東中学校も、福井県がつくった漢字解説本を使っていろんな勉強をしているという例があります。
 そこで、新しいこうした漢字の指導法、特色ある教材で漢字教育に成果を上げている全国の先生方を表彰するこの賞を新たに設けることにしました。今日から募集を開始して、10月18日(金)の締切となります。今のところ、最優秀賞1名、優秀賞2名を11月に表彰する予定です。選考委員については、白川文字学研究家の津崎幸博さんをはじめ、漢字教育や国語教育の専門家にお願いし、選定を行うことになります。
 こうしたことで、福井県の白川文字学を普及させると同時に、全国的にも知っていただき、教育向上に努めてまいりたいと思います。

 次に、4点目は、今回、文学関係の資料を2点収集したので、お知らせします。
 まず1点目は、先日ご講演をいただいたドナルド・キーンさんから福井県の学生に向けて直筆のメッセージをいただきました。
 キーンさんは、1922年、ニューヨークでお生まれになり、世界的に有名な日本文学の研究者であることはご存じだと思います。コロンビア大学大学院を経て、1953年に京都大学大学院に留学し、『源氏物語』など日本の古典から、福井県にゆかりのある高見順などの現代文学まで、広くご研究をしていただいております。
 今年5月に来県いただき、講演をされた際、日本での古典教育に話が及び、日本では古典文学が文法を教える教材になっているというのは問題であるということをご指摘になられ、もっと古典そのものをおもしろく楽しくたくさん学ぶのが大事だということをおっしゃっておられました。
そこで、福井県の学生・生徒に向けてメッセージを書いていただけませんかとお願いしたところ、『徒然草』の冒頭だと思いますが、「ひとり燈のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなうなぐさむわざなる」、そういう昔の古典を勉強するのはおもしろいということを言っておられるのだと思いますが、これをいただきましたので、ご紹介します。
 県では既に小学校で百人一首の学習を進めております。早くから古典に親しんで、関心の高まる教育を行いたいということです。
 2点目は、本県ゆかりの作家である水上勉さんの自筆原稿『越前竹人形』の原稿を入手しました。
 水上さんは、大正8年に福井県おおい町でお生まれになり、数々の文学賞を受賞した小説家です。『霧と影』などの社会派推理小説、直木賞受賞作『雁の寺』や『越前竹人形』など、さまざまなジャンルで活躍された方であり、平成16年にお亡くなりになりました。
 『越前竹人形』の小説は昭和38年に発表され、その後、舞台、映画などで公演されていますが、今回は小説ではなく、人形語りの草稿、別途書かれたものの原稿です。
 水上さんの資料は、ご遺族や若州一滴文庫などが所蔵されていますが、『越前竹人形』の小説そのものの原稿は発見されていません。今後、小説原稿の所在を確認し、作品が生まれた背景や創作過程など、研究を深めたいと思います。ぜひとも、26年度開設する「福井ふるさと文学館」で紹介をしたいと思っています。
 以上です。

【記者】
 山里口御門についてお伺いします。「県都デザイン戦略」の中の「福井城址公園」の全体のイメージが我々には湧いていないのですが、今回のこの山里口御門を含めた一連の御廊下橋のあたりというのは、福井城址公園の中でメーンの部分になるとお考えでしょうか。その位置づけをお伺いします。

【知事】
 養浩館はありますが、戦後ずっとこの城址だけが残っていた感じで、大体は地面の下にありますから、福井城が江戸時代に立派な場所であったというイメージがなかなかつかみ切れなかったと思います。福井城の遺構をこれから山里口御門や中央公園の整備などで、粘り強く継続的に着実に発掘して、また、先ほど言ったようないろんなストーリーも交えて、福井らしさというのを広げていくのが大事かなと思います。
 特に、国体まであと5年程度ですので、今申し上げた城址と中央公園を一体化した「福井城址公園」の整備を福井市と進め、大体27、8年度には終わると思います。
それから、これは福井市が中心に福井駅西口の整備などもやらなければなりません。これは新しいまちづくりとの連携になります。
 足羽山や足羽川周辺のさまざまな事業についても、これから整備する必要がありますので、そういうものをまず着実にやってまいりたいと思っています。
 最近、この福井城址も、見学者がかなり増えている感じがしますので、そういう拠点にしたいと思っています。

【記者】
 そうしますと、県都デザイン戦略2050年の姿ですが、そこを待つのではなくて、できるものから前倒しで早めるということですか。

【知事】
 そうです。かつ、こうした事業は、この場所以外にも、福井市内に、それぞれポイントがありますので、そういうところを地域の人が頑張ってつくっていくという機運をどんどん盛り上げていきたいと思うのです。そういうものにつながらないと、この城址だけやっていても、また部分的になりますから。田原町のところはどうだとか、呉服町のところはどうだとか、いろいろそれぞれポイントがあります。浜町はどうだと。そういうのが盛り上がっていくようにしたいと思います。
 特に、城址や中央公園は公的な場所ですので、ほとんど公が中心になってやっておりますが、他の地域は必ずしもそうでなくて、ある程度、公のバックアップも必要です。1対1でやるとか、民がメーンだけれども、公が従としてサポートするとか、いろんなやり方があります。福井市に特に頑張ってほしいと思っています。

【記者】
 水上勉の『越前竹人形』の人形語りの草稿はどこで見つかったのでしょうか。

【知事】
 古書の入札会というのがあるそうで、そこでの入手です。

【記者】
 お幾らだったのですか。

【政策幹】
 50万1千円です。

【記者】
 参院選が終わりましたが、自民党が圧勝し、ねじれ解消という方向ですが、この状況を踏まえて、知事がまず国、国政に一番強く求めたいことは何でしょうか。

【知事】
 当日、談話も発表させていただきましたが、いよいよ次の政治といいましょうか、問題を解決するための政治の本格的なスタートだということになると思います。
 じっくり腰を据えられて、経済とか外交という問題が大きな課題かとは思いますが、エネルギー、あるいは地方の少子化、何といっても中小企業、農業などについていろんな効果が及んでいないというような問題がありますから、こうしたことに全力で対応してもらいたいと思います。
 特に我々としては、ずっと選挙の様子を見ていますと、やはり、地方と都市の格差が拡大している中で、地方の問題を十分意識された選挙、政治活動がなされていないのかなという感じがありますので、今、グローバル経済というのはほんとうの意味で厳しいわけですが、農業にしても、中小企業にしても、地方がそういう中でかなり苦労しているというのが現実です。あるいは、地方全体が疲弊をしているという問題がありますから、そういう問題を解決する政治を進めてほしいと思っています。
 そのためには産業の振興が大事ですが、我々、福井県としては前提となる問題もあります。これは新幹線や高速道路、あるいは原子力、日本海国土軸の構想を着実に進めて、このことが日本のこれからの世界に向けた実力といいますか、国力につながると思いますので、そうしたことをやっていただきたいと思います。
 自民党以外のいろんな政党もございましたが、どうしても大都市の浮動票というか、何となく気分をとらえた票を求めているような感じも若干見受けられましたけれども、そういうことでは必ずしも国の力にはなりませんし、地方がしっかりしていなければ、あらゆる問題は解決しないと思っていますので、そういう気持ちを抱きながら今申し上げたということです。

【記者】
 電力消費地の東京、京都、大阪で反原発を掲げる共産党が躍進しました。また、東京では、脱原発を掲げているだけの立候補者が1人通ったり、反原発票というのが一定程度支持を得た結果が今回の選挙で出たのかなと思うのですが、そのことに関してお伺いできれば。

【知事】
 何となく雰囲気というのか、浮動票という話も申し上げましたが、物事を総合的に突き詰め切れないで、いろんな政治的な判断とか評価がなされるというのはよくないことだと思うのです。
 ですから、原子力発電所につきましても、資源のない日本でありますし、ほんとうに原発がなくてもやっていけるのかどうか、これは目先の自分の生活だけではなくて、日本全体の将来とか、国の安全とか、他の国とのいろんな競争関係とか、そういうものを見て総合的な判断をしないといけないわけです。それが十分できていなかったのかなと思います。今回の選挙のいろんな議論におきましても。あまり議論もなかったところもありますから。そうすると、今回の結果がそれとどれくらい関係があるかは、因果関係は分からないけれども、どうしてもそういう話になるのかなと思うのです。
 特に福井県のように、ずっと40年あまりにわたって原子力発電所に向き合うというか、対面をして、緊張しながら真剣にやってきた福井県などの立場から見ますと、この問題はもっと真剣に考えてほしいし、報道の皆さんにも、もちろん思っていただいているのだとは思うけれども、思ってほしい、我々もちゃんと言わないといけないなと思います。

【記者】
 都市部から反原発の声というのが出かねないという状態にもあるのですが、差し当たって国へのメッセージや役割とか、改めて思うことはないでしょうか。

【知事】
 既に選挙前からもいろいろ言っておりますし、今申し上げたことだと思いますけれども、基本的には今言ったようなことを前提に、やはりエネルギー問題をどうなんだということ、先ほどの話の続きになりますが、位置づけをはっきりしないと、しっかりした議論にならないのではないでしょうか。それをはっきりしないと、外国から見ても日本は何を考えてエネルギー問題や原子力発電所の問題に取り組んでいるのかということになると思います。ちゃんとした評価を受けられなくなるのではないかと思いますので、そこをこれからだと思いますが、やってほしいと思います。我々も十分なことを申し上げたいと思います。

【記者】
 今回、投票率が全国的に低かったのですが、福井県内においても5割ちょっとという低い投票率になったことに関してどうお感じになりましたか。また、低くなってしまった理由についてどう思われますか。

【知事】
 あまりそういう評論する立場ではないのですが、季節的にもちょっと行きづらい季節になったかもしれないですね。選挙全体の動きもそういう状況だったと思います。

【記者】
 選挙の全体の状況…。

【知事】
 何となく結果が見えると思うと行かない人もいるかもしれないし、それは分からない。なぜ行かなかったのかとかこれから専門家が分析してくれるのではないのですか。

【記者】
 先ほど、参院選で原発の議論がなかったとおっしゃっていましたが、その1つの要因として、自民党は、ほとんど言及せずに争点にしない感じがあったかと思うのですが、与党のそういう姿勢というのはどう見られていましたか。

【知事】
 要するに原子力発電所の問題は、複雑かつ総合的な判断が要りますから、選挙を行う側も、あるいは投票する側もいろんな準備が要るわけです。こっちか、あっちかという話ではないのですから、選挙の議論もあるけれども、これから政治で具体的にやることかなと思います。十分な準備といろんな議論を積み重ねて今度の選挙だというのだったらまだしも、先ほどの私の話に戻るのですけれども、それができていないから、非常に大ざっぱな話になってしまう、議論も煮詰まらない。そうではないでしょうか。事柄が選挙だけで解決する問題でもないですし。

【記者】
 今おっしゃったような話は、7月10日に首相が来県され、演説されたときに、首相に対して原子力政策について何か要請とか要望をされたのでしょうか。

【知事】
 街頭の場でお会いしたわけですから。新幹線や原子力の話を申し上げました。ただ、立ち話的になるから。それも街頭でしゃべる瞬間だから、何をしゃべって、どんな順番でどうだというのは難しいから、それでどうだというのはなかなか言い切れません。選挙全体の構造としてはそういう状況だったかなと思います。

【記者】
 自民党の圧勝で道州制の議論が進むかと思いますが、改めて道州制についての知事のお考えをお聞かせください。

【知事】
 道州制というのは今回の選挙で話題になったのですか。なっていないでしょう。

【記者】
 あまり議論になっていません。

【知事】
 今、大事なときですので、そんな道州制の話をする状況にないのではないかと思います。日本の国をどうするとか、経済をどう立て直すとか、そんな議論をしているのに、道州制というのはあまり国民も関心がないと思いますし、意味があることと思いません。何のためにするかですね。

【記者】
 自民党のマニフェストには明確に「道州制の導入を目指す」とは書いてあったのですが、党が書かれたということは、すぐには進まないかもしれないけれども、長期的にはもしかしたら進むのかなと思うのですが。

【知事】
 先ほどの選挙の話もそうですが、道州制というのは主に大都市側から出てくる議論なのです。大都市に住んでいて見ると、何かそんなふうに思うのかもしれませんが。大都市が問題を解決するのに道州という方法を使うと、例えば大阪府と大阪市の関係とか、東京との関係とか、何か解決するのかなと思うのかもしれない。そうでなくて、やはり東京は東京の問題を解決しなければならないし、大阪は大阪府と大阪市の問題を解決しなければいけないと思います。まだ解決できていない。それは道州制では解決できない。みずから解決しないといけない。

【記者】
 消費税の増税の問題ですが、選挙が終わってから、特に与党内で、当然、景気の状況を見て判断すると。多分、4-6月期でいろんな経済指標が出るので、8~9月にかけて、与党からいろんな考えが出てくると思うのですが、昨日、参議院選挙で県内から選出された滝波さんは、いろんな景気動向はあるけれども、やはり消費税を増税と決めた以上、計画どおり引き上げるべきだとされていました。今回、消費税については、地方側と国側もある程度協議の合意をしていますし、知事の今のお考えで、消費税は計画どおり来年度からの引上げはすべきだとお考えでしょうか。

【知事】
 6月議会でも答弁をしたかと思いますが、消費税というのは、これからの国、地方の社会保障ですとか、いろんな基本的な財源になりますから、必要な制度だと思います。具体的にどうやって導入するかというのは、増税ですから技術的な議論はあると思いますが、基本方向はそういうことだと思います。

【記者】
 基本的には今の計画どおりの実施を望むという…。

【知事】
 望むというか、消費税の導入、あるいは税率の引上げなど、増税は非常に難しいものですから、そのタイミングとか、どういう段階で行革あるいは他の歳出とどんなふうに組み合わせてやるかというのは技術的な問題ですが、基本方向はそういうことだということです。

【記者】
 当然、自民党の内部でも、引上げは先送りすべきだという意見もこれから出てくるかもしれませんが、そういう動きに対しては、地方側としては何か…。

【知事】
 まずは国政の議論ですから、それはまたやってもらったらいいではないですか。どのように、いつの時期に、どんな形で、どうやるかというのは、まさに租税の議論ですから、まずやっていただかなければならない。よく意見をまとめていただきたい。

【記者】
 昨日、北陸新幹線整備促進本部が立ち上がりましたが、今、これを設置した狙いをお聞かせいただきたい。また、会議の中に、用地取得と、九頭竜川橋りょう、新北陸トンネル、えち鉄の高架化という4つのチームが設けられているのですが、知事としては、前倒しに向けての一番ポイントはどういうところだと思いますか。

【知事】
 いろんな財源の問題とか工程の問題もありますが、やはり早くやらないといけないという政治的な決断が要ると思います。それがないといろんな作業が進みませんので。今、プロジェクトチームでそういう動きがあると思いますから。

【記者】
 与党のPTですか。

【知事】
 ええ。それこそ安倍総理にもそういうことは申し上げた、そういうことは伝わっているかなとは思います。

【記者】
 街頭で新幹線についてやりとりがあったと総理も先日おっしゃっていましたが、知事からどういうことを投げかけて、総理からどういう答えが返ってきたのか教えていただけますか。

【知事】
 立ち話だから。

【記者】
 前倒しに対しての要望をしたという…。

【知事】
 そうです。でも、ちゃんと申し上げましたので、ざわざわした場所ではありましたけれども、よくご理解願えていると思います。その他の機会にも申し上げておりますので、あそこで念を押したということです。

【記者】
 敦賀原発の活断層の問題で、日本原電が国の報告徴収は違法だと異議申立てしましたが、どうお感じでしょうか。

【知事】
 これは日本原電の基本的な立場をしっかり言われたのだと思いますから、これを受けとめて規制委員会として判断することになると思います。
 特に地震の問題というのは難しいですから、専門家については、偏った議論にならないように幅広い議論をやるべきだと思います。そして、方向性を出すということかと思います。先ほど、原子力の問題についていろんなことを申し上げましたが、やはり活断層の評価については、規制委員会のような少人数で科学的・合理的な結論を出すのはかなり厳しいのではないかと思います。
 アメリカでは、USGS―United States Geological Survey、アメリカ地質調査所―という組織がありまして、NRC、これは、日本の規制委員会に相当する組織だと思いますが、NRCは、原発についての地質・地盤にかかわる事項についてはUSGSに調査を委ねて、その調査結果をもとにNRCなりに個別プラントの耐震性の議論を行っています。やはり地震は学問的にも幅広いし、まだ開拓分野でもあるから、そういうものをやる必要があるのかなと思うのです。だから、今のところ、規制委員会というのは安全側の判断に立つのだということで、どの程度の根拠を持って判断しているのかちょっと分からないけれども、ある見解を出してあとは知らないという感じで、あとは誰かが判断するのではないかという状況では、冒頭の話でも申し上げましたが、誰が責任を持ってエネルギーをどうするのか、安全をどうするのかということをやらないと、全く十分なエネルギー政策にはなっていないと思います。
 だから、大飯発電所についても、大飯発電所というのは、我々が3・11以降、安全を確保することが大事だということで、いろんなことを考えて、基準を考え、暫定的という名前は一応つけましたが、やっていて、それが主に今の基準になっているわけでしょう。その暫定的な基準で、今、原発をまた動かしているわけだけれども、今度、審査するときに、どちらが先になるのだという議論も何かはっきりしない議論をしているから、真っ先に自分たちが動かした原発について何か疑問を持っているのか持っていないのか、そういうところが非常に曖昧なのです。そういう姿勢では、しっかりした判断ができないのではないかと思います。
 ですから、規制委員会としては、原発の稼働と活断層があるなしということが別だと思っているのだったら、そのような判断をしっかりしないと、曖昧な態度でいろんなことをやられると、一体どういう姿勢で原発の安全の議論をしているのかという議論になると思います。そうしないと、原発自体のいろんなリスクを低める方法がとれないと思います。我々としてはそういう状態では困るのです、地元として責任を持っていますから。
 かつ、これから原子力発電所周辺でのいろんな調査というのをもっと深める必要があると思います。地震だって、前兆現象とかいろんなことが、これから調査、勉強する問題だと思います。地下水の水位だとか、あるいは空気中のイオン化の状態がどう変わるのかとか、微細動はどうなるのかとか、いろんなことがあるのだけれども、十分なされていない。そういうことを総合的にやる時代だと私は思います。活断層があるとかないとか、そんな議論だけやっていても全然前へ進まない。その活断層といったら何のことなのか、どれくらいの大きさなのか、何もないですよね、活断層と言っているだけで、と思いますけれど。

【記者】
 週末にまた原子力規制委員会の大飯原発の活断層の現地調査が行われますが、今既に動いているものについてもう一度安全を調べ直すということは混乱を招くとお考えでしょうか。

【知事】
 調べるということと動かすということがどういう関係にあるかというのは、頭の中ではっきり整理してもらわないといけない。我々としては、別のことだと思っておられるのだと思うけれども、そこの混乱があってはいけないです。

【記者】
 与党内部でも、やはり原子力政策の進め方がちょっと曖昧なところが引き続きあると思うのですが。

【知事】
 まあ、いろんな方がおられるでしょうからね。

【記者】
 参議院選後、改めて落ちついた段階で国に要請に行かれたり、そういうお考えはあるのでしょうか。

【知事】
 いいタイミングを見て行かないといけないとは思っていますが、いろんなことについては、まず、先ほど冒頭に言ったようなことをちゃんとしていただくことでしょう、急いで、遅れることなく。おやりになると思いますけれども。

── 了 ──
 

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