知事記者会見の概要(平成14年7月23日(火))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002853

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平成14年7月23日(火)
11:00~11:40 
県庁 特別会議室

 記者会見

  

○発表事項

 

 7月7日から16日までアメリカ、ブラジルを訪問しましたが、引き続いて沖縄で知事会議がありましたので、帰国報告が遅れましたことをまずお詫び申し上げたいと思います。お手元の概要にありますように、渡航期間、渡航先、主な日程、次のページの5以下、訪問等の概要が記載されております。それで順次、訪問先の概要を報告させていただきます。

 

 まず、7月8日には、本年で福井市との姉妹提携20周年を迎えますニューブランズウィック市を訪問いたしまして、同市のケーヒル市長、レシン市議会議長との間で、これまでの両市および両県州の交流の成果、ならびに地域レベルでの国際交流のあり方について意見交換をいたしました。また、今後のニュージャージー州との友好交流の一層の発展に向けての協力を要請いたしました。

 

 次に、ニュージャージー州ニューアーク市にございますニュージャージー・パフォーミング・アート・センターの館長が不在でして、リチャード副館長を訪問いたしまして、県立音楽堂とニュージャージー・パフォーミング・アート・センターとの姉妹館提携を目標とした交流の推進につきまして提案いたしますとともに、本年9月に開催いたします県立音楽堂開館5周年記念事業へのゴールドマン館長の来県を要請いたしました。

 

 これに対しましてリチャード副館長からは、9月の記念事業にはゴールドマン館長が出席すること、また県立音楽堂との姉妹館提携もぜひ行いたいとの返答をいただきました。その結果、ゴールドマン館長が来県される折に、県立音楽堂とニュージャージー・パフォーミング・アート・センターとの姉妹館提携の調印を行うことが決定いたしました。

 

ニュージャージー・パフォーミング・アート・センターにて リチャード副館長(右から二人目)との意見交換

 また、記念事業には、ニュージャージー州のアメリカン・ボーイ・クワイア、これは前に来たことがありますが、この少年合唱団とラトガース大学のジャズ・アンサンブルの参加が決定いたしました。さらに記念事業の折には、県立音楽堂に、ニュージャージー・パフォーミング・アート・センター紹介コーナーを設置することも決定いたしました。

 

 7月9日には、ニューヨーク市を訪問いたしまして、日本貿易振興会いわゆるJETROのニューヨーク事務所を訪問いたしまして、奥村準所長から、アメリカ経済の動向、JETRO派遣の自治体駐在員の活動状況、日米の地域間経済連携等について説明をしていただき、意見交換を行いました。

 

 次に、ニューヨーク福井県人会、これは12年前に私がニューヨークを訪問したときに出来上がった県人会でございますが、この福井県人会と意見交換を行いまして、多田千恵子副会長ほか県人会のメンバーとの間で、県人会の活動状況、県進出企業の状況等につきまして意見交換をいたしますとともに、同席いただいた、本県でのJETプログラム、本県で英語の指導助手をしていただいた経験者との間で、帰国後の活動状況等について意見交換を行いました。

 

 引き続きまして、財団法人自治体国際化協会ニューヨーク事務所を訪問いたしまして、飛騨直文所長から、アメリカの地方自治体に関する調査方針、JETプログラム経験者との連携、同時多発テロと自治体の役割等について説明していただきますとともに意見交換をいたしました。その後、当日ですが、去年の同時多発テロの被災地でありますグラウンド・ゼロにおきまして、犠牲となられました方々に献花をし、ご冥福をお祈りいたしました。

 

 7月10日には、ニュージャージー州のプリンストン市におきまして、今年1月に民主党出身の知事として、新たに就任いたしましたマグリーヴィー州知事と意見交換を行いました。姉妹提携10周年にあたります2000年5月にウイットマン前知事が来県しておりますが、この方は共和党出身でございましたので、今回の政権交代に伴いまして、これまでの両県州間の交流・協力を引き続き発展させていくことを州知事との間で再確認をいたしました。

 

 また、ウイットマン前知事との合意事項であります県立音楽堂とニュージャージー・パフォーミング・アート・センターとの交流促進につきまして、あらためて意見交換を行いまして、本年9月に予定しております県立音楽堂開館5周年記念式典へのニュージャージー・パフォーミング・アート・センター館長の参加について協力を依頼いたしました。

 

 また、福井市が今年10月に開催を予定しておりますニューブランズウィック市との姉妹提携20周年の記念式典に、元州上院議員であり前ニューブランズウィック市の市長でありますリンチ氏の参加、また平成15年度に予定しております「全国高等学校総合文化祭」へのラムジー高校の参加についても協力を要請いたしました。

 

 その後、在ニューヨーク日本国総領事 西田芳弘氏との間で、ニュージャージー州との姉妹交流と本県とアメリカとの交流状況について説明いたしますとともに、地域間交流の推進につきまして、引き続き協力をしていただくよう要請をいたしました。

 

 7月11日にはブラジルに渡りまして、サンパウロ市を訪問し、イビラプエラ公園内にあります開拓先没者の慰霊碑に参拝いたしまして、ブラジルの開拓に寄与してこられた移民先没者の方々の御霊の御冥福をお祈りいたしました。

 

 また、在伯福井県人会の役員の方々、本県が受け入れてまいりました海外技術研修員・留学生経験者の方々およびブラジルで活躍されている日系の大学教授等との間で、本県からの移住者の状況や研修員・留学生経験者の帰国後の活動状況について、説明をしていただくとともに、本県との今後の連携推進等について意見交換を行いました。

 

 7月12日からは県議会のブラジル訪問団と合流をいたしまして、まず12日には、フェウデマン サンパウロ州議会議長、ラーラ サンパウロ州官房長官、赤坂清隆 在サンパウロ日本国総領事との間で意見交換を行いました。フェウデマン州議会議長との間では、在伯県人との交流や研修生・留学生の受け入れについて説明いたしますとともに、両県州の産業構造や電力事情等について意見交換を行いました。同議長は、サンパウロ州におきまして日系人社会が大変重要であるとの認識を示され、今後とも在伯県人を中心とした地域レベルの交流・協力を推進していくことを確認いたしました。

 

 引き続きまして、アルキミン州知事との意見交換を予定しておりましたが、急用のため知事が出られませんでしたので、代わってラーラ州官房長官との間で、在伯県人および在県ブラジル人の状況について意見交換を行いましたが、同長官からは、6年後に控えておりますブラジルの日本移民100周年に向けて、いっそう交流を深めていきたいとのお言葉をいただきました。

 

 また、赤坂総領事との間では、ブラジル社会全体における農業、教育、治安、雇用、経済等の状況について説明をいただきますとともに、日系人のさまざまな分野における活動と、その社会的地位について意見交換をいたしました。

 

 翌7月13日には、福井県人等が入植しました移住地であります福井村を訪問いたしまして、県議会、福井県海外移住者家族会、福井県日伯友好協会の代表者、代表団とともに、開村40周年記念式典に出席いたしました。福井村はサンパウロの西方176キロ、車で約3時間のところにありまして、式典は福井県の助成によって建設されました福井村文化センターにおいて開催されました。式典では、福井村の方々のみならず、赤坂在サンパウロ日本国総領事、小松国際協力事業団サンパウロ事務所長、福井村のありますサンミゲールアルカンジョ市のフランサ市長、それからロドリゲス市議会議長、さらには森サンパウロ州議会議員など、現地の日伯関係者が多数出席されまして盛大に行われました。

 

 式典では、40周年記念碑の除幕等が行われましたが、私からは福井村在住の高齢者および福井村の発展に寄与されました方々の長年の労苦をねぎらいますとともに表彰を行いました。また、今後の一層の発展に向けて激励もいたしました。

 

福井村開村40周年記念碑の前で

 7月14日には在伯福井県文化協会、これは福井県人会ですが、この会員の方々と懇談の機会を持ちまして、在伯県人の方々の状況について説明していただきますとともに、福井村以外に在住されています高齢者への知事表彰および本県との連携推進についての意見交換を行いました。

 

 その際、同協会の青年部の方々からは、できるだけ早いうちに同協会のホームページを立ち上げまして、本県とのさらなる交流の促進に役立てたいとの発言がございました。

 

 以上、今回のアメリカ合衆国およびブラジル連邦共和国訪問の概要について申し上げましたが、それぞれの訪問先との間で地域レベルでの交流・協力について有意義な意見交換行うことができたと考えております。この成果を踏まえまして、今後一層の交流・協力の促進に努めてまいりたいと考えています。

 

 それから、お手元の写真ですが、まずニューブランズウィック市長、アート・センターの副館長、JETROの所長との会談の様子、それからCLAIR、自治体国際化協会のニューヨーク事務所長との会談、5番目がニュージャージー州の知事との会談、それからニューヨークの総領事、さらに7番目が献花の模様、それから州議会議長との会談、9番目が州の官房長官との懇談の模様、それから10番目がブラジルの赤坂総領事との会談、11番目が福井村の40周年記念式典の模様、記念碑の除幕の模様、それからサンパウロの県人会の高齢者の表彰の模様、そしてサンパウロでの青年部を含めた記念写真が掲載されております。

 私からは以上でございますが、御質問等について御説明いたしたいと思います。

 

 

 

 

○質疑応答

 

 

 

 

 

(記者)

 ニューヨークの献花というのは、予定に入っていたものですか。

 

(知事)

 せっかくの機会ですのでグラウンド・ゼロを視察したいということで、米谷駐在員がおりますけど、彼に連絡をとってもらいました。我々が献花したところは爆心地のところですけれども、犠牲になられた一般市民、消防士、警察官等すべての方々を対象として、そこに遺影等がございましたので、そこにお参りをしました。

 

(記者)

 姉妹館提携の話ですが、これは以前からそういう話があったのですか。

 

(知事)

 この前のウイットマン知事が福井県に来られたときに、県立音楽堂との間で、姉妹提携とまでは言っていませんでしたが、交流を盛んにしていきたいということを確認しておりまして、その後、県立音楽堂でニューヨーク事務所を通じて、連絡をとっておりまして、私が行って姉妹館提携を確認したということでございます。

 

(記者)

 知事としてはその姉妹館提携を機会にどのようにしていきたいのですか。

 

(知事)

 このアート・センターは同じ5年前に開館したものですが、2750席あり、福井のは約1500席ですから、ちょっとスケールが大きいのですが、非常にすぐれたアート・センターですので、向こうからいろいろな音楽堂運営についての知識を伝授してもらうとか、あるいは向こうから来てもらう、またこちらから行くということで、両方の音楽堂の交流を盛んにすることによって、音楽文化の振興に寄与できると思っています。

 

(記者)

 正式な調印式というのは、行われる予定はあるのですか。

 

(知事)

 福井にですね、9月の県立音楽堂の5周年に向こうの館長に来てもらいますので、その際に福井で調印したいと思っております。

 

(記者)

 非常に盛りだくさんの内容ですが、中でも特に印象深かったものがあれば。

 

(知事)

 アメリカでは、やはり県立音楽堂との姉妹館の提携について合意を得ることができ、その具体的な取り組みとして、9月に向こうの館長に来てもらって福井で調印を行うことが決定したということが、やっぱり一番大きいものだと思います。

 

 それから、ブラジルでは、福井村40周年の記念式典に参加いたしまして、福井村で苦労された皆さんをねぎらい、そしてまた、激励することができたことです。ブラジルでは日系人が人口の約1%弱、1億7500万人に対し140万人ですから1%弱ですけれども、日系人の評価が非常に高い。私は移民70周年の時、昭和53年ですけれども副知事で出席しておりまして、80周年、90周年にも出ておりますが、大統領がその式典に出席するくらい信頼が厚いという状況で、今回も日系人が非常に活躍しているという状況を知ることができまして、大変心強く感じたわけです。

 

 ただ、ブラジルの経済は、数年前にドル対レアルが1対1だったのですが、今、2分の1以下に対ドルが下がっているということで、必ずしも経済はよくないけれども、ブラジルは大変に資源の豊富な国ですから、これからの発展の可能性としては、まだあるのではないかという具合に思っておりまして、その意味で日系人を含めてブラジルの発展に寄与して、頑張ってもらえたらという感想を持ちました。

 

(記者)

 ニュージャージー州知事との意見交換で「全国高等学校総合文化祭」について、協力の要請とありましたが、具体的にはどういうことですか。

 

(知事)

 平成15年に「全国高等学校総合文化祭」を福井で行いますので、ラムジー高校には、福井県から2月に毎年、県内の高校生をホームステイさせておりますが、そういったことでラムジー高校との間では交流がありますので、ぜひ平成15年の「全国高等学校総合文化祭」にラムジー高校の方々に来てもらうということで要請したわけでございます。

 

(記者)

 福井村は二世、三世と進んでいると思いますが、今後の福井県と福井村の関係で、連携強化、例えば受け入れなどこちらに人を呼んだりということはありますか。

 

(知事)

 福井村自体は昭和37年ですから40年たっておりまして、今、一世、二世が活躍しております。サンパウロといいますかブラジル全体での福井県人は約7500人、1万人と言われていますが、それくらいおられまして、大正の終わりに最初に入植した時代から数えますと、もう三世、四世の時代になってきております。県人会全体としては、やはり今おっしゃったように、だんだん二世、三世ということで意識も変わってきているということで、今回、青年部がホームページを立ち上げるといったようなことで、福井県を母県と呼んでいますけど、福井県と交流をぜひ盛んにしたいということで、青年部の若い人達が頑張っていますから、これからも引き続き交流ができると思っています。

 

(記者)

 ブラジルの行政庁との交流をどう考えていますか。

 

(知事)

 今回は知事にはお会いできませんでしたけれども、州議会議長にお会いできまして、先程もちょっと触れましたように、日系社会、日系人のブラジル社会における評価は非常に高いということで、議長もそういう話をしておられましたし、官房長官もそういった話をしておられましたが、日系人に対する期待が非常に大きいということを県人会の人たちにも伝えて、ぜひ頑張ってもらうようにということでお話をいたしました。

 

 それから、ブラジルが今回、サッカーで優勝しましたので、もうこちらから話をするまでもなく、向こうがですね、非常に喜んでおりました。ジーコのことをよく知っていまして、「ジーコは今度、日本の監督になりますね。」ということで、日本のサッカーのことも大変相手も詳しくて、州議会でも州政府でも、そういうことが話題になりました。

 

(知事)

 国際課長、福井村の福井県人の世帯数と人口、それから全体、福井県人以外も含めた数字がいま分かれば、説明してください。

 

(国際課長)

 福井村の福井県人は109名で18世帯です。他県人を合わせると54世帯で304名です。ただ、これは日系人の方の人口でして、かなり現地の方々もおられますので、だいたい合わせたら1000人くらいの規模だというふうにうかがっています。

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈 総務部広報広聴課 編集 〉

 

 

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