知事記者会見の概要(平成14年1月4日(金))

最終更新日 2008年3月11日ページID 004749

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平成14年1月4日(金)
10:10~10:45
県庁7階 特別会議室

 

 

○発表事項

 

あけましておめでとうございます。今年1年お世話になりますが、よろしくお願いいたします。

今年は私にとりまして四期目の仕上げの年に当たる非常に重要な年でございますので、福井県新長期構想「福井21世紀ビジョン」の着実な推進によりまして積み上げてまいりました福井新時代の基礎づくりをさらに進めまして、本県が21世紀に大きく飛躍できるよう全力を尽くしてまいりたいと決意を新たにいたしております。

経済のグローバル化、IT革命の進行によりまして、国際競争が一層激しさを増しており、本県産業の空洞化が懸念されるなど、本県の経済社会は、新たな局面を迎えており、新産業の創出あるいは高付加価値産業への転換、独創的な世界的科学技術の開発などに取り組むとともに、自ら考え行動する人材を育成していくことが、県政に求められております。

また、21世紀は「環境の世紀」といわれておりまして、環境への負荷をできるだけ少なくし、自然と共生しながら、資源・エネルギーを有効に活用する「持続可能な循環型社会」へと転換することが求められております。

このため、県民、事業者、行政それぞれが創意に満ちた取り組みを行い、相互に協調することによりまして、積極果敢に厳しい社会経済情勢に立ち向かい、気力と知力がみなぎる活力あふれる地域づくり、県づくりに努めますとともに、ふるさと福井の恵み豊かな環境を次の世代に継承していくことが重要であると考えております。

このような観点から、今年の県政テーマといたしまして、「創意と協調で築こう 活力あふれる環境福井」を掲げました。つまり、「創意」「協調」「活力」「環境」をキーワードとしたわけで、県民総参加の県政を積極的に推進いたしまして、これまで以上に財源の重点的・効率的な配分に努めながら、諸施策を展開してまいりたいと考えております。

特に、持続可能な循環型社会の実現のためには、新たな制度・新たな技術・新たな事業など、新たな社会システムの構築が必要であり、県民・事業者・行政が、現在の社会の構造、あるいは生活のあり方、価値観を環境の視点から見直し、自ら果たすべき役割に責任を持たなければならないと考えております。

今後、さらに、それぞれが常に環境への配慮を念頭に置きながら、社会・経済活動を営みますとともに、新たな産業として環境関連産業の立地・振興と、雇用の創出を図らなければなりません。

そこで、県民総ぐるみで環境と調和した循環型の社会づくりに積極的に取り組む決意を県内外に表明することとし、本日ここに、「環境立県 福井」を宣言いたします。

この宣言を実現するため、「循環」と「共生」をキーワードに、「資源の循環」あるいは「環境関連産業の創造と振興」「地球環境の保全」「自然との共生」「環境意識の醸成」の5つを重点的・戦略的取り組みが必要な分野として、各種施策を積極的に進めてまいりたいと考えております。

また、県内の景気を早期に回復することが必要です。それが現下の最重要課題であるととらえております。平成13年度は、これまでに総額約900億円規模の経済対策を実施しております。

中小企業対策といたしまして、中小企業の経営改善の取り組みに対する支援を強化するため、相談窓口の設置、あるいは県制度融資の返済猶予などの対策を実施いたしますとともに、長く厳しい雇用情勢に対応するため、雇用管理あるいは解雇等の相談に応じる「緊急雇用支援110番」の設置、新分野に進出する事業主に対する県独自の奨励金支給制度の創設等を行いました。さらに、この1月から、国と県が連携して地域の雇用促進を図る地域求職活動支援事業を実施することにいたしております。

今後とも、県内の経済情勢を十分に見極めながら、切れ目のない施策を実施し、1日も早い県内雇用の改善と本県の経済の回復を図ってまいりたいと考えております。

そこで、お手元に配布しております県政テーマにつきましては、そこにありますように、「創意と協調で築こう 活力あふれる環境福井」でございまして、テーマの主旨が、今、申し上げましたようなことで記載されております。

次に、「環境立県 福井」宣言ですが、今程申しましたような主旨で、こういった宣言を今日、いたします。

そして、この宣言に基づく戦略的施策のフレームですが、そこにございますように、キーワードは「循環」と「共生」で、5つの施策を進めていきたいということです。先程申しましたように、1番目には「資源の循環」、2番目には「環境関連産業の創造と振興」、3番目には「地球環境の保全」、4番目には「自然との共生」、5番目には「環境意識の醸成」ということで、それぞれの項目につきまして具体的な目標、あるいは施策を詰め、ここに書いてあるようなことをぜひ進めていきたいと考えております。

それから、今年の主要施策・事業の取り組み方針について、数項目にわたって記載されておりますが、その中で、それぞれ重要な点についてご説明させていただきます。

『独創性と活力あふれる「産業福井」の創造』では、地域結集型共同研究事業を推進していくということでございます。それから、ITを活用した産業の活性化、さらには、今日、運用開始しますが、福井ドットコムなどといったこと、あるいは福井型農業の確立。林業・水産業につきましては、それぞれプランの改定をすることにいたしております。

『世界に広がる「交流福井」の創造』では、国際交流の推進で、去年の4月に「福井県国際化推進プラン」を策定しましたので、これに基づく施策を展開してまいります。

福井駅周辺の街づくり、県都問題懇談会につきましては、連続立体交差事業は平成16年度完成を目指し、地下駐車場は平成18年度完成を目指しております。

また、市街地再開発事業につきましては、福井市が基本構想を策定することにしておりまして、県としてこれをバックアップしていくことにいたしております。

福井空港につきましては、今年中ごろまでに委員会による方向性を定めていきたいと考えております。

北陸新幹線につきましては、来年が見直しの時期ですので、南越までの早期完成等を目指して、進めてまいりたいと考えております。また、南越・敦賀間の工事認可申請も早期に出されるように努力をしていきたい。

それから、高規格幹線道路につきましては、近畿自動車道敦賀線、中部縦貫自動車道、いずれも「第三者機関」による見直しがされる非常に重要な時期でございますので、何としても両線の計画どおりの整備に向けて、強く働きかけをしていきたいと考えております。

小浜線電化につきましては、平成15年春の開業を目指して、引き続きJR西日本に要請をしていきたい。

京福越前線の存続問題につきましては、12月県議会での議論を踏まえまして、この1月に沿線市町村長と協議をいたしまして、今月末には方向性を出し、基本的な考え方をまとめ、2月の定例県議会に関連予算を提出したいと考えております。

IT革命への対応といたしまして、「情報スーパーハイウェイ」の整備に力を入れてまいります。

『心豊かな「学習福井」の創造』では、教育ビジョンは今、策定中でございますし、学校教育で完全週5日制への対応。

南越地区の養護学校につきましては、木造化によって進めていきたい。奥越地域につきましても、去年、委員会を立ち上げて、検討を進めております。

県立図書館、公文書館が平成14年度中に開館の予定です。

スポーツ・レクリエーション祭が、平成16年に本県で開催されますので、その準備を進めてまいります。

県立大学が今年10周年を迎えますので、6月に記念式典や記念講演を予定いたしております。

「海洋生物資源臨海研究センター」は、今年の12月に開設する予定でございます。

『香り高い「文化福井」の創造』では、「福井県文化振興プラン」を去年の3月に策定いたしましたので、それに基づいて諸施策を進めてまいります。

高等学校総合文化祭は、平成15年に本県で開かれますので、今年はプレ総合開会式を開催するなど、準備を進めていきたいと思っております。

国民文化祭につきましては、平成17年度に本県で開かれますので、平成14年度に実行委員会を設置したいと考えております。

『思いやりに満ちた「共生福井」の創造』では、去年の3月に「ふくい県民活動センター」を立ち上げましたので、そこを中心といたしまして、社会貢献活動を推進してまいりたいと考えております。

 

 

13年度中に策定いたしまして、条例を平成14年度の早い時期に制定したいと考えております。

人権に関する教育、啓発につきましては、平成14年度中に条例を制定していきたいと考えております。

『活き活きとした「福祉福井」の創造』では、福祉の地域づくりで、健康福祉センターを中心にいたしまして、保健・医療と連携のとれた福祉の地域づくりを進めてまいります。

介護保険制度につきましては、その主旨を十二分に県民に理解していただきながら、基盤の整備等に力を入れてまいります。

障害者福祉につきましては、「第三次長期計画」に基づきまして、施設や情報のバリアフリー化に力を入れてまいります。

嶺南の児童館でございますが、平成13年度中に基本構想を作りまして、平成14年度に基本計画を策定したいと考えております。

県立病院の再整備につきましては、病院本棟を平成15年度完成に向けて、努力を進めていきたいと考えております。

『豊かで美しい「環境福井」の創造』。「環境福井」につきましては、今程申しました、「環境立県 福井」を宣言いたしましたので、強力に今年の施策として進めてまいりたいと考えております。

「環境基本計画」を平成9年3月に策定しておりますが、これを平成14年度中に改定したいと考えております。

環境保全活動の促進といたしまして、「グリーン購入ふくいネット」あるいは「福井ISOネットワーク」ということで、それぞれ力を入れてまいります。

新エネルギー導入といたしまして、風力発電が今年の12月に国見岳で運転を開始いたします。

太陽光発電につきましては、平成13年度に補助金制度を設けましたので、一般住宅に対しましても太陽光発電をこの補助金によって進めてまいりたいと考えております。

また、廃棄物対策といたしまして、平成13年度中に「廃棄物処理計画」を策定いたしまして、今後さらに減量化あるいはリサイクルに力を入れてまいります。先程申しました、まさに「環境立県 福井」を実現してまいりたいと考えております。

敦賀市の民間最終処分場問題につきましては、市民の皆様が安心して暮らすことができるように、監視体制の強化等々に力を入れてまいります。

『平穏で暮らせる「安心福井」の創造』ですが、原子力行政につきまして、「もんじゅ」につきましては、県自体として安全性の確認を進めていくということで、去年から進めておりますが、引き続きそういった姿勢で取り組みます。

 

 

 

原子力防災訓練につきましては、今年の3月に美浜町で開催することにいたしておりまして、オフサイトセンターが新たにできましたので、これを使用して行いたいと思っております。

足羽川ダムにつきましては、去年の11月に、部子川での足羽川ダムの建設は、技術的には可能であるという調査結果が出ておりまして、今年、平成13年度中に国が公表されますので、現計画との比較を進めていかなければならないと考えております。

交通安全対策につきましては、去年は90人から61人と大幅に交通死亡者が減ったわけでございますが、今年もさらに交通安全対策を強化していきたいと考えております。

道路除雪対策につきましては、去年の経験を踏まえまして、万全を期していかなければならないと考えております。おとといから昨日にかけて雪が降りましたが、これに対しましても万全な体制で望んでおります。

『夢と誇りを持てる「満足福井」の創造』で、「恐竜王国ふくい」の恐竜街道構想の実現に向けて努力をしてまいりますし、「福井ウィークスキャンペーン」は、今年1月に首都圏で開催するものでございまして、福井県のPRをしていきたいと考えております。

来年、平成15年に開かれます「若狭路博2003」でございますが、実行委員会で「水と炎の千年祭」をぜひ進めたいということで、実行委員会の検討が進められておりますので、実りの多い博覧会になるように努力をしていきたいと考えております。

締めくくりといたしまして、地方分権の問題がございますが、地方分権では税源の移譲が的確にされるように国に強く要請をしていきたいと考えております。

また、行政改革につきましては、県民の視点に立って、スリムな行政体制を確立する。そのことによりまして、効率的な行政を進めていきたいと考えております。

また、市町村合併につきましては、避けて通れない重要な課題でございますので、市町村に対する指導を徹底することによりまして、平成17年3月までに協議が進むよう努力をしていきたいと思っております。

また、県民に開かれた行政、県政推進ということで、個人情報保護条例を、この2月の県議会に提案をして、制定をしたいと考えております。また、「インターネット放送局」は、今日から開局いたしまして、県民に情報を提供するということで進めていきたいと考えているところでございます。

以上、今年の県政としての取り組みをお話しさせていただきましたが、あとはご質問に応じて、お答えをさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○ 質疑応答

(記者)

知事ご自身もおっしゃられたように、今年は四期目で、今、おっしゃられたように、いろいろな取り組みや施策がある中で、どのようなかたちで仕上げといいますか、決意のようなものをあらためてお伺いしたいのですが。

(知事)

特に去年は、空港の問題にしましても、京福の問題にいたしましても、解決しなければならない問題を、いわば今年に持ち越したということでございまして、去年のいろいろな経験、あるいは去年の状況をもとにして、去年は大変景気も厳しかったわけですが、そういった去年の厳しさをもとにして、今年は発展の年にぜひしたいということで、景気対策あるいは雇用対策、交通問題等々に積極的に取り組むことによって、まさに20世紀から21世紀への架け橋、21世紀初頭の福井県が、これからうまく発展していく基盤づくりをぜひ積極的にやりたいということで、決意を新たにしております。

環境問題につきましては、先程申しましたように、「環境立県 福井」を宣言いたしました。これはまさに21世紀のきわめて重要な課題でございますので、これを積極的に推し進めることによって、どこの県にも負けない「環境立県」を実現したいと思っております。

(記者)

積み残された問題の中の京福なのですが、年末の記者会見の確認も含めてなのですが、1月に中部運輸局からの意見聴取が始まります。知事は年末に、その中でおっしゃられたいのは、つなぎ運転をきちんとやってもらいたいということだと。そこで具体論なのですけれども、中部運輸局の方からも、運転を再開するまで当面は、施設開放で必要な、当初11億といわれていたと思うのですが、これをどうするかというお話が出ていたと思うのですが、一つの見方として、今、いわれているスキーム案で最終的に3セクで設備投資は県がもつのだというかたちにしますと、最終的に県が持たなければいけないのだから、その分は県の方でやってくれという話もあって、そういうこともできるかと思うのですが、今、つなぎ運転をするために当面開放が必要だというかたちになったときに、その費用をだれがどう手当するのかということなのですが。

(知事)

今、おっしゃいましたように、今年の秋に京福によって再開してもらうしか。第3セクターをつくってもすぐには免許が下りませんので、今の京福で再開してもらうしかないわけですが、そのためには、ぜひ今月中に沿線市町村と合意に達して、そして、それをもとに関連の予算を2月の定例県議会に提案するということで進めていきたいと思っています。そして、再開に必要な投資については、新年度から半年ぐらいの間にできるだけ早く整備をするということで、再開できるような状況に持っていく。その投資を京福にやってもらうのか、あるいは県がやるのか、あるいは第3セクターがやるのか、そこのところはこれから沿線市町村あるいは京福とも十分に詰めていきたいと思っています。

(記者)

まとめれば、京福は鉄道も解散してしまっていますので、もし京福がそういうかたちで交渉をもっていただけるのだったら自分たちで何とかやるという話になれば、そのまま県がもってやって京福でやってみるということも、かたちとしてはありうるのですか。

(知事)

ですから、もちろん県ももちますが、京福がやるか、県がやるか、第3セクターがやるかですね。

(記者)

「環境立県 福井」ということでいろいろな施策が挙げられているのですが、特に福井県ならではということで力を入れられるようなことがございましたら。

(知事)

この中で、①の「資源の循環」というところに、「ごみ減量化・リサイクル日本一」の早期達成とあるわけですが、これを具体化するためには、各市町村が分別収集をやっていますが、その分別収集が市町村ごとにまちまちなのです。これを県ではできるだけ統一したいという具合に思っていることが1点。もう1つは、分別収集されたものの中で、特に「その他のプラスチック類」といった、市町村では処理が難しいものについて、県が一括して処理をするといったようなことをぜひ考えていきたいと思います。それから、市町村が今一番困っておりますのは、一般廃棄物を処分したときに出る灰です。これを市町村から県がきちっと受け入れる必要があるわけですので、これについて県の、今あります産廃の施設に入れられるような計画を作っていくといったようなことで、市町村との連携をきちんやることによって、この①の資源の循環を特に進めていただく。このことによって、まさに「環境立県 福井」が実現するということで取り組んでいきたいと思っています。

(記者)

あと、環境と地方分権や税源の確保というものと絡んでいるのですが、三重県などは昨年産廃税をあれしましたけれども、同じ日本まんなか共和国の1つとして、福井県ではそういうものが検討材料に入っているのか。15年度内に取りまとめをすることになっていますが、その辺はどうなのでしょうか。

(知事)

今、税務課で三重県の例を参考にしながら取り組んでおりますが、その研究・検討の結果を見て、私自身が判断をしたいと思っておりまして、今の段階では、まだ県が採り入れるというところまではいっていなくて、税務課の方で三重県の状況を検討・研究したいという段階です。

(記者)

福井空港の利活用について、今年の半ばということで委員会等をするかと思うのですが、どのような。

(知事)

今月の下旬、20日過ぎに第1回の委員会を開催したいと思っておりまして、メンバーは、航空経済学の第一人者の、成城大学名誉教授の岡田清先生をはじめ、9名の委員にお願いをしております。それからオブザーバーとして、国土交通省の航空局関係の職員2名にも出席してもらうようお願いをしております。

(記者)

景気対策についてお伺いします。切れ目なく施策を打たれるということですが、時期や規模は別にして、今、公共事業について、どういう手法、どういう方向性での景気対策をお考えになっているのかということ。

(知事)

私は最初、この景気については、平成9年ごろは、融資をするとか運転資金を出すという、いわばカンフル剤的なことをやって、そして景気が立ち直ったら、要するにプラスマイナスゼロのところまで来たら、今度は振興策を講ずるというようなことで進んでいくかどうかと思っていましたが、景気が浮揚するのにずいぶん長くかかっておりますので、カンフル剤を打って、景気がプラスマイナスゼロに達するまで待っているというわけにはいきません。今、私が考えていますのは、そういった運転資金あるいは返済猶予等を合わせて、やはり新分野あるいは新産業の創出というところに、どうしても力を入れていかないと、景気の浮揚にもならないということで、ぜひとも新産業の創出あるいは新分野への進出・・・。新産業といっても、何もまったく新しいものをどんどん作らなければならないということではなくて、福井県の持っている繊維あるいは眼鏡、機械などというものをものをもとにして、それを素材にしてまた新しい産業を展開していくということをぜひやりたい。そのための支援を積極的に進めていきたいと思っております。

(記者)

それに関連することですが、今、その制度で新分野への育成の制度などがあるのですが、それを中小企業に向けるということは。

(知事)

今、例の産業支援センターのワンストップサービスで進めておりますし、それから、嶺南にもセンターを設けました。そういう具合に方向性といいますか、体制を整えましたので、それをさらに各企業に徹底することによって、各企業の新しい取り組みを県として支援していきたいということであります。

(記者)

追加でそれに関連するのですが、いわゆるここでいう雇用というのは、具体的に言いますと、新分野で吸収していこうということでしょうか。

(知事)

雇用につきましては、一番我々が懸念しているのがミスマッチで、ある分野の企業では求人が非常に多いけれども、なかなか人が来ない。ある分野では、非常に職がないけれども職を求める人が多いことのミスマッチが非常に多いのですが、そこを何とかまず解消したいというのが1点と、それからもう1つは、今、去年の年末に申し上げたのは、例のワークシェアリングについて、国の方針を待ってということをお話し申し上げたのですが、最近の情報ですと、もう各県がそれぞれ取り組み始めているということですから、福井県も各県の様子を見ながらワークシェアリングとしてどういうことができるのか。これは県の職員の話ですので、県の考え方を、今から組合とも折衝しなければなりませんので、ある程度の時間はかかりますけれども、まず実行可能なワークシェアリングの方向性など、その辺をぜひ検討していただきたいと思います。

(記者)

基本的な質問なのですが、「環境」というものを、今回強力に打ち出されたというふうに理解しているのですが、これはまた、どういった知事のお考えといいますか、どのようなところからこれが出たのか、参考としてお教えいただきたいのですが。

(知事)

21世紀は環境の世紀といわれておりまして、そういう意味では、去年が21世紀の始まりですから、去年選べばよかったのですけれども、去年まで県の施策の中で環境長期計画その他を進めてまいりました。それを今年、さらに強力に推し進めていこうということで、全国に先駆けてまず宣言をする。そして、私が先程言いましたような施策を市町村と連携してやっていくということによって、まさに環境の世紀にふさわしい施策を、福井県がいわば全国に先取りして進めていきたいという私の強い決意でこういう宣言をすることにしたわけです。

(記者)

すみません、ちょっと質問にもならないようなことなのですが、先程、経済対策のお話の中で、繊維、眼鏡、機械ですけれども、ここ数年を見ていますと、やはり中国が。いろいろな取材をしていますと、中国がここまで経済的生産力を付けてくるというのは、5年、10年前にはちょっと想像もできなかったことなのですが、今や中国は競争相手というよりも協力し合ってやっていかないと、事実上どうしようもないような状況です。情報収集という意味で、一義的にそこまで中国の実態を把握するのは、民間の事業者の責任だと言ってしまえばそれはそれで済んでしまうわけですが、現実的にはかなり難しいだろうと思うのです。それで、国の方がそういう体制になっているかといったら、今のところそれもないのです。それでは地方自治体でやるのかといっても、一都道府県ではとてもそんなことはできないわけです。情報という面で、かなり地方自治体でまとまるなり、国と話し合いなどをしないと、情報がないまま現実が進んでいく中でフィールドバックだけでしてしまうという状態がかなり続く。その相手がアメリカではなくて、すぐそばにいるということをちょっと真剣に考えて、情報をどこが責任を持って集めてくれるのかという話を、国がまとめてやらないと大変なことになるのではないかと思うのですが。

(知事)

中国の、いわば追い上げが激しく、情報の収集が必要だということですが、県自体としては上海に事務所を設けていますので、ここでできるだけ情報をキャッチするということ。それから、やはり今、おっしゃられるように、国があまり動いてないということですから、国に対して、中国の情報をできるだけ収集して、各県に流してもらうように。これは経済産業省もそうですし、近畿経済産業局もありますから、そういうことで国に対する要請をしていく。それから、やはり民間の商工会議所等と連携して、役割分担というのですか、県でこういうことをした、商工会議所としてはこういう情報を集めてくれといったような連携を密にしていかなければならないと思います。

以上

〈広報広聴課 編集〉

 

 

敦賀3、4号機の増設問題につきましては、第一次公開ヒアリングをいつ受けるのかということで、この12月の県議会で受け入れしてもいいのではないかと申し上げておりますので、その時期等について、また、経済産業省からの申し出があろうかと思いますが、それを踏まえてお願いしていきたい。そして、資源エネルギー調査会における知事判断につきましては、県内の諸情勢を十分踏まえながら、慎重に対応していきたいと考えております。

 

男女共同参画社会の形成につきましては、計画を平成

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