知事記者会見の概要(平成15年7月28日(月))
平成15年7月28日(月)
11:15~12:00
県庁 特別会議室
○発表事項
(知事)
それでは、私のほうから何点か、あらかじめ申し上げます。
1つは北陸新幹線の問題、もう一つは本日行われます経済社会活性化戦略会議について、それからえちぜん鉄道について、もう一つは副知事の人事について、4点まず申し上げたいと思います。
北陸新幹線につきましては、既に県議会でもいろんなこれまでの経緯、それから今後の対応などについて議論があったと思います。また、議会が終わりましても、自民党のいろんな東京での議論などもございましたし、また、一昨日には、福井県としても県議会の皆さんとの協議、そしてそれを受けて県選出国会議員との協議も行い、一致協力して国及び関係機関に強く要請をしていくことを再確認いたしました。
近々、関係省庁に対して重要要望を行う予定ですが、特に北陸3県の合同の決起大会を福井県で開催したいと考えています。その際、関西地域の皆さんにも声をかけて、来ていただきたいと考えています。北陸のみならず、関西の自治体、経済界と連携した運動の展開を図っていく、このような方針で臨みたいと思います。
それから、2点目は経済社会活性化戦略会議です。
産業や雇用の状況については、いろいろ景気判断とかありますが、依然として厳しい状況は変わりないわけでして、そうしたことに福井県としてどう対策を講ずるかということにつきましては、既に選挙のときからマニフェストの中で、経済社会活性化戦略会議を設け、県内外、有識者に集まっていただいて、幅広い観点からご意見をいただき、実行できるものから実行すると、こういうことを申し上げているところでありまして、本日午後にその第1回の会議を予定しています。
委員については、既にお知らせしてあるとおりです。今日は私自身が出席させていただきますが、㈱ジャルパックの新町会長、それからモルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッドの堀田会長、それから本田技研工業㈱の吉野相談役、それから福井県からはといいますか地元から、前田工繊㈱の前田社長、それから小浜海産物㈱の上野社長、第一織物㈱の吉岡社長、農業団体からは竹内さんがお見えになることになっています。
それから、3点目はえちぜん鉄道で、おかげさまで去る7月20日に福井から永平寺口、それから西長田間において部分開業をいたしたところです。開業に当たりましては、自分たちの鉄道だということで、利用促進、また記念イベントとして、これはもちろん事業者がやるわけですが、全線150円均一といいますか、そういうことで、9,600人の利用があったと聞いています。また、さまざまなイベントも行われているところです。今後、8月10日には、さらに西長田から延長いたしまして三国まで、それから10月5日には勝山までの開業が行われます。
県としても、引き続き支援を行っていくとともに、昨年の1月7日につくりました福井県公共交通機関活性化推進本部、ここでいろいろ、えちぜん鉄道の支援方策を中心にした施策が掲げてありますので、これを実行したいというふうに思っています。
なお、まだほとんど日はたっていませんが、職員にサンプルで、最近どれぐらい乗っておられるかということで調査をさせましたところ、平日で約3,800人、休日で約2,800人乗っておられるということです。これは、通学といいますか、そういう人は乗っておりませんのでちょっと比較する数字がなくて申しわけないんですが、えちぜん鉄道に聞いてみますと、まあまあ手ごたえはあるんじゃないかということなんですが、さらに折々といいますか、状況を把握して対策を講じてまいりたいと、このように思います。この数字だけでちょっと比較ができませんので、申しわけありません。とりあえず調べさせていただきました。
それから、副知事人事ですが、既にご案内のとおり、さきの議会において副知事の選任同意をいただきました。さきの選挙公約で、豊富な民間の経験と、福井県のために一所懸命頑張ろうという、そうした気持ちを持った民間人を副知事に選任するということを申し上げてきたところですが、今回、山本氏におかれては、これまで厳しい環境の中で、民間で能力を十分に発揮していただいた方だと思いますし、いろんなキャリアもございますし、経営感覚もあると思いますので、先ほどの経済社会戦略会議のメンバーにも入ってもらいまして、そうした企業の問題、あるいは産業振興の問題、また県庁自身の民間的な感覚といいますか、顧客重視の行政といいますか、そういう点にも頑張ってもらいたいと、このように思っています。
以上、あらかじめ4点だけ申し上げまして、あと、またご自由にお聞きいただきたいと思います。
○質疑応答
(記者)
2点質問させていただきます。まず1点目なんですが、えちぜん鉄道のことで、福井駅の乗り入れの問題について、改めて県の考え方と、あと、福井市との協議の状況を具体的に教えていただきたいと思います。
(知事)
えちぜん鉄道につきましては、これまで、従来はずっと高架でいこうということだったんですが、いろんな環境の問題とか財源の問題等々がありまして、実務的に詰めていこうということで、地上での運行も可能であるという、そういう結論に達しておりまして、今回の6月議会でその結果を明らかにしたところですが、ただ、従来のいろんな経緯がございますので、ほんとうにそちらのほうがいいのかどうかという議論があるわけです。そして、特に福井市につきましては、従来の方針のほうがいいんじゃないかというお気持ちを抱いておられるところもありますので、あと、もし今の地上走行でやる場合には、都市計画の変更手続などもこれから起こることが予定されておりますので、いずれにしても年内にはまず解決をしなくてはいけないだろうと思っています。それが一つです。
もう一つは、福井市、また周辺の住民の皆さんに、地上走行になった場合に、それぞれのメインの道路、あるいはメインでない幾つかの道路がございますが、通常歩行する道路、そういうものについて、どんな状態になるのかというのを目に見えるようにもう一度はっきりご説明しないと、県議会の議論でも多少はございましたが、誤解といいますか、こういう条件のもとに走るのかということを、必ずしも十分に互いに意見が一致、理解していないようなところもありますので、早々に行って、それをまずやって、そうした上で、財源の問題ですとか、どれくらい東西の交通が阻害されるんだとか、あるいは安全性の問題とかいろいろありますけれども、そういうことを、結論を、もちろん県議会の考えも整理しないといけませんでしょうし、地元の福井市を中心にしたそういう考えも整理して結論を出す問題だというように思います。
(記者)
福井市との協議の状況というのは具体的には。
(知事)
もう一回、目に見える図柄といいますか、信号がこうあって電車がこう来てどんなふうに止まるのかとか、この道はこうだと、それを明瞭にお示しなければならないと痛感していますので、それをした上で、あと、いろんなお金の問題とかいろんな景観の問題とか、いろいろ意見はあると思いますが、結論は出さないといけませんから、どちらでいくんだということをやりたいと思います。
(記者)
もう一点質問なんですけれども、「もんじゅ」の件なんですが、県議会で運転再開、あるいは慎重論という意見もあったと思うんですが、県として、知事として、再開とまで言っていいのかどうかわかりませんが、今後の進め方とか、あと、それを具体的に判断する時期というのはいつぐらいということをお考えなんでしょうか。
(知事)
「もんじゅ」については、県議会でご答弁していますことと変わっておりません。県の委員会の結果が出された段階で、裁判の行方、国や事業者の対応、地元・敦賀市の意見、そして県議会の議論を踏まえ、総合的に検討し、慎重に対処するというのは変わっていません。
なお、委員会の今後のスケジュールなどでありますが、次の委員会では改造後の「もんじゅ」の安全性について総括的な討議が行われるというふうに聞いておりますので、その報告書がまとまればその段階でいろんな議論を始めなければならないと思います。
なお、「もんじゅ」の委員会では、今後数回委員会を開催し、秋ごろにも審議を終了したいというお考えもあるようですが、批判的ないろんな意見も聞かなければならないでしょうから、そうした議論を踏まえての結論といいますか、そういうものを出していただくことになると思います。
(記者)
その際に1点聞きたいんですけれども、核燃料サイクルとか高速増殖炉というものに対する西川知事の考え、スタンスというのはどういう形を考えていらっしゃいますか。その上で「もんじゅ」をどうふうに位置づけするのか。
(知事)
そういうものが出る段階でいろんな問題もまた整理を一回しておかないといけないと思いますが、今の段階では少し申し上げられません。
(記者)
副知事人事なんですけれども、山本さんを知事は以前からご存じだったのか、またどういう経緯でこの山本さんにたどり着いたのか、それから、ビジネスマンとしてどういう業績なり実績を評価されたのかといったようなことをお聞ききします。
(知事)
副知事の問題につきましては、県民の皆さんのために副知事として頑張っていただける方を選ぶというのが基本なんですが、選挙の中で、公約の中で、副知事など特別職については民間人を登用するとお約束いたしましたので、それに従ってこれを実行させていただいたというのが基本にございます。
それで、もちろん、副知事ということでございますから、かつ民間ということですから、いろんな方がいらっしゃいますよね。役人でないというのが普通の用語だと思いますが、企業の方、あるいはいろんな研究をしておられる方、あるいはそれ以外の方があると思いますけれども、まず、県内にそういう方がいらっしゃるかどうか、県外にそういう方がいらっしゃるかどうか、かつ、県外といっても、東京なのか大阪なのか、名古屋だとかもっと違うのかとか、そういうことも考えましたし、かつ、民間のご経験も、国内のみならず海外的な経験をお持ちの方がいいのではないかということも考えました。そして、何といっても福井のために頑張っていただけるということ。頑張るということも、福井にゆかりのあるということがいいのかどうかとか、いろんなことがありまして、総合的に考えまして山本さんにお願いすることにしたというのが実態であります。
もちろん、今回の選考といいますか、それ以前にお付き合いあったわけではございませんが、今回のそういう中でいろいろお会いし、お話しし、頑張っていただけるなと、こういうことを私自身思いましたので山本さんにお願いしたということなんです。
(記者)
今のと関連してなんですけれども、今、お話の中で、福井にゆかりがあるのがいいのかどうかということも考えたということですが、山本さんにつきましてはゆかりはないというふうにお聞きをしていますけれども。
(知事)
いろんなファクターがありまして、ゆかりがある、ないというのも、いい場合もあるし、そうでない場合もあるといろいろありますが、むしろ他のいろんな要素も勘案して、ゆかりはないけれども、むしろ自由に、福井県のために、あまり先入観なく、もちろん福井のことをいろいろ勉強もしてもらっていますと思いますけれども、そういう自由な立場で、ほんとうに福井の発展を思ってやっていただくほうがよろしいかなと思って選ばせてもらったというのが私の考えなんです。
(記者)
先入観のないお考えで、ということですか。
(知事)
もちろん、ゆかりがある方も先入観のない人もいらっしゃるんだけれども、いろんな要素を判断して、必ずしもゆかりがなくとも、かえって総合的なほかのファクターも考えますと、むしろ、より頑張っていただけるのではないかというそういう意味なんです。
また、国際的な広い視野で福井のことを見る、そしてみずから福井の課題を一緒になって解決するといいますか、そういうことなんです。希望というか理想はそういうことです。
(記者)
副知事の関連でお伺いしたいんですけれども、今までに山本さんに何度お会いになられて、副知事を依頼されることが決まってから、山本さんご本人から、こういうことをしたいとか、ああいうことをしたいという、いわゆる提案というか、あるいは構想というものをお伺いになったかお聞きしたいのですが。
(知事)
何回とかいうか、何度かお会いしたんですが、ちょっとプロセスですから控えますけれども、御本人は、やっぱり、産業とか企業の問題に非常に関心を持っておりまして、知識も豊富ですから、そうした分野で福井のいろんな中小企業の問題、非常に今、厳しい環境にありますから、そうしたことを幅広い観点から頑張りたいという気持ちがあります。
また、私自身のいろんなマニフェストとかも見てもらっていますので、そうしたことを受けて、ぜひ一緒にやりたいという強い希望を持ってもらっていたように受けとめました。
(記者)
ご本人自身は、福井の経済というか、産業がどのような状況にあるかとか、あるいはそういったことに関してはある程度の知識みたいなものはありますか。
(知事)
持っていると思います。私自身もいろんな過程で申し上げて、混然一体となってしまっているかもしれません、今の状況では。一番最初はそんなに詳しく持っておられたわけではないと思いますけれども。
ただ、東京にもおりましたし、名古屋にも関連の企業があるわけですから、いろいろ福井のことは知っていたと思いますし、企業の関係も全くないわけではないと思います、福井の関連のですね。
(記者)
海外経験があるほうが、とおっしゃられたんですけど、それはどういった観点なんでしょうか。
(知事)
それは、福井の企業自身世界的な企業が多うございますし、グローバルの時代でありますから、そういう視点というのは絶えず必要だと思います。今回の戦略会議でも、そういう方に何人かメンバーに入ってもらっていますので、やはり、そういうのを絶えず念頭に置きながら、もちろんローカルといいますか福井の問題ですけれども、そういう視野が要るのではないかと私は思います。
(記者)
経済社会活性化戦略会議のことなんですが、人選の基準はどういうところにあるんでしょうか。
(知事)
幅広く、それからいろんな分野、問題意識がクリアな方をお願いしようというのが私の思いです。
(記者)
県内で言うと、繊維関係が3社ですかね。
(知事)
はい。その企業自身が頑張っていただいていることが非常に大事ですよね。それから、観光関係は、新町会長さんなんかは観光関係ですし、福井にゆかりのある方ですし、これからサービス業とか、そういうものが重要と思いました。
また、農業の問題も、お若い方で、地域で農業の問題に一生懸命取り組んでおられて、農業をどうしたらいいんだということをお考えいただいている方、もちろん、周辺のいろんな方のご意見をお聞きになって、そういうものを踏まえて、いろいろ意見をおっしゃっていただくことが大事だと思っておりますけれども。
何といっても、県庁自身がそうした意見をもらいながら、我々が仕事をするということがより大事である、と、そんなふうに考えているんですけど。
(記者)
確認ですけれども、副知事の人事では一番重視された点というのはどこかということと、どういった要素があるのかと、その点を教えていただけますか。
(知事)
まず、熱意ですね。福井のために頑張ろうという熱意。それから、経験ですね、これまでの。その2つです。
(記者)
北陸新幹線の件なんですけれども、自民党のほうでですね、平成15年度中には見直しをということをいってるんですけれども、そういった中で非常に財源が限られて厳しいのではと、まあ、見直しはするけども、予断を許さないんじゃないかというような話もあるんですが、その点についてはどうですか。
(知事)
国全体の経済や構造や仕事の仕組みの見直しの中で、新幹線がどのような位置付けにあるかというのは非常に大事なことなんですが、残念ながら、どの事業が要る要らないという議論はあると思いますけれども、新幹線に対する国の公共事業の中の占める割合というのは1%未満でありまして、30年、40年やっています国家的な公共交通機関のネットワークを整備するための財源としては大変少ないと私は思っていますから、これに対する働きかけを強化しなければなりません。
それから、三位一体改革なんかでも議論になっていますけれども、要するに、国のいろんな事業がありますが、満遍なく減らしたり、カットするという議論はあるんですが、こちらにウエートをかけるとか、そういう判断はなかなか国が国家プロジェクトについてもしていないということは、これは、そういうものをすべき時代だと思うんです。それがなかなかできていないということですから、それを我々地方の立場からさらに働きかけることが重要です。
今や、新幹線は中国まで行って、新幹線の技術を応援しようという、こういう議論の時代です。その中で、日本の国内で、まだネットワークとして地域も必要だと思っているし、国家も必要だと思っている。しかし、財源がちょっと足らないんだと、そういう議論がまだ残っているということが非常に問題でして、それは1年でも早く解決しなければ、それは、先進的な国としての日本としておかしいと思います。
(記者)
先ほど北陸3県の総決起大会を福井でという話もあったんですけれども、時期はいつごろで、どのぐらいの規模でやるのかを。
(知事)
時期は、夏休みが終わって以降かなと思いますけれども。ですから、秋口、9月ごろになるかもしれません。ちょっと、今、ご出席いただける方のいろんな都合なりを聞かないといかん部分もございますし、全体のタイミングもございますので。
(記者)
えちぜん鉄道で、知事、マニフェストの中でも福鉄との相互乗り入れもお考えだというふうに書いてありましたけれども、現時点でスケジュールとか、どれぐらいのスケジュールで実現させたいとか、具体的なお考えというのはありますか。
(知事)
えちぜん鉄道については、福井鉄道福武線との相互乗り入れを実施するというようなマニフェストを私は書いたと思いますが、これは、これまではなかなかそういう議論ができなかったんですが、今回えちぜん鉄道がああして新しい会社になりましたし、機運が盛り上がっておりますので、目と鼻の先と言ったらいいんでしょうか、もうほとんど繋がっている2つの鉄道を繋がない手はないんじゃないかと私は思いまして、そういう政策を掲げ、ぜひ早く実施したいと思っている、私が思うと言うのは変な言い方ですが、実施できるよう支援をしたいと言ったほうがいいのか、そういうことを思っております。
両鉄道と協議して、そうすることによって、お互いに、例えば、えちぜん鉄道が福井市とか向こうまで行けるとか、逆に福井鉄道が新田塚とか、そのさらに向こうに行けて、お互いのいろんな施設を相互の方が使いやすいというのは重要だと思うんですが、いろんな制約も多少はあると思いますが、それを解決するというのが大事だと思います。
(記者)
今の段階で、えちぜん鉄道福井駅への乗り入れはどうなりますか。
(知事)
先ほどの2階、3階のお話ですか。
(記者)
ええ、二者択一だと思うんですけれども、仮にその乗り入れが実現した場合というのは、福井駅への乗り入れは選択肢の1つになりますか。
(知事)
直接は関係はないです。それは2つの鉄道を有機的に連動させるという議論ですので、直接は関係ない、別の議論だと思います。
(記者)
副知事人事についてなんですけれども、行政経験がおありでないということで、議会などでも心配する声があったんですが、そのようなことについて知事ご自身はどういうふうに考えられているかということと、山本さん自身もそういう行政の中に入るということについて、どのようにおっしゃっているのかということなんですが。
(知事)
私自身が行政経験がありますし、周りの人もたくさんありますので、みんなで力を合わせてやっていくというのが重要だというふうに思います。
山本さんも、得意な分野があると思いますので、それを中心にやってもらうのが重要だと思います。本人もそういう気持ちだと思います。
(記者)
あと、経済戦略会議のことなんですけれども、県としても、どの程度まで期待しているといいますか、どういうところまで提案していただけたらと思っているんですか。
(知事)
先ほど申し上げましたように、いろんな提案をしていただくと同時に、それをこなすというか、実行するのはむしろ我々行政の事務の分野だと思いますから、我々が汗をかかないといけないと思います。何か、すぐ使えるような提案が欲しいとか、そんなことをあまり考えないで、いろいろ提案をいただきますが、我々がそれを受けて仕事をするんだという気持ちでこの戦略会議を運営したいと思いますし、もちろん委員の皆さん方は非常にネットワークも深い方ですから、これを機にいろんな他の企業への対応とか、そういうことも、戦略会議とちょっと離れるかもしれませんが、いろんな機会にお願いできればというふうに思っておりますが。
(記者)
特に知事はマニフェスト等で数値を入れてよく掲げていらっしゃるので、そういう意味で数値でいただきたいとか、そういう希望とかはありますか。
(知事)
そういう実務的な話は、特に我々がそれをこなさなくてはいけない分野ではないかと思いますね。ちょっと、進行形でやっていただかないと、なかなかイメージが出てこない部分もあると思いますので。
(記者)
関連なんですが、戦略会議で、まず何を一番最初に話し合っていきたいというものがあればぜひお願いします。
あと一つ、えちぜん鉄道を使う職員が、県職員が多いという話があったと思うんですけど、一番最初に、えちぜん鉄道を使っている職員がいますよという話だったと思うんですが、本庁の職員の利用促進のために何か考えられたことはあるのかと。
(知事)
まず、えちぜん鉄道の利用促進については、先ほども申し上げましたように、1年ちょっと前にレポートをつくったんです。それに大抵のことが書いてあります。やるべきこと、必ずしもやるのがなかなか難しいかなと思うことがありますので、それを一つ一つ実行することによって、県職員の鉄道利用といいますか、そうしたことも可能だと思いますので、それを進めたいと思うんです。あれをごらんいただきますと、ありとあらゆるといいますか、大抵のことは書いてありまして、それを実行すればかなり違うかなと私自身は思います。職員がまず先頭に立って活用しないといけませんから、それは十分にこれから気をつけてまいります。
それから、活性化会議の関係でございますが、特に福井県の、今ございます中小企業、頑張っていただける企業、こういう人たちの応援の仕方、これをまず第一に議論したいというふうに思います。それに先立つ福井の産業の現状ですね。なかなか、雇用とか産業のデータというのは、でき合いのものはあるんだけれども、必ずしもよく把握できるデータが十分でないということも意識していまして、そういうものも、この機に可能な限り整理できればと思っています。
(記者)
その活性化の戦略会議の関連でもう一度伺いたいんですが、これはたしか事務局は政策推進課になるんですよね。私は産業労働部にあるのかと思っていたんですが、政策推進課にある意味といいますか、そうしますと、経済以外に、例えば教育だとか行政の組織面の話だとか、そういう面まで含めて、福井の改革の道筋というか、そういうものを議論する場にもなり得るということなんでしょうか。
(政策幹)
それはやっぱり2点あると思うんです。1つは農業も入るということと、それから、経済社会活性化戦略会議という名前にもあらわれていますように、社会の制度自体、例えば女性の社会進出等に幅広い視野で検討が行われるようにということで、総合的な調整を所管する総務部でさせていただいているわけです。
(記者)
先ほどの質問と関連するんですが、来年3月に一応提言をまとめて、先ほどの知事のお話だと、できることからやっていこうというとですが、とかくこういう会議の提言というのは総花的になりますよね。総花的になっても構わないんだけれども、先ほど、1つ、最優先は中小企業の振興だというお話がありましたが、もう一つ二つ経済関連の何かキーワードとか、具体的にお持ちですか。
(知事)
特に社会と書いてありますように、女性の働く場とか、あるいは馬力といいますか、こういうものをもっと発揮していただく、あるいは発揮しやすいような環境とか、そういうことも思っております。それから人づくり。長期的な問題になると思います。この戦略会議はあまり体裁とかそういうことを重視してはいけないと思います。中身だと思いますね。形だけ整っても、それが実行できないと意味がありませんので。そういう形式にあまりこだわらないで。なかなか実行は難しいかもしれません。中身を一つ一つ、事務的なフォローというのが大事だと思います。
(記者)
それから、先ほどの副知事の話で、これは確認なんですが、就任動機、一応、パッションという話もありましたし、副知事の未経験さというところにも非常に期待されている部分がおありなんですか。
(知事)
行政経験は、私もそうですし、出納長もそうですし、政策幹もあります。県庁自身が大きな行政経験の蓄積の組織体ですから。それよりも、これまでと全く違うといいますか、あまり沢山の期待をかけると大変かと思いますが、それはともかく、そういう新しいセンスなり考え方といいますか、それを我々行政が一緒になってやっていくといいますか、そちらがいいというふうに思ったわけです。1つの仕方ですね、私自身が今度の県政を運営する1つの仕方として、それを選ばせてもらいたいということなんです。
(記者)
民間の経営感覚を行政にやっぱり何か生かしてほしいというお気持ちですか。
(知事)
そうですね。
(記者)
関連してですが、山本さんもこれまでお仕事の中で内部改革とか、あるいは海外での経験とかがあると思うんですけれども、具体的に山本さんがお仕事をされてきた中でここは特に評価されたというのは海外経験ですか。
(知事)
まず意欲と人柄です。
(記者)
山本さんのこれまでのお仕事の中ということだけで言いますと。
(知事)
そういう分野もあると思います。デュポンということですし、それ以前のデンソーという企業でもそういう分野が多いですから、そういう新事業のいろんな推進とか、そういう分野もあると思いまして、幅広くいろんな、他の企業のことも、あるいは商売ですね、マーケットといいますか、そういうこともよく知っておられるというふうに思いますので、これからそういうものが大事だと思いますね。もちろん技術も大事ですけれども。
(記者)
いつ福井へ来られるのかとか、いつデュポンを退社されるのかとか、今後のスケジュールはどうですか。
(知事)
8月1日に辞令交付します。
(記者)
ここには、その日までには福井にはお見えになられるんですか。
(知事)
見えないと思います。前の日ぐらいはあれですかね、当日は間に合わないかもしれませんから、前の日に見えると思いますけど。
(記者)
えちぜん鉄道乗り入れ延長の話で、ちょっと2点ばかり確認させてほしいんですけど、いわゆる地上乗り入れ案は県議会が方向づけをして、それを県が調査、検討されると。これを県の案として福井市に説得するというんじゃなくて、先ほどのお話ですと、あくまで選択肢の一つとしてとらえているんだという、高架か地上かという、県が説得するという意味じゃないというふうにとらえてよろしいんでしょうか。
(知事)
もともと高架というのは、鉄道高架事業ですから、高架というのが当たり前として広がったんだけれども、その議論の中で、先ほどのいろいろな環境や財源の問題がありまして、県議会の議論として、地上の議論が技術的には可能か、あるいは財源的にはどうなのかということがあったんですね。それで、技術的にも、また財源的にもそれは可能であると。しかし、もちろん地上を走る部分がありますから、東西の交通の阻害要因は幾らかある、それまで思っておった周辺の方の気持ちとも多少ずれている部分もある。それを提示し、福井市と協議しながら、どちらでいくべきかという議論をしたいということなんですが、流れとしては、地上案でという動きがございますので、それをご理解願いたいということはあります。しかし、議論の中で大きな障害が出たり、そういうことがあれば、それはまた議論として違う方向になると思います。流れはそういう流れの中で我々は説明をし、協議したいということなんです。違うことを思っているわけじゃありません。
(記者)
もう一点なんですけど、先ほど、直接は関係ないとおっしゃったんですけど、田原町乗り入れについて、高架でもなく地上乗り入れでもなく、田原町経由で駅前乗り入れという選択肢はないということですか。つまり、福井鉄道と相互乗り入れをすることによって福井駅前に入ってくるという選択肢はありませんととらえていいですか。
(知事)
それを念頭に思ってそんなことは言っていません。
(記者)
その選択肢はないんですか。
(知事)
もともと私は、マニフェストはそんなことはしない段階で言っていますから、それは必ずしも関係ないんじゃないでしょうか。どこへ行こうと、2つが相互に乗り入れるということが大事なことだと私は思いますから。
(記者)
高架か地上乗り入れかどちらかということですか。
(知事)
ええ、それと、田原町のところで交流できるかというのはまた別の話だと思いますけど。
(記者)
じゃ、確認ですけど、仮に相互乗り入れが実現しても、高架なり地上相互なりの線路はそのままあると。
(知事)
その議論は当然解決しなければならないと思います。そっちがそういうふうにしたらもうそれはいいので、あそこへ行かないと、そんな議論ではないですね。
(記者)
例えば、地上走向で決まったら、もうそれは、乗り入れはそれを将来的にずっと使うということですか。
(知事)
そういう議論だと思います。
(記者)
知事に就任されて3カ月ちょっとになるわけですが、そのご感想と、あと、県庁改革ということを掲げられて今やっていらっしゃるわけで、職員の意識が徹底しているかどうかという、その辺の認識をちょっとお聞かせください。
(知事)
私は選挙を通じてずっとそのスピードで進んでおります。県庁の職員は必ずしもそのスピードで動いていないかもしれないですね。ですから、スピードはともかく、いろんなことは、県庁の皆さんがみずから考えていただくということが大事ですので、例の部局長との政策的な動きといいますか、あれを、ああいうことをやるんだということではなくて、あれはベースにして、そんなことは当然でして、自由にやってほしい、自主的にやってほしいと私自身は思っております。そんな言い方をしておりますので、だんだんそうした方向で県庁の組織が動くというように努力しますし、いろんな対話といいますか、毎週、部局長とはやっておりますけれども、県庁の、直接仕事をしている職員とのそういう議論ですね、それをもっと時間をかけなければならないと思いますから、そういう議論を深めたいと考えます。
(記者)
実際3ヶ月、知事をされての、自身の感想はどうですか。
(知事)
県議会を終わりまして、一通り、第一段階のいろんな政策や約束したことをやったり、あるいは、組織的な問題、人事、これは副知事の人事も含めてですが、一通り、皆さんのご協力を得ましてでき上がりましたので、さらに次の段階ということになりますね。戦略会議もきょう第1回が行われますので、それに基づいてさらに仕事を進めたいと思います。これからだというふうに思いますけれども。
(政策幹)
先ほどのえちぜん鉄道の利用者数ですけど、平日約3,800人、休日約2,800人というのは利用者全体のことです。県職員に限ってじゃないです。
(記者)
2線合計ですか。
(知事)
2線合計です。いろいろ抽出して調べてもらったんです。一日中いたわけじゃなくて、推計が入っていると思います。これは、参考に、せっかくですからきょうは何か申し上げたほうがいいかと思って、調べさせたんです。ですから、この数字を、科学的な数字はこれだと言われると困るんですが、比較しようがないんですね。どういいましょうか、学生・生徒があまり入っていないとか。それは、えちぜん鉄道としてはまあまあの手ごたえだというふうなことでありました。ほんとうは正確な数字があるといいんですが。えちぜん鉄道に直接お聞きしていただくほうがありがたいと思います。
- 以上 -
〈 総務部広報課 編集 〉
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