知事記者会見の概要(平成17年12月27日(火))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002769

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平成17年12月27日(火)
10:30~11:35
県庁 特別会議室

記者会見

 

 

【司会】

 それでは、時間になりましたので、ただいまから、12月知事定例記者会見を始めさせていただきます。

 それでは、知事のほうから発表事項がありますので、知事、お願いいたします。

【知事】

 おはようございます。平成17年も12月、師走ということで、きょうが何もなければ最終の本年の会見ということになりますけれども、この1年間、いろいろありがとうございました。

 特にきょう、いろんなことをお話し申し上げますが、年末ということで、1年を振り返ってというお話も申し上げたいと思いますが、1つは、あす28日でありますが、仕事納めの日になりますけれども、二階俊博経済産業大臣が本県を訪問され、面談をいたすことに予定をしております。

 大臣は、10月31日に就任をされて以来、精力的にお仕事を進めておられるところでありまして、まだ日もたっていないわけでございますが、政務、公務、いろいろあるようでございますが、時間をぜひとって福井へお見えになりたいということでありますので、面談を申し上げると同時に、現場といいますか、そういう方面についてもいろいろ見ていただくということになろうかと思っています。

 また、今回来県されるということでありますので、国としてのいろんな原子力に対する考え方とかいうお話についてもお話がおそらくあるのではないかと、こんなふうに思っておりますので、また詳しい日程は、後ほどあるのかな……。

【原子力安全対策課長】

 お配りいたしますが。

【知事】

 お配りしておられるんですか。

【原子力安全対策課長】

 いたします。まだ……。

【知事】

 これからするということですね。そいうことで、よろしくお願いします。そういう事実だけまず申し上げまして、年末、師走のちょっと慌ただしい中でありますが、時間がようやくとれたということでありますので、ぜひまた来ていただきたいということで、お話を申し上げたところであります。

 その他につきましてはいろんなことがございますが、順次、適宜お話を申し上げます。

 まず、今年は12月に、56年の豪雪というのがありましたけれども、それ以来の、12月としては大雪ということで、本県でも多くのいろんな被害が出ているところでございまして、心からお見舞いを申し上げるところでございますが、先ほど、第7回の県の雪害の本部といいますか、会議を設けまして、関係の資料等についてはお配りをしておりますか、これも。これから?

【広報課長】

 ええ、配ってあります。

【知事】

 そういう状況であります。

 なお、年末年始は若干気圧配置が緩むということでありまして、3日からまた冬型がきつくなるということでありまして、3日以降は、きょう段階ではあまり明確じゃないので、もう少ししてからということになりますが、そういう状況でありますので、年末年始は多少普通の天候になるのかなということでありますので、その間、除雪でありますとか、いろんなことについてはやっておく必要があるだろうし、いろんな注意事項もあるということで、きょうは打ち合わせをしたということであります。

 いずれにしても、公的な立場での除雪、特にJR、それから高速道路等については、私をはじめ関係部局長からも直接責任のある人に申し上げまして、安全は大事でありますが、交通の確保というのは非常に大事でございます。この点を強く要請しておりまして、当初、若干停滞がございましたが、その後は、全国的にあちこち通行止めとか、そういうことが多い中で、滋賀県から福井県側の部分につきましては比較的確保ができているのかなということを思っておりますが、引き続きそういう努力をする必要があるだろうと、こんなふうに思います。

 そのほか、除雪等でのいろいろな事故が今多うございますので、市町村を通じて引き続きご注意を願うように、またいろんな留意事項についても、健康上の問題を含めてさらに徹底を図るようにお願いをしておるところでございますし、何といっても、県民全体が力を合わせて除雪などをする必要がございます。「みどりのスコップひとかき運動」というのをやっておりますが、その精神は、みんなで雪を除去しようということでありますので、そういうことを公のもの、そして地域で行うもの、連携して進めてまいりたいと思います。

 それから、話題は変わりますが、今年は、先般11月15日には皇室での、内親王殿下、また黒田さんとのご結婚など、明るいニュースがあったわけでありますが、また一方で、景気の状況も幸いにして上向きつつあると。福井県は全国一失業率が低いということで、非常に我々としては成果が出ているのかなというふうに思っておりますので、引き続き気を緩めることなく、この問題に年が明けても取り組む必要があるだろうと考えます。

 また、10月から11月にかけまして、第20回の国民文化祭が行われたところでございますし、また、4月には鉄道の高架化、また、この夏、6月には福井駅部新幹線の着工ということで、長年の悲願でございましたいろんな事業が明るいニュースとして芽生えてきたということでありますので、こういう動きを明年度以降も強めてまいりたいと思っております。

 新幹線については、できるだけ早く随時見直しを行う必要がございますし、また、今、国民文化祭のお話を申し上げましたが、これにつきましては、来年度以降、福井の歴史や文化をどんなふうに水準を高めるとか、子供たちも含めて多くの皆さんに親しんでもらうとか、あるいは広めていくといいますか、こういうことを新年度の予算以降を含めて対応してまいりたいと思っております。

 それから、今年は私の知事就任任期3年目でありまして、ちょうど折り返し地点の年に当たりました。この夏には県民アンケート、それから内部評価、専門家からなる3つの方法による並列の評価等をいただいたところでございまして、このマニフェストのいろんな評価などにつきましては、先般11月に東京で行われました第2回のローカルマニフェスト検証大会でも紹介をいたしたところでございまして、全国のいろんなマニフェストのフォローアップといいますか、チェックの仕方があるのでありますが、その中では、いろんな方法としては、優れたといいますか、先進的な取組みではないかといういろんなご意見もいただいているところでございまして、この意見はともかく、さらに十分こういう問題に取り組んでまいりたいと思いますし、今年の夏の衆議院選挙、またこれからいろんな、既に行われたものもありますけれども、地方の選挙において、ローカルマニフェスト、いわゆるマニフェストによる選挙、マニフェストに基づく地方の政治、こういうものが定着しつつあるように思いますので、そういう動き、マニフェスト政治の中身の充実といいますか、そういうものをそれぞれの政治家がやっていただかなきゃいかん部分がございますけれども、さらに進める必要があるのかなと。かつ、マニフェストの意味も日々進化して、変化するものでありますので、そういうことを思いながら、今後とも進めてまいりたいと思っております。

 なお、北陸新幹線については、先ほどのお話でございますが、12月12日には南越-敦賀間の工事認可申請が実現をしたところでございまして、この点につきましても敦賀まではフル規格による新幹線のこういう基本的な方向が今出ているわけでございますので、まずは福井駅部まで3県、富山、石川、福井、同時期での開業を目指す必要があると同時に、敦賀までについても並行して努力をしたいというふうに思います。この間、いろんな皆さんにお世話いただいているところ、ご支援をいただいているところでございますので、お礼を申し上げますとともに、これからも力を合わせて進めてまいりたいと思っております。

 なお、福井駅部については、ご承知のとおり、今、雪が降っておりますけれども、埋蔵文化財調査を急ぎまして、平成20年度末完成を目指してまいりたいと思います。

 それから、先般11月には、国民保護法に基づく全国初めてとなる実動訓練を行ったところでございますし、この間、いろいろご協力もいただきまして、約140機関の団体から1,300人の参加、これは市町村も含めておりますが、全国の自治体からも500人の方が見学に来ていただいたところでありまして、今回の訓練で明らかになった課題などについて十分検討を行い、県の計画がより実効性のあるものとなるように見直しを進めてまいりたいと思っております。

 また、昨日、全国の市町村も計画をつくる必要があるわけでありますので、市町村国民保護モデル計画、それからモデル避難マニュアルを策定して、お示しをしているところでありますので、市町村に対しても適切に指導してまいりたいと思います。

 なお、訓練のときにも申し上げましたが、国民保護等の計画につきましては、報道機関、マスコミの皆さんとのいろんな関わり方、皆さんのいろんなお考えというのも非常に重要でありますので、そういう問題も含めて、これからいろんなご議論もして、より国民、県民にとって意味のある計画にしていく必要があると思うものであります。

 それから、エネルギー研究開発拠点化計画については、先月、推進会議を設置いたしまして、来年度18年度を中心とする推進方針を決定したところであります。また、今回、年末の予算などにつきましても、こうした問題に関わるいろんな財源あるいはプロジェクトについても予算の確保等が図られているところでございますので、陽子線がん治療の問題も含めて、1年でも早くいろんな事業が芽が出るように頑張ってまいりたいと思っております。

 それから、最近、子どもの安全・安心の問題が大いなる課題になっておりまして、「子ども安心3万人作戦」、現在は3万2,000人ということでありますが、子供たちの安全の問題について、先般も臨時にこうした協議会なども開きながら、それぞれ教育部門、地域の皆さん、あるいは警察等の関係で話を進めているところでございます。総ぐるみで安全・安心の確保に引き続き努めてまいりたいと考えます。

 なお、不審者といいますか、こうした犯罪に関わった人たちのいろんな課題もあるわけでありまして、これは警察の立場でよりいろんな情報の交換を密にするとともに、守るほう、そして、犯罪者に対するしかるべき制圧といいますか、そういうことも並行して行う、両方が必要であろうと考えるものであります。

 それから、災害関係は、今、雪のお話を申し上げましたが、昨年の豪雨等の問題については、連続で作業に取り組んでいるところでございまして、11月末までで復旧箇所の約9割が復旧しているという概括的な状況であります。引き続き足羽川の激甚災害特別緊急事業、いわゆる激特事業ですね。この中には河床の掘削、あるいは泉橋、木田橋の架け替えなどの工事を着実に進めてまいりたいと思いますし、あわせて、今、進士委員長を中心に、足羽川の堤の桜並木など景観の問題についても取り組んでいるところでございますので、こうした安全と環境というものを並行して解決しなければならないと考えるものであります。

 次に、個別の問題といたしましては何点か申し上げますが、三位一体の改革につきましては、18年度の三位一体の改革につきましては、昨年分と合わせまして4兆7,000億円余の国庫補助負担金の改革、また、3兆円の税源移譲等が行われ、交付税についても一部抑制がなされているところでありまして、いろいろ全般を含めますと、戦後、地方税源を、基幹税といいますか、所得税から住民税という形で3兆円余の移譲をしたということは画期的なことではありますが、ただ、個別具体の話を見ますと、義務教育費、あるいは児童手当、扶養手当の国庫負担の引き下げなど、地方の自由度を増すということには必ずしもなっておらず、こうした点は多くの課題を残していると思っておりますと同時に、最近いろいろ問題になっておりますアスベストの問題とか、あるいは新型インフルエンザなど、国家全体の、あるいは国際的な危機管理といいますか、こういう点について、国が一方的にいろいろ考えて、負担は地方に持ってくるとか、こういう問題がなおなおまだたくさん残っておりますので、こうした問題に取り組む必要があるだろうと。

 私も憲法問題特別委員会の委員長をしておりまして、憲法改正ありとすれば、地方分権をいかになすべきかということで、中間報告は既に出ておりますので、3月に向けまして最終報告をつくっていくということでありますが、同時に、憲法の議論をするときには、事実としてといいますか、地方分権そのものも進まないと憲法も地方分権的な憲法がなかなか書きづらい問題があると思いますので、両々相まって、三位一体など、地方分権を現行の制度の中で進めると同時に、新しい憲法の議論があるときにそれを受けて、さらにそれを前進させるような形での分権的な憲法の、地方分権改正部分といいますか、そういうものを目指す必要があるだろうと思うものであります。

 それから、個別の話になりますが、本日、平成15年度ですから2年度前になりましょうか、福井県の経済の実態を示す県民経済計算というのがまとまっております。本県経済は平成14年1月が景気の谷のような感じでありましたが、一進一退を繰り返しながら緩やかに持ち直しを見まして、今議論になっている15年度の経済成長は実質で0.9%、プラス0.9ということで、3年ぶりにプラス成長に転じたということであります。

 なお、その後、今、平成15年度のお話をしましたが、現在、平成17年の秋までに45か月景気の拡張局面が幸いにして続いているということであります。その結果、1人当たりの県民所得、平成15年度は289万8,000円ということで、前年度比で1.4%増加しております。1年度前、平成14年度推計の県民所得が全国13位でありましたので、15年度の他の県の数字がまだ出そろっていませんが、大体、引き続き上位を確保できるのではないかと、こんなふうに見ておるものであります。

 それから、話題があっちこっちですが、歴史的建造物群の活用ということで、歴史的建造物の有効活用につきましては、いろいろ、今、補助制度を設けておりましたり、森林との関係で木をいかに使っていくか、有していくかということなどを含めていろんな議論を進めておりますが、平成16年度に、昨年度に県内全域にわたりまして現地の調査を行ったところであります。このたび、この調査をもとに福井の歴史的建造物群、約500件、485件、伝統的な景観を持つ町並み、48地区、アバウトに言いますと、500件、50地区という感じになるかもしれませんが、選定いたしまして、県のホームページ、また書物の上でも、本日午後から公開をしたいと思っております。

 県内には、歴史文化を表現し、また地域の景観を形成している貴重な歴史的建造物が多く存在いたしますので、こうした建造物の保存が行われるように、また地域に活かせるように努力したいと思っておりまして、なお、これ以外にもあるものもあるかもしれませんので、また皆さん方からいろんなご意見をいただければと思っております。これは各公立図書館にも配備をしたいと思っておるものであります。

 それから、新型インフルエンザの対策について、行動計画につきましていろんな作業がまとまりましたので、きょう午後に新型インフルエンザ対策連絡会議を開催いたします。1時半からのようでございますが、そこでいろいろな計画についてお示しをしたいと思いますので、またご了知をお願いしたいと思っております。

 大体以上であります。

【司会】

 それでは、発表事項は以上でございます。

 質疑に移りたいと思います。まず、幹事社のほうから質問をいただきまして、その後、各社、適宜お願いいたします。では、幹事社のほうからお願いします。

【記者】

 あす経済産業大臣とお会いになられるということですが、その中で具体的にどういう話をされるんでしょうか。

【知事】

 福井県全体の状況をご理解願うと同時に、私も折々大臣とはお話をいたしておりますが、原子力の安全問題について引き続き所管官庁ということでお進め願いたいということを申し上げないといけませんし、また、拠点化構想についても全面的なバックアップといいますか、そうした問題についてもお話し申し上げたいと思います。産業全般あるいは観光など、非常にこれまでも、大臣におなりになる前からも努力しておられますので、いろんな点につても、もしお時間があれば併せて申し上げたいと思いますが、基本的には原子力の問題についてお見えいただくわけでございますので、そうしたことをよく見ていただいて、今後、所管の大臣として全面的に安全問題を進めていただくと同時に、福井県のいろんな課題について理解と応援をお願いしたいと思っております。

【記者】

 原子力問題なんですが、美浜3号機の運転再開という話題が上るかと思うんですが……。

【知事】

 今回、直接そういうことでお見えになるわけではありませんので、それはそれとしてお見えになると思います。

【記者】

 国の三位一体改革についてお考えをお聞きしたいんですが、産業廃棄物の特別措置法に基づく補助金が削減対象になったと思うんですけれども、福井県も敦賀の処分場の問題を抱えているという点で、知事のこの部分についてのお考えをお聞かせいただけますか。

【知事】

 三位一体改革の議論については、どういう補助金をなくし、どういうものを国が責任を持ってやるかということはあるんですが、我々知事会としては、国全体に関わるもの、あるいは、地方にとって非常にスケールが大きくて、また突発的に起こるようなもので、地方としてなかなか対応できないようなもの、災害などがそうでありますし、今回のこういう補助金も、どちらかといいますと、そういう性格を帯びているものだと思います。そういうものは国がしっかり責任を持ってなすべきだということは申し上げてきたところでございます。今回、こういうことで行われるわけですが、我々としては、これまでも環境省と数年にわたりまして、ああした問題が生じて以降、いろいろな調査や設計など、よく相談しながら議論しているわけでありますので、継続案件だと理解をしておりまして、また、年度末までにはいろんな手続もできるだけ終了して、現行の制度の中で対応ができるように努力したいと思っております。

【記者】

 各社、どうぞ。

【記者】

 今のことで気になるんですけれども、どちらかというと、非常に数字合わせ的な成果で、税源移譲をするといっても、対象になる自治体なんて10やそこらしかないわけですね。そんなものを税源移譲するなんていう理屈自体が成り立つのかというところがありますよね。そのあたり知事は……。

【知事】

 そうですね。そういうものは、あと地方交付税とか、その前提となる借入金みたいな方法でちゃんと補填がされれば、またそれはそれでいいのかもしれませんが、しかし、基本的には国が直接責任を持ってなされるべき分野かなと思います。

 福井県の場合には、これは継続的に進めている案件でありますし、環境省もよく理解している分野でありまして、これから何かをするというものとはちょっと違いますので、現行の制度の中の対象ではないかと我々は考えておりますので、そういう方向で基本的には進めるというふうに思っております。

【記者】

 知事、今年1年間を振り返って、自分として成果が上がったなと思われるようなこととか、逆に課題として残ったというふうな思いとか、何か印象に残っているものがありましたら、何か、年末ですので二、三お聞かせいただければ。

【知事】

 やっぱり30年、40年の念願でありました新幹線が、福井駅部ではありますけれども、ようやく槌音を響かせることができましたので、それが大変ありがたく、良かったなと思っております。

 あと、エネルギー研究開発拠点化計画を3月に策定しましたが、これは、これからのエネルギー問題とか、あるいは環境問題、医療の問題、産業の問題に深く関わる大きなプロジェクトでありますので、福井県のこれからのそういう分野の将来を決める1つの大きなプロジェクトでありますので、こういうものに着手をし、こういうのを進めていこうということであります。この点についても節目になった年かなと思います。

 あと、福井の自信と誇りという面では、由利公正の五箇条の御誓文の草稿とか、ああいうことも皆さんのご理解を得て購入ができました。それはそれだけ1つが問題ということじゃなくて、全体としてこれからそういう問題に取り組むというきかっけになるかなと。

 また、バイオリンなどもご寄託をいただくとか、いろんなこともございましたね。いろんな形が出てくるといいなと思いますね。

 それから、県庁の中につきましては、まだ私自身も一生懸命努力しておりますが、県庁職員全体が力を合わせて、いろんな問題に自発的に取り組めるように努力をしなければならないと思いますし、「2030年の姿」などでも「助言社会」ということを言っております。互いにああする、こうするということじゃなくて、私自身もこうすべきだ、こうしたほうがいいんじゃないか、県庁の職員もこうではないかとかって、そういう互いに助言というと変ですが、言い合うといいますか、話し合う、議論し合うということでいろんなことが積極的に進むような、こういう組織ですね。これは福井県全体も、教育の問題もそうかと思いますが、先生と生徒の関係、親と子の関係、社長さんと社員の関係等々、いろんなことがありますが、みんなではっきり物を、思ったことを言いながら議論をして、外向きになって仕事を進めるといいますか、そういう社会でなくてはならんと思いますので、そういうことも組織的にはまだまだ努力が足らなくて反省点も多いんですけれども、進めてまいりたいと思っております。

【記者】

 美浜3号の話なんですけども、先ほど、二階大臣とは直接そういう話は予定していないということですが、この前、県の専門委員会のほうで、ハード面では問題ないという結論を出されて、あと、ソフト面の取り組みぐあいだとか、そういう関電のいろいろな課題、実行、達成ぐあいを見ながらですけれども、あれも継続的にずっとこれからも関電がやっていく話ですので、ある1つの区切りというのがあると思うんですけども、そこら辺のその考え方というのはどうでしょう。

【知事】

 そうですね、いろんな技術的な項目につきましては、先般、国のほうも、健全な状態に戻っているという、そういう議論をし、また、そういう説明も受け、県の専門委員会もそんなことでチェックをしておりますが、こういうものを含め、また、例の29項目ありましたが、あの問題についてもまだこれから聞かなあかん部分もありますので、そういうものもこれからお聞きしてこの問題の判断をする必要があるだろうというふうに思います。

【記者】

 ある程度の目安というのがあると思うんですけども、というのは、時期的なものは関係ないといいますけれども、ずっと永続的にやっていくことなんですね。

【知事】

 ええ、そうですね。

【記者】

 ですから、何をもって県民に納得してもらえるのかなという、その判断基準というのはあるんですか。どういう時点というか、どういうことがクリアされれば……。

【知事】

 例の29項目の取り組み状況のご報告といいますか……。

【記者】

 29の項目ですか。

【知事】

 ええ。それをいただかなあかんですね。関西電力にその用意ができないといかん。そんなふうに思います、基本的には。

【記者】

 その報告を受けて判断すると。具体的に……。

【知事】

 基本的にはそれが終わらないといけないですね。

【記者】

 大雪の話なんですけど、先ほど知事もおっしゃってました、越前市-敦賀間、これがやはり今回も2度にわたって大渋滞を引き起こしてしまって、先週末も20キロ、30キロという渋滞が起きているわけですけど、この10年間、1996年と2001年にもやはりその都度渋滞が起きて、JRもストップして、その都度やっぱり何とか抜本的な対策を打っていかねばならないと言ってきて、やはり今回、第三の動脈と言われた、昨年開通しました476号線もやはり、今、期待を担って開通しましたが、止まってしまったと。そうしたところで、やはり取材しておりますと、もっと抜本的な対策を国と連携して県も打つべきではないのかという声がいろいろ聞かれるんですが、その辺、何かお考えとか。

【知事】

 おっしゃるとおりなんですね。いろいろハード面の対策も講じました、先回の、何年前でしたか、5年前ですかね。それから、ソフト面の対策も今講じ、今回、特に高速道路の除雪体制については、中日本会社の人員も、直接社長に私から申し入れをしまして増強していると同時に、今おっしゃられた部分については、特に滋賀県の部分が非常に天気がいいところがあって、急に変わるということがありますので、タイヤとかチェーンをつけていない車をできるだけ前広に排除する、チェックする体制が必要ですので、それを強化したんです。それで、相当良くなっておりますが、なおなおその部分は課題かなと。

 それから、JRについては、これもいろいろ要請をしておりますが、途中の貨物の通行をどうするかとか、それから倒木の問題はハード的な問題ですね、こういう問題を考えないけませんし、高速道路そのものももっとハード面のいろんな対策が必要なのかなという感じもいたします。この冬、すぐにこれが今からできるわけじゃありませんので、今回の雪の状況を見て検討する必要あるだろうなと、そんな感じがいたしております。

 あと、関係する道路の問題についても同様でありますが、ただ、全国的に見ますと、いろいろ交通の隘路となっている部分というのは、全国ニュースをご覧になるとわかるとおり、通行止めってよく起こっているんです。福井県よりは条件が厳しくないところでもちょっと起こっているような感じがいたしますので、そういう面では福井県の部分は頑張ってもらっていると思いますけれども、しかし、なおなお、これ、文字どおり幹線のネックの部分でありますので、もっといろんな対応が要るかなと思いまして、今回のいろんなことを評価して、雪が解けた後の部分もありますけど、やるべきものがあるはずだと思っております。

【記者】

 関連して、今回、雪で9人、まあ、統計のとり方とか、いろんなのがあるかなとは思うんですが、雪で9人亡くなるというのは、この福井県では珍しいというか、ないことだと思うんです。例えば屋根雪の除雪作業中に転落したりとかというのが多いですけれども、どなたもやはり高齢の方で、これから高齢化社会がますます進むことになると、いろんなそういう意味の個別の除雪の問題とか、こういうある意味悲劇的なことが繰り返されるんじゃないかという懸念もあるわけですけれども、行政がどこまでできるのかはわかりませんが、今回、9人亡くなっているという事態について、何かご感想、ご所見があればお聞かせ願いたいと。

【知事】

 非常に残念なことでございまして、お悔やみ申し上げたいと思いますが、特に市町村長にも直接、私、電話をいたしまして、主に地域の課題であります、我々も応援せんといかんのですが、除雪の問題。特に高齢者の方が多いものですから、除雪に当たっての注意ということがあります。それをきつく申し上げているところでありますが、と同時に、できるだけそういうことが、無理をしなくて済むようなことがまた要るわけでありまして、そうしたバックアップ、金銭面で済む場合もあるかもしれませんので、そういうことをさらにシステム的にやるということが大事かなと。

 かつ、空き家、それから空き工場というのが非常に奥越などで多いという市長さんからのお話も聞いておりますので、そういうものの除雪のやり方、そういうことについても改善が要るように思っております。

【記者】

 金銭的な支援というのは、例えば屋根雪おろしなんかは、近所で助け合って、ただ若干お金を払ったりとかいうこともよく福井県内ではありますよね、実際。そういうことを考えて……。

【知事】

 これは市町村長とももう少し相談が要るんですが、具体的にどういうやり方がいいのか。一時的に皆さんが除雪をせんといかん時期なものですから、なかなかそれを遠慮されて無理をするということもありましょうし、かつ、屋根雪の場合もあるし、除雪車との接触で起こったものもあるし、あるいは、原因はよくわからないけれども、ちょっと様子を見に行かれて、まあ、水害でもそんなことがよく起こるんですが、用水路とか河川に落ちられたとか、いろんなタイプがありますので、そういうものを今回いろいろ、これも調べまして、どうしたらこういうことが少なくなるかと。いずれにしても、非常に高齢化現象が進んでおりますので、そうした課題が多いように思います。

【記者】

 全然話が変わるんですが、来年秋のJRの直流化をにらんで、いろいろ嶺南のまちづくりに向けての支援策ということで、これは多分、庁内の支援チームのトップになっている副知事に聞いたほうがいいのかもしれませんが、先日、敦賀で意見交換会をやって、これ以外にも何回か検討会をやってきたりしているんですが、その中でもハードよりソフトという声もいっぱい出ているみたいなんですけれども、県として、今の敦賀のまちづくりの現状をどういうふうに分析、認識されているのかというのと、その支援チームとして、どういうふうに今後方向性を打ち出していくかと、その辺をお聞きしたいのと、新年度予算で、どんな形で事業化していくのか、何かお考えがありましたら、併せてお聞きしたいと思います。

【飯島副知事】

 12月22日に敦賀で支援チームを開かせてもらいまして、そのときに敦賀市の商店街振興組合連合会、それから、敦賀のJCの方々など、地元で熱心にまちづくりに取り組んでおられる方々の意見をお聞きいたしました。皆さん、共通しておっしゃるのは、先ほどご質問にありましたとおり、ハードよりもソフトが重要であると。全く新しい施設というか、そういうハードを整備するという発想ではなくて、ソフトとか、知恵を絞って関西などから誘客を図るということが大事だというご意見をいただきました。

 これは、私どももそうですし、参加された皆さんもそうなんですけども、敦賀を中心とした地域というのは、大変優れた観光資源にものすごく恵まれていると思います。気比神宮もありますし、それから欧亜国際連絡列車とかいう歴史もあります。水戸天狗党の歴史もございます。それから、先般ラムサール条約にも登録された三方五湖もあるわけでございまして、そういう観光資源の宝庫なわけです。こういった、今あるものを大切に、知恵と夢で、そういうソフトで勝負しなきゃいかんということが参加者の認識でもありますし、それは私たちも同感だというふうに思いました。

 具体的な参加者からのご提案は、例えば、金ケ崎の緑地とか、あるいは金ケ崎周辺の地域資源、縁結びの神様とか名水とかいろいろあるみたいですけども、そういった地域資源の活用策とか、それから駅前の活性化策として、関西の学生のアイデアで駅前の振興策が図れないのかといったそういうご意見をいただきました。いろいろそういうご意見、皆さんから承りましたので、これからさらに敦賀市や関係の団体ともよく相談いたしまして、事業の具体化を図っていきたいと思います。

 ハードというよりは、むしろ夢や知恵、そういうソフト、それで関西などからお客様、交流人口を継続的に敦賀をはじめ県内にお呼びするという、そういうシステムづくり、仕組みづくりが大切であると、そういう認識で事業の具体化などに取り組んでいきたいというふうに考えております。

【知事】

 歴史的に見ますと、大体、福井駅、県都の駅前とか、こうした観光、まちづくりをどうするかというのはいろいろ議論されているわけです。それで、今回、高架化あるいは新幹線の見通しが基本的には方向が見えたということになりますと、大体、次は敦賀というのが、何か普通、循環としてこれまで見える動きなんです。ただ敦賀については、これまで、まちづくりの動きなり、地元の皆さんの意識といいますか、こういうものが福井に比べると仕上がりがどうかというのがありますが、必ずしも十分じゃないかなということですから、それの盛り上げといいますか、それが大事です。そして、そのときにちょうど今、ハード面では直流化というような問題が一方で起こっているということであります。絶好のチャンスだと思いますので、福井に負けないように、また福井以上のことをみんなで努力してほしいというふうに私は思っておりまして、特に今、副知事も言いましたが、敦賀の駅部、そして、港という貴重な動線があるわけですので、そこを重視したいろんな、これは多少ハード面のものもありますよね。

 それから、いろんな食べ物でありますとか、いろんなお祭りとか、ソフト面ですね、こういうものを工夫する、まちの人の努力といいますか、我々が一緒になって応援すると。こういうことが重要かなと思うんですね。

 そして、今回、直流化ということでありますので、すぐ近くに長浜という非常にいい参考モデルがあるわけですので、長浜に負けないようにといいますか、そういう負けない資源もあると思いますから、そこを何とかみんなで頑張っていくと、本当にいいまちができると私は思っております。

【記者】

 追加してお聞きしますけど、今、知事が言った港の動線というお話がありましたけど、この間の意見交換会でも、あそこのJRの貨物、今は使っていないですけど、敦賀港線を活用したらどうかという意見も出ていたみたいなんですけれども、県として、今の時点で何か具体的なイメージをお持ちになっていたりとかということはありますか。

【知事】

 これも雑談になってしまいますけど、ここから雑談になります。どうなんですかね。何か目に見えるものですね。昔の写真を見ますと、本当に敦賀のまちはきれいですね。ほれぼれするような景色が見えるんですが、今は残念ながらそういうたたずまいが必ずしもない部分もありますので、何とかその辺を工夫できないかなと。駅舎が一部できておりますが、ちょっと孤立しておりますし、それから、レンガ倉庫もまだ十分使い切れていないですし、耐震上の問題もあるように報道されておりますが、そういうものですね。

 食べ物は、今、ラーメン……。

【飯島副知事】

 ラーメンプロジェクトですか。

【知事】

 ラーメンがいいのか。「今昔物語」に「芋がゆ」ってあるんですね。芥川龍之介の小説にもありますけれども、あの芋がゆの舞台というのは敦賀だと私は思うんですが、芋がゆというのは、今つくるとどんなものができるんですかね、あれ。どういう味なのか、ちょっとそんなことなんか、中で議論しておりましたが、どういう食べ物になるのか。どんなんですかね。

【記者】

 昔、ちょっと前までは敦賀市内に1軒あったんですよね。

【知事】

 芋がゆ?

【記者】

 つくっていたのが。

【知事】

 ああ、そう。あれは、材料は何ですかね。

【記者】

 いや、よくは知らないです。

【知事】

 長芋ですか、ジネンジョですか。

【記者】

 ジネンジョでしょう。

【知事】

 里芋ではないね。ジネンジョというと大変やね、あれ。

【記者】

 だから量はたくさんつくれないんです。

【知事】

 あれによると、山のように一晩で積み上げたというんですから、かなりあったんやと思うな、あの辺に。

【記者】

 昔はですね。10年ぐらい前から、また敦賀市内であったみたいです、復活させて。

【知事】

 味は難しいんですか。

【記者】

 やっぱり、たくさん食べる、注文されるものじゃないでしょう。ただ、宣伝の仕方もあるでしょうから、ああいうのって結構、そういう関西とかには受けるんですね、ああいう健康志向が。

【知事】

 あそこに流れている五位川というのは、引き連れられていった、芋がゆを満腹して食べたいという、あの五位から来ているんですかね。「今昔物語」には五位と書いてあるね。

【記者】

 一般の人は、やっぱり芥川龍之介のほうの小説で、芋がゆというのはなじみがあるぐらいじゃないですか。

【知事】

 キツネも出てきますけれど。

【記者】

 えらい詳しい……。

【知事】

 「今昔物語」をすっと読むと、5分ぐらいで読めますから、そう書いてあるということですけど、いろいろ雑談になりましたが、いろんな工夫で、海産物はおいしいわけですし、何とでもできるというふうに思うんですけどね。

【記者】

 ただ、ソフトが充実しても、駅舎が何ともならないものね、あれ。

【知事】

 駅舎ね。

【記者】

 関西からお客さんを、今年はやりましたよね、何か。その後、これは裏駅ですかと言われたというのが。やっぱりハードも、ある程度は、駅舎ぐらいは整備しないと話にならないような気がしますね。

【記者】

 話は変わるんですけれども、新年度予算で知事なんかはご要望を受けてると思うんですけど、高経年化とサイクルの交付金が創設されて、福井県にはおそらく17億円ぐらい交付されるであろうということはもう間違いないと思うんですけども、その使い道ですね、知事として要望されてたということも踏まえて、どうお考えになっていらっしゃるかというのと、市町村のほうからは、拠点化うんぬんよりは地元の振興にという要望なんかも受けられていると思うんですけど、そのあたり、どうお考えになっているかというか、どう配慮していくのかということについて、お考えを聞かせていただければと思います。

【知事】

 原子力発電所の立地地域共生交付金を主に言っておられるんだと思いますが、これは、エネルギー研究開発拠点化計画の推進に幅広く活用する方向かなというように思います。これからはできるだけ幅広く、地域なり福井県全体にパワーアップができるような使い方をしないといけないと思いますね。そういう方向、計画の考え方もそうですので。

【記者】

 立地の市町協議会とかのほうは、やっぱり高経年化のそういうさまざまな負担とか、ああいうサイクルのもそうでしょうけど、そういうものを強いられているというか、そういういろんな負担、いろんな対応を迫られているのは、やっぱり立地地域であり、立地市町である。だから、そういう部分については、立地地域というか、立地市町の振興に役立つような使い方を検討してくださいという要望だと……。

【知事】

 何かいいアイデアとか、効果的なものがあればあれですが、だんだんこれからは幅広く使って、地域にも底上げができるといいますか、長期的に発展できるという、そういう方向が基本的にあると思いますけどね。そういう適当なものがあればいいかと思いますが。大体そういうものは、かなりウエート的には少なくなっている状況かなと思ってはおるんですけどね。これから、まだ、もう少しいろいろ検討したり、予算も含めて、まだ議論を始めつつまで行かないですね、「つ」ぐらいですので。

【記者】

 敦賀の処分場問題にちょっと戻りますが、よろしいですか。

 環境保全対策委員会で、4つの対策案のうち、最も初期投資が少ない自然浄化案を中心とした、全量撤去せずに、現在の場所で管理していくという方向が現在のところ最も有力で、この案に絞られていくと思うんですが、結局、その案だと、ランニングコストが半永久的にかかると思われるんですが、知事はその4つの案のうち、現在、自然浄化案に近い案に絞られつつある解決策、どのように思われているか、見解を聞きたいんですけど。

【知事】

 それは、ハード面、いわゆるメンテナンス面を含めて、専門的に議論してもらっていますし、全国の産業廃棄物、まあ、一般廃棄物も一部あるかもしれませんが、含めて、いろんな先行的な事例といいますか、そういうものを見た上でご議論願っておりますので、そういう委員の皆さんのご意見を聞いて、我々としては判断するということになるかと思います。

 もちろん、どういう施設であれ、維持管理がゼロというものはありませんので、物事を移しても、そこでやはり維持をせんといかんわけですので、相対比較でコストの問題、それから将来的な安全の問題を考えてやらざるを得ないのではないかと思っております。

【記者】

 先ほど知事は、こういった案件を国が責任を持ってなすべきだと思うという発言が……。

【知事】

 財源の問題ですね。

【記者】

 これは、例えば6年間黙認されていたんですね。県が責任を持ってやるべきだという、敦賀市民の声もあるんですが。

【知事】

 財源の話を申し上げたんです。財源措置。全国にもこういう事例が、もっと後から生じたものもありまして、まだ環境省と十分議論をしていないものが幾つか残っているわけですから、そういう基本的な財源については、その地域だけで生ずる問題じゃありませんので、それはどこかのごみがこちらに、どこどこに来ていると。みんなのそういう廃棄物的なものをどう国としてやっていくかということは、環境省として責任もあり、また、判断を加える立場にあるものだと思います。

【記者】

 ごみ問題に絡んで、要は三位一体の改革で、来年度新規分が廃止されるということで、それの絡みで、岐阜とか三重県なんかも、地元などの報道によると断念したというのが伝えられているんですけれども、仮の話なのかもしれないですけど、覚悟の話として、県単でも抜本対策をやっていく覚悟があるのかどうかということを、ちょっと心構えをお伺いしたいんですけども。

【知事】

 これは、国の補助制度がないということになりますと、借入金、そして交付税制度というのが普通の制度だと思いますので、他の地域についても、そういう要請を普通すると思います。まだ聞いておりませんが。そういう制度なんです。補助金がなくなって、地方の財源として処理しろということになりますと、地方全体、これ、どこでも起こること、あり得ることですから、それをいかに財源措置をと。すると、借入金、あるいはそれに基づく究極の財源は地方交付税など、一部一般財源もあるかもしれませんが、そういうことになると思います。

【記者】

 いわゆる総務省管轄の交付税措置……。

【知事】

 交付税というのは、便宜、財務省あるいは総務省が所管しておりますが、我々の本来固有の地方税を、便宜、まとめて国が取っておるというだけですから。地方の財源なんです。それを使うことが常識的だろうということを言いたかっただけなんです。

 災害なども同じなんです。雪害なども、福井県にも起こりますが、「それはおたくの税金でやればいい」、そうじゃなくて、福井県や山形でも雪は降る。九州は降らないかもしれないけども土砂崩れがあるとか、そういうことで、それぞれその地域で交付税などを利用していくということが今の仕組みだなと思いますので、その地方だけの税金だけでそんなことができるものではないと思います。

【記者】

 財源のお話はそうなんですけども……。

【知事】

 それはお金がないからできないというものではなくて、やらなあかんことですから。

【記者】

 仮にこのままの流れでいきますと、先ほど知事もおっしゃられたように、年度内には手続をある程度、こちらでできる手続を全部済ませると。多分、従来どおり、来年度初めの適用を受けたいという立場は多分従来どおりだと思うんですけども。

【知事】

 そうですね。年度内にできるだけ終わりたいと思います。

【記者】

 今後、今、各調査委員会とかで抜本対策の方法が決まって、費用負担の問題もクリアされて、責任の所在も明らかになった段階で、それで対策にかかると思うんですけど、そのときまた改めて責任というものをおとりになられるという、あるいは何らかの処分なりされていく予定というのは、まあ、そのときにならないとわからないでしょうけれども。

【知事】

 今回のそれは、それが目的ではなくて、事実関係を明瞭にした上で、それを前提に財源措置を国が考えるというための委員会でありますので。主な目的は、どういう対応方針をとって、その間の経緯を明らかにして、その上で財源措置をとるということでありますので、いろいろな当時の対策に対する処分などは既に行っているわけでありますので、そういうことを前提にしながらそういう問題に取り組むということです。

【記者】

 問題として出てくるのは、今回どういう結論が出るか、その責任問題はどういう結論が出るかわからないにしても、同じことが二度とあってはいけないわけで、県庁の中に重い教訓を残さなきゃいけないと思うんですけども、その教訓をいかに残すのかというところで、やはりその辺をクリアに各県職員一人一人に明確に打ち出す必要があるんじゃないかと思うんですけども。

【知事】

 それはいろいろ、そういう問題については、これまでも反省を加えておりますし、また、今回、報告書の出た段階で、ご意見をいろいろ検証しながら、これからの対応、また廃棄物の問題というのはこれからも起こることでありますので、どんなことがあったときにも、絶えず県民の皆さんのほうに目を向けて、しっかり仕事をするというのも大事なことでありますので、そういうことが必要なことだと思っております。

【司会】

 よろしいでしょうか。

 では、最後に。

【記者】

 今年じゃないと聞けないことかなと思うんですが、この1年を振り返ってということに関連して、先ほども、北陸新幹線とか拠点化計画とか、各論の話というのはいろいろとお伺いしたんですけれども、総括的に振り返って、知事にとってこの1年がどうだったかとか、あと、県にとってこの1年はどうだったかというのは、なかなかまとめ切れないかもしれないんですけど、ある程度の部分、振り返っていただければと。

【知事】

 いろいろな経済状況も、福井県としては上向きをしておりますし、いろいろな個別のプロジェクトも、今申し上げましたように、方向が出て、よりといいますか、本県の将来に関わる重要な、そしていろんな個別の地域なり個人なり団体なり、いろんな分野の動きが活発化してきた年かな、動きが出てきたなというふうに思っておりまして、これは、我々、マニフェストとか、あるいは県の政治といいますか、行政だけのことではありませんが、みんながそんな気持ちになってもらって、動きが出てきたというふうに私は感じております。したがって、この動きをさらに大きくしていくといいますか、広げていくということかと思います。これは多少、物の分野によって差がありますので、観光などはまだまだこれからやらなければならないとか、いろんなこともありますし、文化やスポーツはどうなんだとか、教育はどうなるとか、いろんなことがありますが、そういう動きは出てきておりますから。

 私もちょうど、先ほど申し上げましたように、折り返しをもう過ぎつつありますけれども、そういうことで、新年はまたお正月明けに申し上げないけませんけども、そういう成果を、今年は大体出ましたので、新年に向けて、いろいろまた考えながら進めたいというのが実感であります。

 よろしゅうございますか。

【司会】

 よろしいですか。

 それでは、これで終わります。

―― 了 ――

 

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