知事記者会見の概要(平成15年9月12日(月))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002824

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平成15年9月12日(月)
10:30~ : 
県庁 特別会議室

記者会見

  

○発表事項

 

【知事】

 おはようございます。

 

 きょうはいろんな内容がございますが、最初に福井治安回復プログラムにつきまして発表させていただいて、それが終わりました後、予算や他の事項についてお話ししたいと思います。

 きょうは公安委員長、それから県警本部長も一緒に出席をしていただきました。

 この福井治安回復プログラムですが、8月25日に県の公安委員会、それから県警本部とこのプログラムを策定したものです。この背景には、本県の刑法犯の認知件数ですが、もう既にご承知かもしれませんが、平成14年に1万3,884件ということで、平成7年以来、8年連続して増加をしている状況にございまして、戦後最多を更新している状況でございます。前年比でも19%増と2割近い増加でありまして、全国平均が4%台でありますので、非常に伸びが大きいということもおわかりかと思います。

 本県の治安の悪化は深刻な問題でありまして、今の段階でしっかりした対応をしないと、次のいろんな問題が出てくるという認識をいたしております。私は、例の政策公約でも「安全・安心な県民生活の実現」を基本に置いておりまして、治安対策の緊急措置が必要であるとの認識から、9月の今回の補正予算、後ほどご説明いたしますが、治安対策事業を積極的に計上したいと考えたところでございます。

 それで、今回の予算編成のタイミングをとらえまして、内田県警本部長にもお願いし、また呼びかけもいたしまして、治安回復のために当面取り組むべき重要施策を具体的に盛り込んだ共同文書の作成を提案したところ、私どもの熱意を酌み取っていただきまして、今回のプログラムの策定に積極的に協力をしてもらったところでございます。

 このプログラムの策定を実行に移すため、今回の9月補正予算案においても、地域住民による自主防犯活動に対する支援事業、それから空き交番解消とパトロール強化のための臨時交番相談員配置事業などを計上しておりまして、この2つの事業とも全国では初めての事業ではないかと思っているところでございます。

 犯罪減少とか治安向上などは、安心な地域づくり、まちづくりを目指すためには大事なことでございまして、少し場所が飛ぶのですが、例えばニューヨーク市で、あれは1990年代の後半から今世紀にかけてだと思いますが、徹底的なパトロールでありますとか、軽微な犯罪の防止ということを行って、犯罪の認知件数を半減させたような動きもあると思いますが、こうした例もいろいろ参考になると思います。あれはブロークン・ウインドーズというのですか、些細な状況で阻止するといいますか、そういう発想でやらせてもらっているところでございます。

 あと、予算等はご説明いたしますが、せっかくでございますので、伊藤公安委員長、また本部長からも何かございましたら、おっしゃっていただきたいたいと思います。

【公安委員長】

 県公安委員会委員長の伊藤でございます。

 今ほど知事のお話にもございましたとおり、本県の治安は未曽有の危機に瀕していると申しても過言ではございません。そのような折に、知事のほうから治安回復に向けた共同文書策定の積極的な呼びかけを受け、また本プログラムに掲げられた施策、事業につきまして、9月補正予算の編成過程で関連予算を大胆に計上していただきましたことはまことにありがたく、県警察を管理する立場にある者の一人として深く感謝している次第でございます。

 申し上げるまでもなく、良好な治安は社会発展の基盤であり、何物にもかえがたい県民すべての共通した切なる願いであります。県公安委員会といたしましては、治安回復に向け、県警察の取り組みを適切に管理監督するとともに、みずからが不断の努力を惜しまず、県民の皆様のご期待にこたえてまいる所存でございます。

【警察本部長】

 警察本部長の内田でございます。

 このたび、知事の強い意気込みを受けて、治安回復プログラムを県と共同で策定いたしましたことは、県警察の歴史の中でも非常に意義深いものであると同時に、全国でも例を見ない極めて画期的なことであったと考えております。

 また、後ほど知事のほうから詳しいご説明があろうかと思いますが、9月補正予算の編成に当たりましては、治安回復に向けた警察関連予算を積極的に計上していただきました。この施策、全国に例を見ないものでございます。ご理解をいただいたということに、県警察としましてもまことに心強く、改めてここに深く感謝を申し上げる次第でございます。

 治安の重責を担う警察といたしましては、今後の県当局の治安回復に向けた積極的な施策の展開に期待をするとともに、県公安委員会の管理のもとで、県民が安全で安心して暮らすことのできる社会の実現を目指しまして、このプログラムの遂行に県民とともに全力を傾注してまいりたいと考えております。何とぞ各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。

【知事】

 また後ほどいろいろ私のほうからご説明をいたしますし、ご質問を受けますが、今の段階で総括して何かお尋ねがありましたらお受けしますし、もしなければ、また私のほうで後ほど。よろしいですか。

 では、よろしいですか。また後ほど私のほうから個別にご説明したいと思います。

 それでは、頑張ってやりましょう。お願いします。

 それでは、2つ目の発表事項でございますが、9月の補正予算案であります。

 お手元に配付資料があろうかと思いますが、平成15年度9月補正予算案の概要、それから補正予算案ということで、個別の資料があると思います。

 まず、今回の9月補正予算案でございますが、6月補正予算に続きまして、元気宣言のビジョンを、スピードを上げて実現するために取り組んだものであります。今回の予算の特色でありますが、今ほど申し述べましたように、本県の治安といいますか、警察情勢といいますか、こういうことが非常に厳しい状況にございますので、県、公安委員会、警察本部が共同で策定いたしました福井治安回復プログラム、この実現に向けた事業を計上いたしました。

 それから、2つ目は、国に対する本県の提案によって実現しました電源三法交付金・補助金の使途が弾力化いたしましたことを受けまして、特に政策公約に掲げました「一人ひとりの命が輝く福祉」ということで、これが交付金で初めて福祉分野のソフト事業に充てている点が特徴かと思います。

 この結果、資料1-3の1ページに記載のとおり、具体化の今回の9月予算は、事業数が17、事業費として10億6,900万円、それから税金などの福井県の一般財源、これがそのうち3億1,000万円ということになったのであります。この一般財源、福井県で自由裁量ができる部分でありますが、これは今議会に提案します退職手当の引き下げ、また成果主義に基づく事務事業の見直しを進めることによって、6月補正以降、新たに生み出した財源を充てているという形になっております。

 その結果、全体の新世紀政策推進枠事業、元気宣言の実現に向けての事業でございますが、6月補正予算と合わせますと111事業、事業費93億円、一般財源ベースで23億8,000万円余となっておるところでございます。これは1ページに表として掲げております。

 また、6月予算に引き続きまして、9月の補正予算におきましても予算編成過程から県民参加を実施し、積極的に県民のご意見をいただきました。これは資料の1-2という番号がついておるかもしれませんが、予算編成過程の県民参加ということで、記載のとおり、8月24日から10日間、特に元気宣言の実現に密接に関連する5つの事業を取り上げまして県民の意見を募集し、22の意見をいただいたところであります。その結果は、この記者会見後、県のホームページで公開しますが、内容は資料記載のとおりであります。

 予算編成過程からの県民参加というのは全国的に、前回もお話ししましたが、初めての試みではありますけれども、さらに県民参加に加えまして、先につくりました福井女性会議、また座ぶとん集会、これが今、これまでで24回行っているのでありますが、そうしたいろんなご意見をいただいて、オープンな形での県政運営に努めたいと思います。

 資料の1-1を見ていただきたいのでございますが、9月の予算案の規模は、一般会計が27億6,400万円余り、特別会計が32億8,900余万円等々、全体で60億9,000万円余りであります。本年度の予算の累計でございますが、一般会計で5,178億円余でございまして、前年度最終予算に比べますと97.6%になっております。以下、特別会計、企業会計はごらんのとおりでございます。

 主な事業は資料3にございますので、ごらんいただきたいと思います。

 まず、産業関係では、ものづくり、新産業創出ということで、新規として企業誘致支援補助金、これは制度創設でございますが、企業の設備投資に対する補助を中心とした既存の立地促進補助金を補完する新しい支援制度を創設するものでございまして、特徴は、土地、建物の賃借料とか運搬料、あるいはいろんなインフラ料といいますか、工業用水、電気料金など、事業活動に対して新規雇用数に応じて補助を行うものでございまして、企業の個別のコストといいますか、そういうものに見合った細かい制度にしておるものでございます。

 同じ2ページに、これも新規ですが、産業支援機関への目標管理手法導入事業150万円でありますけれども、これは現在、経済社会活性化戦略会議、本日は第4回目を行う予定でありますが、産業支援センター、あるいは工業技術センターの活動に目標を設定し、成果を評価する手法を導入する事業でございまして、これまでもやっておりますが、かなりこれをまた強化したいということであります。

 それから、元気な社会といいますか、福祉・教育関係では、老人福祉施設等整備事業補助金3億9,700万円、これは3ページにございますが、待機者ゼロの実現というのが私の政策公約でございまして、それに応じた特別養護老人ホームの整備に助成する事業でございまして、今回、3施設を予定しているものであります。

 それから、次の6ページでございますが、知的障害者グループホーム支援事業1,600万円余であります。これは県民からのご意見も入れたものでありますが、知的障害者の方は、施設に入りまして、自立ということでそこでいろんな生産活動も行っていらっしゃるのですが、さらに施設から出て、4人とか、あるいは何人かで共同で生活する、そして工場に通う、だんだん社会に出ていただいて自立するということが重要でありますが、どうしても、市民の中といいますか、地域の中で生活をされますと、住宅を借りる、そうした生活ということになるんですが、火災の問題とか、いろんな施設整備の問題が隘路になるものです。ですから、そこを応援することによってこうした方々の自立をさらに進めていこうと。これはまたご本人たちの願いでもありますし、施設の願いでもあると思います。

 補助率は、要求段階は2分の1でございましたが、いろんな県民、パブリックコメントといいますか、意見もいただいて、4分の3ということで引き上げております。なかなか負担の厳しい皆さんでありますので、そのようにいたしました。

 それから、元気な県土の関係では、4ページでございますが、舞鶴若狭自動車道整備促進事業1億7,900万円余りでありますけれども、これは舞鶴若狭自動車道の50キロの早期完成を目指すため、今回初めて敦賀側からの用地測量等の事務に着手するための予算計上をしているものでありまして、これは全額国費であります。これによって、敦賀側からの用地調査などを進めたいと思います。

 高速道路については、道路公団の見直しなど、今、国ではいろんなことを進めておりますが、基本的に我々は従来の公団類似の方式で、有料道路方式で、大事な道路ですから、進めるということを国に要請しているところでございますが、そうした中での具体的な用地測量の事務費を計上したということであります。

 それから、夢あるふるさとづくりといいますか、元気な県政の関係で、5ページでありますが、土砂災害防止支援システム整備事業1億900万円余であります。また、台風が来ておる時期でありますけれども、先般では水俣でありますとかいろんなところで土砂災害が発生しております。県内には、いろいろ調べますと、土砂災害の危険のあるところは6,800カ所もあります。こうしたところをいろいろ調べながら優劣をつけ、また順番をつけながら、地域住民の皆さんが絶えずその場所を意識し、一たん事があるときのいろんなデータ、万が一のときの避難、そういうソフト事業も絡めていろんなシステムを整備する事業でございまして、この事業は、雨量のいろんな測定でございますとか、警戒情報のIT化といいますか、そうしたことが入っているものでございます。15年度にシステム開発を行いまして、16、17、18とデータを構築したいと思います。16年度から一部供用開始をするものであります。

 それから、7ページでありますが、資料には5ページに書いてございますが、臨時交番相談員設置事業1,085万5,000円でありまして、県内には交番が40カ所あります。それから、駐在所、これが99カ所ありまして全体で139あるんですが、これは交番であります。昔は派出所と言っておりましたけど、交番のことでありますが、県内の40交番のうち、交番相談員が配置されていない26の交番、これは、警察官が外へ出た場合にあいてしまうことになりますので、そういうことがないようにということで、臨時交番相談員を配置する全国初めての事業でございます。空き交番をなくすことによりまして、警察官のパトロール活動が充実しまして、いわゆる街頭犯罪とか侵入犯罪、こういうものを抑止すると、こういうことを考えているものであります。現在、石川県、富山県は大体6割ぐらいがまだ配置されていない状況かと思いますが、福井は先駆けて100%にしたいと、このように思います。

 それから、もう一つは、地域住民による自主防犯活動に対する支援事業639万円でありますが、これは、地域の安全を守るために住民の皆さんが自主的なパトロール活動をする、これに対する助言あるいは助成を行うものであります。今ほど冒頭に述べましたが、本県の刑法犯認知件数が近年増加の一途をたどってございまして、警察当局も全力を挙げていますが、住民の自主的な防犯活動が不可欠と考えましてこうした補助を行うものでございまして、これも全国的には初めての試みではないかというふうに思っておるわけであります。事業の名前はこれから警察のほうで何かわかりやすい名前にするというふうに伺っております。

 以上が予算の関係でございますが、次に、最近の県民の皆さんとのいろんな直接的な協議といいますか対話の状況でございますが、いわゆる座ぶとん集会は、本年6月24日に第1回を開催して以来、現在、農業や福祉や教育分野などで頑張っておられる人などいろんな方とお会いしまして、24回行っているところでございます。9月7日には、先ほど申し上げましたグループホーム、そういう方とお話をして、いろいろ日常のお話をしておられたところでございます。一生懸命生活し、また工場で頑張っておられるという、そういうことをお伺いしたところでございます。

 特に土日あたりが意外と楽しむとか余暇という使い方がなかなか難しいというお話もありましたが、フレンドリーバスといいますか、図書館あるいは生活学習館なども駅前から無料で行けるんだということをお話ししましたら早速行きたいというお話をしておられたように思います。近々行かれるんじゃないかというふうに思います。

 今後もそれぞれの地域や分野ごとにバランスを考え、いろんな団体やそういうものに属さない方でなかなかご意見をいただけないような方から直接いろんな意見がいただけるように努力をしたいと、このように思います。

 なお、女性会議は9月7日に嶺南地域で第1回目の会議を開催したんですが、特に小児医療、お子さんたちの救急医療、夜中に困ったときとかいろいろそういう問題について嶺南地域は特に困っているというお話がかなり出たように思います。6月の予算でも医療問題に取り組むということですが、嶺南がなかなか、小児科の先生が少ないとかいろんな問題もございますが、いろんな努力をしてまいりたいと思いますし、女性会議については、女性の皆さんのいろんなお考えで会議の運営の仕方もそれぞれ地域差があってもいいのではないかというふうに思っておりますので、自主的なそうした動きをできるだけ尊重したいと思っておるところでございます。

 それから、4点目でございますが、拉致問題であります。8月27日から29日にかけまして北京で6カ国協議が開催されました。ぜひここで拉致問題の進展を期待いたしておりましたので、8月22日に、中国、アメリカ、韓国、ロシアの駐在大使あて、理解と支援を求める書簡を私の名前で出しました。さらに、27日には福田官房長官、中山参与に拉致問題の全面解決に全力を尽くすように直接要請をいたしました。結果としては拉致家族の帰国問題等の具体的な進展が残念ながらなかったのでありますが、しかし、日朝2国間の協議において両国間の懸案に向けて継続して協議ということの合意がなされたところでございまして、今後、さらに粘り強く、そしてできるだけ早い解決を期待し、また、我々としても福井県の立場から引き続き強い要請と働きかけをしてまいりたいと思います。

 政府に対しましては、今申し上げましたように、日朝協議の早期開催と毅然とした交渉姿勢の堅持を我々は望んでおります。この旨、6カ国協議の日本代表団団長を務めました薮中外務省アジア大洋州局長に昨日お会いいたしまして、6カ国協議の様子とか、あるいは、これからの、かなり非公式な部分もありますけれども、北朝鮮との協議について、全力で取り組むようにお願いをしたところでございます。

 それから、これに直接関連する部分ではないんですが、国民保護法制ですね。有事法制は先般国会で通ったのでございますが、国民保護法制を本年度中といいますかできるだけ早い機会につくる必要が政府としてあるのでありますが、本県に原子力発電所が15基集中立地しているということにかんがみまして、去る8月7日に開催されました、政府と47都道府県知事との意見交換の場において、私としては、1つは原子力発電所に対する攻撃の対応、どういうリスクと危険があるのか、攻撃の対応、それから、それに対する必要な対処措置をできるだけ可能な限り明らかにすべきであると、そして、短時間に多数の住民を遠距離に避難できるよう、舞鶴若狭自動車道でありますとか北陸新幹線、敦賀港等の社会資本の整備を進めることなどを提言したところでございます。

 それから、中部圏知事会議で国民保護法制に関する緊急提言を行うこととしているのでありますが、せっかくのことでございますので、福井県が検討会の事務局となりまして、今現在、提言内容について検討を進めております。福井で皆さんに何回か既に集まっていただいていると同時に、専門家にも来ていただいて、今、提言をまとめているところでございまして、途中のいろんな項目についてさらに中部圏の知事に意見をバックしていただいている状況であります。なお、関西の地域の知事に対してもこの案を並行して見せまして、今、いろんな意見をあわせてもらうようにしているような状況であります。

 あと、最後から2番目、市町村合併の問題でありますが、最近の市町村合併の動きの中で、春江町が坂井町との合併を断念するという発表をされたところでございまして、昨年の春から秋にかけまして坂井郡6町で合併の枠組みを検討した結果、春江と坂井町が、市制施行による法定協議会の設置ということでございましたが、今年の1月には合併期日、4月には名称決定など順調に協議が進んだとの思いがあったのでありますが、最近になりましてこうした状況になっております。いろんな状況の把握、あるいは解決策を模索しているのでございますが、期待どおりに至っていない現状は残念でございます。県としては、今後の展開を十分見きわめ、修復の余地があればできる限り協力をいたしたいというふうに思います。

 それから、最後、若狭路博2003メーンイベントの開催でございます。既にご案内のとおり、いよいよ明後日9月14日から10月13日まで小浜市において若狭路博2003のメーンイベントが開催されます。台風が来ていますがうまく天気があれすればいいというふうに思っているのでありますけれども、これにつきましては、「食」、「祭」、「海」、「エネルギー」ということで、若狭路のいろんなすばらしい資源を、県内はもとより県外にアピールする大事な機会でございます。そうした大きなきっかけにしたいと思います。期間中は、富山-小浜間で、3日間、1日1往復特急電車を運行させます。これは、大きなイベントの中のイベントのある日を選んで、土曜日か日曜日が多いんですが、3日間はやります。また、土日祝祭日は福井-小浜間で急行を臨時運行いたしますと同時に、平日は敦賀-小浜間で快速電車を運転しまして、時間を10分かそれぐらい縮められるようにしたいと、このように思います。

 県民をはじめ多くの方にご来場をお願いしたいんですが、本日ご出席の各報道機関の皆様方にもまた積極的なご参加とPRをぜひお願いしたいと、このように思っております。

 以上、私のほうからのご報告といいますか発表事項であります。

 

 

 

 

 

 

○質疑応答

 

【司会】

 それでは、幹事社のほうから質問がございましたら、お願いいたしたいと思います。

【知事】

 なお、きょうは、副知事が、一月ちょっとになりますが、最初かもしれませんが同席しております。

【副知事】

 初めてでございますので、よろしくお願いします。

【知事】

 またいろいろお尋ねがございましたらあわせてお願いしたいと思います。どうぞ。

【記者】

 幹事社、特にありませんので、ご自由に質問してもらいたいと思います。

【司会】

 それでは、質問がございましたらお願いしたいと思います。

【知事】

 きょうはちょっといろんな項目が多うございますし、いつも11時からですとちょっと後が詰まったような感じになりますので10時半から開催をさせていただきましたので、よろしくお願いします。あんまりたくさん質問されると、何か答えられないのがあると困っちゃうんですが、そういうつもりでおりますので、よろしくお願いします。また、どうも、いろいろ見ますと、一月に1回ではなかなかいろいろ発表事項がきついかなという感じもありますので、またタイミングとか機会を見まして、それ以外にも何かいろいろ発表したりご相談したりするようなことも可能であれば考えたいと思っております。

【記者】

 今、知事がおっしゃられた、最後から2つ目の市町村合併の部分で、修復の余地があれば協力したいということだったんですけれども、今、現状を見ると少し冷却期間も必要なのかなと思ったりもするんですけれども、この間は坂井町の町会議員さんらがお見えになったんですけれども、実際問題、どういう形であっせんしていくかとか、そういう仲介というか、難しい面もあるんですけれども、その辺、何か知事なりにさらに具体的にお考えとかがありましたら。

【知事】

 今の段階では、合併というのは双方といいますか複数の皆さんの気持ちがうまくかみ合わないといけませんので、いろいろやりたいんですけれどもなかなかそういう状況ではないかなと。というのは、温度と何とというのがないとなかなかいろんなそういう議論は厳しいと思いますので、ちょっと様子を見ざるを得ないと思いますが、しかし、可能なことはできるだけ、公式・非公式、いろいろありますけれども、努力したいというふうに思います。いつでも、両方の、また複数の市町村から、相談とか話し合いとか、そういうことが受け入れられるような状況に絶えずしておくといいますか、そういうふうに考えております。

【記者】

 今の話で、春江と坂井の件に限って言うと、よく指摘されているのが、町長同士の話し合いが足りなかったんじゃないかとか、変な感情のしこりが残って、大人になっていない、子供じみたけんかの結果ああなったんじゃないかとか、そうしたことも指摘されるんですけれども、例えば前知事が坂井郡の合併の件で調整役に入って、さっき、公式・非公式とおっしゃいましたけれども、ちょっと間に入って話を聞いてみようということも、結果的にうまくはいっていないですけれども、例えば非公式でそういうことを考えているとか、そういったこともございますが、間に入ってという考えも……。

【知事】

 まだそこまで行っていないです、残念ながら。やっぱり成果が上がらないといけませんし、それから、町村合併というのは何十年に1度のことですし、新しい体制といいますか地方自治への生みの苦しみですので、それぞれの市町村、大変、住民の皆さんとの関係、議会との関係、また両町村との関係で苦しみながらこうした問題に取り組んでおられるんです。ですから、やはり、その温度と濃度といいますか、そういうのをよく見て、役に立つことを、我々、しなければなりませんので、逆になってはいけませんから、気持ちはやまやまなんですが、そういうことを見ながらいろいろやっていきたいというのが偽らざる気持ちであります。

【記者】

 治安回復プログラムなんですが、これは、今、8月25日に策定されたということなんですが、知事としてはいつごろからこういうものが必要だとお考えになっていらっしゃったのかということと、あと、国民保護法制と何か関連性をおつけになられる考えがあるのか教えてください。

【知事】

  福井の治安回復とか、あるいは交通安全などの問題、福井の車社会、これは、選挙のときからいろいろ思いがありました。そして、こういう具体的にいろいろ検討を進めている中で、警察本部といいますか公安委員会も非常にこれに悩んでおられて、やりたいということでありましたので、全国的には初めてかもしれませんが、こういうプログラムを合意して、県民ぐるみといいますか、警察、県、それから市町村、いろんな団体、地域ぐるみでこの問題に立ち向かうといいますか、そのことが何よりも必要だと思いまして、やりました。

 それから、国民保護法制とは直接は関係がないといいますか、根拠が違いますので、そういうふうに思っていますけれども。いろいろ現象としてはいろんな現場で起こってくるかもしれませんが、アプローチの仕方がちょっと違うと思います。別途で今やっております。

【記者】

 

 えちぜん鉄道の福井駅乗り入れの件ですけれども、きょう、沿線市町村の議会がいらっしゃるようですけれども、知事はいつまでに結論を出すおつもりかというのと、9月議会の中で知事が決断を示す可能性はあるのか、この問題に関する現在の知事のお考えをお聞かせいただければと思います。

【知事】

 

 全体に今思っていることを解説いたしますので、ちょっとお聞き願っていいですか。

 福井駅乗り入れについては、国とのいろんな調整もございまして、えちぜん鉄道、1階といいますか、地上部走行によればより安いコスト、事業費で、連続立体事業、いわゆる2階へ上げるといいますか、それに近い効果が得られるという結論が技術的には出ました。そして、経費も全体としては、社会的コストは安くつくというのは事実であります。それで、6月県議会で議論を願うと同時に、沿線市町村にも説明しておったのですが、1つは、この問題とまた一方で交通阻害といいますか、これは100%は解消できない。若干残るということですね、阻害要因が。それから、安全の問題とか、騒音の問題とか、排気ガス等への懸念は、全部高架にするよりはあるといいますか、生ずるということで、高架走行を求める声が多く出されてきているという状況が今あるということです。

 それで、先月21日に沿線市町村長から、電車の定時性、また車等の安全性の確保、また福井市のまちづくりの観点から高架式を望むと。もう一つは、そうなりますと、特にえちぜん鉄道の負担が約20億円ぐらい生ずるのでありますが、事業の性格が変わりますので、この負担を市町村としては県に自分たちはなかなか負担できないという意味でおっしゃったのだと思いますが、そうなりますと、県の負担ということになるのでありますが、そうした点の要望が出されておりまして、きょうの午後にも、このとおりのご要請をされるのかどうか知らないけれども、お見えになるという関係に今あります。

 それで、今の認識としては、地上部走行については、新しく12カ所の踏切が高架になったことによってできるということになります。これまではないから行かなかったのですが、高架にして道ができると。そして、踏切だという問題が1つどうしてもあると思いますし、福井駅への乗り入れが、三、四分、瞬間的には大事な時間であればかかるということで、全体事業費の軽減の問題とか景観の問題の解消などもございますが、いま一度この議論が必要だと思います。

 それで、鉄道事業者の20億円余りの負担につきましては、平成14年1月の合意で、いろいろ議論はありましたが、これは新しい課題でありまして、前からの上下分離方式をそのままというわけにはいかんと思います。100億余の負担をして何とかして残そうという中で、できるだけ経費を節減し、また景観の問題がありまして、1階方式といいますか、地上走行をどうだという議論に至ったわけでございますので、その経緯は重要でありますので、市町村側もそれ相応の負担について自分たちはこのような負担の中で高架を考えるというのが一つの提案といいますか、オプションになるんじゃないかと思います。そして、どちらかという選択をするというのが方法かなと私は今頭の中では思っております。そういう状況です。

【記者】

 高架化ということを沿線市町村が言うならば、負担面でも、当然、いわゆる上下分離の原則から切り離して、負担面のほうを含めて、市町村には求めるのか…?

【知事】

 それは、負担を含めてこの方法を選択したいというのが一つの提案であり、オプションであるべきだと思います。そして、どちらかということかなと私は思います。

【記者】

 市町村にもそういう態度を求める…?

【知事】

 はい。そう言ってほしいというふうに思います。むしろそういう提案をしてほしいと。そういう提案をすべきだといいますか。

【記者】

 わかりやすく言うと、高架と負担もよろしくお願いします、高架でお願いしますというのはむしがよすぎると。

【知事】

 むしがどうかというのはあれですが、いわゆる政治といいますか、行政の議論の提案としては、そういうのでどちらかを選ぶかというのが解決方法でないかと私は思うんですが。

【記者】

 県としては、地上走行を基本にということではなしに、高架も地上走行も含めた形で、今度、県議会には議論いただくということになるのでしょうか。その軸足の置き方なんですけれども。

【知事】

 全体をもう一回含めて。

【記者】

 もう一度白紙に戻してという場合も?

【知事】

 白紙じゃなく、ずっと経緯はありますから、いろんな認識がだんだん深まってきたわけです。

【記者】

 そうですね。例えば地上走行の事業にしても、最初の説明とはまた違いますからね。

【知事】

 ええ。それから、地上を走ったときにここの具体的な道の部分ではどういう絵姿になるかというのがよく見え始めましたから。これまでは観念的に考え、そしてもう一回考えるということだと思いますけど。

【記者】

 治安回復プログラムでもう1点お聞きしたいんですが、プログラムである以上、目標数値とか何年後に完成させるのかとか、あるいは、今後、例えば原子力の発電所などの警戒警備の強化など、こういった予算をさらに増やしていくということなんでしょうか。今回、この補正では、ここに2つついていると思うんですが、これを見させていただくと、項目がかなり多いわけですよね。今後、そういった形で治安関係の予算を増やしていかれるのか。あるいは、大体どれぐらいの、このプログラムを実現するための総枠みたいなものを教えていただければ。

【知事】

 特に、これから福井県の安全・安心まちづくり条例を15年度中に制定をいたすことになりますので、法制上の問題として、そういうものを受けて、さらに予算面の議論をもう少し深めないといけないと思います。むしろこれは、17年3月をめどに認知件数の増勢に歯どめをかけるというのが大きな基本的な数値といいますか、ターゲットですので、その中でさらに具体的な事柄を詰めていくといいますか、今、すべてのことをできかねますので、まず先に進むのが大事だろうということで、全体の方向を出した上で、今おっしゃっているとおりだと思います。もっと具体的にいろいろやらないとわかりにく

いと思います。努力したいと思います。

【記者】

 総額的にどれぐらいかかるのかということで、具体的なところ、ないんですか。

【知事】

 まだ計算していないです。

【記者】

 

 原子力発電所の警備強化とか、そのような部分で今まで以上に治安関係の経費がかかってくると思うんです。それが大体どれぐらいの予定になるお考えがあるのか、大枠みたいなものがもしあれば。

【政策幹】

 先ほど知事が申し上げましたように、平成17年3月末をめどに、8年連続で増加と宣告されておる刑法犯の認知件数の増勢に歯どめをかけていく、これが最大の責務だろうと。だけど、犯罪だからすごく難しいんです。こういう形で、全国で初めてつくりたいといいますか、動きです。今後、予算査定等を具体的にやっていくということで、総額は決めていません。

【知事】

 かなり、国費とか直接国がやる部分もありましょうから、技術的にいろいろ難しいところもありますから、できるだけわかりやすい形でこれからも具体化していくということだと思います。

【記者】

 さっき聞きそびれたのですが、乗り入れ問題ですが、いつまでに結論を。

【知事】

 これは、本年12月をめどにということで、これまでも答弁していると思いますけど。

【記者】

 「ふげん」で、2度目のいわゆる火災というか、ぼやなんですけど、原因が、基本的に操作ミスに、さらにマニュアルの不手際というか、そういった部分もありますけど、特によく言われるのが、運転側にですね、職場にいわゆるたるみがあったのではないかと言われているのですが、県としてサイクルに対して何か要望というか、申し入れというのもおかしいですけど、何かそういうアクションを起こされることは考えていらっしゃいませんでしょうか。

【知事】

  既に当面のお話は部長からもしてあると思っておりますが、どういうんでしょうか、いずれにしても、「もんじゅ」にしろ「ふげん」にしろ、こういうプラントとか研究施設等が全体にどういう位置づけの中で今サイクル機構などの気持ちとして進めているのだという意識を、あるいはその位置づけをもう少し明瞭にしていかないと、どうしてもそこだけの議論になって、モラルといいますか、そういうものが総合的にならないといいますか、そういうことになると思いますので、そういう何かこれから努力も要りますし、我々福井県の立場からもそういう要請といいますか、そういう提言をすべきかなと、ちょっと抽象的な話になって申しわけありませんが、今、そんなふうな思いをしております。そこだけの安全とかそういうことで、どうしても「ふげん」はこれから廃炉になるんだということで、どういう気の緩みがあるのかという連関はあると思いますが、そういうことになりがちなのかなと私は思っているんですが。

【記者】

  先日、原子力安全委員長が来られて、知事も話をされたんですけれども、多分その中ではその辺の、「もんじゅ」、「ふげん」、リサイクルの話がおそらく出たと思うんですけれども、そのときの説明では、技術委員会のほうとしてはどのように「もんじゅ」、「ふげん」を位置づけていらっしゃるかという説明は何かあったんでしょうか。

【知事】

 「もんじゅ」にしても「ふげん」にしても、研究開発レベルのものなんですよね、基本的には。ですから、現在、エネルギー研究センターもありますし、原子力安全システム研究所もあります。それから、福井大学においては16年の春には大学院に原子工学専攻というのを設けるということなのでありますが、今後、こういう核燃料サイクルといいますか、原子力の人材育成とか、あるいは研究施設といいますか、福井県全体としてそれをどのように地域で受けとめるか、これは重要な課題でありまして、福井県がこうした問題の国際的な研究開発拠点といいますか、そういう位置づけでいろんな議論を進めないと、どうしても、もちろん安全の問題は大事でありますが、それだけの議論をして、事柄が矮小化されるといいますか、それではなかなかモラルの向上にもなりませんし、県民にとっても、またこうしたトラブルかという話にしかなりませんから、全体のそうした大きな流れが要るのかなと私は思いますけれども。

【記者】

 予算の中にも入っていますけど、「もんじゅ」の安全性強化ということで、いよいよ児嶋さんが座長をやっている委員会もまとめに入ってくる時期になって、説明会を開催するとなったんですけど、説明会も実際いつごろ開く予定なのか、それをまず1点お聞きしたいのと、それから、その説明会を受けて、県としてどういう手順、日程で論議を進めていくかということが2点目です。それからもう一つ、国のほうはあしたもまたシンポジウムを開きますけれども、いろんな、あの手この手というか、地元の理解を得るというか、説明活動を繰り広げているわけなんですけれども、そのあたり、知事としてどういうふうにごらんになっているのか、その3点、お尋ねしたいと思います。

【知事】

 ちょっといろいろお答えがありまして、まず、児嶋さんの委員会については、これから最終報告ということで、今回、9月16日には報告案がまとめられる予定かと思いますので、その後、パブリックコメントにより県民の意見を聞いて、再度委員会を開いて最終報告書ということに、おそらく、手続的にはなると思いますから、それを受けて、さらに、こういう中身であり、いろんな県民の意見を聞く場を設けるといいますか、そういうことになるというふうに思います、安全性の問題については。

 一方、さっきの全体的ないろんな、「もんじゅ」の位置づけとか、福井県のこの問題に対する将来の対応とか、そういうことはまた別途、もう少し広い立場であるかなというふうには思いますけれども。

 それから、もう一つは、13日土曜日のシンポジウムの件ですか。それはそれ自身として大いに議論していただくと同時に、今回のこうしたトラブルの問題とか、広く県民の皆さん、あるいは参加者の皆さんにわかってもらい、大いに意見を出していただくのは大事ですから、これは進めてほしいと思いますが。

【記者】

 せっかく副知事がお見えになったので、経済のことでお伺いしたいんですけれども、ここに誘致企業支援補助金ということで制度創設とありますが、バブル経済が崩壊してから福井県の企業の誘致数が激減していますね。また、ITバブル崩壊でそれに拍車がかかって、ここ二、三年は1件とか2件というような誘致件数が続いていますけれども、これまで、例えばコールセンターを誘致したいとか、昨年などもそういうお話だったんですが、結局コールセンターは、それだけのたくさんの人手を賄えるほど福井県に労働力がないとか、そういう理由でなかなか誘致がうまくいっていないのが現状だと思うんですが、今回これを新たに具体的にどういう形で制度をつくっているのか伺えますか。

【政策幹】

 今回、誘致企業の支援補助金制度を創設したわけでございますけれども、従来、県の補助制度がありまして、さらにそれに上乗せいたしまして、例えば運営費等に関してより魅力のある制度にいたしまして誘致企業の、飛躍的な増加を図ろうということでございます。コールセンターにつきましても、来ていただけるとなれば利用されるよう制度を考えております。

【記者】

 今後、それを検討されていくというか、上乗せとか。

【政策幹】

 ええ、そういう形で考えています。

【記者】

 そこでお聞きしたいんですが、福井県の企業誘致は企業経営者から見て魅力があるんですか、ないんですか、今の現状というのは。

【副知事】

 おどろくほど魅力があるとは思わないね。だから、今回の予算でも、助成金をこういうふうにいろんな枠を広げましたよと言って、我々は知っているんですけど、これ、もっと売り込まないかんと思っているんですよね。一般の企業に売り込んでも、ああ、そういう助成金があるだけと思うんですけど、やっぱり企業進出というのは、底びき網で魚をとるんじゃなくて、やっぱり一本釣りだと思うんですよね。ですから、どこに魚がおるかというのをしっかりつかまないかん。今、県がつかんでいる魚というのは幾つかあるんですよ。それももちろん、知事にもお願いしながら、表現がおかしいですけれども、確実に釣り上げなきゃいかんし、それから、こういう事業というのはそんなに確率は高くないんですよね。そういう意味では、見込み客というんですかね、そういう見込み客をたくさん持っておかなきゃいかんわけです。どういうふうに見込み客をここで増やしていくのか。県としてはいい制度をつくってくれたもんですから、言ってみれば受け皿をつくってくれたもんですから、これからこれをえさに早く見込み客をたくさん探し、見つけた見込み客を積極的に攻めていく、そこに売り込んでいくということをしていきたいと思っております。

【記者】

  これは、見込み客というのは、例えば国内企業だけですか。例えばアメリカの企業とか、三重県みたいにそういうことまで国内外にということですか。

【副知事】

 もちろんそうです。今のところ、外国の企業の見込み客はないです。ないですけど、あればやりたいですよね。

【記者】

 電源三法交付金なんですが、交付金の弾力化で今回予算に反映されていると思いますが、この部分に、福祉分野のソフト事業に充てたということですが、どの部分に充てられたんですか。

【政策幹】

 先ほど、グループホームに電源三法交付金、先ほど知事が申し上げましたように、初めて福祉分野のソフト事業が対象になりました。これは本県が昨年来、国に働きかけて提案しましたことを国が取り入れまして、この後、10月から、交付金の使途が弾力化されたことに伴いまして初めて可能になったということでございます。

 それ以外に、先ほどご質問にありました誘致企業の支援補助金、これは、弾力化ということに直接関係ないんですけれどもこれも電源三法交付金を活用したものです。そのほかにもいろいろありますけど。

【記者】

 これは移出県交付金等の県が行う補助事業のやつですね。

【政策幹】

 そうですね。

【記者】

  従来も誘致の名目で補助制度があったと思うんですけれども、移出県等交付金を使ったですね。従来とどう違うか……。

【政策幹】

 従来は電気料金の2分の1ということで、電気料金だけを対象にしたものですけれども、今回は誘致企業に対する施設の整備費の上乗せ、それから後の事業活動費ですね、例えば、製品搬送費とか、工業用水道料とか電気料とか、土地の建物の賃借料とか、電気料以外のさまざまなものを対象にしておりまして、なおかつ、先ほど申し上げたように、施設の整備についても上乗せしています。しかも、対象企業は、従来の進出企業のいわゆる補助金の対象も入っています。そういうハイテク企業を中心に県外から誘致してきた企業に手厚い形になっています。

【記者】

 拉致問題と関連して知事にお伺いしたいんですが、来週の水曜日に「日朝平壌宣言」からちょうど1年になるんですが、これを前にして、知事としてのご感想と、何かまた行動されるような予定がありましたら、教えてください。

【知事】

 きのう、藪中さんにも、もう1年になるんだということで、一つの節目ですから、粘り強く、地村夫妻、待ちながら期待をしておられますけれども、そうした思いを受けとめて、あらゆる方法で外務省として頑張ってほしいということを申し上げました。

 もちろん、局長は今回の6カ国協議では、従来は3対3ぐらいで議論するのかというふうに向こうは思っておられたけど、1対5ということで、国際的には拉致問題の基本的な包囲網といいますか、そういうふうなのができており、拉致問題の解決がない限り、次の公式のこういう協議はあり得ないわけですから、先方としてもそうした認識を今回の6カ国協議で強くしているという受けとめを外務省はしておりますし、そうした中で全力で取り組みたいと。また、いろんな経済支援の期待もおそらくあるんだと思いますが、そんなことはあり得ないわけで、その問題が解決しなければだめであると。もちろん、核の問題など、総合的にはあるけれども、拉致が先であるということを強く主張し、その方向でいくというお話をしておられました。

【記者】

 知事も上京されて何かされるという予定は今のところは?

【知事】

 今のところはありませんが、また随時いつでもいろんなことをやりたいと思います。

【記者】

 「もんじゅ」についてなんですけど、先ほどの、私ども聞いていると、説明会は大体10月終わりから11月ぐらい、それぐらいにならないとおそらく開けないんじゃないかという感じなんですけど、そういうことですか。

【知事】

 どうだろうな、具体的には。

【政策幹】

 そういうことで、報告書が決定された時期ということがございますので、おっしゃるようなスケジュールになるだろうと。

【記者】

 あと、敦賀の市長も、一時は最高裁判決を待ってからのほうがという話だったんですけれども、判断の時期についてはややニュアンスが変わっているような感じもするのですが、知事はその点についてはどういうふうに……。

【知事】

 特に変わっておりませんが。

【記者】

  変わっていませんか。

【知事】

 ええ。裁判の行方、国や事業者の対応、敦賀市の意見、そして県議会での議論を見て、県民の視点に立って、そのときに検討としたいという立場は変わっておりません。

 

- 以上 -

 

 

 

 

〈 総務部広報課 編集 〉

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