知事記者会見の概要(平成16年4月7日(水))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002814

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平成16年4月7日(水)
10:30~11:40
県庁 特別会議室

記者会見

 


 

【司会】

 それでは、ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。

 初めに、平成16年度のスタートに当たって、知事から報告事項がございます。

 知事、よろしくお願いします。

【知事】

 おはようございます。

 新年度のスタートに当たりまして、県政運営の方針、また重要課題についての考え方について申し上げたいと思います。

 今年は知事に就任させていただいて2年目ということでございまして、昨年度、マニフェスト「福井元気宣言」の実現のために、1年間、全力を投入してまいりましたが、2年目は、心機一転といいますか、文字どおり、成果を上げていかなければならない年だと思っております。そうした決意で臨んでまいりたいと、このように考えます。

 昨年度は、主に経済活性化ということをまず最初に取り組んだわけですが、それぞれの部ごとに主ないろんな計画などもつくったところであります。例えば総務部ですと、挑戦(チャレンジ)ふくい-福井県経済社会活性化プラン、あるいは行財政構造改革プログラムなどがございますし、県民生活部でいいますと青少年健全育成アクションプラン、福祉環境部でいいますと食の安全・安心行動計画、あるいは産業労働部でいいますと雇用創出15,000人プラン、あるいは東アジアマーケット、特に中国を中心にいたしましたプランなどがございました。土木部は道路の将来ビジョン、警察本部は治安回復プログラムなど、それぞれいろんな基本的な方向をマニフェスト及びこれに従った計画をつくり、実行するということでございました。したがって、今年はこれを十分フォローしながら進める必要があるであろうと、このように思っております。

 それで、4月1日付の県の機構改革あるいは人事異動につきましては、特に部局及び課の間の業務の連携を強化する、また業種間の人事交流、技術と事務、あるいは土木と農林の技術など、人事の交流を実施したところですが、特に今回、管理職員に対するあいさつの中でも申し上げましたけれども、構造改革特区とか、あるいは地域再生構想など、既存の枠組みにとらわれない、工夫を凝らした仕事の仕方を積極的に進めてほしいということ、また、我々の仕事の顧客とも言えます主権者あるいは納税者に対する、つまり県民の声に真摯に耳を傾けて、直接目線を合わせて、その要請に客観的に応えていくと、こういうことを求めているところです。

 そうしたことから、県の行政につきましては、ものを待ちながら何か管理をしていくという方法ではなくて、積極的に現場に出ていって、いろんなご意見を聞いて、経営をしていくといいましょうか、仕事の進め方を変えていく、こういうことを特に心がけてまいりたいと思います。

 特に、3月中に幹部職員120人を対象とした、いわゆる行政推進のマネジメントシステムといいましょうか、この研修を既に実施しているところでありますけれども、4月から7月まで約4カ月の間に、本庁、出先を含めて大体延べ2,000人の県職員に対して研修を行うことを予定しております。大体、本庁が1,500人ぐらい、あるいは出先500人ぐらいの数になると思いますが、具体的な仕事の進め方の研修、浸透を進める必要があると思いますので、実行したいと思います。やはり、自発的な行政といいましょうか、仕事というのが大事ですので、そういうふうに心がけたいと考えます。

 それで、「福井元気宣言」は任期期間中4年の具体的な数値目標とか財源、あるいは期限をつけて、できるだけわかりやすい形で県政を進めるということでしたが、これに関連して、2月議会でも答弁しましたが、長期的な施策の方向性について示していく必要もあると思います。このマニフェストの中で明らかになった問題点、1年間いろいろあります。それから県民の声などを踏まえて、今後、具体的なあり方を検討していく必要があるだろうと思います。

 ただ、変化が非常に激しいわけですし、また我々を取り巻く環境も厳しいといいましょうか、制約が非常に多い時代ですので、具体的な事業が入った従来型の中長期ビジョンというのはなかなか難しいなと思っております。したがって、どんな方法というか、どういう形にするかというのは十分検討していく必要があると思いますが、そういうこともこれから行っていきたいと思います。

 特に、県庁内の若い職員、例えば40代などを中心に、実際に自分でつくっていくといいましょうか、まず、外に頼むというよりも、自分たちでいろいろ考えながらやっていくということが重要だと思いますし、行政だけでなくて県民の皆さんの意見を聞きながら、地に足のついた、そして福井はこれから10年、20年先、どんな姿になるんだろう、どういう姿にしていくんだろうとか、こういうことを考える必要があるかなと思います。まだ若干抽象的ではございますが、これから県庁の職員中心になって、場合によってはいろんな方のご意見を聞いて、そういう作業を始めたいと思います。

 以上が長期的な方向づけのお話です。

 それから、もう1点は、政策合意の達成状況でございます。「福井元気宣言」の年次的な計画に相当するものとして既にお話をいたしておりますが、毎年度、私自身と各部局長との間で政策合意を取り交わすことにしておったところですが、この1年間の状況については、4月2日、6日に各部局長からその報告を受けたところです。

 お手元にお配りをしているかと思いますが、各部局長からは、総括的にこうした政策合意を結んでいるから、絶えずいろんな節目節目にそのことを念頭に置かざるを得ないし、またそういうことが仕事を進める際に絶えず指針となるといいますか、そういうお話をいただいているところですし、仕事の進め方としてよりわかりやすくなっていると。もちろん、ある意味でプレッシャーがかかる部分もあるいはあるかもしれませんが、そういうお話を総括的には受けておりまして、できるだけ自主的に仕事が進むベースといいますか、土台になるような合意であるべきだと私は思っているところでございます。

 なお、達成状況については、お手元の資料(総務部政策推進課のホームページをご覧ください)にございますが、マニフェストでは4つのビジョン、それから101の政策ということに、確かなっておったと思いますが、政策合意では、多少それを小分けしたり、あるいはほかのものも幾らか入っておりますので、総務部以下教育長まで、項目数としては191項目ありましたが、大体110項目は15年度中に実現となっておりますし、81項目は取り組み着手をしたということでありまして、全く取り組まなかったものはないということであります。

 なお、取り組みが継続中のもの、つまり81件の中には、舞鶴若狭自動車道あるいは中部縦貫道、単年度だけでの成果を出すことが困難なもの、また北陸新幹線整備促進など、国が国策的に基本的に決定権を持つものについては、県の努力だけで成果を出すことが困難でございますので、この項目の中に入っていると、このように考えております。

 私自身としては、各部局長が政策合意に掲げた事項の実現に頑張ってもらった結果、初年度として取り組まなければならない事項についてはほぼ達成できたのではないかと思います。

 なお、16年度、新しい年度の政策合意については、現在、各部局長において検討しているところでありまして、今度は、昨年度は初年度でしたので、ちょっと抽象的になった嫌いがありますので、より定量的といいましょうか、可能な限り目標を示していくことや、重点がどれかとか、そういうことがあると思います。各部で20項目あるにしても、それはそれとして、この3つと4つは、より具体的にこうだという重点、そういうことを心がけて新年度は臨んでまいりたいと思っております。

 また、予算関係だけでなくて、さっき、地域再生構想といいますか、いわゆる特区構想のお話をいたしましたが、予算外のことについてもできるだけ取り入れるような努力をして、できるだけ早い時期に新年度の公表をしたいと考えています。

 なお、15年度、旧年度の項目について、詳しい中身については各部長に直接、中身は言ってありますので、取材していただくなり何なり、ご質問なりしていただければ結構かと思いますので、よろしくお願いします。

 それから、構造改革特区に続きまして地域再生計画というのを、5月中に申請受け付けが国で行われますので、これについても、1件でも多く第1回目の申請ができるように、積極的に取り組んでまいりたいと考えています。

 次に、当面する課題につきまして数点申し上げます。

 1つは、経済社会の活性化でありますが、昨年、「挑戦(チャレンジ)ふくい」ということでプランを作成し、また15,000人の雇用創出に向けました雇用創出プランを策定したところでございますが、その間、全国的には景気の回復基調の兆しが見え始めているところでございます。しかし、残念ながら、県内の個人の消費などはまだ低調ですし、全体としてはこれからかなと思っております。

 また、雇用につきましても、幸いなことに、3年ぶりといいましょうか、35カ月ぶりに有効求人倍率がようやく1倍台に戻っておりますが、新規求人の4割近くがパート募集であるということもありまして、やはりミスマッチが解消されていないなどの問題がありますから、引き続き雇用が大きな課題かと思います。

 それで、今年は例の「挑戦(チャレンジ)ふくい」の中で、最先端技術の開発ですとか、産学官の連携を進めるための産力戦略本部というのをつくることになっていますが、これは5月中の設立を目指して準備を進めております。

 また引き続き、昨年に続きまして経済社会活性化戦略会議を設置したいと思います。現在、メンバーの人選中でございますが、これもできるだけ早い時期、5月中には立ち上げなければならないなと考えているところです。

 次に、北陸新幹線の課題でございます。北陸新幹線については、既に経過につきましては何度かご報告をいたしておりますが、今年に入りまして、2月から3月にかけまして、県内の各沿線の同盟会、経済界など各種団体が、地域ごとに課題をそれぞれ持ちながら、要請をしてきているところでございます。

 一方、与党のプロジェクトチーム、先月25日の会合では財源あるいはコスト縮減等の議論が行われ、さらに検討を進めていくという状況です。

 こうした中、4月に入りまして、今月1日には新幹線の高度化等事業の実施計画が承認を受けまして、この中で、福井については駅部機能高度化事業、あるいは南越駅の駅部調査が盛り込まれているところでございまして、1つの前進かと思っています。

 また、私としても、北陸3県知事との合同要請を含め、機会あるごとに関係者に強く訴えてきているところでございます。先般、来県されました安倍幹事長にも、県内の着工の実現を要請したところでございますし、また先般、特区の4ブロックの承認を受けましたが、ちょうど小泉総理とお会いしましたので、新幹線の問題についても申し上げたところであります。

 こうした取り組みの中で、幾つかの前進はあるものの、やはり財源問題が依然大きな課題であり、まだまだ厳しい状況にあると認識しております。これから5月まで、どういう状況になるか、またいろいろございますが、計画としてはそういうことですので、引き続き、県内の各沿線同盟会、各種団体、それぞれ熱意をさらに強く訴えてまいらなければならないと思っています。

 来月には、県の北陸新幹線建設促進同盟会、また北陸新幹線10都府県の、北陸新幹線建設促進同盟会の決起大会の開催などを予定しています。また、これと相前後して、我々と県議会、また国会の皆さんとのいろんな打ち合わせ、相談、協議などもやらなければなりませんし、新あわら市も誕生したわけですが、加賀地域といいますか、金沢以南の地域との連携した要請など、いろんな方法、あらゆる方法、可能なすべての方法をここで行って、目的達成に向けて頑張ってもらいたいと思います。

 それから、原子力行政ですが、原子力行政については、先月でございますが、既にご承知のとおり、関西電力の藤社長に対して20日、そして29日には日本原子力発電の鷲見社長に対して、手続の了承をしているところでございます。

 なお、「もんじゅ」につきましては、これも既に申し上げているところですけれども、さらに我が国における原子力政策の中での位置付け、また本年度に行う研究開発拠点化計画の検討の中で、いろいろな役割を明確にしていく必要があります。今後、国や事業者の取り組みを確認してまいりたいと考えています。

 特にエネルギー研究開発拠点化については、原子力と地域産業が共生する全国的なモデルとなるように、研究開発機能の強化、あるいは人材の育成、産業の創出・育成を柱とした計画を本年度内に策定したいと考えています。このため、現在、計画策定委員会を早急に立ち上げることができるよう準備を進めているところでございまして、都合よくまいれば、4月中にも第1回目の委員会を開催できればと考えて、今、準備を進めているところでございます。

 メンバーについては、国、県、市、大学、産業界から幅広く人選したいと考えており、例えば国におきましては、資源エネルギー庁長官、文部科学省については研究開発局長を念頭に置きながら、委員に就任していただけるよう、現在、関係先と折衝しているところです。

 拠点化計画の中では、「もんじゅ」の位置付けを明確化するほか、研究開発機能の強化を通じ、優秀な人材の集積を図り、産学官が一体となって、具体的な政策や計画実現のための仕組みについて検討を進めたいと考えているものでありまして、今後とも、原子力問題については安全の確保を第一に、住民の皆さんの理解と同意、また地域の恒久福祉の実現、この3原則を基本に、しかるべく取り組んでまいりたいと思います。

 次に、拉致問題ですが、昨年度において拉致被害者の自立支援プログラムを策定し、地村さん夫妻を励ます県民集会の開催などを行うとともに、それぞれのタイミングで、政府に対し問題解決を求める要請を繰り返し行ってきたところです。

 また、アメリカの上院議員への書簡の発出でありますとか、新潟県知事との共同アピールの発表など、幅広く内外の世論の喚起を図る方策にも取り組んでいるところでして、他のいろんなこうした運動と力を合わせていろんな努力をしてまいりましたが、残念ながら、2月末の6カ国協議以来、今後の日程もまだ現在確定をしていないということで、大変残念に思っています。

 政府には、被害者の家族の帰国実現を最優先課題とする方針を堅持して、あらゆる外交手段を用いて早期に政府間協議を開催し、一刻も早い帰国を実現してもらいたいと思っています。先般、安倍幹事長がお見えになった際にもこうした取り組みを要請しているところでございまして、引き続き国の努力を強く求めてまいりたいと思います。

 それから、最後でございますが、「ふくいブランド」の創造といいますか、これからのイメージアップの関係でございます。

 今回の機構改革でも総務部の政策推進課内にブランド推進室を設置しまして、この推進室を中心に、産業労働部、農林水産部等関係職員で構成する「ふくいブランド推進チーム」を設けて基本的な推進、マネジメントを行うということであります。いろんな面で実力をつけなければブランド化はできないのでありますが、ブランド力という立場からこれを高めていくという努力も並行する必要があると思います。福井県が男女とも元気・長生き県であるということ、あるいは食、あるいは安らぎといいますか、いろんな長所を持った県ですので、こうした点を積極的にアピールしたいと思います。

 なお、16年度で新規につくりました地域ブランド創造活動推進事業、これは、一応5地区を予定していますが、1,000万円の推進支援ですが、これから、来週に入りますと各市町村、関係団体とのいろんな働きかけあるいは協議をしてまいりたいと思っておりまして、いろんな打診も来ているところですので、こうした問題に取り組んでまいりたいと思います。

 なお、今年は10月に第17回の全国スポーツ・レクリエーション祭が県内各地で開催されます。健康あるいはスポーツというものは大事ですので、今言った健康・長寿などとも関連させながらこの問題にしっかり取り組んでまいる必要があります。

 また、食との関係で、今年は国連が定めました国際コメ年2004の年ですので、県としては、コシヒカリの大集合といいましょうか、こういうことで、コシヒカリ誕生の地・福井をアピールしてまいりたいと思います。コシヒカリを含めまして、品種で言いますと、子、孫、曾孫、玄孫、大体8割方がその系統の米で成り立っているわけでございまして、昭和31年に福井の農業試験場で誕生して47年ですか、あと3年で50年ということになりますが、そういうことを考えたいと思っております。

 また、今年は新しいあわら市も誕生しましたが、あわら温泉開湯、お湯がわき出て120周年ということですので、4月以降いろんな行事も開催されますので、こうした問題にも取り組みたいと思います。

 2年目でありますが、県民の皆さんと力を合わせてこの福井県から福井を変え、そして日本を変えると、こういう強い気持ちを持って全国に誇れる福井を目指したいと思いますので、どうかまた皆様方のいろんなご叱声をいただければ幸いです。

 簡単ですが、きょう、新年度に当たりまして申し上げることをとりあえず申し上げたところでございますので、よろしくお願いします。

【司会】

 以上で発表は終了いたしました。

 質疑を受けたいと思いますのでお願いします。

【記者】  

 幾つか、一、二点お伺いしますけれども、先ほどの発表ともちょっと重なるんですけれども、知事就任から間もなく1年ということで、この1年を振り返って、知事なりに、ここは非常にうまくいった、成果が上がったという点と、もう少し頑張らなきゃいけないなという点と、政策合意の部分とかを見れば大体わかると思うんですけれども、そういったところ、知事なりの思いをお伺いしたいと、まずは、それをお願いします。

【知事】

 まず、マニフェストという形で行政を進めておりますので、行うべきことははっきりいたしておりましたし、それは行ってきたというふうに思うんです。ただ、対外的に申し上げますと、先ほど申し上げましたような、福井県だけではどうしてもできないことが残念ながらあります。その中には先ほどの新幹線などの問題、これは一生懸命やっており、あらゆる方法をこれからもやらなければいけませんが、やはり国に基本的な権限がございますし、国政の場で決定が最終的になされますので、そうした問題にいかに取り組むかというのは絶えず非常に悩んでいる課題です。

 それからまた、県庁の中といいましょうか、昨年1年間、かなりスピードを上げていろんなことを進め、また、いろいろ要求水準も高かったと思うのでありますが、一緒になって、頑張って、皆さん、ついてきてくれておりますが、なお新年度についてはより自発的にといいましょうか、組織全体で総合力を発揮するといいましょうか、そうしたことをもっと頑張っていく必要があるなという実感を持っております。

【記者】

 あと、国民保護法制に対応して、県民保護計画、これをいち早くつくっていくということだったと思うんですけれども、これについて県のほうで今後のスケジュールというか、どういう形でつくっていくのかという、そういったことを。

【知事】

 これは早々に体制を整えてすぐ始めなければならないと思いますので。

【政策幹】

 国の方針が夏ごろに出される予定なのですが、速やかに対応していきたいと考えておりまして、今度、元自衛官の幹部に所管の課長に就任していただいたところであります。

【知事】

 要するに、国民保護計画グループを組織的にはこの4月からもう既に危機対策防災課に設けましたので、もうすぐ作業を進める必要があるというふうに思います。

 計画の策定に当たりましては、関係機関の代表者で構成する審議会あるいは幹事会を設けまして審議をすると。県民の皆さんのパブリックコメントなどを通じて意見を求めることになると思います。

 それで、県民保護計画の作成を行った後、市町村住民の保護計画のモデル計画、あるいは県の避難マニュアル、市町村も同じようにモデルマニュアルを作成し、市町村の応援をするといいましょうか、こういうことが必要だというふうに思います。

 また、万万が一の有事の際のいろんなダメージを最小限に抑えるということが大事です。そのためには県民の理解と協力が何としても必要ですので、有事において担うべき役割とか連携というのが法案、またこれから計画にも入るわけです。これは具体化しないといけませんが。したがって、こうした人たちに対するシンポジウムといいましょうか、意識涵養、また事柄の理解、こういうことを、例えば嶺南と嶺北で開いていくとか、これは必要だったらもっとたくさんやらなきゃいけないかもしれませんが、こういうことでやりたいと思います。

 今、政策幹からお話がございましたが、専門知識を有する元防衛庁の幹部にも課長になっていただいておりますので、そうしたことで進めたいと思います。できるだけ早く作業を進め、いろんな成果品を出すと、こういうことを考えております。

【記者】

 政策合意の件なんですけれども、これ、達成状況、○の評価というのは、取りようによっては、県だけじゃどうしようもないから100点満点というとり方もできるのかなと思うんですけれども。

【知事】

 必ずしもそうはいかんですね。

【記者】

 そういう意味でいくと、総合的にどれくらいの達成率という考え方でいらっしゃるのかなと思うんですけど。

【知事】

 なかなか難しいですが、全体の半分以上は実現ができましたが、新幹線問題とか道路問題のごく特定の項目について、事の性質上、何かまだ先が見えない部分があるということですので、おおむねいろんなものは進めたというふうに私は理解しておりますが。また十分ごらんいただいて評価もしていただかないといけないと思いますが。

【政策幹】

 ○の性格なんですけれども、例えばビジネススクールとか、これから鋭意継続しなきゃいけないものもございます。それから、例えば行革など、これからも継続して進めなきゃいけないものもございます。そういったものも◎じゃなくて○ということですので、必ずしも◎がいいとかということではなくて、○は、着手しまして一定の成果を上げているんですけれども継続して取り組んでいるということの意味だというふうにご理解いただければと思います。

【知事】

 従来の、と言ったら変なんですが、通常の行政で言うと、何をやるかということがまずはっきりしていなくて、やってもやらなくてもわからないというか、そういう状態では全然ないということで、すべてやることがはっきりしてしまっているといいましょうか、そういう点は全然違うと思います。ああ、あれはしていなかった、忘れたとか、そんなことは基本的にあり得ないというか、そういうふうに思っております。

【記者】

 それに関連してなんですけれども、いろいろ1年間取り組まれてきたという成果がここに出ているとは思うんですが、数々のプログラムなんかをいろいろつくったということはあるとは思うんですけれども、それが実績というか成果が伴わなければプログラムができただけということで何の意味もないと思うんですけれども、その辺については知事はどのように思われますか。

【知事】

 今年は特に基本的な考えを整理しておりますので、これをしっかりフォローし実績を上げるということで、それぞれのプランについて責任者を明瞭にしております。責任というのは、何かうまくいかなかったから責任をとるという、そういう意味の責任ではなくて、推し進めるといいましょうか、絶えず自分のところのセクションはもとより県庁全体としても自分がこれを中心になってやるという、そういう推進責任、そういう意味の責任者といいましょうか、これを明瞭にして進捗を図るといいましょうか、成果を上げると、こういうふうに思っております。計画をつくって何か安心をするというか、何か終わったような気分になっているという、そういうことは絶対避けるということでありまして、計画をつくりながらいろんな事業も進めておりますので、並行スタイルだとは思いますが、なお絶えずしっかりコントロールしながらやろうと、そういう計画を立てております。

【記者】

 その進捗状況というのはその都度確認していく形になるんでしょうか。

【知事】

 そうですね、政策合意みたいなこんな格好ではないですが、今申し上げた責任者がおりますから、すべて、これ、また、政策合意の中にそのことが入りますので、そこでチェックができると思います。

【記者】

 各部課長から達成状況が報告されたと思うんですけれども、知事ご自身で、この○に当たる分でも、昨年度中に◎として成果を上げられたのではないかと思う事業があったのかどうか、報告があったのかどうかというのを聞きたいのと、あったのであればそれをどのように対応するように、何か指示したとかありましたら教えてください。

 まず、例えば15年度中に取り組んだが成果を示すために継続的に取り組まなきゃいけないと。ただ、15年度中に成果を上げられたのではないかというものがこの○の中に含まれていたりするんでしょうか。もっとスピードを上げて施策の成果を上げられたのではないかと、そう思われるようなものがあったんでしょうか。

【知事】

 ○の中で、既に実際は…。

【記者】

 ちゃんとやれば◎になったのではないかとか、そういったものがあるのかなと思ったんですけれども。

【政策幹】

 ○と◎なんですけど、先ほどちょっと申し上げたんですが、○より◎がいいということではなくて、既に一定の成果を上げているんですけれども、例えば行革とか、継続してこれから知事の任期中に取り組まなきゃいけないものもございますので、そのときは◎じゃなくて○にしているんですね。ですから、○でも平成15年度に成果が上がっているものもありますし、あるいはビジネススクールは事務に着手しましたけれども、成果はこれから先に出るというものも○にしていますので、○を◎にするとか、◎がいいとか、そういうことではないです。すみません、申しわけないです。

【知事】

 例えば総務部でいいますと、また後でごらんいただきたいと思いますが、十分な説明をしないで言っていますから申しわけないんですが、総務部の2ページ、ここで例えば(5)でありますと、県有財産を有効に活用しようという項目ですが、この中ではフレンドリーバスとかいろんな開館日を直したとか、こういうのはこれである程度成果が上がっているということなんですが、財産売却というと、必ずしもすべて売却している状況ではないとか、そういうこともありましょうし、さらに16年度の課題を見ますとサンドームなどの利用率をもう少し上げるにはどうしたらと、いろんなレベルがありましてあまり一筋縄ではいかないというのがそれぞれあるように思います。ということでこういう状況になっていると。

【政策幹】

 あと、すみません、総務部についてだけは、平成15年度に取り組んだ主な行財政構造改革については、総務部だけは別に資料をつけさせていただいておりますので、よろしくお願いいたします。

【記者】

 例えば小児救急とか、嶺南とか3病院しかなくて、もう現実には無理だと言っているようなものも中にはあるんですけれども、こういうものは現状では現場はもう完全に無理だというふうに断言しているようなものもあるんですが、マニフェストのほうを見直すというお考えというのは。1年やってみてこれは厳しいというものについては。

【知事】

 具体的には、政策合意でいいますと、今おっしゃられたのはどれですか。

【記者】

 2ページの上から3つ目の夜間の小児救急のことなんですけど、嶺南なんかは3病院しかなくて、現場のお医者さんは、3病院という限られた医師の中でやるのはもう物理的に無理だという声もあって、幾ら現場が努力してもどうにもならないというものも……。

【知事】

 要するにお医者さんが不足していると。

【記者】

 ええ。だから、そこら辺、やるんだったら県が医師を雇ってやらなきゃいけなくて、それも難しいでしょうから、そうなると現場が幾ら努力しても無理だというものも一年やってきて、見えてきている気がするんですが、そういうものはマニフェスト自体を見直すのか、それとも…。

【知事】

 マニフェストは見直しません。見直しませんが、これ以上は具体のお話ですからどういう状態を困難というのかというのがありますけれども、小児の医療については、例えば小浜病院をこれからどのように整備していくか、今、いろいろ検討中ですし、敦賀、あるいはいろんな応援体制をどうするか、いろんな方法でこの問題は対応しなくてはいけないとは思っております。ですから、マニフェストは4年間のマニフェストですから、それは変わるものではありませんが、それをいかに実行していくかということでしょうし、マニフェストだけで仕事をするわけでもないという部分も一方ではあると思います。これは基本となる事柄でありますから。

 今のお話は、もうちょっと具体的に、また、何だったらご説明を。

【政策幹】

 また福祉環境部に話をしておきますので。

【記者】

 担当課でも無理だけども、やらなきゃいけないといってですね…。

【知事】

 無理だけども、やらなきゃならない…。

【記者】

 聞いている限りだと、上からの指示だから何が何でもやらなきゃいけないというようなので、ちょっと無理があるんじゃないかというような施策がどうしても見受けられるんですが、そういうものが出てきたときにどうするのか。それでも、マニフェストにあるからといって、推し進めるというのはいいことなのか悪いことなのか…。

【知事】

 基本的には、やらなければならないことは書いてあるので、やらなければいけないと思うんですが、個別具体論ですので、ちょっとまた、よく聞いてみます。今、いろいろ問題意識を持ちましたので。

【記者】

 すみません、それに関連して、先ほど長期的なビジョンを具体的に検討する時期というふうにおっしゃいましたが、マニフェストを掲げられて選挙を戦われたわけですね。やっぱり、これまでの行政のそういう長期的なビジョンというのはどうしても無理があるということで、新しく各知事がマニフェストという概念を示されたわけですが、そこでまた長期的なビジョンをつくるということは、マニフェストを掲げられた知事のスタンスが若干見えにくく可能性もあるのかなという気もするですが、具体的に長期的なビジョンというのはどういうものをお考えなんですか。

【知事】

 マニフェストというのは4年間でやるべきことですので、非常にクリアですね。しかし、それでは福井県はこれからどんなふうになるんだろうというそういう姿とか、あるいは目指すべき道といいますか、ですから、さっき申し上げました、必ずしも明瞭じゃない、また、そういう手法も確立していないと思いますので、まずは福井の将来を担ってもらう若い人にそういうことを考えてもらうのがいいのかなと思って、いろいろ検討してはどうかなという意味で申し上げたので、あまりこなれた状況でお話はしておりません。そういうふうにご理解願いたいと思います。ほんとうははっきり申し上げたほうがいいのかもしれませんが、そういう状態ではありませんので。

【記者】

 自民党とか民主党が政権公約のマニフェストなんかとは別に、政策集というのをマニフェストと別に出して、そこには長期的なビジョンということで、マニフェストには盛り込まれない政策をまた別に選挙のために盛り込んだりしている実態もあるんですけれども、そういうものではない…。

【知事】

 そういうタイプとは違うんですね。全然違いますね。福井県の将来の姿というのはどんなんだろうとか、我々はどういう行動をとっていかなければいけないんだろうというのは、マニフェストとはちょっとまた次元的にも違う世界ですので、そういうものをどう考えるかなということなんです。

【記者】

 知事、マニフェストを一生懸命この1年間やってきたと。そういった評価は県議会なんかでも高いんですが、一方で、知事の施策は、ややもすると商工業とかそういったところにちょっと集中しているのではないかとか、農業とかそういったところに、ややもすると冷たいのではないかみたいな、そういった指摘も県議会ではあったようにように思うんですが、そういったことについて知事はどのようなお考えなんでしょうか。

【知事】

 経済活性化ということ、雇用、産業の活性化というのは、この1年、大きな課題でございましたので、そうした動きはあったかと思うんですが、もちろん、マニフェストでも、福祉、教育を重視しておりますし、究極はやはり教育の問題だと思いまして、絶えず私自身もそのように考えておりまして、今回、予算などでも、学校小人数化とか、あるいは青少年対策などを進めておりますし、また、農業も福井の基本的な豊かさや命を支える産業だということで考えておりますので、そうしたふうには思っておりませんし、大事なものだと思っているんですが。

【記者】

 先ほど、新幹線の話で、5月ぐらいに決起大会みたいなものをひらきたいというお話があったかと思うんですけれども、それはどのぐらいの規模というか、どういったものを考えていらっしゃるのかということと、あと、そういった時期にやるねらいというか位置付けというか、それをどのように考えていらっしゃるのかを教えていただきたいんですけど。

【知事】

 規模は、例えば福井県レベルでありますと、福井県の各界各層、これまでやっている福井県大会、福井県民大会といいますか、あのレベルの大きさですし、北陸新幹線全体でありますと、人数としてはどうでしょう、10都府県になりますから、福井としては大きいものになりますね。あらゆる政治家や、また、いろんな方に入ってもらうということで。かつ、ねらいは、今、これから5月に向けて非常に大事な時期でありますので、いま一度、体制を整えて、福井県の主張といいましょうか、いま一度強く訴えて成果を上げなければならないと思いますね。

 北陸新幹線というのは、他の2つのルートに比べて、国家的なルートの位置づけ、また将来の収支見込み、乗客数、全く遜色がなく、乗客でいうとどうでしょうか、少なく見積もっても2倍以上の乗客が絶えず乗る新幹線でありますし、3県まとまっておる新幹線ですから、そうしたものがほかのルートにおくれをとるなんていうことはあってはならないことですので、政治力というんでしょうか、全体に地域のそういう力を示す必要があると思いますが。

【記者】

 この1年ということで、知事がずっとおやりになってきた取り組み、取り組む姿勢とか、意気込みとか意欲という点については、県内各関係でわりと評価されている部分が多いんですけれども、それで、じゃあ、あとどういうことを求めますかという質問に対しては、1年ということもあるんでしょうけれども、もっと政治力を上げてほしいという要望というか、そういう期待の声があるんですけれども、要は、霞が関や永田町という中央に対してどんどん切り込んでいくというか、そこに対する力というか、そういうものを求める声があるんですけれども、そのことについては、任期があと3年ありますけれども、どんなふうにお考えですか。

【知事】

 できるだけ政治力を発揮せんといかんと思いますが、政治力は私だけがすべて福井県の政治力の合計ではありませんので、皆さんと力を合わせるというのが大事でしょうね。方向を一緒にして、他の政治家の皆さんとね。1年過ぎましたので、いろんな意味で体制は整いましたから、東京といいますか、中央といいますか、そういうところへの力の入れ方というのはもっとできると思いますので、頑張ってまいりたいと思いますが。

【記者】

 県内の地盤固めはもうほぼできたという…。

【知事】

 去年は、基本的には、いろんな組織体制なり、あるいはそれぞれの仕事の方向づけ、それをやるのに相当エネルギーを費やしましたね。一方で、新幹線とかそういう問題もありました。ということですので、片方は大体体制が整ったと思いますが。

【記者】

 あとは外に攻めて出ると。

【知事】

 守るような時代じゃないですね。攻めるより方法はないですね。

【記者】

 原子力行政でお聞きしたいんですけれども、計画策定委員会を4月に立ち上げたいということで、メンバーには、国はエネ庁長官とか文科省の局長ですよね。このことについてはすでにコンタクトをとっていらっしゃるんですか。

【知事】

 とっています。

【記者】

 感触はどうなんですか。

【知事】

 ですから、念頭に置いて折衝していると今申し上げました。

【記者】

 感触はどうなんですか。加わってもらえそうなんですか。

【知事】

 ですので、名前を申し上げたんですけど、ここで、あえて。

【記者】

 ということは、入る可能性が高いということですね。

【知事】

 言葉としては、今申し上げたようなそういう状況です。先方のご都合もありましょうから。正確には、資源エネルギー庁長官、文部科学省研究開発局長を念頭に置きながら、委員に就任していただけるよう、現在、関係先と折衝しているということです。

【記者】

 それと、これからですけれども、知事のイメージとして拠点化というのはハードなんですか、それとも、例えば既存のエネ研とかありますよね、あそこへのソフトの人材とか、そういうのを提供してもらうとか、どちらのほうのイメージが強いんですか。

【知事】

 あまり割り切りはできませんが、基本的には人材が重要だと思います、基本は。ハコだけできて人材がいないのは困ります。

【記者】

 エネ研以外にハードも欲しいというのはあるんですか。

【知事】

 それはできるだけそういうものがあればいいにこしたことはありませんが、しかし、究極は、人が集積するといいましょうか、それが大事だと思っているんです。これからのことですので、これからまとめていかなければいけませんから。

【記者】

 そうすると、ソフトの人材も大切なんですけれども、エネ研以外の施設も可能であれば立地してほしいということですか。

【知事】

 大事です、はい。

【記者】

 その場合のエネ研とのすみ分けはどういうふうになるんですか。例えば、エネ研の場合は、アトムポリス構想で同じような発想でしたよね。エネルギー供給地としての地域を発展させるという構想でエネ研ができたわけですけれども、それとの整合性というのはどういうふうにお考えですか。

【知事】

 だから、エネ研はその一部だと思いますね、これから。

【記者】

 エネ研は一部ですか、拠点化の。

【知事】

 ええ。要するに、「もんじゅ」などを中心にした技術の開発、大学との連携、それから産業の移転とか、安全の技術とか、いろんなことがありますので、それを総合的にこれからですけどやらなければいけないと思います。私だけで考えられないですから、みんなで考えてもらうと。

【記者】

 そうすると新たな施設が必要ということですか。

【知事】

 もちろんそういうものが要ると思います。しかし、ハコモノをつくるのが目的じゃないということは大事だということです。

【記者】

 知事が、国や事合業者の取り組みを確認したい、いわゆる「もんじゅ」の位置付けとか、拠点化に対することに関して、引き続き国や事業者の取り組みを確認したいということなんですが、これは、計画策定委員会に、エネ庁長官、文科省の局長をそれぞれメンバーに出してもらって、その場で取り組みを随時確認していくという形になるんでしょうか、それとも、改めて何らかの要望を出されて直接、改めてまた…。

【知事】

 特にこの計画の中で具体化できるのではないかと思います。

【記者】

 計画の中で…。

【知事】

 はい。

【記者】

 「もんじゅ」の位置付けについてもこの委員会の中で…。

【知事】

 「もんじゅ」は基本的な位置付けがありますので、それを明確にわかりやすくしないといけないと思います、ほかとの関連などを。

【記者】

 それは、いわゆる委員会の中で逐次…。

【知事】

 「もんじゅ」はそもそも何なんだと、そういうじゃなくて、「もんじゅ」の基本的な方向がありますから、それをさらにクリアにさせるといいましょうか、全体の中で。そして、ほかのものはどのように位置付けているかという総合的な計画になるんじゃないかと思うんですけどね。

【記者】

 そうすると、核燃料サイクル自体に関して何らかおっしゃられることがあり得るんですかね。この「もんじゅ」の位置付けは核燃料サイクルの中の1つ…。

【知事】

 そういう基本的なことは明瞭にさせんといかんですよね。これはこういうことだとか、ベースはありますから。と思うんですけど。

【記者】

 それとも、おっしゃられているのは10年後の「もんじゅ」の姿を言っていらっしゃるのかどうかということですね、仮に再稼働したとして。

【知事】

 話が発展しましたけど、おっしゃっているお話は何ですかね。

【記者】

 つまり、今のところ、仮に再稼働した場合、国は10年動かすということを言っているわけですが、その先に関しては、「もんじゅ」をどう使うかということは…。

【知事】

 それは研究といいましょうか、そういう国際的ないろんな技術の拠点にしたいということですから、そういうことを基本的にベースにしながらやらなければいけないと思います。

【記者】

 委員会ですけど、月内に初会合を開いた後、大体どれぐらいのペースで何回ぐらい開いて、いつごろ草案なり計画本体を策定したいと。

【知事】

 都合ができれば4月中ということでありますが、先ほどちょっと申し上げたかと思いますが、本年度内に策定したいと考えております。

 この委員会そのものはそんなに何度も開かれないでしょうから、あと、下の、国でいいますと課長さんレベル、そういう方が入った組織がもう一つ要るんじゃないかと思います、一般的には。

【記者】

 時期はどうですか。年度内となるとあと1年間、時間があることになるなんですが、もう少しイメージでいうと、例えば年内ですとか…。

【知事】

 そんなにゆっくりしたくはないんですけれども、物は遅滞なくですから、すべて。

【記者】

 夏ぐらいまでにはみたいなイメージですか。

【知事】

 ちょっとまだ、どんなふうになるか、やってみないとわからないところがありますね。ということでありますので、本年度中と今申し上げました。

【記者】

 経済活性化戦略会議、新年度もやるということですけど、まだわからない話ですけど、その運営方法なんですが、前回の場合は公開のときもあれば、非公開のほうが多かったと思うんですね、あとで説明するということで。新年度もああいうスタイルでやるんですか、公開、非公開の問題で。

【政策幹】

 原則公開できる方向でということです。

【記者】

 原則公開と考えてよろしいんでしょうか。

【政策幹】

 そうですね。

【記者】

 特殊な場合だけは非公開にすることもあると。

【政策幹】

 新しい委員の方とよく相談したいと思いますけれども、私どもは原則公開という形で。

【記者】

 だから、県の趣旨をわかっていらっしゃる委員の方が当然参加されると思うんですが、そこら辺は徹底されるおつもりなんでしょうか。

【政策幹】

 まだ、委員の人選等も現在進めておるところですので、何とも申し上げられませんけれども、私どもはできるだけ原則公開したいと考えております。

【記者】

 原子力政策で、プルサーマル計画についてお聞きしたいんですが、この基本計画同意と関電側が発表されたんですが、例えば藤社長の会見でも、関電側としては、今後の見通しの時期とか、どういった手順をいつごろやるかということに関しては、民民の契約ということもあって明らかにされないんですが、今後、県があくまでも民民の計画の中で情報公開を進めていかねばならないと思うんですが、ここら辺についてはどういうお考えでいらっしゃるのかというのを少しお聞きしたいんですが。

【知事】

 基本的な考えは、従来は何か事柄が起きたときにどうなっているんだということで聞くといいましょうか、事情を確認するということでしたが、今回は節目節目でお話をお聞きしようというスタンスなんです。ですから、方向を変えました。

【記者】

 節目節目という言葉なんですけど、関西電力さん側が国あるいは県にお伝えする時期というのを関電側がお決めになっていらっしゃると思うんですが、その時期に合わせて節目節目に県もお聞きになるということなのか、この時期をここが欲しいという形で県のほうからその時期をお決めになられるのか、そこら辺はどうなんですか。

【知事】

 主に、国のいろんな規制制度の中にそういう各段階がありますから、それに応じて我々は聞こうかなと思っています、基本は。あわせて、関西電力がプルサーマルを進めるということですから、情報公開を自ら行って国民の理解を得ないと、このようなことは進められませんので、それは事業者としての務めだと思いますけど。

【記者】

 原子力問題の考えとして、福井県民会議の方が知事の就任当初から直接知事といわゆる対話をしたいということで申し入れをされているということがあるんですが、いまだに実現されていないとおっしゃられているんですけど、それについては、知事は話はお伺いになられていらっしゃるんでしょうか、申し入れが来ているということに関して。

【知事】

 知っております。

【記者】

 これは、今のところ…。

【知事】

 かつ、皆さん方のお考えも、住民の皆さんからまた聞いてもおります。

【記者】

 間接的に担当者から…。

【知事】

 どういうお考えかという。

【記者】

 直接的にお話をお伺いするという意向は今のところないんですか。

【知事】

 今のところ持っていませんけれども。

【記者】

 それは、例えば前の栗田知事とかその前の中川知事の時代には直接対話をされたことが何度かあるとお伺いしているんですけれども。

【知事】

 あれは安管協とかいろんな場でもやっていただいていると思いますけど、代表の方に。それぞれその場に応じてお伺いするようにしたいと思いますけど。

【記者】

 改めて席を設けて討論されるということはないんですね。

【知事】

 今のところ特に思っておりませんが。

【記者】

 ちょっと話を戻して、「もんじゅ」の拠点化計画の中で、もう一度確認したいんですけれども、「もんじゅ」の位置付けを明確にするという意味、これは県が策定する計画の中で明確にするということなんですか。そうなると、例えば、国がどういうふうに「もんじゅ」のことを考えているのかということをクリアに聞く場にしたいという意味でおっしゃられているんでしょうか。

【知事】

 ちょっと、ご質問の…。

【記者】

 「もんじゅ」の問題を難しくしているのは、裁判も絡んでいますから、例えば、裁判の動向とかも踏まえていろんな世論なんかも起こると思うんですけれども、そうすると、県も関与していくとなると、これまでの立地自治体ということから、さらに国の燃料サイクルの問題とかにも、ある程度コミットしていくことになるのかなという気もするんですが。

【知事】

 それは、「もんじゅ」を、裁判とかそういうことじゃなくて、客観的にこれからどういう役割を持っているか、それは現にあるわけですよね、それを確認した上で明瞭にして、さらに関連した研究開発の具体化、そういうことをやろうということなんです。そこで、核燃料サイクルをどうするかとか、そういう場ではありませんので。

【記者】

 そしたら、知事がおっしゃられていることは、原型炉としての「もんじゅ」をどうされるかということですよね。

【知事】

 そうですね。

【記者】

 つまり高速増殖炉の次の段階の問題を云々しようという話ではなくて、ただ単に原型炉としての「もんじゅ」をどう動かしてやっていくのかということが重要だとおっしゃる…。

【知事】

 そうですね。それはもちろん全体のサイクルの中では、それは国が今いろんな議論を既に進めていますし、これからも引き続きいろんな議論はあるであろうということですね。

【司会】

 時間も過ぎておりますので、この辺で質疑を終わりたいと思います。

 それでは、これで記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

 

 


 

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