知事記者会見の概要(平成29年7月25日(火))

最終更新日 2017年7月26日ページID 036940

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平成29年7月25日(火曜日)
10:30~11:30
県庁 特別会議室

H29.7.25知事写真
 

    

 

 

 

 

 

 

 

【知事】

 おはようございます。それでは、私から4項目発表します。

 1点目は、若狭さとうみハイウェイの開通3年間の効果。2点目は、年縞の国際シンポジウム。3点目は、学校の森・子どもサミットの開催。4点目は、海外クルーズ客船敦賀寄港に伴う受け入れの概要です。

 まず、若狭さとうみハイウェイについてです。7月8日に中部縦貫自動車道永平寺大野道路が全線開通し、若狭さとうみハイウェイとあわせ、県内全体が1本の高速道路で結ばれました。観光や企業立地の面など、より一層の効果が期待される中、若狭さとうみハイウェイについて、平成26年7月20日の全線開通から3年が経過したことから、この3年間の効果を発表します。

 まず、交通量については、全線開通後3年目の1日当たりの平均交通量は約6,900台であり、開通後1年目が約6,500台でしたので約6%増加しています。

 観光振興の面では、氣比神宮やレインボーラインなど嶺南・若狭地域の入込客数は年間約881万人で、開通前の約733万人と比べますと約2割増加している状況です。

 また、企業立地の面では、日本電産テクノモータ、福井和郷、これは植物、トマトなどをつくる企業工場ですが、このような工場の新設・増加により沿線地域の雇用が拡大しており、約1,100人の新規雇用が予定されています。

 また、平成28年に分譲開始した若狭美浜インター産業団地には、アイケープラストが工場を新設したほか、敦賀市田結においては、敦賀市第2産業団地の整備も進められています。

 今後の展望としては、今年3月に若狭さとうみハイウェイで初のスマートインターチェンジとなる敦賀南スマートインターチェンジが開通したことに続き、今年度は三方五湖スマートインターチェンジの開通が予定されています。また、今月から4回目となる「海湖と歴史の若狭路キャンペーン」が始まっており、これを機に一層県内外の交流人口の拡大が図れるよう取り組んでいきたいと思います。さらに「高速交通開通アクション・プログラム」の若狭湾エリアについて、地元の市町と議論を進め、今年度末を目途に地域構想を取りまとめたいと思います。また、4番目に申し上げます海外クルーズ客船も敦賀に今年、また来年も来るという状況です。

 

 次に、「水月湖年縞」の魅力を世界に発信する国際シンポジウムの開催についてです。

〔資料:国際シンポジウム

 国際シンポジウムは今年の9月17日(日)、午後1時30分から4時まで、県国際交流会館多目的ホールで開く予定です。このシンポジウムは、年代測定における世界標準のものさし、「水月湖年縞」の保全や世界的な価値についての再認識を図るとともに、今後の教育・観光分野での活用について意見交換を行うものです。具体的には、年縞の名づけ親であり、環境考古学の第一人者でもある安田喜憲氏の基調講演や、2006年の水月湖調査に参加したイギリス、オックスフォード大学の上席研究員、ビクトリア・スミス氏の記念講演を予定しています。また、県の文化顧問であり、年縞に関して造詣が深く、また教科書に年縞に関する文章を執筆されておられる山根一眞氏をコーディネーターに迎え、年縞研究家であります立命館大学教授の中川毅氏、地理学の専門家である東京学芸大名誉教授の小泉武栄氏、里山里海湖研究所の北川主任研究員を交えてディスカッションをしていただきます。

 加えて、7月20日の滋賀県知事との懇談会において、三日月知事から琵琶湖博物館と水月湖年縞との連携の提案をいただいているところであり、まずはこのシンポジウムにおいて滋賀県との連携がどうできるか調整し、今後の発展につなげたいと考えています。

 なお、来年、平成30年度完成予定の年縞研究展示施設(仮称)の見学会などを年度内に開き、「水月湖年縞」の価値の定着と魅力を発信していきます。

 

 3点目は、学校の森・子どもサミットについてです。

〔資料:学校の森・子どもサミット

 福井県では、県内33か所に「福井ふるさと学びの森」を設け、子どもたちが身近に里山に触れ、親しみ、学ぶ機会を提供しています。また、小学校では校外学習の一環として、国有林や学校林などにおいて継続的な森林環境の学習が行われています。このたび、県内におけるこれらの活動を広くPRし、全国の小学校との意見交換を通し、自然体験活動、森林環境教育の一層の推進を図るため、「学校の森・子どもサミット」を誘致したところです。

 開催日程は、平成30年7月30日、31日の2日間で、1日目は参加小学校による活動発表、2日目は若狭町にある「福井ふるさと学びの森」と美浜町の久々子湖周辺において森と湖の体験活動を行う予定です。これまでの開催では、森での体験活動が主でありましたが、福井大会では湖での体験活動も含めまして、年縞や恐竜博物館などのPRを考えているところです。

 過去には、平成26年が東京都、27年が岡山県、28年が宮城県、29年は愛知県と三重県で開催されています。

 

 4点目は、海外クルーズ客船の敦賀港寄港に伴う受入れの概要です。

 アメリカのプリンセス・クルーズ社の客船「ダイヤモンド・プリンセス」が9月2日(土)に敦賀港に寄港します。この船は総トン数11万6,000トン、全長290メートル、乗客定員2,706名で、お客さんは日本人がほぼ半分、欧米人が半分というのが通常です。

 今回、敦賀への寄港は9月2日(土)と10月14日(土)になります。これから1か月余り後のことですので、県と敦賀市が中心となって行う受入れ概要について申し上げます。

 まず、ダイヤモンド・プリンセスが入港した際には、敦賀海洋少年団の手旗信号による歓迎メッセージを送り、岸壁では当日行われる敦賀まつりの「大黒みこし」を展示し、賑やかにお迎えします。また、敦賀市内では関係機関の協力のもと、通常のお祭りの宵山巡行に先立ち、昼の1時から稚児の舞踊を披露するほか、戦国武将の勇姿を表現する6基の山車のうち2基を特別に展示するなど、クルーズ乗船客に敦賀まつりを楽しんでいただく予定です。

 敦賀まつりは9月2日が宵山巡行、9月3日が御神体を祀ったみこし、「御鳳輦」の巡幸、そして、9月4日が、戦国武将の山車の巡行を行うまつりです。

 まつり会場に近い「きらめきみなと館」においては、嶺南6市町の特産品を販売するほか、特に外国人に人気のある浴衣の着付けや日本茶の作法などの体験を予定しています。

 さらに、永平寺と一乗谷朝倉氏遺跡を巡るツアーなど、県内5つのオプショナルツアーを用意し、約1,000人の参加者が県内全域を観光する予定です。オプショナルツアーの1つ目は永平寺と一乗谷朝倉氏遺跡、2つ目は福井の伝統工芸、うるしの里会館、和紙の里、タケフナイフビレッジ、3つ目は、人道の港ムゼウムと気比の松原、4つ目は三方五湖レインボーラインドライブと箸づくり、5つ目は恐竜博物館と越前竹人形の里などです。

 なお、7月29日(土)には、県民にクルーズ客船での旅の魅力や楽しみ方、敦賀港に寄港するクルーズ客船を紹介する[クルーズ・シンポジウム in 福井]を開きますので、ご参加を願いたいと思います。

 私からの発表は以上です。

 

~質疑~

 

【記者】

  舞鶴若狭自動車道について、この3年間で利用者が増えていて、今後一層の交流人口の拡大に努めるということですが、具体的には観光や企業立地といったことの促進になるかと思います。県としては具体的にどのようにこれを進めていくお考えですか。

 

【知事】

 「高速交通開通アクション・プログラム」などでまちづくりや観光、地域全体の計画をつくっていますが、特に、嶺南地域についてはこれからつくろうと思っていますので、そういったものを総合的に活用してこの地域に誘客したいと考えています。

 先日、三日月知事と彦根でお会いしました。これまで滋賀県との連携が必ずしも十分でなかったかもしれませんが、新幹線の大体の方向が決まり、原子力などいろいろな問題についてもご理解を願っているところでありますし、こういった問題のほか、環境問題などいろいろ共通する課題が出てまいりましたので、そういったこともさらに強めていきたいです。

 そして、中部縦貫自動車道も奥越までつながりましたので、嶺南と嶺北がもっと互いの地域を知り合うということが大事であります。いろいろな方に聞くとあまりお互いに行ったことがないという人が多いのです。県内観光なども広めて基盤を引き上げていくことによって、舞鶴若狭自動車道の4車線化などいろいろな問題にも取り組みたいと思います。

 

【記者】

 6月議会の時に知事が「もんじゅ」廃炉に伴う地域振興策の1つとして、舞鶴若狭自動車道の4車線化を求めていくという話がありました。そもそも国は、4車線化に必要な1日交通量を1万台と設定していますが、現状で6,900台にとどまっていることに対して、知事として現在どのように受け止めているかということと、具体的にいつまでにどういった形で求めていきたいとお考えでしょうか。

 

【知事】

 この4車線化については2つのことをやらないといけないと思います。今ご質問された利用客の拡大が1つありますし、もう1つは、国への働きかけです。これは「もんじゅ」に関連して地域振興がどうだということとも関係があるかもしれませんが、2車線ですとちょっとした事故で渋滞になったり、冬は雪が降ったりといろいろな課題がありますので、全部一遍に4車線化というのは大変でしょうけれども、可能なところから広げていくという考え方もありますので、こういった働きかけをこの夏から進めていきたいと思っています。

 

【記者】

 国土交通省が今月、九州新幹線の長崎ルートで採用予定のフリーゲージトレインについて平成34年度の導入が困難という見方を示したことで、北陸新幹線への導入にも影響するのではないかという話が出ています。県内でも特急存続の声が出ている中、知事の今の考えを教えていただければと思います。

 

【知事】

 これはいろいろ手順があるのですが、まず、九州新幹線の長崎ルートでうまくいくのかどうかということの議論の結論が必要です。今月中に、いわゆる与党PTの検討委員会で、JR九州や地元の佐賀県、長崎県からフリーゲージトレインを今の状況の中でどう考えるのかという意見を聴取すると聞いていますので、こうしたことを見ながら、我々としては運行主体であるJR西日本に対し、北陸線でのフリーゲージトレインの導入について早急に意思決定をしていただきたいという働きかけをすることになると思います。

 いずれにしても、北陸の場合には九州と比べるとさらに安全条件が厳しいと思います。つまり九州に比べて走行距離は約2倍ですし、輸送量は1.5倍あります。冬は雪。天候が激変します。今、そういった仮定の状況の中にあるということです。できるだけ早く方向を出すような働きをこれからしないといけないと思いますが、まずは今月中の九州新幹線長崎ルートの様子をよく把握した上でさらに対応したいと思います。

 

【記者】

 特急の存続について、フリーゲージトレインの北陸での導入がだめとなった場合に、利便性の向上策として、今、敦賀駅で特急の上下乗り換えが方策としてとられるということになっています。それ以外の利便性向上策は何かありますか。

 

【知事】

 上下乗り換えは、もうそういった方向でやっています。新幹線が北陸トンネルを通って敦賀駅の3階部分に到着した時には、1階に「サンダーバード」と「しらさぎ」がちゃんと待っているというやり方をまずやろうと。それは必要だと思います。そうした上で、フリーゲージトレインについてさらにどうするかという議論です。

 

【記者】

 できるならフリーゲージトレインは大阪延伸までの間に導入していただきたいという思いは、知事としてもありますか。

 

【知事】

 そのような意味ではないです。敦賀で新幹線を暫時停車するという、そこの工事ということになります。それは先にフリーゲージトレインを一緒にセットにしてできるからということでありましたので、それができないとなるとそこで不都合が生じますから利便性をさらに確保しないといけない。違う手段を決定までに準備しないといけないということですから、そういった覚悟を我々はしないといけないだろうと。その働きかけも要るだろうということです。

 

【記者】

 長崎ルートでフリーゲージトレインがだめになり、フル規格をつくるという議論が沸き上がってきた場合に、石川県の北陸新幹線建設促進県民会議で敦賀以西の財源との取り合いがあるのではないかと懸念する声が出ていました。知事として何か考えや懸念はありますか。

 

【知事】

 あまり取り合いをするといった類のものではないと思いますが、我々としては敦賀から先の財源は貸付料の新たな確保や公共事業費を2倍にする、あるいは機構が整備新幹線設備を売却するというようないろいろな方法で。半分は貸付料、残りは国庫のお金で大体工面できるのではないかという提案をしています。我々としてはそれに専念するということです。長崎ルートがフリーゲージトレインでなく、フル規格ということは別の話です。新たな議論ですから。その話として、また考えるべきことであるのでしょう。

 

【記者】

 佐賀県内の市町で佐賀県にフル規格を要望したという報道もあったので、どうお考えかなと思いました。

 

【知事】

 それはフリーゲージトレインだということで財源をセットしたわけだから、何か新しいことをやろうと思うと、物事を新たに考えないといけないと思います。これまでの枠組みとは別の枠組みになるのではないでしょうか。

 

【記者】

 先日の福井県と滋賀県の知事懇談で、中京方面のアクセスに関して、福井県側としては「しらさぎ」の増発というのを求めていきたいという提案があり、滋賀県側からはリレーの料金をどうするかという話がお互い事務レベルで研究しようという話で落ちついたかと思います。これは場合によっては「しらさぎ」のリレーの料金を認めていくと、米原で新幹線に乗り換えてくれるということで、かえって名古屋行きの「しらさぎ」の本数が減るような気もしますが、現状、2時間に1本という名古屋までの「しらさぎ」直行便を知事としては増やしたいという認識なのか、リレー料金を設定してでも米原でもう1回乗り換えという思いなのか、どちらの考えに近いですか。

 

【知事】

 これは敦賀から長浜、米原、そして大垣方面の話だと思いますが、これにはいろいろなレベルがあります。料金的なソフトの話からセミソフト、セミハード、それからハード、いろいろありますが、まずは滋賀県が地域の発展のことを考え、長浜や米原や彦根といったまちのこと、日本全体の新幹線網や鉄道網をあそこでどううまく国民全体の利益につなげるかということを考えていただくことです。これまで滋賀県はあまりそこまで話をしていなかったと思います。福井県だったらずっと新幹線をやっていましたから、わりあい意識が高まっているのですが、滋賀県の場合には地元の皆さんも、あるいは行政としても、もっといろいろ考えてもらわないといけないですから、よく考えていただくためにまず両方で議論をすることから始めるという気持ちです。

 

【記者】

 福井県としても大垣と米原あたりの高速化の話を出したこともあるのですが、名古屋まで行くわずか8往復の「しらさぎ」のために路線を改良するということはちょっと理解が得られにくいのかなとも思ったので。

 

【知事】

 それはそのレベルの話としてお話しになっているけれど、全体、将来を考えてあそこをどうしたらいいのかという話につなげていない。

 

【記者】

 滋賀県が湖北地方をどうするかという…。

 

【知事】

 どうするかということと、全体に、いわば中部日本というか、新幹線なり在来線なり。在来線がループになっていますから。そこをできるだけ日本として集約するような調整があるのでしょうね、将来。その中で何から手をつけてやっていくかという気持ちを持ってもらわないと、滋賀県の場所なものですから、我々の場所じゃないので自分たちだったら何でも言ってもいいし、ああだこうだと言う。他の地域であまり熟度が盛り上がっていないのにああだこうだと言うのもどうかと思うから、それをまた協議の場でやりたいと思います。

 

【記者】

 まず滋賀県が考えるということですか。

 

【知事】

 そうです。それがようやく緒についたということで、三日月知事も鉄道の専門だから、短期間のうちにきっと何かいろいろ、ああだこうだと考えるのではないですか。

 

【記者】

 フリーゲージトレインについて、先ほど知事の言葉の中に「JR西日本に対して導入の可否を早く出すように働きかける」とあったのですが、具体的にいつごろJR西日本に対して働きかけるお考えでしょうか。

 

【知事】

 これは九州新幹線長崎ルートである程度方向が出ないとJR西日本も動きにくいと思いますから、それを待たないといけないと思います。まず月末にJR九州や佐賀県、長崎県が与党に対していろいろな意見を言いますから、それを見たほうがいいと思います。

 

【記者】

 8月末までには概算要求が出て、大まかな方向性が出るのかなという気がします。

 

【知事】

 早く出してほしいというのが僕らの気持ちです。そうでないとJR西日本に働きかけにくいですし、彼らも判断しにくいと思いますので。

 

【記者】

 JR西日本としてはなかなかみずから手を下ろしにくいということがあるかと思いますが。

 

【知事】

 そうでもないと思いますが、他の鉄道会社との関係もあるから、あまり先走って方針が出ていないのにああだこうだと言うのもまた難しいのではないでしょうか。

 

【記者】

 大飯原子力発電所3、4号機の再稼働について、先日、地元のおおい町で住民説明会も開かれました。終わった後に、町長は、同意判断の時期については9月の県議会がめどになるのではないかというような発言もあったりして、これについての話がちらほらと出てきています。改めて県としてこの再稼働の同意のタイミングなどをどのように考えていらっしゃるのかと、その条件に当たるようなことはどういったことを考えているか教えてください。

 

【知事】

 福井県の立場としては、高浜の原子力発電所に対する対応も同じでしたけれども、この大飯については5月24日に設置許可がありまして、その後、工事計画、保安規定認可という手続がこれからそれほど時間を置くことなくあると思います。そういった審査が残っている段階ですので、その状況を見ながら、原子力安全専門委員会の審議、またもちろんおおい町の考え、県議会の議論というようなことで判断をしていくという状況です。

 

【記者】

 地元の町の判断を見つつだと思うのですが、町長が1つ、9月の県議会や夏を意識したような発言をされています。時期については改めて県としてはどのように見ていますか。

 

【知事】

 これは工事計画や保安規定の認可がどう出るかというタイミングによると思います。

 

【記者】

 国の審査を見ながらという。

 

【知事】

 はい。このことは、そんなに新しい問題ではないわけですから。

 

【記者】

 もう1つ、大飯の発電所だと、福井地裁で運転をしてはならないという判決が出ていて、今、名古屋高裁金沢支部でまだ2審の裁判が続いています。その裁判の中で同意のことも考えなければいけないという可能性もあると思いますが。

 

【知事】

 裁判は裁判として議論していただくことではないでしょうか。これはこれまでもそういう対応をしていると思います。

 

【記者】

 高浜の仮処分のときと同じようにといいますか、司法は司法でというような。

 

【知事】

 もちろん全く違う話をしているわけではないと思いますが、それはそういった立場でまたご判断願うことだと思います。

 

【記者】

 今の質問の関連で、知事は審査状況、工事計画認可、保安規定の審査状況、県の原子力安全専門委員会の判断、おおい町の判断、県議会の議論とおっしゃいましたが、高浜の同意をされたときは国の広域避難計画の決定も見られ、原子力防災会議の決定後に知事は判断されたかと思います。広域避難計画については、今回も高浜同様に確認した上での判断になるということでよろしいでしょうか。

 

【知事】

 広域避難計画と必ずしも結びつくものではないです。避難計画はいろいろやらないといけませんけれども。必ずしも厳密に結びつくものではございません。

 

【記者】

 今の質問と関連して、避難計画は必ずしも同意判断と結びつくものではないということですが、現在高浜が既に稼働していて、大飯についても同意をされると隣接しているところで4基動くということになると思います。隣接していることによって、もちろん事故が起こらないようにということで規制もやっていますし、関西電力もやっているとは思いますが、絶対事故は起きないというわけではないので、事故が起きるリスクが隣接の場合それなりに高まる要素はあると思います。現在高浜が動いていることをどのように考慮されるのか、大飯の再稼働について判断する中でそういう地理的なことをどのように考えるか、お聞かせください。

 

【知事】

 今、大飯の広域避難計画については国の原子力防災協議会の作業部会で検討が行われていますので、その調整がまとまり次第、協議会が開かれて内容が発表され、そして、広域避難計画を早急に策定してそれを実行するということになると思います。またいつも言っていますように防災避難計画は非常に範囲など項目が多岐にわたって、いわば限度がないようなところもありますから、いろいろなことを考えながら何が大事かということを着実に積み重ねていく中で、今おっしゃったような問題がどう扱われるのかということを考えることになると思います。

 

【記者】

 そういった部分の議論に踏み込みながら、同意については判断されていくということですか。

 

【知事】

 原子力規制委員会などの規制側の考えももちろんあると思います。そういったものを見ながら議論しないといけないと思います。

 

【記者】

 きのうの政府の局長級会議で、政府としてもSPEEDIの活用に関しては自治体に丸投げするような判断をしたときょうの新聞各紙に載っています。かねがね政府がどのような使い方をしたらいいのか明らかにしてくださいと求めてきたと思うのですが、こういった基本方針が出たのを受けて知事はどう思われるのか、今後SPEEDIを活用するとしたら自治体の判断でということだと思いますが、どうするのか、お伺いできればと思います。

 

【知事】

 きのうの原子力防災対策関係府省会議で具体的な活用方法が示されなかったということですが、全国知事会でもいろいろ議論があって、これを使わないといけないという意見もあります。いろいろな情報を使わないといけないのですが、政府があまりはっきりした活用方法を明示しないものは、具体的な使い方としてはかなり難しいと思います。それ以前はずっとSPEEDIを参考にしてやっていましたから、いろいろな情報は見ながらやらないといけないということかと思います。

 それは訓練でやるかどうかという話と実際何かあったときにどうだという話の2つがありますが、今おっしゃっているのはどっちですか。

 

【記者】

 実際、事が起きた場合はSPEEDI、予測というのも判断材料の1つにはなるかなとも思うのですが。

 

【知事】

 そのようなことを想定する議論がいかがかと思うけれども、人的な情報も含めてあらゆる情報を使わないといけないと思います。万策を尽くすということです。

 

【記者】

 原子力の損害賠償の話ですが、先の原子力委員会の会議で知事が税制での担保分みたいな話に言及されたかと思います。

 JAの田波会長からは、そのようなことをやると電力会社の怠慢を招くのではないかという指摘もあったのですが、その辺はいかがですか。

 

【知事】

 いわゆる原子力事故の損害賠償は、スケールをどう考えるかということと、いわゆる保険だけでやるわけにいかないところがあります。小さいものは大丈夫かもしれませんけれど。発生頻度が非常に低いですから、保険にあまりなじまない。政府が責任を持つというのであればどういう意味でこの原子力損害賠償に責任を持つのか、それなのです。現在は国が貸し付けて後で償還をするような方法でしょうけれど、そのことに何の意味があるのかはっきりしろという意味でいろいろ申し上げています。真意は、どっちに責任があるといったことをメインに言っているわけではないです。

 

【記者】

 原子力に対する理解が必ずしも深まっていない中でですね…。

 

【知事】

 かつ、原子力の損害賠償を料金で回収するのか、税金で回収するのかということになって、全国民が料金で回収するということになるわけです、非常に大きいものは。一方で、税金でやるのと何が違うのか。それは利用者あるいは利用者の所得の負担がどう違うのか、いろいろなことがあるものですから、そういったことを総合的に考えて国がどうあるべきかということを検討してほしいということを申し上げたのです。

 

【記者】

 例えば原子力を料金で賄うとすると、原子力の電気を極力使わない新電力の電力会社、販売会社の料金にも損害賠償の保険金をオンしていくのかという議論になると思うのです。

 

【知事】

 ただ、原子力という、自分だけの電気で全てを賄っているわけではないです。この水を飲んだとしても、これだけで自分は成り立っているわけではなくて、ほかのいろいろなものがあるから成り立っているのです。だから、全体で見る必要があると。私はこれをしていないからこれだとか、私は水力は関係ないのだとか、そういった議論には最後的にはならないというようなことなど、いろいろこの際、検討してみてはどうかと。

 

【記者】

 結局、どちらにせよ全国民が電気料金か税金かで負担するということになるのであれば、税金のほうがなじむのではないかということでしょうか。

 

【知事】

 そう単純ではないのだけれど、いろいろ考えてほしいということを言っているわけです。

 

【記者】

 一昨年の高浜3、4号機のときに、国や事業者に対して国民理解の促進、エネルギーミックスの構成の明確化、使用済燃料の国による積極的関与、原発の立地地域の経済雇用対策、電力事業者の事故制圧体制の強化の5条件が示されて判断されたと思いますけれども、今回、大飯3、4号機について国や電力事業者に求める条件はどのようにお考えですか。

 

【知事】

 これはこれから具体的に保安規定や工事計画の認可などいろいろ出てきますので、そういったものが進む段階で今回についてもいろいろな要請なり、やっていただくことは言わないといけないと思っています。

 

【記者】

 例えば国民理解はシンポジウムなど…。

 

【知事】

 国民理解はもっともっとやっていただく必要がある。つまりイエスかノーかという単純な国民理解では困るわけで、事柄が何かということを少しでもみんなでわかった上でああだこうだという議論が要るのです。それが足らないという意味。原子力はそんなに簡単なシステムや考えではないですから、それを少しでもみんなで理解して、どうなのだろうという判断がぜひとも要るということだと思います。

 

【記者】

 先日の、原子力の損害賠償の専門委員会の場で、原子力は市場原理で任せていく時代ではないという発言もされたようですが…。

 民間の市場主義で原子力政策は進められないということをおっしゃられたと思うのですが。

 

【知事】

 そんな言葉はあまり私が使わない言葉だから。そう言ったかな。

 

【記者】

 エネルギー基本計画の改定の話も出ていますけれども、全国最多の原発を抱える福井県の知事として、原子力の今後をどのように考えているのか改めて聞かせていただきたいです。

 

【知事】

 損害賠償の話で大事なことは、福島の事故の問題をどう処理するかということと具体的な問題とは別であるということです。あれは電力会社に責任がある。そして、政府にも責任がはっきりしているわけで、それははっきりしていただかないといけない。そして、一般に言うこれからのいろいろな損害賠償と分けてやらないといけないです。関連はするのだけれど。そして、福島やあの地域の人たちの応援をしっかりしないと原子力の問題は解決しないのだけれど、一方で、将来どうするかという話はそれはそれとしていろいろな議論をしないといけないという話なのです。

 

【記者】

 政府の責任をはっきりしろと、その上での議論だということですね。電力会社の有限責任にするのか無限責任にするのかという議論もあるかと思いますが、原子力発電を今後どのような形態で進めていくのがいいと思われていますか。

 

【知事】

 それはこれからのエネルギー基本計画の場で議論するのではないですか。

 

【記者】

 知事の考えがあったらちょっと聞かせていただきたい。

 

【知事】

 今すぐ簡単には申し上げにくいけれど、いつも言っているような話です。あらゆる科学技術問題を駆使して、この問題をどう解決していくかということだと思います、当面は。

 

【記者】

 「もんじゅ」について、これから地域振興策を求めていく中で、さとうみハイウェイの4車線化がその1つになるというような議会での答弁があったと思います。ほかにはどういったものをお考えですか。

 

【知事】

 「もんじゅ」については、原子力の試験研究炉の整備や大学等の教育施設の誘致、LNGインフラの整備、敦賀が言っておられる水素を中心としたまちづくり、今ちょっとおっしゃられたハード面では、舞鶴若狭自動車道の4車線化や県境部バイパス道路等の整備、その他、地域に直接かかわる電源交付金の確保など、3つぐらいのカテゴリーに分かれています。

 

【記者】

 例えば、これから嶺南を大きく変える中で新幹線のルートというものがあると思いますが、大阪までの早期開業を求めていくという地域振興の求め方、あり方は考えないのでしょうか。

 

【知事】

 新幹線はちゃんとやっている話ですからね。方向も出ましたし。

 

【記者】

 財源の見通しをどうするかなどですね…。

 今、特に札幌よりも早くということがありますので。

 

【知事】

 それは正々堂々とやったらいいのではないかと思います。

 

【記者】

 それは「もんじゅ」とは関係なく正々堂々とやるべきなのでしょうか。

 

【知事】

 「もんじゅ」も正々堂々で、両方正々堂々とやるべきだと思います。

 

【記者】

 ある意味、ちょっとやゆされた表現で「もんじゅカード」というような言葉もありますが、そういったことは全く関係ない話ですか。

 

【知事】

 カードのようなものではなくて当然に正々堂々とやる話で、オープンにしてやることだと思います。

 

【記者】

 全てで何項目ぐらいのイメージなのでしょうか。舞鶴若狭自動車道も1つだし、LNGもあるし、大学等の教育施設の誘致もあるしという中で。

 

【知事】

 今、一生懸命詰めているところです。まだ残念ながら我々もはっきりしないところがあります。長くかかるものと短期でできるもの、まず調査費等で姿を見せて、これはこうなるのだということがありますから、それを今からやりたいと思います。

 

【記者】

 今の地域振興での舞鶴若狭自動車道の4車線化という話で、いま一つ舞鶴若狭自動車道の4車線化と「もんじゅ」にかわる地域振興とつながってこないので、もう少し詳しく説明していただけますか。

 

【知事】

 これは機能発揮ということです。舞鶴若狭自動車道は舞鶴、近畿自動車道敦賀線は敦賀がいわば終着で、あのあたりで細いというのは嶺南あるいは敦賀の発展にとっては問題があるので、さらに投資をするということです。

 

【記者】

 現実問題として、敦賀から例えばもう1つの舞鶴若狭自動車道の終点である吉川ジャンクションまで、北陸道から中国道に入ってきた場合、距離的には30キロほど変わりますが時間的には大して変わらないです。

 

【知事】

 いや、随分違いますよ。いつ乗られたのか、夜中に乗られたらそうかもしれないです。

 

【記者】

 実際どの時間帯で計算してもそのように出てくるのです。

確かに4車線化すれば若干早くはなるのかもしれないですけれども、敦賀という地を考えるとまさに終着であって、北陸道でいいとみんな思うと思います。

 

【知事】

 思わない、思わない。そうは思わないです。

 

【記者】

 例えば若狭町や小浜市、高浜町には恩恵はあるのかなと思いますが。

 

【知事】

 町というのは自分の手の範囲だけで何かやるのではなくて、もうちょっと広い範囲を見ています。これによって、初めて敦賀の発展があるわけです。

 

【記者】

 ましてや敦賀はハーモニアスポリス構想を打ち出して、どちらかというと後背地として滋賀県側を見ているのですが、その辺の整合性があまりとれていないのではないかと思うのですが。

 

【知事】

 いろいろな意見として承っておきます。

 

【記者】

 原子力政策を今後どうしていくかということについて、知事のおっしゃることを総合すると、原発を国有化すれば何となく解決するような道筋も見えるのではないかと思います。原発の国有化に関してはどうお考えですか。

 

【知事】

 そこまで飛躍するとわかりません。エネルギー基本計画の中で十分議論してほしいです。そういう識者の方や専門家がいるのかどうか知りませんが。

 

【記者】

 高校入試の英検加点の問題について、県議会から見直せという話が出ていました。前の教育長は新しい教育長が判断することだという話で、県教育委員会にボールは投げられているのですが結論はまだ持ち越しになっています。教育と県との関係ということもありますので、知事としては英検加点制度はどうすべきだと思われているのでしょうか。

 

【知事】

 いずれにしても教育は子どものためのものですから、子ども本位で政策を進めることが重要であります。これは教育委員会で進めておりますので、我々は行政の立場から熱心に取り組んでいる子どもたちや教員を応援することが大事だと思っています。

 一般論を申しますと、英語を含めて外国語教育がこれから重要だと思います。これは日本語の教育にも深くかかわってきますから重要だと思います。だから、よそもやっているから福井もやるというような調子でやっていても、身にもつかないと思いますから、思い切って力を入れないといけないことは間違いないと思います。そういう背景があります。

 その中で個人間の公平や、科目がどうだといった議論があるわけですけれど、そういったいろいろなことをやった上で、より広い意味で総合的にこのようなやり方が妥当だと思われるかという方向を皆さんで選んではどうかと思うのです。

 少々思い切ったやり方は要るのかと思いますが、不都合なところをどうカバーしていくかということかなと思います。塾に行っても行かなくてもちゃんとやれるような応援なども要るでしょうし、いろいろなことを考えて刺激をしっかり与え、そして、子どもたちの励みになるようなやり方がどうかということを教育委員会でぜひ考えてもらわないといけないと思います。

 

【記者】

 見直しといってもいろいろなものがありまして、本年度の入試はこのままやって…。

 

【知事】

 それは教育委員会が考えると思います。

 

【記者】

 知事としては、今おっしゃった不都合なところはカバーするという修正が必要ということですか。

 

【知事】

 かなり思い切ってやらないとこの問題はできないということの一方で、不都合なことがあればそれはちゃんとしたカバーが要るだろうということです。

 

【記者】

 少し前に、福井県は訪日外国人の宿泊者数が全国で一番少なかったと確定したと思います。その理由をどのように分析されているか教えてください。

 

【知事】

 空港がないなど、いろいろなインフラの問題もあると思います。徐々に物事はこれからよくなっていくし、よくなる可能性があるように私は思いますから、しっかり対応をとればいいのかなと思います。

 

【記者】

 現状の外国語表記なりWi-Fiの整備だったり、そういった対応でしょうか。

 

【知事】

 そういったものは要ると思いますが、まずはおもしろいところをちゃんと用意して知ってもらわないと話にならないです。外国を紹介するテレビ番組などいろいろ見ますけれども、やっぱりおもしろいもののところ、楽しいところなどに人が行くわけです。それは福井県にあるのですけれども、十分磨き上げて知っていただくような形がまだ十分できていないです。福井県は伝統的に物をつくって売るということにかなり力を入れてきました。繊維でも眼鏡でも農業でも物をしっかりつくって、相手に信用をいただいて、それで生活していました。観光というとまた若干違うタイプですから、そういったものをみんなで並行的にやっていくと。観光だけでもいけないわけですから。そういったところが特に最も遠い外国の方ということになると、どうしても不十分だった点があるのかなと。徐々によくなっていくと思います。交通条件もよくなるし、それぞれの地域のいろいろな観光資源も磨き上げ、今おっしゃった面などの充実もと思います。

 

【記者】

 これからよくなっていくということは、現状ではまだやはり不十分な点が多いということですか。

 

【知事】

 今、一生懸命やっているところです。

 

【記者】

 政府が6月末に公務員の定年延長に関する議論をするということで、官邸主導の検討会議を設置しました。職員の定数の調整方法や、当然定年延長すれば人件費がかさむので人件費のあり方というところが議論の焦点になっているようですけれども、来秋に関連法の改正案を提出するということが見込まれています。このことについて知事の考えをまずお伺いしたいです。

 

【知事】

 県で現在、定年退職する職員については再任用という制度を設けてあります。年金が支給されない間は仕事ができるようになっています。だから、今おっしゃっているのは本来の定年、年数そのものを上げるということだと思います。これは一般的にやると人件費が増えたり、若い人をどう採用するかといったことが課題としてあると思います。これからある程度年齢のいった人も可能な限り働いて、年金負担や医療費負担を軽減しながらみんなで地域や国の経済を支えていくといった方向は基本的にあると思いますから、こういった議論をするということだと思います。若い人の採用も大変であるし、中間層も人数が少ない感じもありますから、熟年の人に頑張っていただいて、全体のパワーアップを図らないといけない時期ではあるのです。

 

【記者】

 議論の結果、基本、人件費も人事院勧告を受けて県の人事委員会がそれを参考にして決めているということもあるので、政府の方針が地方公務員の定年のあり方にも影響する可能性がありますが、先ほどの知事の話からすると、年金や医療費の問題を考えれば定年延長は今後あるべき姿だということでよろしいでしょうか。

 

【知事】

 人件費などをどうするかということですが、私の経験からは、公務員の人件費というのは一番お金が要るときにあまりお金がないという感じがします。三、四十代や五十代にかけて給料がもっとあると子育てもしやすいということがありますから。もし延長するにしてもそういった人たちの給料と若い人たちの給料をどうするかなど、いろいろと相対的なことをしないと国民全体が幸せになれない、あるいは人口問題にも対応できないということがあると思います。

 

―― 了 ――

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