知事記者会見の概要(平成16年5月31日(月))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002811

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平成16年5月31日(月)
10:35~11:35
県庁 特別会議室

記者会見

 


 

【司会】

 おはようございます。それでは、ただいまから5月の知事定例記者会見を始めさせていただきます。初めに、知事のほうから発表事項がございますので、よろしくお願いします。

【知事】

 それでは、私の方からは拉致問題、北陸新幹線、「もんじゅ」、さらに福井県産力戦略本部の設立、それから、京都府、兵庫県、福井県との知事会議の5点を申し上げたいと思います。

 まず、地村さんのご家族の帰国の件でございますが、地村さんのご夫妻の3人のお子さんが無事帰国をされまして、ご夫妻を支えてこられた県民の皆さんとともに心からお喜びを申し上げたいと思います。

 5月23日に都内でお会いし、お祝い申し述べたところでございますが、昨日、小浜市のお住まいにお伺いをいたしまして、家族5人の皆さんが一緒になって和やかに生活しておられる様子を拝見して改めて安心をし、よかったなと心から思う次第でございます。帰国実現に向けての政府関係者のご努力や支援されてきた皆様方、小浜市の皆さん、県民の皆さん、それぞれこうしたご努力に対して敬意を表するものでございます。

 県としては、地村さんのお子さんたちの帰国に備えて住宅を準備したのでございますが、さらに帰国の翌日、帰国家族自立支援室を設置いたしまして、専任の室長を嶺南振興局に駐在をいたしているものでございまして、嶺南振興局の、入りまして1階右側でありますが、教育の拠点の場を準備するなど、万全を期しているところでございます。

 また、帰国家族教育等専門検討委員会を立ち上げまして、これは3人のお子さんが不自由なく生活できるような具体的な教育プログラムといいましょうか、生活プログラムを検討するものでございます。それに加えまして、県立大学内において、よく言葉が似ているのでありますが、帰国家族教育等支援委員会、また同支援室を設けまして、教育及び支援等について具体的に検討するということで、小浜キャンパスが近いものですから、そこで最大限活用しながら応援をすると、こんなふうに思っております。

 なお、お子さんたちの教育などの問題については、今週、新しい週になりましたので、田島室長をはじめ嶺南振興局が中心になりまして、ご家族と打ち合わせをし、具体的な要望をお伺いしながら進めてまいりたいと思います。

 それから、嶺南振興局に奥さんの富貴惠さんが勤めておられますけれども、しばらく、いろんな準備なり、あるいは相談事もあって、一緒に過ごされることが必要かと思いますので休んでいただくことになると思いますけれども、雇用の継続をするとともに、県庁の職員の中から応援したいという声も上がっておりますので、職員や組合に募金を呼びかけることも考えております。

 このように、今後とも県が中心になりまして、家族の支援のため最大限の努力をしてまいりたいと思うものでございます。

 なお、政府には拉致問題の全容解明につきまして、さらなるご尽力をいただきたいということで考えておりまして、またそのような努力もお願いしたいと思っております。

 以上がご家族の問題です。

 次に、北陸新幹線でありますけれども、北陸新幹線につきましては、昨年来、県民を挙げての要請活動を展開しているのでありますが、与党関係者から近く自民党や与党のスキーム見直し案の取りまとめが行われると聞いております。6月2日に自民党の特別委員会が開催されるという動きも今あるようでございます。

 これまでの要請活動を通じまして、皆さんの力でようやくここまで来たなという感じがございますけれども、福井駅整備についていろんな考え方が出ているようですが、100億ないし300億円規模での整備についての話が上がってきておりますものの、南越までの工事実施計画の一括認可についてはまだ具体的に明瞭ではございませんし、厳しい状況にあるのではないかなという受けとめもいたしております。

 財源問題が厳しいと言われる中でありますけれども、一部漏れ聞くところによりますと、北海道新幹線に5,000億円、あるいは長崎新幹線に1,000億から2,000億、そして我が北陸新幹線に3,900億円という配分の情報もあるのでありますが、収支採算性が高く地元合意も得られているこの北陸新幹線、この優位性から考えましてバランスがとれていないのではないかと考えます。

 今申し上げました配分の金額によれば、北陸新幹線は、あまり明瞭ではないところもありますけど、松任止まりとなる計算になるのではないかなというような金額でありまして、北海道新幹線や長崎新幹線より6年も早く工事認可申請がなされておりますし、ルート公表に至ってはどうでしょうか、52年ですからもう10年以上先に北陸新幹線というのが南越まで出ているわけで、北海道、長崎について、他の地域がどうだということは申し上げるつもりはございませんけれども、そういうところで新規着工が認められ、福井までの延伸を認めないというのは不合理なことでありまして、納得できない結果が生じることになると考えております。

 この3月には県民の間や議会でいろいろ議論がございました原子力などの問題がございましたが、国内における原子力先進県として責任ある立場から、また国の原子力政策に協力するという立場から、プルサーマル計画、また敦賀の3・4号機増設について大きな判断をしたところでございますが、加えて本県が長年にわたり国のエネルギー政策の推進に大きく貢献していると、このような本県の立場を正当に評価していただきたいものだと考えております。

 先般、24日に開催されました北陸新幹線建設促進大会ではこうした問題のご専門でございます野沢大臣、新幹線議員連盟の事務局長から、いま一つ工夫をすればある程度の財源の見通しも立つのではないかとの発言もあったところでございまして、本県、ひいては北陸新幹線全体の十分な事業費の配分がなされるべきであるとともに、強くそれを求めていくことが必要であると、このように思っているものでございます。

 今、東京あるいは東海地域、南海地域あるいは東南海地域等々、地震防災等々の大きな議論が出ておりまして、過去のいろんな災害の状況を見ますとそうした予測は大いにあり得ることでありますし、国家としてもそういう準備をしなければなりませんが、そういう意味で日本海側の高速交通網がしっかり整備していなければ、日本国家としての防災あるいは高速輸送体系の万全は決して尽くせないものと私は思っております。こうしたことを国としてぜひ考え、北陸新幹線というのは国家的プロジェクトであると同時に国の基幹にかかわる幹線高速鉄道であるということを改めてもう1回認識をしていただいて、こういう問題に取り組んでもらうことがほんとうの基本ではないかなと、このように思っております。

 本県にとりましての北陸新幹線は福井県まで着工して初めて北陸新幹線となるものでございますし、県民の長年の悲願でございます南越までの工事実施計画の一括認可実現、また北陸3県の同時期での開業を認める一定規模の事業量の確保が必要でございます。引き続き最大限の努力をしてまいりたいと、このように思うものであります。

 次に、3点目の事柄でございます高速増殖炉「もんじゅ」の問題であります。

 「もんじゅ」等を中心としたいろんな課題につきましては、先般19日に本県で第1回エネルギー研究開発拠点化計画策定委員会を開催いたしました。また、去る26日には、これは東京で行いましたが、かねて要請しておりました文部科学大臣、経済産業両大臣と私とで、福井県としての立場から直接協議する場を設置し、第1回目の協議を行ったものであります。

 そのうち、拠点化計画については、国から「もんじゅ」について、当面は発電プラントとしての信頼性の実証、あるいは運転経験を通じたナトリウム技術の確立という所期の目的達成に最大限の努力を行う。また、長期的には、内外に開かれた世界的な水準の研究開発拠点として、熱利用による水素製造の研究など、地域産業に結びつく幅広い研究開発を行うという方向性なども示されているところでございます。

 次に、26日の、文部科学、経済産業両大臣との協議については、国の原子力・エネルギー政策における核燃料サイクルと「もんじゅ」との位置付けでございますけれども、核燃料サイクルを推進していく方針には変わりはなく、国としての政策の転換を決めた事実はない、また、「もんじゅ」については、エネルギー基本計画や原子力長期計画において、中核として、あるいは国際協力の研究拠点としていくとの明確な方向性、位置付けがされており、今後ともこの趣旨に沿って進めていく、また、「特に、研究開発や研究拠点としての役割を強化していくこと、「もんじゅ」の重要性は原子力長期計画の見直しの議論により変わることがないなどの説明をされたところであります。

 また、本県からの要請事項の対応については、次のような説明がございました。数点申し上げます。

 まず、安全性でありますが、改造工事に対する使用前検査、保安活動、また品質保証活動に対する保安検査を厳正に行うと。さらに、エネルギー研究開発拠点化については、「もんじゅ」を中核とした高速増殖炉の国際研究センターを目指した取り組みなど、直ちに着手できるものは着手していくとともに積極的に協力・支援をしていく。それから、県の新幹線をはじめとする重要プロジェクトの推進や地域振興については、可能な限りの努力、協力をしていくなどの説明があったものでございます。

 また、「もんじゅ」裁判については、安全審査は厳正に行われたと判断しており、最高裁において適切な判断をしていただけるものと考えているとの説明がございました。

 私としては、両大臣から直接、政治的な責任のある立場でのお話を伺い、国として真剣に「もんじゅ」の問題を考えておられ、いろいろな課題に取り組んでいることを理解したところでございます。

 一方で、「もんじゅ」につきましては、事故やその後の多くの課題がございます。また、研究開発拠点化計画を進めているところであり、こうした経緯や両大臣との協議も踏まえ、責任を持って的確に判断していくということを伝えたものでございます。

 「もんじゅ」につきましては、県民の気持ちをさらに推しはかって慎重に対応してまいりたいと思っておりますが、まだ先、もう少し時間もかかると思うものでございます。

 次に、4点目でございますが、福井県産力戦略本部の設立の問題であります。

 このたび、県内産学官の力を結集しまして、産学官の連携、あるいは最先端技術の開発を強力に推進することにより、本県の物づくりといいますか、物を生み出す力、産力強化を図るため本部を設立いたしました。本部員については、お配りしているメンバーで行うということであります。本部員は、産業界、大学、産業支援機関から熱意のある方にご就任いただいておりまして、私自身が本部長となりまして、副知事が福井県産業支援センター理事長の立場で副本部長を務めることになると思います。本部員の会議は6月と12月の年2回の開催を予定しており、第1回の本部員会議は6月4日金曜日の10時より県庁で開催したいと思っております。

 また、年度内に、10年先の本県産業を見据えて、福井県が幾つかの分野で世界的な先進「メッカ」といいますか、最先端技術を創出するための基本戦略を策定したいと思っているものでございます。

 なお、この戦略については、県内で活躍する技術者・研究者で構成する専門会議にて調査・検討し、これを本部員会議で決定するような仕組みにいたしたいと、このように思うものでございます。

 なお、今申し上げました専門会議のほうにつきましては、第1回の本部員会議で委員を選任した後、山本副知事統括のもと、年四、五回の開催を予定するものであります。

 今後は、この福井県産力戦略本部が中心となりまして、本県の産力強化を実現するための柱となる技術強化に向けた取り組みを産学官が一体となって強力に推進してまいりたいと、このように思います。

 次に、5点目でありますが、京都府、兵庫県との知事会議の件であります。

 本県と京都府、兵庫県は、高速道路など社会基盤のおくれている地域を抱え、また、いずれも日本海に面している部分がございます。防災や安全面などの共通の課題を有するなど、また、最近、それぞれの地域で、まちづくりといいますか、地域おこしなど、いろんな努力もそれぞれの県で行っているものでございますが、さらにそうした連携なり、つながりといいますか、今、こういうものを強化していく時期ではないかなと、このように思うものでございます。

 昨年は有事法制に関連しまして、防災や、またいろんな問題等ございました。兵庫県とアピールなども実施したところでございますけれども、そこで、今般、相互の協力・連携をなお一層強力に推進していくため、3府県知事による会議を開催することとし、その第1回目を本県で開催することにいたしたいと思います。

 具体的な時期、場所や課題については現在調整中でございますが、例えば、議題としては、今申し上げました広域観光、これらはさらに地域の観光もございますし、中国をはじめとしたアジアマーケットを見据えた振興策もございましょう。それから、危機対策、さらには情報ネットワーク、情報スーパーハイウエーの接続なども考えられると思いますが、3府県共通のいろんな課題に取り組んでまいりたいと思います。

 なお、3府県では、これまで、本県の嶺南地域、それから、京都府の北部、中部丹後、これらは京都府北部になります、宮津とか舞鶴とか綾部とか福知山の地域でありますけれども。それから、兵庫県の但馬は、忠臣蔵に出てきますけど、豊岡とか、ああいう地域でありますが、開発については、北近畿開発促進協議会というのがございまして、市町村を交えて協議の機会を持っておりましたけれども、どうしても実務的になりがちでありますので、今回開催する知事会議では、これまでの実務的な活動実績も踏まえながら、3府県全体の発展のために知事の立場で協議を行うというものでございます。

 以上、5点申し上げたところでございます。

【司会】

 これで発表事項を終わらせていただきます。 それでは、質問を受けたいと思います。

【記者】

 1点だけ確認というか、質問をします。

「もんじゅ」について、もう少し時間がかかると思うと先ほどおっしゃっていましたけども、少なくともどれぐらい、具体的にはとか、どれぐらいまでは時間がかかりそうという、何か具体的なめどというのはありますでしょうか。

【知事】

 両大臣のお話を伺って、国としても問題は真剣に考えていただいているという受けとめをいたしましたし、まず、そういう場を設けて議論をしているということがあらわれたというふうに思います。しかし、「もんじゅ」については、事故やその後の多くの課題がございますし、今、拠点化計画、あるいは大臣とのお話も終えたところでございますし、こうした状況を十分県民の皆さんにわかっていただくと同時に、県民の皆さんの思いといいましょうか、こういうことを十分考えて物事を判断する必要があると思いますので、もう少し時間もかかりましょうし、今、結論を出せる時期ではなく、慎重、的確に考えてまいりたいという状況であります。前向きには考えておりますけれども、そういう状況だというふうに理解してください。

【記者】

 今、県民にわかっていただくとか、県民の思いを推し量ってというご発言でしたけれども、栗田県政時代は、県民の思いとか、県民にわかっていただくとかということは、ニアリーイーコール県議会の意見というとらえ方もあったんですけれども、その点、議会が終わるころには一定の判断が出てくるということもあり得るんでしょうか。

【知事】

 もちろん、県議会での議論もこれまで長年の積み重ねもございますし、そうした今回の状況は県議会にもご説明が必要ですし、そういう議論は必要だと思っております。ただ、それが終わるとか、終わったからというふうには、どういうんですか、スケジュールといいますか、そういうものを今直ちに考えているものではありません。

【記者】

 もう一つ、続けて聞きたいんですけれども、拠点化計画の進みぐあい、その中での「もんじゅ」の位置付けというのと、もう一つは、国のエネルギー・原子力政策展開における「もんじゅ」の位置付けというのを注視したいという感じがあるとおっしゃってきたわけなんですけれども、拠点化計画の策定は今まさに始まったばかりで、策定委が開かれるのは、秋口と、それから1月ぐらいまで、どの時点でどれくらいのものが見えてくるのかわかりませんけど、もう一つのスケジュールはそういうものがあって、それからもう一つ、長計の策定というのは今まさに始まろうとしたばかりで、実際は1年以上かかるんでしょうけれども、その中で「もんじゅ」の位置付けというのが今後どうなっていくのか、両大臣はああいうふうにおっしゃっていますけれども、実際、長計を策定するのは原子力委員会で、しかも多様な意見を吸い上げて議論すると言っているわけですから、必ずしもそれが責任ある立場で担保されたというのは言えない状況の中で、その辺の、どれぐらいまで具体化してきたら判断するのかというそのあたり、知事なりのお考えはあるんでしょうか。

【知事】

 なかなか難しいんですが、もう少し時間がかかると思っていますけど。着手したばかりですし、そういう実務的にも、あるいは政治的なそういうお話もお伺いしましたけど、十分そういうものを踏まえて判断をしていく必要があると思います。

【記者】

 やっぱり、拠点化計画の骨子なりが次回の検討委員会のところで固まってくると思うんですけれども、そういうものを待ってでないとなかなか難しいという……。

【知事】

 拠点化計画などもある程度いろんな状況が出てくることが重要だというふうに思っています。そういう熟度といいますか。

【記者】

 知事は、先ほどの中で県民の思いというものをおっしゃられたんですが、どういう思いというのをとらえていらっしゃるんでしょうか。

【知事】

 それは、「もんじゅ」の事故があって、これが技術的に安全かという信頼度の問題ですね。かつ、安全だということではなくて、ほんとうの意味でこの「もんじゅ」というのが福井県にとってどういう役割をこれから果たしていくものなのか。これは、国の核燃料サイクルなどの問題もありますけれども、長期的ないろんなそういう判断の中での事柄について、福井県あるいは福井県民としてどう理解をし受けとめるかなど、それから、こうした事柄が、福井県の県民益といいますか、福井県の長期的な発展にどうつながるのか、これを国がほんとうにどのように福井県の発展についていろんなことを行っているのかということをやはり県民の皆さんの目線で見てもらうということが大事で、私もそういう見方でこの問題を判断する立場にあるというふうに思っているんです。そういう意味なんですが。

【記者】

 具体的には、どの部分に、そういう不満といいますか、まだ十分ではないというふうに思うんでしょうか。

【知事】

 今いろんな事柄が始まっていますので、まだそれが具体化していない部分がありますね。大体の見通しがまだ十分得ていないというか。つまり、基本的な前提がそもそもはっきりしないというのは困りますから、それはそれぞれの大臣からいろんなお話をまずお伺いし、そこがぐらぐらしていると話にならんわけですから、そういうことをお伺いしたり、長期的な計画の方針、これはエネ庁長官あるいは研究開発局長などにも出ていただき、また事業者のトップの人に出ていただいて、そういう動きといいますか、それは始まりましたけれども、まだ始まったばかりだということです。

【記者】

 知事としては、エネルギー研究開発拠点化構想の比重は大きいんでしょうか。

【知事】

 1つの大きなファクターだと思いますが。

【記者】

 新幹線はいかがでしょうか。

【知事】

 新幹線は直接「もんじゅ」とかかわるものではありませんが、ともに国家的なプロジェクトであり、そういう問題について国がどのように国家プロジェクトをそれ自体として考えているか。さっき申し上げましたような、国家構造から見てどうだということと、また、あわせて地域の問題としては、福井県のこうした地域貢献についてどう考えているのかというのは当然そこに背景としては出てくると思いますが。

【記者】

 ですと、まだ判断材料の部分的なものになっているわけですか、新幹線というのは。地域貢献をどう考えているかというふうに、新幹線、1つのバロメーターになるという……。

【知事】

 それは地域振興の面から、我々は国家的な貢献をしておるんだから、国としてもあらゆる努力はすべきだということを両大臣にも申し上げていますから。ただ、カードだとか、直接かかわるものではないと。別の事柄であると申し上げています。

【記者】

 先ほど、拠点化の議論というのはまだ始まったばかりだというお話もありましたけれども、その一方で、県民の目線というか、県民の理解というのが重要だといって、県民がこういう難しい問題みたいなものをある程度理解しようと思うと、やはり、ある程度形になって固まってこないと、なかなか判断というのは難しいのかなというふうにも思うんですけれども、その点については。

【知事】

 おっしゃるとおりです。そんなふうに思っているんです。

【記者】

 ちょっと、まだかなり時間がかかるというふうに……。

【知事】

 だから、その辺を、どの程度までの議論になると理解が得られるのかということだと思います。

【記者】

 新幹線なんですけど、2日に特別委員会がありますけれども、これまでもかなり強く働きかけてきたという経緯はある上に、これからさらに、県内着工実現に向けてどういう働きかけをやっていくお考えでしょうか。

【知事】

 全体のスケジュールがどこで何がはっきり決まるのかというのはいまいちまだ不確定な要素がございますけれども、我々としては、いろんな方法を講じておるわけですけれども、やはり基本的には、事業のスケールが小さいという…、福井駅というのはね。そういうことと、南越までの一括認可、これは、当初は敦賀までという議論があったわけですので、それを与党とのいろんな協議の中で南越までということで、事業量の関係で行ったものでありまして、別に南越のところで切るのがベストだと思っているわけじゃ決してないわけで、事業量との関係での1つの方法としてやむを得ずそういう要望を今回の段階でしているということですが、それを十分理解してもらっていないと思いますね。

【記者】

 それをどういう形で、働きかけという意味合いでは。

【知事】

 もう、あらゆる方法ですね。

【記者】

 先ほどお話がありました、野沢大臣から、いま一つ工夫をすれば、これは、知事ご自身、どういうところの工夫が大事だというふうに思っていらっしゃいますか。

【知事】

 財源が、ほんとうに財布の中にお金がないということではなくて、出し方の仕組みができていないというふうに私は思うんです。福井県に例えばあと1,000億なら1,000億というような、そういうオーダーのお金を出せる仕組みが、工夫が足りていないというふうに思うんですね、お金が絶対的にないというよりも。そこは何とか努力してほしいと。いろんな方法があるわけで、それは、野沢大臣なんかはご専門であるからいろんな考えをお持ちですし、我々もいろんなアイデアを持っておりまして、そういうことをお示しは既にしているわけでありますので、いかにそれを実行できるかということだと思いますね。

【記者】

 そのいろんなアイデアというのは、例えば、これから完成が見込まれる区間のリース料を前倒しするとか、そういったことなど……。

【知事】

 そんなものをすべて含めてですね。長期間の、10年なら10年のスパンの予算ですから、1,000億なら1,000億とか2,000億というのが1年間の事業費ではないわけですし、それを10分の1にすると100億とか200億になるわけで、国の大きなプロジェクトからいってそんなに大変な金額ではないと思います、日常の金額から比べると大きいですけれども。まだ今ごろ北陸新幹線をどうだなんていう議論をしているのがそもそも遅いんだと私は思うんですけれども、そういう状況に長年の中でなっておりますけど、そんな国家的な話ははっきり決めてやらないと、ほかのいろんなことをやってもほんとうの目的というのは達せないと思います。

【記者】

 拉致問題のお話で、最後のほうで、募金を集められるというお話をおっしゃられたんですけれども、それは、県が主導で何か……。

【知事】

 県庁職員です。

【記者】

 職員のほうがやられると。県としてはそれをバックアップみたいな形でいいんだろうと。

【知事】

 そうですね。

【記者】

 それを県が主導でやるというわけではないんですか。

【知事】

 いろいろ応援したいという声が出ているように理解していますので、そういうことでしてはどうかなということです。

【記者】

 どこが中心になってやるんですか。例えば県庁の職員の組合だとか、そういうことになるんでしょうか。それとも、県として何か……。

【政策幹】

 組合もぜひやりたいという声がございますので、管理職もございますから、組合と県が両方とも声をかけるという形になろうかと思います。

【記者】

 いつごろから、具体的には。

【政策幹】

 今週早々にもやりたいと考えておるんですけれども、また、具体的に、できるだけ速やかに発表したいと思います。

【記者】

 京都と兵庫の会議ですけど、第1回を福井県でということで、具体的には時期はこれからということでしたけれども、大体、ぼやっとでも、夏ごろとか秋とか……。

【知事】

 夏じゃないでしょうか。

【記者】

 夏ごろですか。

【知事】

 ええ。7月ぐらいになりますかね。まあ、夏と。

【記者】

 それで、京都と兵庫ということで、向こうの知事さんなんかとも、考え方としては一致していらっしゃるというか、そういうことですか。

【知事】

 はい。日本の真ん中についてはまんなか共和国が、滋賀、岐阜、三重とあります。割合共通課題が多いと思いますし、これから発展してもらわんといかん地域ですし、鉄道、道路、それぞれ課題があり、ある程度整備も進みつつあるということですから。

【記者】

 もともと知事のご人脈も。

【知事】

 ええ。

【記者】

 それは、どのぐらいのペースでやっていくということですか。

【知事】

 やってみないとわからないと思います。

【記者】

 年に1回とか、そういうことですか。

【知事】

 そうでしょうね。

【記者】

 3人の知事が一緒になられるわけなので、国に対する要望とかそういったものがやっぱり考えの中に、要請とか、そういったものがあるんでしょうか、3県知事要請とかそういうふうに。

【知事】

 あんまり国に要望するとか陳情するというタイプのことをメーンに置くものではないです。

【記者】

 知事のほうが呼びかけたんですか。

【知事】

 期せずして、やろうなという話をしておって、やりましょうという話になったと。呼びかけたというふうに言ってもらっても結構です。

【記者】

 知事、三位一体の改革について、この前、原案の段階でのコメントという形でお伺いしたわけなんですが、その後、首相がああいう形で原案に対して具体的に指示を出したりとかということなんですけれども、そういったことについて、知事としては、今、現時点でどのように三位一体改革を……。

【知事】

 三位一体改革は、これからさらに、地方団体がばらばらにやらないで、共通して、力を合わせて進まなければならんと思います。かつ、税源移譲となりますと、財源の偏在性とかいろんなバランスの問題などがいろいろ課題としてありますし、その場合は、いわゆる大都市と地方との議論が出てきますよね。そういう技術的な検討を早く進めて、地方団体としての意見を整理する必要があると思いますので、前回の知事会議ではそういうことを申し上げました。

 私は、所得税、消費税とありますが、税の性格から言うと消費税がそういう地方税源としていろいろ移譲するには都合のいい税制だというふうに思いますので、そういう議論をしたらいいんじゃないかと思っております。知事会の提案もそういうふうになっておると思いますが。

【記者】

 先日の知事会では、大都市対地方ということで、やっぱりそういったことでちょっと足並みの乱れみたいなものが見られたんですけれども、あれを克服していくにはどうすればいいと思いますか。

【知事】

 大都市と地方というのではなくて、東京ですね、東京は東京都というのではなくて首都、警視庁があるとか、あるいはいろんな民的なものが集積しているという首都、そういう意味での東京、東京都という自治体というよりも首都としての東京、そこはやはり性格が違うから、それは別にして議論したほうが首都にとってもよろしいし他の自治体にとってもいいんじゃないかと私は思っているんです。これは私の個人的な考えです。千葉も埼玉も神奈川も大都市だといって議論をし始めると、これは話が違うんです。自治体の性格も違いますし、東京が別であるというふうに私は思っているんです。そのことが東京のこれからの将来にとっても望ましいし、他の自治体にとってもいいんじゃないかと。大阪や愛知県が大都市だといって議論をし始めると何か話は混乱すると思います。そうではないというふうに思っています。あらゆるいろんな格差は、東京を含めると含めないとでも全然違うんです。話が、東京を入れますと、増幅が倍以上になっちゃいますから、そこで何かアンバランスがあるとか、そういう議論をするべきではないというふうに思っているんですが。

【記者】

 知事のその持論は、僕らの中では、聞いているとまさにそのとおりだなとは思うんですけれども、この間の知事会で均てん化の文言を入れる、入れないというやりとりとか、また、財源の研究会とか知事が入ってやってらっしゃるあそこがまだ意見の一致を見ていないというと、なかなか東京だけ別にしてという……。

【知事】

 東京というか、首都税制、首都財政です。

【記者】

 なかなかそこを乗り越えていくのは難しい……。

【知事】

 まだいろいろ課題がありましょうね。ただ、大都市圏が3つとか4つあって、それと地方だという、そういう話ではないと思います。かつ、首都移転という話がありましたよね。まだありますけれども、引き続き残ってはおるんですが、首都さえ移転するという議論をしておきながら、税財政になるとえらく割合スケールの小さい議論になっちゃうでしょう。

 その税財政がアンバランスだというのは、首都機能が東京に集積しているから問題がいろいろ起こっているわけで、それで首都を移転するという議論が今引き続いてあるんですが、それだったら首都がなかなか移転できない、いわゆる事情があるんだったら、税制において、あるいはいろんなほかの政策においてそれを行って、日本の地域バランスをよくすると同時に、税制についてもそういう制度をとるという思い切った方法がいいのではないかと思うんです。ただ、これも実行できるかどうかという大きな課題ですから。戦後50年、なかなか実行できていないというのが現実にあるんですから。しかし、そういう機運は大いにあるということなんですけど。

【記者】

 拉致問題の関係で、県立大学の小浜キャンパスを最大限に活用したいと知事はおっしゃるんですけど、この活用の仕方なんですが、例えば大学の編入とか、そこら辺までも一応長い視野で活用と考えていらっしゃるのか、それとも一時的なスペア的な部分を県立大にやってもらって、その後はまたというふうに考えていらっしゃるのか、そこら辺はどうでしょうか。

【知事】

 当面は、やはり地元でいろいろ生活というか、日本のいろんな制度とか仕組みといいますか、そういうものになれていただく、教育もそうだと思いますね。全く違う環境に帰ってこられたわけですから、突然、全然離れたところで物事をするというのは非常に問題があると思いますから。皆さんのお気持ちもそうだと思います。まず、地域で。

 それと、高等教育機関でもありますし、いろんなスペースなどもありますし、先生方もしっかりしておられるから、そこで教育とか、あるいはスポーツとか情報、ITとかそういうことをやっていただく場をまず設けて、どの程度それが実行できるかというのを見た上で、やはり次の課題に取り組んでもらうことが必要じゃないでしょうか。

【記者】

 「もんじゅ」で申しわけないんですが、お答えの中に前向きにお考えになられていらっしゃるという言葉がありましたけれども、前向きにお考えになられているということは、基本的に、要は裁判の問題とか安全性の問題という部分というのはある程度クリアされているけれども、拠点化計画とか地域振興策の部分でやはりまだご不満があるということととらえてよろしいでしょうか。

【知事】

 いやいや、後ろ向きでないという意味です。物事を議論して、詰めて、県民の理解をどのように得られるかという、いろいろなことをやっているという意味なんです。いろんな開発委員会、拠点委員会を設け、大臣のいろんな核燃料サイクルの議論、お考えはどうなんだということをやっているところですから。何もないんだったらそんなことはしないですから。要するに、前を向いてとらえているということなんです。

【記者】

 新幹線、2日に自民党の会議があるという、この先の見通しというのはどういうふうに見ておられるんですか、会議の山場も含めて。

【知事】

 わからんですね、なかなか。

【記者】

 全然?

【知事】

 全然ということはないですが、どういうふうになるのか不透明ですね、まだ。

【記者】

 不透明?

【知事】

 ええ。

【記者】

 近々中に自民党案も含めてさっと行くというスキームは、さっと行くということでは…。

【知事】

 しかし、福井県の国会議員の皆さんは、今のような案では決してだめだということで、最大限の、どういう言葉がいいんですか、体を張って頑張っていただいていますから、そんないいかげんな案で通らないんじゃないでしょうか。また、出せもしないと思います。

【記者】

 県都の問題で1点お伺いしたいんですけれども、福井市の手寄地区で計画がされています再開発ビルの件なんですけれども、福井県側が49億円でビルを取得するという方針が以前から示されているんですけれども、県議会の内部なんかでは難色を示す声も上がっていますし、福井市議会でもいろいろ県が議案の提案を見送ったということなどが話題になっているんですが、今後の見通しについて、知事は手寄ビルに対する予算の執行のあり方とか、現時点ではどのようにお考えになっているかをお聞かせ願いたいんですけれども。

【知事】

 2月議会でも議論してもらっていますし、福井市と協議もしていると思いますが、まだ市からのいろんな回答といいますか、十分、県議会全体のコンセンサスを得られるような状況ではないと思いますので、さらに課題はいろいろ明瞭に論点はなっていると思いますので、それを整理して、方向性を出した上の議論かなと思います。

 前回、えちぜん鉄道の議論がございましたが、やはり問題点をはっきりして、最終的にどうするんだということを決めて行うのがまちづくりだと思いますので、まだそこまで至っていないというふうに思っているんですが。

【記者】

 福井県として、行財政構造改革プログラムを策定されて、原則、大型のハコモノを凍結しているんですよね。それで49億円、これはハコモノでないということで、民間がかわりにできない施設が対象ということで、行革のプログラムから見たら網にかからないようなハコモノなのかなとも思うんですけれども、知事ご自身は、そういう原則ハコモノ凍結している中で、49億円の支出をするかどうかということについてはどのようにお考えですか。

【知事】

 ハコモノというのをどういうふうにとらえるかというのは、それは形式的にとらえるものではなくて、本来の意味を言っているのがマニフェストなんですが、今回の手寄の問題は、いわゆる公共のものもございますし、産業といいますか、商業的なものもございますから、まちづくりにとってどのようにこれが役立っていくかということを考えて、かつその中でむだがあってはいけませんし、また県と市との重複があってもいかんとか、いろんなことを考えてこの問題の結論を出すということだと思っているんです。

【政策幹】

 この案は、現在ある県民会館の移転なんですね。そういう点で行財政構造改革プログラムは、新設のハコモノとは一線を画するのかなというふうに私どもは考えているわけなんです。県議会からいただいたさまざまな宿題、これについて私どもは重く受けとめまして、2月県会が終わってからこの間、福井市とは協議を進めてまいったわけなんですけども、こういう回答で議会もお受けしますということも含めて、福井市とは十分連絡をとりながらやっていまして、今後、福井市に計画内容の再検討など、柔軟な対応を求めまして、9月議会以降に債務負担行為の予算を提出できるように努力してまいりたいと考えております。

【記者】

 関連してなんですけれども、2点お尋ねしたいんですが、組合と福井市は、県の保留床の取得額は49億円というふうに示しているわけなんですが、3者の負担割合の考え方も含めて、49億円という額についてどのようにお考えなのかというのがまず1点。

 あと、先日、福井市の定例会見があったんですけれども、そのときに酒井市長が、事態打開を図るために、トップ会談も視野に入れたいということを発言されたんですが、その点についてはどのように受けとめておられますか。

【政策幹】

 49億円につきましては、2月県会でご説明したのは、福井市が参加する組合からのオファーそのままの額なんですね。これについて、予算特別委員会などで県議会から疑問の声が上がりましたので、その49億円の根拠を示す積算根拠などにつきまして、福井市に公表することを求めてきたわけですけれども、これについて現在のところ、公表することは、さまざまな理由から、そういうことはできないということを福井市から回答いただいているわけでございまして、今後、9月県議会以降に予算案を提案するためにも、福井市に49億円の根拠の公表について今後協議を進めていきたいと考えております。

【知事】

 市長さんといろんなことでお会いするのは全然やぶさかではございませんけれども、やはり問題点をいろいろ整理した上で議論しないと、どっちにしろ方向性を見出すことが大事だと思いますので、先ほど申し上げました、この前のえちぜん鉄道とかああいう問題と基本的には同じだと思いますので、そういう方向でやらせてもらいます。

【司会】

  時間も迫っておりますので、ほか、もう1点ほどありましたらお伺いして、終わりたいと思いますので、どうですか。ございませんかね。

 ないようでしたら、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。


 

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