知事記者会見の概要(平成28年7月12日(火))

最終更新日 2016年7月13日ページID 033240

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平成28年7月12日(火曜日)
10:30~11:30
県庁 特別会議室

 
H28.7.12知事写真
  

    

 

 

 

 

【知事】

 おはようございます。今回は発表事項として、幾つか申し上げます。

 1つは、女性の雇用拡大についてであります。県外に進学した若い人たちが、大学を卒業されてすぐ福井県に戻って地元で活躍していただくということは当然でありますが、そのほか、その後のU・Iターン者についても、増えるということが必要だと思っております。そこで県としては、県内にある企業がさらに1人、2人と正規の職員を増やすというプラス1雇用を着実に進める必要があると考えます。つまりプラス1雇用の運動を推進し、企業の採用活動を我々が応援をするということです。

〔資料:プラス1女性雇用企業支援事業について

 特に、中でも女性のUターンが10年前に比べますと半分になっているという現状を踏まえて、女性のプラス1雇用を実施する企業を支援する制度を今年新たに設けております。福井Uターンセンターを通じて、県外の女性を中途採用した企業に対し、採用から3か月間、1人当たり月11万円を限度として、給与等の2分の1を補助するということです。県外の女性の中途採用を進めようという企業を県が認定し、その企業が実際に中途採用をした場合に助成をするという制度です。

 先月から募集を開始しており、今日までにまず15社を認定することとしました。また順次これから応募があると思いますので、いろいろその企業のお考えなどを聞きながら応援をしていくことになります。

 これからもプラス1雇用の宣言をした企業の募集を続けていきますので、多くの県内企業に参画を願いたいと思います。

 

 次に、2番目は、芦原青年の家のリニューアルオープンであります。

 間もなく夏休みが始まり、子どもたちにとっては一生の間で楽しい何かの思い出になるかと思うのでありますが、北潟湖畔に整備を進めておりました芦原青年の家が、リニューアルをしてより湖畔に近い見晴らしのよいところに完成しております。今週16日(土)、夏休み直前になりますが、新装オープンとなります。

〔資料:「芦原青年の家」リニューアルオープンについて

 従来は宿泊定員が80人でしたが、120人に拡充するほか、新たにサイエンスルームやカヌー体験施設、あるいは丘陵地にあり、スロープがありますのでグラススキー場を設けるなど、楽しい施設になろうかと思います。イベントなどのスペースも従来よりも大きくなっています。また、体験学習プログラムも従来は36アイテムありましたが100個のプログラムに拡充させておりますし、地域住民の協力のもとにカヌー体験、北潟湖畔の生き物観察、野外活動、サツマイモのとみつ金時、あるいは梨の収穫などの体験のほかに、サイエンスルームでの水生生物の観察など、地域の特色を活かしたプログラムを提供します。

 現在、夏休み期間に向けて予約を受け付けておりますが、小学校の学習宿泊研修やスポーツ少年団の合宿などの利用が多く、昨年度は約1,000人程度でありましたが、今回4,400人余りとなっておりまして、4倍ぐらいの利用者数になります。これからも内容を充実して、利用者の増加を図ってまいります。

 なお、16日(土)、17日(日)のオープニングのイベントでは、施設見学会のほかにカヌー体験、クラフト教室、また県のかるた協会の協力を得て、競技かるたの実演を行うことを考えておりますので、ご見学等をしていただければと思います。

 なお、明後日14日(木)には、メディア向けの内覧会を実施いたしますので、ご参加を願えれば幸いです。

 

 次に、3点目は、入館者100万人に向けた夏の恐竜プロモーションであります。「恐竜王国ふくい」PRについて、夏休みのイベントや行事を中心にお知らせします。

〔資料:夏の恐竜プロモーションについて

 例年好評いただいております特別展については、先週末8日から既に開催をいたしております。来月になりますと、リアルな恐竜のライブショーである「DINO-A-LIVE(ディノ ア ライブ)」を勝山市の新しい体育館、ジオアリーナにおいて、スケールを拡大し、8月6日(土)から8月17日(水)まで開催します。

 県外においても、北陸新幹線福井開業に向け、今回はJR上野駅において集中的なプロモーションを実施します。8月5日と6日になりますが、恐竜骨格、恐竜ロボット、触れる化石、大型フラッグの展示、コンコース内の地産品ショップでの販売などを行います。

 また、イオンとの連携、あるいは岐阜県、徳島県、広島県の博物館、美術館と連携をし、骨格標本を貸し出し、恐竜は福井だというイメージを定着させていきたいと思います。特にイオンについては、京都桂川等の5つの店舗で、7月20日から8月28日まで、ちょうど夏休み期間中に行うということです。岐阜県は7月8日から9月4日、徳島県は7月15日から9月19日、広島県については7月23日から9月4日までになります。

 さらに本県の知名度アップと恐竜ビジネス活性化を目指し、今回、大手菓子メーカー、カバヤ食品が福井県の公式恐竜ブランド「Juratic(ジュラチック)」を活用した玩具菓子「ほねほねザウルス」を商品開発し、来週19日(火)から全国発売されます。本県で発見されたフクイサウルス等のプラスチック模型とチューインガムが同じ箱に入っています。販売価格は380円であります。

 また、恐竜博物館について、夏休み期間中の期間限定で、屋外にも券売所を設置するほか、福井県を代表する食品や伝統クラフトなどの特産品を販売する「福井ブランドショップ」を恐竜博物館の周辺に増設します。また、恐竜博物館のレストランの屋上に、カフェテラスも新設して、あまり待っていただくことなく、いろいろ楽しんでいただくと、こういうことを特別やらせていただきたいと考えております。

 今後も恐竜博物館への年間入館者数100万人を目指してまいる予定です。

 私からは以上です。

 

~質疑~

 

【記者】

 プラス1女性雇用企業支援事業の件でお伺いします。

 雇用宣言された企業が今15社あり、比較的多いなと思いますが、手応えがあればお伺いしたいのと、知事が目標としている参加の会社数があればお伺いしたいと思います。

 

【知事】

 企業の数もさることながら、毎年戻ってこられる方を予算的には三、四十人を目指していますので、できるだけ多くの企業にこれからも参加していただいて、30人では足らないというぐらいにしていきたいというのが私としての思いであり、20社ぐらいでもまだまだ足らないわけであります。もっとたくさんいらっしゃると思いますので、書類の審査など様々なことがありますけれども、積極的に参加されることを推奨したいと思います。まずは50社が目標です。

 

【記者】

 夏の恐竜プロモーションの件でお伺いします。特別展の「恐竜の大移動」に関する期待を伺えたらと思います。

 

【知事】

 先日、テープカットがありましたので、見ているところでありますが、だんだんと恐竜博物館はいろいろなものが充実してまいりましたので、場所が狭いぐらいで、もう少し広いところで、楽しんでいただきたいなと思って、その辺はちょっと気にはなっております。しかし、アメリカや中国などの恐竜のいろいろな本物の骨格と珍しい形のものが出てきておりますので、ユーラシアから、北米に恐竜が1億年余りかけて移動しながら、さらにユーラシアに戻ったという、その壮大なタイムスケールを子どもたちにわかってほしいと思います。

 

【記者】

 恐竜に関して、夏休みになるといつも沿線の道路まで渋滞が伸びているというシーンが見受けられますが、これについて知事はどのようなお考えでしょうか。

 

【知事】

 今回、いろいろな対応をしておりますが、待っている間退屈させない、もう来たくないと思われないようないろいろな工夫を地元の勝山市と一緒にやってまいりたいと思いますし、また、博物館に入ったときに待ってよかったという気持ちで理解していただけるように、博物館の次のスケールのものをどうやって整備していくかという議論も出てくるのではないかと思います。

 

【記者】

 今日の午後に高浜3、4号に対する大津地裁の異議審の仮処分の決定が出されるということで、おそらく覆らないだろうという見方が大勢なのですけれども、司法による高浜3、4号の差し止めが長期化していることに関して知事のご見解をお伺いします。

 

【知事】

 裁判ですから、一定の手続で迅速にやっていただかなければいけないわけです。手続がありますから、ある判断が出たら、それはどうだという異議の申し入れがあって、またそれについて判断が出て、それは次の上の判断にいきますので、それ自身は現在の三権の中で認められている制度ですから、できるだけ迅速に、かつ国民のためにしっかりとした判断をしていただきたいということだろうと思います。

 

【記者】

 地元への影響という点に関していうと、例えば雇用であったりとか、運転停止が長期化するに従って減っていっているのではないかというお考えはありますか。

 

【知事】

 これまで原子力発電所については30年、40年の長い歴史があり、他の違った裁判もありましたし、あるいは事故もあり、それの修復があり、いろいろなことがありましたので、そういう長いスケールの中でエネルギー政策を見る必要がありますが、ただ、個別の今回の事柄についてはできるだけ遅滞なく全体の判断をして影響が出ないようにすべきだと思っております。

 

【記者】

 10日に投開票された参院選の福井選挙区で、山崎正昭さんが5選をされました。山崎さんは高速交通体系の整備というものを掲げて当選されていると思うのですけれども、県政課題に対する山崎さんへの期待を伺います。

【知事】

 特に今回は5回目の当選ということで、議長を経験されておられますし、今、福井県、大きな、いろいろな課題ありますよね。もちろん地方創生、あるいは景気対策という、皆さんが期待しているけれども、まだ途中な話が多いですし、また、福井県としても新幹線や、ご地元の中部縦貫道等々、そしてエネルギー政策もありますよね。ぜひとも、参議院を中心に、国政の中でこれまでの経験を活かして、大所高所から、地元のためにしっかりしたご発言を願いたいし、特に中部縦貫道等については新幹線開業のころに何とか開通というお話も選挙中に言っておられるようですから、ぜひそれを、国会議員をよくおまとめになり、長老のお立場で頑張っていただきたいと思います。

 

【記者】

 同じ日に鹿児島県知事選が行われて、新人の三反園さんというテレビ朝日のコメンテーターの方が初当選を果たされたのですけれども、この方が、安全の確保されていない原発は止めるべきだと主張しまして、脱原発の主張をされています。この主張に対して、何かお考えがあれば伺いたいと思います。

 

【知事】

 他県の選挙ですから、こちらからあれこれ申し上げる立場にはありませんし、正確に、どのようなことをおっしゃっておられるのかわかりませんので、時間を要すると思います。

 いずれにしても、エネルギー政策というのは大事なことですから、私は、鹿児島あるいは九州という、それぞれのご地元のいろいろなエネルギー政策もありますし、日本全体、あるいはこれは世界的にも影響しますから、こういうものについて、責任ある姿勢で、皆さんのご意見を十分聞かれておやりになるということが必要かなと思っております。これは一般論ですね。

 

【記者】

 参院選について、福井県選挙区でも、全国的にも、原子力の話題が争点に上がらなかったように思いますが、知事としては、いつも選挙のたびにそういう議論を求めるというようなコメントを発表されていますけれども、今回、いかがでしたでしょうか。

 

【知事】

 そうですね、原子力の話題というのは非常に大事なことだけれども、一つ一つの議論としては、選挙で訴えたり、あるいは理解を求めたりするというのは、いろいろとエネルギーを要することなのですよね。しかしそれは、しっかりやっていただく必要がありますし、特に我々は、これまでも政府に対し、国民にエネルギー問題、原子力について理解を求め、どういうものかを説明し、その上で賛成とか反対とか、ここをこう直したらいいという議論になるべきなので、そういうものをもっともっと期待をしたいと思います。かつ、起きた課題は長期的な課題であり、これを避けたからといって最後まで問題をしなくて済む話では全然なくて、後で、より複雑な形で問題が戻ってくるということでは、何をしたらいいかわからないということになりますので、これはこれからも、さらに強く求めていきたいと思っております。

 

【記者】

 今回の選挙から18歳と19歳も投票できるようになったという歴史的な選挙でした。その中で、きのう総務省が抽出調査ということで発表した、10代の投票率が45%ほどだったと思います。これについてどのように受けとめていますか。また、これを伸ばすとすれば、どのように考えられますか。

 

【知事】

 抽出ですから、ちょっとわからないところもありますので、なお分析が要るでしょうね。ただ、最初の選挙ですから、さらに次からの選挙はどのようになるかといった、いろいろなことは、すぐ即断はできないと思います。

 まして、政治のことですから、投票率だけを、投票に参加しようというだけの議論では済まないことであって、より基本的な、政治的な教養とか、社会科の教育とか、地域をどう思うとか、ふるさとをどう思うとか、国家がどうだとか、そういうことを地道に進めていく、国の全体の政治的なセンスを上げていくことを根っこからやるというのが大事であって、啓発だけを目の前でやったからといって、物事は直ちによくなるわけではないと思います。もちろん事柄をよく知らせるというのは重要だと思いますけれども、そういう感じを持っております。

 

【記者】

 参院選で、いわゆる改憲勢力の議席が非改選も含めて3分の2を超えたということで、自民党を中心に、これから衆参の憲法審査会で議論を深めていくという流れになっていくと思いますが、国会で、この憲法改正の議論が進んでいくことについて、知事はどう思われますか。

 

【知事】

 私は以前、知事会の憲法問題特別委員会の委員長もやっており、そのときには、主に地方自治を憲法上にどう位置づけるか、そういう議論がありましたので、現在の地方自治の憲法上の位置づけが不明だとか、いろいろなこともあるわけです。憲法上の保障が十分できていないから中央集権が進むのではないかとか、あるいは最近の、徳島と高知、島根と鳥取みたいに合区になって地域性が失われ、投票率を新聞で拝見しますと、非常に下がっているとか、選挙自体の根っこにかかわることでありますので、そういうことを十分議論したいし、一種の草案みたいなものもつくってあるのですけれども、そういう中で、これからどんな格好でするのかちょっとわかりませんが、憲法を議論する際には、もちろん9条の話もあるけれども、基本的な我々の生活に深く結びついている憲法だとか、あるいは当時は、環境の権利とか義務とか、そういうものも議論すべきではないかとかありましたので、全体として、政治において論ずるというのも、これは政治としてこれからどうしたらいいかということで、いろいろな議論があっていいかと思っております。

 

【記者】

 知事ご自身としては、今おっしゃったように地方自治の位置づけとか、いわゆる参議院の、都道府県単位で1議席をとかいうところで、憲法を改正してもいい部分はあると思われるということでよろしいですか。

 

【知事】

 これはなかなか難しくて、ほか全体にいろいろな議論ができるかということがあって、あのときには、そういう機運がありましたので、9条一辺倒ではなくて、全体の議論が大事だよと、一部の議論では、日本のいろいろな制度がよくなりませんので、そういうことを申し上げたということ、そういう立場でレポートをつくったということです。

 

【記者】

 お答えの中で「合区」という言葉をおっしゃっていましたが、当選した山崎さんは、合区について、憲法改正の中で、都道府県ごとに参院選の選挙区はあるべきだなどの一文を入れてはどうかということもおっしゃっていまして、合区にはやはり反対という気持ちをはっきりおっしゃっていたのですけれども、知事は、参院選の合区が福井で議論されたり進んでいくことをどう思いますか。

 

【知事】

 去年の知事会議でも既に、合区とか、そういう議論が衆参を含めて話題に相当なって、私は、合区という手続き的な議論はともかく、地域を無視したような選挙区割りとか選挙制度というのは問題だということを申し上げてきたわけです。いろいろなところでも論文も書いておりますが。

 要するに、18世紀後半から19世紀初めにかけてのフランス革命の時代は身分制度がありましたので、非常に人権、頭数ということを当時複数の人が論じています。頭数、つまり有権者の数ですね。有権者という言葉も当時はないのだけれども、人数に応じた権利というものが等しく配分されないといけないだろうという議論を強く言っていたわけです。それがだんだん、100年、200年経ちまして、意外と人数だけの議論では、政治の基本が崩れて、地域、それぞれの地方、そういう根っこがなければ、本当の政治はないのだということをむしろ強調すべきであって、頭数で3倍はおかしいとか、2.5倍だったらいいのだとか、そういう計量計算で議論をするような時代、社会ではないだろうということで、新しい哲学が必要だろうということになってきたのです。

 かつ、これは、憲法を変えなければならないという議論もあるのだけれども、変えなくても可能ではないかとか、そういうことを去年の知事会で私が申し上げて、もちろん憲法の議論のときにはそれをしなければならないけれども、憲法が変わっていなくても、変わっていない状態でもそういうことは必要だとか、あるいは、参議院だったら地方の代表が議員になっていいのではないかとか、そういう議論があったということで、基本的にはそういう考えはいいと思っておりまして、すぐ合区をするとか、地域を無視したことには否定的であります。

 

【記者】

 今回の参院選で当選された山崎さんは、アベノミクスがまだ道半ばだということで、これから継続させていく必要性というのを訴えられました。

 一方で、地方経済への効果の波及というものが課題になっていると思いますが、知事ご自身はどのように受けとめているかお聞かせください。

 

【知事】

 景気対策とか経済問題が、国民、あるいは、それぞれの地域の県民の皆さんにとって大きな関心でありますが、なお話が途中になっているわけであり、そこをいかに、より目に見える格好でよくするか。特に東京などは、オリンピックだとかいろいろなことがあり投資が進んでいるような感じがありますが、地方は必ずしもそうではありませんし、地方の間でも差があるわけです。

 幸い福井県は、新幹線とか高速道路とか、いろいろなものがこれから整ってくるということで、公共投資もこれから七、八年の間に行われ、しかし、それに対して、それだけで喜んでいるわけにはいかないわけで、いろいろな企業を誘致したり、産業政策を進めたり、あるいは、原子力の問題もありますと、産業構造をどう転換するか、そのための国の資金、こういうものも必要ですよね。

 国の資金といっても、エネルギーだけの転換を行う補助金ではいけないわけで、産業を転換しないといけないので、そういうことを強く期待いたしておりますし、選挙も終わりましたので、概算要求とか新年度の予算、あるいは補正もありますから、強く要求したいというのが今の心境です。

 

【記者】

 今回、経済政策で、雇用の創出というのも結構改善されている一方で、なかなかやっぱり、福井県も有効求人倍率が非常に高くて、人手不足も深刻に受けとめられていますか。

 

【知事】

 以前は高ければよかったのだけれど、高過ぎるのではないかというのは、どこの地方もそうです。人が足らないという状況ですので、特に大都市に人が偏り過ぎているかもしれないですね。そういうことですから、できるだけ戻さないといけないと思っています。

 

【記者】

 広域防災訓練について、12月に政府などが策定した訓練の内容ですと、京都府の住民なども含まれるわけで、現段階で、京都府の住民の方々も巻き込んでの訓練になりそうなのか、また、受け入れ先の兵庫県との話し合いはどうなっているのか、わかっていること、決まっていることがありましたら教えてください。

 

【知事】

 まだ最終的に詰めていく部分はあるのですが、8月27日の高浜地域の訓練については、今回初めて、住民が実際に、県外避難先の兵庫県へ避難する訓練を実施する予定です。

 それから、京都府での、スクリーニング訓練についても今回初めて実施することになると思います。具体的にはこれからどことどこに移動するということはあると思います。

 それから、県内については、住民の参加規模も拡大して、30キロ圏内の住民が、敦賀市とか越前市などに避難する訓練もあわせて実施します。県内、県外、両方ですね。

 福井県は2つの方法をとっております。基本的には県内で物事が済むのですが、あわせて念のために県外ということを用意しているわけであり、この2つを実施したいと思います。

 それから、訓練の規模は、具体的には、今、大ざっぱなことを申し上げましたが、実施場所については、今、国、府県、市町と協議中であり、調整が終わり次第、できるだけ早い時期にお知らせしたいと思っております。

 

【記者】

 北陸新幹線についてお尋ねします。

 年内のルート決定後に来年度から切れ目なく事業に着手するということが大事になってくると思いますが、環境アセスなどを含めて、そういったメニューを要望していくというお考えはありますでしょうか。

 

【知事】

 敦賀が完成してから、やり始めるのではなくて、工程ができるだけ重なるようにしないといけないと思います。早く完成させなければならない。財源の話はもちろんありますけれども。

 

【記者】

 そういう点で、環境アセスメントですね、三、四年ぐらいかかると思いますが、そういったことを要望する予定はありますか。

 

【知事】

 できるだけ前倒しをして、あと十数年の函館から札幌までよりも早く。かつ、北陸新幹線は日本海側を経由する大動脈になりますので、他の地域の新幹線とは種類が違いますから、できるだけ早くするのが日本のためだというふうに思っています。

 

【記者】

 先日、小浜-京都の優位性を示すデータをまとめられましたが、それを年内決定に向けてどうやって活用していきますか。また、そのデータにつきまして、舞鶴市長が、異論をおっしゃっていますが、その点について知事のご所見をお聞かせください。

 

【知事】

 基本的に、石川県の馳文部科学大臣が、小浜-京都ルートがいいだろうというようなこともご発言しておられますよね。大体、北陸としてはそういう考えになっていると思います。

 舞鶴を通ると、かなりお金もかかるし、時間もかかるということですから、真っすぐ京都あるいは大阪に直結する、直通することが必要だろうと考えております。舞鶴とかあちらの方は、ほかに便利にできるやり方があるか、ということになるのではないですかね。もちろん、周辺とのアクセスがよくならないといけませんから。

 

【記者】

 北陸新幹線のことで、福井先行開業の検討委員会が開かれていますが、そこで白山駅の設置という話が出てきています。それについて知事の所見を伺います。

 

【知事】

 いろいろな要望はあるかもしれませんが、新幹線のルート決定とか、いわゆる先行開業とは無関係の話ですね。

 

【記者】

 7月末にも美浜原発の3号機の審査書案が出てくるという報道もあるのですが、40年超原発2例目ということで、美浜原発に対して、どのような認識をお持ちですか。

 

【知事】

 美浜原発については、現在の規制委員会で審査が行われているところであり、3号機については、高浜1、2号機と同じように、いわゆる40年を超える運転になりますので、今後、国の審査状況とか県の原子力安全専門委員会の審議などを踏まえて慎重に対応していく必要があると思います。まだ手続の段階、最初の段階に今これから入ろうかというところですので、もちろんそこでさまざまな判断も要りますが、全体として3段階ぐらいありますかね、そういう中で議論したいと思います。

 

【記者】

 美浜原発の場合、基準地震動も県内の原発の中では大きな地震を設定しているということで、使用済み燃料プールに関しても、日本で初めての形式をとろうという計画でもあり、地震に対する安全性というのは、もちろん国が一義的に説明して理解を得ていくというのは重要だとかねがねおっしゃっていますけれども、改めて県として、地震に対する安全性というのをどのように捉えて、県民にわかりやすく説明していくかというところがまた問われてくるのではないかと思います。その辺については何かお考えはありますか。

 

【知事】

 まだ規制委員会で専門的な議論がありますから、それを受けての話にならざるを得ないでしょうね。

 

【記者】

 リオ五輪開幕まで1か月を切っている中で、今回、本県関係の選手は、過去最多の選手が出場されるということです。県としてホームページに専用のページを設けたりされていましたけれども、何か盛り上げていくお考えとか、例えば職員を派遣するとか、そういったことはあるのでしょうか。

 

【知事】

 折にふれ、壮行会とか、いろいろやっておりますし、盛り上げておるわけです。

 今のところ8名、パラリンピックを入れると9名が出場します。

これまでそんな例はないですので、皆さんに頑張っていただくことが大事です。できるだけリラックスしてやってほしいという気持ちです。

 

【記者】

 特に県として、職員を派遣するとか、情報収集等とかをすることはないのですか。

 

【知事】

 情報収集は記者の皆さんがやられるのではないかと思いますけれども。皆さんで行っていただいたらいいのではないですか。

 

【記者】

 14日に東京都知事選が告示されますが、どういった選挙戦を知事は望まれるか、もし見解があればいただきたいです。

 

【知事】

 どういう選挙戦を望まれるというのはわかりません。

 ただ、東京と地方の関係がいろいろありますから、東京だけのことを議論されるといけないので、日本全体に責任を持ってもらわないといけないですね。いろいろなものが東京に集まっているのは、日本全体に責任を持っていただくためで皆さんがそれを容認しているわけで、誤解のないようにしてもらわないといけないと思います。

 

【記者】

 元岩手県知事の増田さんの立候補表明についてどのように思われますか。

 

【知事】

 あまり個別の方がどうだというのは、わかりません。いろいろな方がおられます。地方自治のことをよくわかったお方だとは思いますけれども。いろんな委員会なんかでよく近くにおられますから。

 

【記者】

 ただ、これまで声高に増田さんが訴えてこられたのは地方創生かと思います。

東京一極集中の弊害を訴えていた方がそういったところの自治体の長になられるというのは、どのように。

【知事】

 ちょっとわかりません、いろいろ政治の話ですから、ほかの方のいろいろなお考えもありましょうし。

 いずれにしても、東京はそういう役割を果たしていく、果たすべきだとは思います。

 

【記者】

 中部縦貫自動車道について、県議会でも議論になりました、新幹線敦賀開業までに間に合わせるのに年間200億円かかるというお話があったと思います。概算要求も近いことですし、改めて国へ求める決意というのを知事の口からお伺いできればと思います。

 

【知事】

 我々も努力したいと思いますが、国の直轄事業ですから、山崎さんは今回の参議院選挙でも、ライフワークとしてぜひやりたいとおっしゃっていましたので、ぜひ頑張ってほしいと思います。

 

【記者】

 最終的に地元負担の問題もあるかと思いますが、どのようにお考えですか。

 

【知事】

 我々は、中部縦貫道をやるという以上は、財政収支の計画の中で対応したいと思って、こういう要請をしていきたいということなのです。

―― 了 ――

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