知事記者会見の概要(平成16年1月5日(月))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002819

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平成16年1月5日(月)
10:00~11:10
県庁 特別会議室

記者会見

 


 

【司会】

 おはようございます。

 それでは、年頭の知事記者会見を始めさせていただきます。

 知事のほうからお願いいたします。

【知事】

 新年、明けましておめでとうございます。

 今年はあまり雪もなく、穏やかな新年の幕開けだと思いますが、先ほど、仕事始めといいますか、そこでも申し上げたのですが、厳しい環境にはありますけれども、一つ一つ明るい兆しも見える部分もあり、企業自身も、頑張っている企業は何とかこれから努力すると方向が出てくるかなという感じも抱いておられるようでして、そうした中で、この新しい1年、行政あるいは政治の面も努力したいと思っています。

 イラクの問題とか拉致問題、あるいは有事法制等々、そのほかにもいろんな課題もありますが、どれも厳しい対応が求められるものが多いなと思っているところですが、政治はいろんな難しい課題を解決するのが主なる仕事です。かつ、それに新しいことを加えていくということが仕事だと思いますので、そういう気持ちで臨みたいと思います。

 先ほど職員の皆さんにいろんなことを申し上げましたので、少し重複を避けまして、何点か申し上げたいと思います。

 特に年末、地方分権、あるいは三位一体の改革など、いろんな議論があり、これから市町村の合併、また都道府県のあり方なども議論をされる時代でありますし、ますます地方に権限なり財源が移行される、そうした大きな流れがあると思います。したがって、地方団体の側でも自らの改革を迫られておりますし、国に言われたことを淡々と処理している時代ではありません。自らの判断で福井県の政治や行政を進めていく必要があると思います。

 昨年もいろんな局面で、そうした気持ちで私自身は臨んでまいりましたが、今後とも積極的に国に対して対等・協力の関係で、地方の立場を主張し、また地方団体との連携といいますか、他県の知事との連携なども図りながら、福井県の発展のために頑張ってまいりたいと思います。

 知事就任2年目ということで、マニフェスト「福井元気宣言」の実現に向けましてさらに具体的な施策を充実させたいと思います。先ほど申し上げましたが、文字どおり今年がマニフェストといいましょうか、政策公約の実質1年目だと思っているところです。昨年はマニフェストが流行語になりましたが、流行語で終わると困りまして、これが継続的に、言葉はともかく、政策で政治が行われるといいましょうか、こういう時代になっていると思っています。この充実ということが大事かなと思います。

 その中で、特に昨年は年末にかけまして、新幹線の問題が大きな課題でしたが、残念ながら、必ずしも年内に十分な成果を上げることができなかったところであります。6月までということになっていまして、早期に県内着工、北陸3県同時着工、こうした努力をさらに進めてまいりたいと思っています。与党プロジェクトチームなどの検討機関に福井県の国会議員の皆さんがメンバーとして入っていただいて、福井県の立場を十分に理解し、また主張していただき、成果が上がるように我々としても働きかけてまいりたいと思います。

 また、北陸3県はともに発展しなければなりませんので、同時に仕事ができるように、また新幹線が利用できることが大事でございます。何といいましても財源の工夫などの努力がこれから必要だと思いますから、3県でも、地方の立場からどうしたことができるのか、協議をするような努力も加えてまいりたいと思います。

 また、並行して、国際空港といいますか、小松空港の利用の問題につきましても、これから十分に考えていく必要があります。日本の空港も、小松空港、あるいは関空、あるいは中部の空港など、空港間の競争の時代ですので、福井県の立場から、空港の活用、また空港利用について、福井県として積極的な主体性を持った対応をこれから進める必要があるだろうと思っています。

 それから、もう一つは、戦略会議でございますが、昨年12月26日に「挑戦(チャレンジ)ふくい」ということで、経済社会活性化プランを取りまとめたところです。この中では、産力戦略本部の創設、成長サービス分野への支援、県立大学のいろんな見直し、あるいは子育て対策、ブランドのマネジメント等々、提言がなされています。日進月歩の時代ですので、せっかくこういう提案をいただきましたので、優先的にどれにまず手をつけるかということを決めながら、臨機応変に産業戦略に取り組んでまいりたいと考えています。

 特に、雇用創出プランについては、さらに具体的な内容を、今、取りまとめておりまして、できるだけ早い時期にそれを公にし具体化したいと思っています。

 また、企業誘致などにつきましても、昨年は年末に保険金融グループの日本法人、アクサ損保の進出が決まりましたが、こうした経済の流れの中でさらに努力をしますと、福井県への企業立地というのが、私は見通しがあると思っておりますので、さらに具体的にいろんな企業にアタックをしまして、少しでも成果が出るように、新年も努めてまいりたいと思っています。

 そのほか、主要施策の取り組みなどがいろいろありますけれども、その中で特に政策推進マネジメントシステム、新しい行政システムの徹底を図ってまいりたいと思いますし、また、行財政構造改革プログラム、これはいずれも行政改革にかかわるもの、また財政改革にかかわるものでございますが、こうした取り組みも戦略会議と並行して進めてまいりたいと思っているところです。

 それから、幾つかピックアップして申し上げたいと思いますが、1つは治安回復の問題でありまして、昨年8月に、県、公安委員会、警察本部が一体となり治安回復プログラムを策定いたしました。この中で、犯罪増加の歯止め、犯罪に強いまちづくり、治安基盤の充実などを掲げているのですが、福井県は日本の中で最も安心できる県の一つと考えられてきましたけれども、その実績を今後とも守ってまいりたいと思っていまして、昨年10月に懇話会を設け条例化のいろんな作業を進めているところですが、市町村あるいは地域団体と協力しながら、特にこの治安の問題に今年度は積極的に取り組んでまいる考えです。

 また、これに関連しまして、国際的な課題でもあります拉致問題です。今年こそ地村さんご夫妻のお子さんたちの帰国が実現し、福井で生活ができるということを心から願っているところですが、そのためには、政府にこれまで以上の真剣なる努力を求めたいと思います。年を越しました北朝鮮のいろんな核開発の問題や、6カ国協議の早期開催も重要ですし、日朝2国間の交渉も大切です。あらゆる方法でこの問題に当たらなければならないと思います。特に拉致被害者のいる自治体と連携をさらに強化し、他県の知事とも連携してさらにこの問題に取り組まなければならないと思っています。

 それから、次に、イメージアップといいましょうか、ブランド化の問題です。特に福井県については、個々に、一つ一つはいいものもありますし、誇れるものが多いのですけれども、どうしてもこれを、先ほどパワーのお話をいたしましたが、一定の力として外に発揮できる力が十分じゃないように思っています。これを何としても押し出して、売り出していくということが必要です。いろんな工夫によって全国にアピールして、これが売り出せるという確信を私自身持っているわけですが、これを具体的にどのようにまた進めていくかというのがこれからの課題です。県はもとよりですが、特にそれぞれブランドを持っている、あるいは地域の資源を持っている市町村の皆さん、あるいは県民の皆さんと力を合わせて、県も自ら、また、ある場合には先頭に立ち、ある場合には応援団となって、こうした問題に取り組む必要があるだろうと思います。活性化会議でも重要な柱になっておりますので、この1年、こうした問題に努力をしてまいりたいと考えます。

 年末に、パソコンといいますか、インターネットをちょっと見ていたんですが、「近松門左衛門」とやりますと出てくるんですが、今、定説は福井の出身だということになっているんですが、例えば違う説もあるんですね。以前に近松門左衛門がどこの出身かという大論争があって、自分の県といいますか、自分の国こそ近松門左衛門の出身だということをあちこちで言っていたんですが、いろんな研究の結果、福井だということに今なっています。ですから、あらゆるものが、いろんな議論といいますか、競争の中で決まっていくという、我々が当たり前だと思っていることもあるんだなとも思いました。

 ですから、福井県民がこれは当たり前だと、当然だと思っていることも、しっかり努力してアピールをしたり、あるいは、地域づくりの中で位置づけるといいますか、こうしたことが、これは一例なんですが、大きないろんなほかのものもそうだと思います、そういう努力をしながら、これを1つの束といいますか、クラスターといいますか、そういうことにして訴えていく、あるいはアピールしていく努力が大事かなと思っています。

 そう言えば、『南総里見八犬伝』の著者、滝沢馬琴も一説によると福井だと書いてあるのもありまして、なかなかいろんな説があるんだなという感じがしました。ちょっと雑談になりますけれども。あと、継体天皇とか、いろいろ調べますと、道元さん、それから栄西さんと、調べますといろいろ説があったり、ある地域でいろんな地域づくりをしていると、意外と福井県、本場といいますか、本家でありながら活動が弱いなと、こんな意識を持ちました。むしろ本来そうでない地域といいましょうか、そっちのほうが頑張っているということもありますね。泰澄大師とか白山信仰、こんな問題もみんなそうなんですね、福井が本来のそういう……。白山神社なんていうのも、確か福井県に一番多いんだと思いますが、それでも他の地域のほうが頑張っているとか、そんなことがありますので、我々の努力次第だなと思ったものであります。

 それから、もう一つ申し上げたいと思いますが、特に教育の問題です。今、教育委員会を中心に、教育のいろんな、新しい時代に即応した改革などを進めてもらっているところですが、これから教育が大事だと思います。来年度の予算編成にもかかわりますが、小人数学級、さらには学力の向上、そして、先ほど職員の皆さんに申し上げましたが、現状からもう一つ、一歩下がるのではなくて、一歩前へ出るといいますか、そういう気風なり努力というのは、教育の段階から重要だと思いますし、子供時代からの教育が大事だと思います。何でも前に出るのがいいということではありませんが、積極的に大事なときに一歩歩むといいますか、これが、産業にしろ、スポーツにしろ、文化にしろ、あらゆる面で必要だと思っていますので、そうした未来を託していかなければならない子供たちの教育というものをさらに具体的に進めてまいりたいと思います。

 特にこれに関連いたしまして、少子化対策というのが重要です。座ぶとん集会あるいは福井女性会議などでさまざまなご意見をいただいておりますし、また、お正月明けといいますか新年早々には女性会議のいろんなご提言、ご相談も進めなければならないと思っていますが、そうした中で、子育て、それから子育てをされるお母さん、お父さんの子育ての教育といいましょうか、あるいは研修といいましょうか、心構えといいますか、こうしたことが必ずしも十分ではないと思いますので、こうした問題につきましても積極的に取り組んでまいりたいと思っています。

 ちょっとピックアップして申し上げましたが、私からは以上です。

【司会】

 質問がございましたらお願いします。

【記者】

 年末の会見からあまり時間がたっていないこともあるので、1点、ちょっとお伺いしますが、原子力政策なんですけれども、敦賀3・4号機、あと「もんじゅ」、それからプルサーマルと課題が目白押しなんですが、年末の会見のお話ではやはり新幹線問題があるということで、全県的な福祉を視野に入れてということもお話しされていたんですが、この3つの大きな課題に対しても、やはり新幹線への国の対応がもう少し明確にならないと、県としての個別の判断には踏み込めないという現時点での認識をお持ちなんでしょうか。

【知事】

 プルサーマル、あるいは3・4号機の問題、あるいは「もんじゅ」の問題、それぞれ事業者あるいは地域、またそれぞれの置かれている条件も違うと思いますけれども、年末にも申し上げましたが、安全の問題は基本ですけれども、長期的に見た福井県のいろんなエネルギーへの貢献等々の中での新幹線の問題など、年が明けてすぐ、今、変わっているわけではありませんので、基本的に、今後の国のいろんな取り組みなど、また県内でのいろんな議論など、さらに十分踏まえながらこの問題に対応する必要があると思いますが、きょう、今ここで何か年末と変わったかというと変わったというものではありませんので、なお状況を十分見ながら対応していく必要があると思います。

【記者】

 年末の会見の次の日に敦賀の市長が来られて、年末年始のお休みのときに知事によくお考えになってくださいというふうに何か言い残すようにしていかれましたけれども、別にそれを受けて何か考えが変わるというようなこともないわけですか。

【知事】

 いろいろ頭の中では考えたりはしましたが、特に客観的な状況なり思いというのがあるわけでありますので、そういうのは特に年が明けて今、今日の段階で変わっているわけではありませんので、さらにいろんな国の動きなども踏まえながら、経緯を見ながら対応する必要があるだろうと思っているところです。

【記者】

 一説によると、3・4号だけ切り離すとか、地元からの要望としてそういう話も出ているようですが、そういう3点ある中の原子力政策全体というものの中で1つだけを切り離して判断されるということはあり得るんでしょうか。

【知事】

 県議会でのいろんなそうした原子力全体の取り扱い、まとめていろんな議論をするのか、それぞれ物が違うと考えるのかというのもありますけど、まだ議論がそこまで、県議会の皆さん方、年末の決議もありますけれども、決まってもいませんし、それをどうするという、そういう状況ではないかなと思いますけれども。

【記者】

 今年、知事が半年たたれて2年目ということになるわけですけれども、知事としてはこの1年というのはどのように位置づけられていますか。

【知事】

 先ほど申し上げましたように、昨年はいろんな体制を整え、また方向付けを明らかにしたところでありますので、その成果を上げていく年かなということを思っていますので、具体的なマニフェストの文字どおり実質1年目かなと考えます。特に県庁の中につきましては、先ほど冒頭のあいさつでも申し上げましたけれども、成果主義といいますか、ここが重要ですので、職員にも成果をしっかり意識した仕事のしぶりをしてもらうと。それについて評価を、それぞれのセクションがありますが、私自身もして、頑張った組織やそういう職員にはしかるべき評価をすると、こういうことかなと思います。具体的にはいろんなやり方があると思いますので、これからまた皆さんと相談して進めたいという思いです。

【記者】

 その上での今年の目標みたいなものはありますか。

【知事】

 特に経済あるいは雇用、いわゆる戦略会議の具体化は非常に大きな柱になると思いますし、今ほど申し上げましたような福井県の基盤であります治安、安全の問題、それから教育の問題、それから、今申し上げましたいろんな高速交通体系、これは、福井県は便利な場所にありながらいま一つ十分機能が生かされていないという問題がありますので、そうした必要な公共的な事業を進める。これは我々だけではできませんけれども、国に要請をしそれを実現するというようなこと、そうした努力をしたいと思います。

【記者】

 成果主義の話をされていますけれども、これはもう今年から成果を上げる年だとすると、マニフェストは一応4年間の目標ですけれども、総括は4年間としても、どこかで中間的な成果なりを評価する時期というのは知事自身は考えていらっしゃるんですか。

【知事】

 政策公約では1年ごとにやることになっておりまして、各部長と政策合意を結んでいますので、本年度といいますか、15年度については15年度としてやらせていただきたいと思います。

 今申し上げましたのは、特にこの1年といいますか、さらに16年度に入っての心構えを申し上げたのであります。

【記者】

 今、構造改革プログラムとか、それから政策マネジメントシステムとか、そういうようなものを同時にしてということなんですけれども、新年度予算の編成がもう始まっていると思うんですけれども、従来ですと、各部局から予算要求が出てきて、部長査定、総務部長査定をやって、知事査定という、そういうような従来の管理システムでやっていたんですけれども、そういうところで既に、何か成果主義という、新しいシステムを取り入れて、今年から何か予算編成の新しい試みというか、そういうチャレンジみたいなのはあるんですか。

【知事】

 政策協議を重視したいと思っておりまして、実務的に積み上げて、それで、あ、これでいいなという、そういうやり方はとらないようにしたいと思っています。

【記者】

 冒頭に、国と対等に、積極的に政策についても主張するということをおっしゃっていたんですが、昨年末に三位一体の案がまとまりましたが、何を評価して、何が足りない、今後、足りない部分についてはどのような形で主張・提案されていかれるお考えでしょうか。

【知事】

 そうですね、特に税源の移譲というのが不十分だと思いますね。税収といいますか、ある特定の税収を地方にという動きがありますけれども、いろんな権限が弱いというふうに思いますから、全国知事会でも議論がありましたが、昨年といいますか、今回の改正だけでは不十分ですから、何段階かに分けてこれを実現するということがこれからの目標かなと思いますし、また、あらゆる分野で国が、本来ならば不要な関与といいますか、こういうものが多いですので、そういうものを極力なくし、福井県、それぞれの自治体で決定ができるように、国は外交や拉致問題や、いろんなそういう問題、これにもっと真剣に取り組むといいますか、こういう動きがありますけど、それをさらに強めてもらうことが大事だと思うんですね。仕事を仕分けしていくといいますか、こういう時代だと思います。

【記者】

 そうすると、全国知事会を通じてこれからも……。

【知事】

 そうですね、さっき言いました拉致問題の議論などは、全国知事会等でも、私をはじめ新潟、他の知事とのそういう連携が重要だと思いますし、北陸新幹線であれば3県との議論がありましょうし、小松の空港であれば石川県との関係と、それぞれ地域ごとにいろんな課題に取り組むことが必要だと思います。

 また、農業の問題は、5県でしたか、6県の知事と相談をしながら進めています。また、税源についても、私を含めて何人かの知事で議論を進めているところですから、そういう方向で、専門性を高めながら頑張ってまいりたいと思います。また、国民保護法制もそれぞれ中部圏でやっておりますので、そうした方向を強めたいと思っています。

【記者】

 今出た、16県の知事でやっていらっしゃる税制を考える会でも、構想日本なんかも含めてやっていらっしゃいますけど、あれで何か具体的に国のほうに働きかけというか、まとめをして働きかけをするとか、そういう予定とかというのはあるんですか。

【知事】

 今回の改革でも、初め、たばこ税というのがありましたが、あれは消費税だということで強く主張して押し返しまして、所得税を地方に移譲し、所得譲与税ということになったんですが、税制というのは制度が複雑ですし、かなり時間をかけて議論しないといけないわけですね。一、二カ月でなかなかできないところがありますから、もっと前広にといいますか、さらに、早々にそうした議論を知事会としても進めていくことが大事だと思いますので、会長にはそういうことを、私、年末に申し上げたんですけれども、知事会として専門的に税制などを早目に議論しておいて、何か提案があったときに、いや、これは困るということじゃなくて、逆にこっちからも出していくといいますか、そういう事案じゃないでしょうかというお話をして、いろんな準備をやりましょうというお話をしたんですけどね。

【記者】

 それで、国への提言という形で、新幹線の財源なんか工夫が必要だということなんですけれども、知事なりに、こうすれば財源というのは確保できるとか、何か私案というものは今現在おありでしょうか。3県でというお話もあったんですけど、具体的にどういう形でやっていこうというのは。

【知事】

 なかなか難しい課題なんですが、まず、新幹線に投入している国庫補助金、このシェアを変えるのが基本だと思います。今0.8%で700億円弱でしょう。国家にとって基本的に将来非常に大事なネットワークに、それくらいしか金が入っていないというのは非常に変だと思いますね。おかしいと思います。それから、道路などでもいろんな年末の議論をごらんになっておわかりかと思いますが、事業の見直しなどによって、これまで1,000億円でできる、あるいは1兆円でできるものを8,000億円でやるとか、工夫がありますね。新幹線もそういう努力によって財源を生み出せないかという私の気持ちはあります。あと、財源自身としてのいろんな工夫なりがあり得ると思いますので、そういうことをやっていただかないと財源の議論は解決しませんので、そういうことを我々地方の立場からも申し上げなければいけないではないかなと思うんです。

 もちろん、我々が決定をする主体ではありませんから、そういう問題点はありますけれども、地方の立場として、これは国の新幹線ですから、福井県、北陸を通る新幹線として我々がいろんなことを申し上げるということは必要だと思います。

【記者】

 その新幹線についてなんですが、6月まで、また、福井としては働きかけが必要になってしまうと思うんですが、今後、どういった形で。先ほど接触ということが大事だということをおっしゃっていたんですけれども……。

【知事】

 まず、プロジェクトチームの体制を福井県の意向が十分入るようなものに早々にしていただくことが必要でしょうし、それぞれの方にさらに北陸の新幹線というのは北陸全体だけど、福井に来ないと福井県にとっては、福井を通る新幹線にならないということをよくわかってもらわないといけないですね。南越というのはどこにあるのかというのがようやくわかってもらえましたけれども、何か誤解をしている人もいたりします。世の中には情報というのが、先ほどのブランド、イメージアップの話ではありませんけれども。ですから、そうした理解をもっともっと深める、それから、もっと基本的なことは県民の皆さんのこういう新幹線なり、公共交通ネットワークというのはどういう意味を持っているのか、大事かということを、今回大分わかっていただいたと思いますが、さらなる努力が要ると思いますし、北陸3県、特に力を合わせてやらなければならないと思います。いろんな利害は一方であるんですが、それはそれとして、北陸の新幹線だということで、そういう努力が要るかなと思いますけど。

【記者】

 例えば、今後、要請といいますか、直接、知事がまた東京に来られたり、関係の方にお会いになったりとかという形で今後も続けられるのか、また違う形で何か伝えるんですか。

【知事】

 今回は、福井の熱意とか、パワーといいますか、さっきの力の話でわかってもらったと思いますので、より効果的なやり方、工夫が要ると思いますから、実効性の上がる方法をみんなと相談して何とか頑張っていきたいと思うんです。単なる、昔の言葉で言うと陳情とか要請とかお願いという、そういうことではなくて。そういうものもある段階では必要でありますけれども、さらに要請の仕方を、段階を上げていかなければいけないなと思いますけれども。

【記者】

 成果主義をもう少し教えていただきたいんですが、この評価、一応されますよね。1つは、この部はよくやっている、この部はよくやっていないというのがわかるような公表のされ方をされるのか。もう一つ、成果が上がった部に対しては、どういった恩恵がというんですか、その辺はどのようにお考えになっていらっしゃるんでしょう。

【知事】

 これは非常に工夫が要ると思いますので、ちょっと考えたいと思います。ただ、そういう方向を持ちたいと思います。

 これまであまりそういうことが、皆さん思っておりましたけれども、なかなか実際に行動に移していない部分があると思いますので、できるだけ、俗に言う信賞必罰とか、そういう意味では、言葉はともかく、そういう成果と評価ということを考える、そういうやり方ですね。昔風の信賞必罰、そういう観念ではなくて、みんなで積極的に仕事をし、自発的に仕事をして互いに競い合うといいますか、そういう気風、習慣といいますか、そういうことを強める方法を考えたり工夫したいと思います。

【記者】

 知事、今回の年頭のあいさつでもおっしゃられたんですが、小松空港という話が出ているんですけれども、先月ですか、石川県知事が来られてお話もされていらっしゃるんですけれども、実際に、例えばそのときのお話でもおっしゃられたと思うんですが、小松空港を福井県民が使う空港として名前を改称するとか、あるいはそういった要望をされたりとか、そういうこともお考えになられたりしたんでしょうか。

【知事】

 ネーミング、それから観光の活用、これは具体的な観光のいろんな観光商品プロジェクトもございますし、小松空港の特定の場所でのいろんな物販、そういうことがありますね。それから交通アクセスですね。高速道路をどうするのかとか、あるいは既存のそれ以外の道路をどうするのか、いろんなこと、幅広い議論があると思いますので、福井県が受け身にならないで積極的にその事柄に取り組むといいますか、そういうことが大事かなと思います。

【記者】

 随分、上海便の誘致をめぐって富山県と石川県でかなり激しいバトルを繰り広げているみたいなんですけど、ある意味、石川県と協力して、そういう誘致活動なんかにも主体的に福井県も取り組んでいくということなんでしょうか。

【知事】

 そうですね、そういう方向かと思います。

【記者】

 具体的に、職員の出張の際はなるべく小松空港を利用するようにとか。

【知事】

 その議論はちょっとまた傾向が違うかもしれませんね。新幹線の関係がいろいろありますけれども、今、特に言っているのは、空港も利用する必要があるときは利用しないといけないのですが、全体のパッケージといいますか、戦略として国際的にどのように小松空港を福井県として活用するか、そして、もちろん東京出張などでより利用しやすいようにするかとか、そういう議論を先に進める必要があると思いますね。

【記者】

 上海便をなるべく利用するというふうな考えは。

【知事】

 それは、中国との利用というのはむしろ福井県のほうが石川県より多い、同じぐらいか多いんじゃないでしょうかね、商用で行くのは。ですから、そうした利用になりますと非常に便利ですし、時間節約、1日ぐらい節約できるかもしれませんね、忙しいビジネスマンの人には。だから、大事だと思いますから。また、福井の空港をどうするかというのもあるんですが。時代がだんだん変わってくると思いますから、いろんな事情が出てくると思いますので。

【記者】

 今のところ、福井で空港をどうしようかというお考えはないんですか。

【知事】

 いろいろ考えているんですけど、昨年はコミューターとかいろいろと活用いたしましたが、いろんな調査をし、また努力をしたいと思います。

【記者】

 魚あら処理施設のことなんですけれども、3月末までに完成させられないと補助金がもらえないと、そういった状況になっていて、もう時間が迫っていると思うんですけれども、業者のほうに対して、いつまでに着工するか、そういった方針を示すように求める、そういったことを考えていらっしゃったりはしないんですか。

【知事】

 今、いろんな考え方をはっきりして、事業者の方には対応する必要があるということを申し上げております。そして、どういう考え方で臨むのかということを、答えを出していただかなきゃなと思います。それは事業者の責任でありますから。

【記者】

 期限を設けたりして……。

【知事】

 期限を設けているわけではありませんが、しかし、事実としては期限が来ると思いますので、補助制度の関係だけを申し上げましても。

【司会】

 あと、ございませんか。

【知事】

 じゃ、一応これで。よろしくお願いします。

 

 

 


 

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