知事記者会見の概要(平成16年8月9日(月))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002804

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平成16年8月9日(月)
18:55~19:20
県庁 6階記者会見室

記者会見

 


 

【知 事】 

  今回の事故につきまして、まず被災された方にお見舞い申し上げますとともに、事故で亡くなられた方に対しまして哀悼の意を申し上げるものでございます。死亡者の出ている重大な事故と認識いたしております。

  4時半過ぎに情報の入った時点で直ちに美浜原子力事故対策本部を立上げまして、直ちに私自身が県立病院の院長、また日本赤十字病院の院長に対しまして、状況はまだ不明、十分状況はわかりませんでしたが、やけど、熱傷ということで直ちに現地への医者の派遣、またヘリコプターの救助のための出動ですね、また福井大学医学部また県立病院自体での受け入れについて要請あるいは準備をしたところでございます。

  それから5時半にですね、関西電力の社長に対しその事故の状況、関西電力というのが最も知っているはずでございますから情報が充分でていないということで、早く刻々の事態を報道の皆さんに公開すべきということで要請をいたしました。併せて被災を受けられた方以外にですね、建屋の中にですね、まだ不明者がいる可能性があるから、直ちに事業者として調査をするよう指示して下さいということでお願いを、要請をしたところでございます。

  それで6時にですね、原因調査、死亡者のでている重大な事故であるということ、それから11名の方々が被災を受けたというこうした事情、それからいろんな状況を勘案して中川経産大臣それから松永原子力保安院長にいくつかの点を要請しました。まず、さらに不明者がいないかどうかの調査を充分に行うこと。それから今回の原因、再発防止、他の発電所の同様な状況は無いかどうか。後ほど関西電力から事故のその具体的なポイントですね、それについて状況報告があると思いますが、そうしたことについて大臣に現地に対し指示をし、早急に原因を究明すべきということを申し上げたところでございます。大臣からは、こうした事故が起きたことについて誠に遺憾であり申し訳ないと、全力でこの事故対策に当たりたいと、いうことを言っておられたところでございます。

  それから6時40分に美浜町長と連絡いたしましたが、消防あるいは被災者の救助の対場から、今、全力であたっているところだけれども、なんといっても被災者の搬送について、それから治療についてですね、全力であたって欲しいということが今一番の問題だということで、私としては全力でこの問題に当たりたいということを申し上げたところでございます。

  なお、先ほど出納長が、直接ヘリでそのプラントいいますか美浜のサイトに向かったところでございまして、現地の調査班職員が何名でしょうか2、3名、本人を入れて4名かな、それで現地の状況をさらに県として充分チェックし対応するということを、今、行ったところでございます。なお、その他の情報が入りました。

【福祉環境部長】

  はい。被災された方ですけれども、市立敦賀病院には8名運ばれまして、その内亡くなられたのが4人、そして生存患者数としては4人、そのうち2人は当病院で治療中、そして後の2人は他病院へ搬送ということでございますけれども、1人はですね県立病院、もう1人は福大医学部へ搬送中でございます。なお、市立敦賀病院の4人の方の状況ですけれども、当病院で治療中のお2人については、やけどの度合いから言いますと1度から2度ということで20から30%の傷害面積といいますか、そういった状況でございます。ただ、県立病院ならびに福大医科部へ搬送中の患者の方2名については50%以上という状況でございます。

  それから国立病院、福井病院ですね、ここへ運び込まれた方は3名いらっしゃいまして亡くなられた方はおりません。生存患者は3人でございますがそのうち2人は意識があって会話が可能という状況でございます。そして残り1名が、やけどの状態が70%以上というふうに聞いております。既に福大医学部のほうへヘリで到着しております。今治療中という状況でございます。現時点の状況です。

  なお、こちらからの医師派遣でございますけれども県立病院から医師2人、それから日赤病院から医師、診療放射線技師等が行っております。それから福井大学の医師1人。それから公立小浜病院の医師が敦賀へ向かっています。こういった形で今医師を派遣しているという状況でございます。

【知 事】

  なお、8時半頃に保安院の井田審議官が現地美浜に到着する予定で動いているということであります。それから大臣および保安院長にこの治療に当たって全力で地元としても取り組んでいるところだけれども、特別のいろんな対策が必要かもしれないから、そうした医療の支援チームの要請を並行して行ったところであります。

  なお、今、福祉環境部長が説明したかもしれませんが、県立病院への搬送ですね、これが敦賀を6時50分に発っていると、それから、福井大学への搬送これは救急車ですが、6時26分に着いておると、いうことでございます。それから、国立福井病院については、1人は要搬送ということで、6時10分に福井大学へ着いておるということであります。

【福祉環境部長】

  今、新しい情報ですけれども、先ほど申し上げました患者の状況でございますが、国立福井病院からヘリでですね、搬送された患者でございますけれども、全身熱傷おおむね80%というふうな状況でございます。気道熱傷ありということで、熱い空気を吸ってですね熱傷していると、意識はかろうじてあるという状況でございます。

  それから市立敦賀病院から搬送された患者につきましてはですね、30%の熱傷で意識もあると、こういった状況であります。

  それから19時に市立敦賀病院が記者会見を予定しているといった情報も入ってきました。こちらからは、以上です。

【記 者】

  出納長はヘリで現地に向かわれているわけですね、プラス原安課の職員が3人、これは要するに、安全協定に基づく立ち入り調査に入ったとういうことでよろしいんでしょうか。

【知事】

  そういう準備に入ったということ。寺川君はどうしている。

【企画幹】

  さきほど、現地の寺川の方から電話がありまして、後ほど関電が説明する状況だと思いますけれども、やはり当該の場所で配管が破断しているか、要するに蒸気が出たという場所、は特定は出来たと、いうふうに現地から1報ありましたので、寺川と担当は現地で状況の把握をしていると、出納長がそれを追っかけている、出納長はもう現在着いています。寺川と島崎はずっと前に行っていますので、現場で対応していますので、いまからする予定とかじゃなくて、それはもう実際やっています。立ち入り調査はしてます。

【記 者】

  知事、これは災害対策本部でなく、事故対策本部ですか、どちらですか。

【知 事】

  事故ですから。事故災害ですから、言葉の問題はともかく事故対策本部ということでいいんだと思います。

【記 者】

  生存者で命の心配はとりあえず無いと考えていいんでしょうか。

【知 事】

  これはちょっと断言できません。

【記 者】

  その80%の方は、なお、予断を許さないと。

【知事】

  そうですね、熱傷の受傷面積が大きいですから、これからさらに情報を出来るだけ早く提供して、わかっていただくよう努力したいと思います。

【記者】

  その30%の人とは違うんでしょうか。

【健康増進課長】

  熱傷の具合にもよるんですけれども、2度から3度の熱傷であれば、10~20%でも重症になることもありますし、1度か2度であれば面積がかなり大きくてもそれほど大した治療が必要でない場合もあります。現場に行ってドクターが確認しないとちょっとわからないんですがそのような状況です。

【記 者】

  今後の原発政策に対しこれで変化の可能性というのはであるんでしょうか。

【知 事】

  まあ、当面の対策を全力で講じなければなりませんが、こうした運転中の原子力発電所における死亡事故ということでありますので、重大に受け止めるべきだと考えます。

  あ、それから、中間建屋の捜索が終了し、11名ということで今、現段階で確定をしたという情報が入りました。

【記 者】

  念のため確認ですが、中川経産大臣とは直接知事がお電話で要請して・・

【知 事】

  引き続きずっとホットラインを結んでおくことにしてあります。

【記 者】

  さっき、やけどの話をされていましたけど、この11人のけがの度合いの内訳なんですけれども、4人死亡、4人重体、3人はどうなる、軽傷ですか。

【知 事】

  なお、医学的な情報なので至急追加的な情報を出させていただきます。

  ここでは私たちが軽傷だとか重傷だとか申し上げられませんので。大至急そうした情報を提供します。

【記 者】

  あと、蒸気が出た場所の確認が出来たとさっきおっしゃられたんですが。

【知 事】

  今、関西電力に追って説明させます。

【記 者】

  初めての運転中の原発での死亡事故となりますけれども、これは全国でも初めてだとおもうんですけれども、被害に遭われた方がどこの方かもはっきりわかっていない訳で、その辺の管理の体制ですね。関西電力もさきほど、どこの職員だというのは分かったんですけれども、どういった方がどういった状況で入っていたかも分かんなかった状況というのは、きわめて遺憾だと思うんですよね。その点はどうなんでしょう、知事としては。

【知 事】

  あの、関西電力がどのように作業の人たちの確認をしているかというのは私、直接把握しておりませんが、もしそういう状況であれば、これは問題だと思います。なお、そうした状況についても、追って、どういう方が、どういう状況かというのを報告させます。

【記 者】

  いまのところの本部でやられる業務というのか内容というのは基本的にまあ、治療を支援するということと、あとどんな事が想定されるんでしょうか。

【知 事】

  現地の原因、あと、他に問題が無いか。いま一部しか分かってないのかもしれませんから。そうした問題について把握をしなければならないと思います。被害の特定と、その要因といいますか、原因といいますか。他に大きな原因があるといけませんから。

  じゃ、さきほどのご質問については、こちらで追って連絡するようにいたします。

── 了 ──


 

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