知事記者会見の概要(平成29年12月28日(木))

最終更新日 2017年12月29日ページID 038020

印刷
平成29年12月28日(木曜日)
10:30~11:30
県庁 特別会議室

H29.12.28知事写真
 

 

 

 

 

 

 

 

【知事】

仕事納めの今日が、今年最後の記者会見になると思いますので、本年を振り返っての所感を申し上げます。

 今年は北陸新幹線の大阪までの全ルートの決定が3月までに行われ、中部縦貫自動車道の大野までの延伸が7月になされ、また、「いちほまれ」の発表、さらには原子力・エネルギー政策、国体・障スポなど、さまざまな動きがあり、県勢のさらなる発展に向けて成果が着実に見えた1年ではなかったかなと思います。

 これら北陸新幹線や中部縦貫自動車道、原子力・エネルギー政策、お米の新しい品種の発表、国体・障スポなどは、全て福井県にとりましては半世紀に1回ぐらい起こる事柄、つまり50年ぶりぐらいの単位のプロジェクトであったりイベントであったのだと思います。非常に意味もありますし、成果もまたこれから50年あるいは100年に及ぶことですので、そういった意義があると思っています。

 このほか、いろいろなことがございましたが、その中からいくつか申し上げます。

 まず、北陸新幹線の全ルートの決定については、3月に敦賀から先、京都、大阪までの全てのルートが決定しました。敦賀までについては、5年後、平成34年度末の開業に向けまして、現在、福井市北部、九頭竜川、足羽川、竹田川、日野川の橋梁工事も目に見える形になりましたし、また、駅舎のデザインもこの年末までに4駅それぞれに3つの案が出てまいりましたので、年が明けて年度末までにはこの中から選ばれることになるかと思います。

 それぞれいろいろなデザインがありますが、多様な中にも福井県として共通性のあるものがうまく表示されることを各市の皆さんとよく相談したいと思います。

 次に、中部縦貫自動車道永平寺大野道路全線開通ですが、7月に永平寺大野道路が全線開通し、県内の主な都市が1本の高速道路で結ばれたわけです。利用されている県民の方々の話を聞きますと、それぞれの町が非常に近くなった、嶺南、嶺北、いろいろな行き来がありますけれども、早くなったという声をいただいています。大野市和泉地区において、残る県内区間の大野油坂道路の整備促進大会を行いましたが、和泉地区でこういったことが行えるということは、大野までの交通が便利になったということかなと、大会を運営していて実感したところです。

 若狭さとうみハイウェイ(舞鶴若狭自動車道)も、1日当たりの平均交通量が、開通1年目の6,500台に比べますと、3年がたちまして約6%増え7,000台近くになっているわけです。3月には敦賀南スマートインターチェンジも開通するなど、県内全体が結ばれ、早くなり、便利になっているということです。

 次に、原子力・エネルギー政策です。これも40年、50年のいろいろな議論の中で節目となる事柄がございました。

 まず、再稼働に関連しまして、高浜3、4号機が昨年3月に大津地裁の仮処分により運転停止をしていましたが、本年3月に大阪高裁が仮処分を取り消したため、4号機は6月から、3号機は7月から営業運転を再開し、現在まで安定した運転が続いています。大飯3、4号機については、先月27日に再稼働に同意する旨を表明し、現在さまざまな審査などが続いているところです。

 さらに大きな課題としては、「もんじゅ」の問題がございました。これも何十年来の議論なのですが、先月22日にもんじゅ関連協議会を開き、今後の政府のいろいろな対応を見きわめた上で、「もんじゅ」の廃止措置の手続を進めることについて、地元敦賀市とともに、また、議会のいろいろな議論も聞きながら了解をしたわけです。今月5日には、廃止措置協定を原子力機構と締結しています。

 県としては、このスケジュールのさまざまな節目で国から説明も受け、我々の意見も申し上げて、結果を出すということで、廃止措置連絡協議会などの場も新しく設けているところです。

 一方大飯1、2号機については、今月22日に関西電力から廃炉の表明があり、県としては、安全管理体制の充実強化、解体廃棄物の処分場確保などを求めたところであり、特に原子力についてはこれから何十年もかかるものが多いわけですので、しっかりとした対応をしていきたいと思います。

 なお、一昨日は、国の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で、こうした問題に対し、今が政府として確固とした方針を出す正念場であること、こういったことが十分できていない点について地元としては非常に不満であるということを申し上げたところです。

 次に、50年ぶりに来年開かれます国体・障スポの関係ですが、愛媛国体で天皇杯7位、皇后杯8位という成績、また、障害者スポーツ大会でもメダル23個を獲得し、目標を上回る成果を上げたところです。もう1年を切っていますが、最終調整や戦力強化に全力を挙げてまいります。

 これに関連し、スポーツ面ではバドミントンの山口茜選手が、さまざまな世界大会で好成績を上げると同時に、今月17日には、ドバイで開かれた「スーパーシリーズファイナル」において、日本人として2人目の優勝を果たしました。

 また、9月9日に国体のプレ大会として県営陸上競技場で開催したインターカレッジにおいて、桐生祥秀選手が男子100mで9秒98という日本人として初めて10秒の壁を破る記録を出したこともございましたし、福井商業高校のチアリーダー部「JETS」も3月に全米大会で5連覇をなし遂げているところです。

 年明けにまた申し上げますが、50年ぶりの国体、また幕末明治150年の節目の年、そして、平成最後の年になりますので、そういったものを踏まえながらさまざまな対応をしていきたいと思います。

 関連して文化面の話をしますと、福井県出身の直木賞作家である藤田宜永さん、また、詩人の荒川洋治さんがそれぞれ第51回吉川英治文学賞、第8回鮎川信夫賞を受賞しています。

 また、暗算十段の合格やバレーボールのA級審判員合格、越前和紙の伝統工芸士認定など、女性の活躍も目立ちました。

 50年ぶりという話をいろいろしましたが、もう1つ、「いちほまれ」について、いよいよ今年9月から試験販売をスタートしました。首都圏と県内を中心に営業を行っており、結果として日本を代表するトップブランドに育てる地盤をつくることができたと思います。

 このほか、「越前がに極」の品質確保、あるいは「上庄さといも」や「若狭小浜小鯛ささ漬け」の地理的表示保護制度(GI)の登録、「福地鶏」の卵の販売なども行われました。「福地鶏」については、新年度になりますとお肉を販売していくことになります。

 以上が、大体、50年オーダーの話になるかと思います。

 このほか、企業誘致関係については、今年の実績として、新増設を合わせて36件、投資額713億円、新規雇用予定者数920人ということでありまして、平成23年の企業立地推進戦略本部設置以来最も多い結果となりました。今後も、若者や女性に人気の高い本社機能やIT、食品関連など、多様な業種の企業へのアプローチをより強化していきたいと思います。

 観光については、3月に「JR今庄駅舎」が観光機能を新たに設けリニューアルオープンし、また、日本海の絶景を見ながらガレット料理を楽しむレストランのオープン、越前市の「紙の文化博物館」のリニューアル、越前古窯博物館(越前町)のオープンなどがありましたし、石川県、岐阜県と連携した「白山開山1300年記念事業」も行いました。 敦賀市には「ダイヤモンド・プリンセス」が2回にわたって寄港しましたし、香港やシンガポールでの食文化提案会などの売り込みなども行いました。

 さらには、日本遺産として新たに、敦賀市や南越前町などの「北前船寄港地・船主集落」と、越前焼を含む「六古窯」が認定されました。また、越前市の「越前鳥の子紙」、坂井市三国町の「瀧谷寺伽藍」、美浜町の「興道寺廃寺跡」の国指定文化財がなされたところです。

 県庁の付近では、3月に「福の井」の再整備、10月に「山里口御門」の概成も行われています。

 7月から始めました福井鉄道福武線の市役所前電停の改良工事が完了し、今月11日から供用も開始しています。これで全ての駅がバリアフリー化されました。また、福井鉄道、えちぜん鉄道のいろいろな連携が、全国のコンテストなどでも評価を受けているところです。年が明けますと、3月にダイヤを改正したり、駅の名前を見直すような議論もあると思います。

 ふるさと納税、地方創生、大都市との関係がございますが、ふるさと納税についてはこの数年さまざまな課題がありましたが、本県を含む全国の自治体が発起人となりまして、「ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合」をつくりました。74の自治体が参加し、シンポジウムなども開き、ふるさと納税の健全化、一層の普及を進めていきたいと思います。

 先ほど申し上げました、県営陸上競技場で桐生選手が、9秒98という日本人として初めて10秒の壁を破った件ですが、県としては関係者といろいろ相談した上で、9.98という記録が皆さんの記憶として残り、また、その場所がすばらしい場所として認識されるように何か検討したいと思いますし、この競技場も、「9.98スタジアム」といった愛称を検討していきたいと思っています。今後も県民の皆さんにより一層この競技場に親しみと交流を持っていただくとともに、日本初の男子100メートル9秒台記録達成の地、福井を全国にPRし、好記録が出る幸運な競技場として、いろいろな大会や合宿の誘致にも努めていきたいと思います。

 いろいろなことを申し上げたいのですが、私からは以上のことを申し上げて、報告とします。

 

~質疑~

 

【記者】

 「9.98スタジアム」の愛称を検討したいということですが、具体的にいつから検討されるのですか。

 

【知事】

 とりあえず今日、そのことだけ申し上げます。スタジアムのデザインとか造形、写真を撮ったりする所など、いろいろ検討が要るでしょうしね。

 

【記者】

 一年を振り返って漢字一文字であらわすと何ですか。

 

【知事】

 いろいろなことがありました。何十年ぶりのものが節目として決まったり、方向が出たということで、大体半世紀に一度の事柄、本来の意味のイベントが起こったということかもしれません。これをさらに次の50年の歴史につなげていくというのでしょうか、未来というと大げさですけれども、そういった年ではなかったかと思います。

 

【記者】

 今の質問については、漢字で「未来」ということでいいですか。

 

【知事】

 あまりそういった趣味はないものですから。やはり大きな波があります。50年ぶりの波がぐるっと水平線を横切ったような。何の波というのか知りませんが。超大波ですね。スーパーグレートウエーブです。

 

【記者】

 「9.98スタジアム」について、知事の中で今現在は「9.98スタジアム」が名称としては適当と考えているということですか。

 

【知事】

 そういった名前かなと思います。

 

【記者】

 愛称だけでなくて、デザインについても検討するのですか。

 

【知事】

 福井陸上競技協会や県体育協会にもいろいろと考えがあると思います。スタジアムの正面などにそういったイメージが出るようにしないといけないでしょうね。

 

【記者】

 モニュメントをつくりたいということですか。

 

【知事】

 モニュメントではなくて、スタジアムに対する壁面などのデザインになると思います。

 

【記者】

 いつごろまでにそういったものをつくりたいのですか。

 

【知事】

 年明けてからいろいろと決めていかないといけないでしょう。

 

【記者】

 「9.98スタジアム」の件で、壁面のデザインというのは改修するというイメージですか。

 

【知事】

 改修するほどではないです。

 

【記者】

 「9.98スタジアム」という看板を設置するというイメージですか。

 

【知事】

 どのようなものになるか、もう少し考えます。

 

【記者】

 以前、モニュメントを設置したいという話があって、今後検討するという話はその後どうなったのでしょうか。

 

【知事】

 それがそのようになるのではないかと思います。

 

【記者】

 愛称とセットでということでいいですか。

 

【知事】

 はい。

 

【記者】

 「9.98」のことで、名前が決まっているわけではないのですよね。

 

【知事】

 今、私が申し上げただけです。

 

【記者】

 これは誰が決めるのですか。例えば公募して決めていくのか、知事がこうだと思ったらこうなるのか、どういう過程があるのですか。

 

【知事】

 私はこうと思っているのですが、いろいろ、最終的にセットしないといけないでしょう。

 

【記者】

 当然来年の秋には国体がありますので、その国体が開会する前までには愛称も決定しているのですか。

 

【知事】

 そうですね。だから、「9.98」にしたいという言葉でいいかと思います。わかりやすく言えば「9.98スタジアム」。名前はほかにもいろいろあると思います。

 

【記者】

 今回、スポーツ面、文化面でいろいろな方が賞をとられたという話に関連して、年末に漫才の大会で、おおい町出身の村本さんという人がメンバーを務めるウーマンラッシュアワーが大賞をとった話はご存じですか。

 

【知事】

 知っています。

 

【記者】

 その話で、原発の話をネタにして、電気はどこに行くのだ、原発でつくった電気はどこに行くのだと言って笑いをとったりされましたが、もし漫才のあのネタを見られたのなら、感想があればなと思ったのですが。

 

【知事】

 特に感想はないです。東京に行きますとよく「あれは福井の人ですね」ということを聞きます。わりと政治的なネタが多いのでしょうか。

 

【記者】

 最終的には国民の無関心さが一番の問題なのだという問題提起をしています。

 

【知事】

 そういったいいことをいろいろな手段で若い人たちに言っていただくというのはいいことだと思います。

 

【記者】

 原子力について、先日、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で議論のあった話で、年度内に向けてまとめに入っている中、2050年も含めて議論をという話も出ていたかと思います。知事としてはどのような内容の改定をすべきだと思っていますか。

 

【知事】

 中身の具体的なことはこれからだと思いますが、いずれにしても物事から逃げて通れない事態になっているから、我々としても相変わらず何となく物事が進んでいくということは非常に困るわけですし、不満ですので、そこをきつく申し上げました。ちゃんとした報告書の内容にしてもらいたいし、私なりにしたいと思っているのです。

 

【記者】

 今年の振り返りで、50年、100年という大きな節目だったという話があって、そのエネルギー基本計画も3年ごとに改定されますけれども、言ってみれば原子力がどうなっていくか大きい節目だと思います。その点、その方向性によって福井県という立地にとっての意味するところもかなり大きくなってくると思うのですが、県としてどうしてほしいですか。

 

【知事】

 我々は地元ですから、私としては、福井県がいろいろな問題を抱えているという意味で委員として発言していますが、一方で、全国の立地自治体の意向も思いながら話していますので、そこを各委員あるいは関係者にわかってほしいということを一昨日は冒頭に申し上げたのです。

 それぞれの委員さんもいろいろなことを言います。新エネ、省エネだとか、あるいは熱エネルギーだとか、あるいは外国がどうだとか、いろいろなことを言います。最初は原子力の問題を思っているように聞こえるのだけれども、そこへの近づき方が、ぐるぐる回ってみたり、ちょっと近づいて戻ったり、いろいろな様子が見られますので、ここは今回みんなで真剣に向かって解決しないといけないということを申し上げました。

 

【記者】

 原子力に関して、先日の分科会で新増設の話も少しあったような記事を拝見したのですが、それについて知事のスタンス、議論の当日の感触、今後こんな議論になっていきそうといった、何か所感をお聞きしたいです。

 

【知事】

 新増設については、前の計画ではおっしゃる人はそんなにいませんでしたが、一昨日の委員会では、5人ぐらいいたでしょうか、増えてきているような感じを受けました。ただし、私としては地元としていろいろな問題を総合的に考えなければいけませんので、新増設がいいのか悪いのか、そういった議論に今立ち入っているわけではないということです。

 

【記者】

 静観しているということですか。

 

【知事】

 静観というか、まずいろいろな課題を一つ一つ、例えば、再稼働や40年延長、中間貯蔵、「もんじゅ」をどうするとか、そして、外国との関係をどうするか、安全保障をどうするか、科学的な説明はいかになされるべきかとか、そういった、なす、なさざるところをしっかり議論して、詰めてほしいという話をしているということです。

 

【記者】

 そこに行くまでにもう少し時間がかかるということですか。

 

【知事】

 時間をかけて、議論を精力的にやらないといけないと思っています。

 

【記者】

 「もんじゅ」に関わる地域振興の要請の中で、概算要求でもなかった自立発展枠の2億円の増額について文部科学省から回答があったと思います。文部科学省が誠意を見せたのかなと思っているのですが、知事の所感を伺えればと思います。

 

【知事】

 お金だけの問題ではないですが、大いに誠意を見せてくれないと困るわけです。

 

【記者】

 増額されたのはよかったのですけれども、今度はどう配分するかということが僕らの注目点ではあります。

 

【知事】

 あまりお金の配分だけに我々は関心を持っていません。それは大勢の中の1つだと思いますけれども。お金のことだけですべての問題が解決するわけでは決してありませんので。

 

【記者】

 十何項目にわたり要請したと思うのですが、全体的な感想は。

 

【知事】

 長期的にはエネルギー研究開発拠点化計画をいかに地域として発展でき、また、嶺南が原子力それから環境問題を解決できているという地域にならないといけないと思いますので、お金もそういったものに使う必要があると思います。

 

【記者】

 今、福井型森林環境税ということで、核燃料税から2億5,000万円ほどが使われていると思いますが、国税として森林環境税が出てくるとこれはどうなるのかなと純粋に思います。国税としての森林環境税の福井県分の収入見通しと、福井県型の森林環境税がどうなるかという見通しがあれば教えてほしいです。

 

【知事】

 森林環境税はかなりの部分が市町へいくのです。全国で600億円ですけれども福井県全体にはその1%の6億円分ぐらいです。その9割方は市町にいって、県は5、6千万円といったところです。ただ、市町も個別にお金を使うと脈絡がとれないだろうから、隣の町とどのようにやるのがよいか協議するといったことが起こるのではないかと思います。

 

【記者】

 その場合、今、県費として使っている2億5,000万円は大体そのまま継続して使っていったほうがいいということでしょうか。

 

【知事】

 見かけはそう見えますね。予算の中で議論しないといけないと思います。いずれにしても、林業にはたくさんお金を使っていますから。

 

【記者】

 リゾート新線の建設基金に関して、知事は、年内に結論を得たいと言っていたと思いますが、昨日、嶺南の自治体から要望があり、年明け以降になりそうだという話で、あらためて知事に、どのように使ったらいいのか考えさせてくださいと伝えたということでした。

 

【知事】

 リゾート新線といいますか、琵琶湖若狭湾快速鉄道への財源として、県は50億円、嶺南の市町は30億円、何十年間か積んできましたけれども、幸い北陸新幹線が嶺南、若狭を通ることができるという結果が出ましたので、その使い道の目的は基本的にはなくなったわけです。一方で新幹線の負担が非常に大きいわけですので、そういったことを見ながら、皆さんが積んできたその気持ちも踏まえなくてはいけません。かつ、このお金は県民の負担でありますし、嶺北の方々の思いもいろいろありましょうから、いろいろな方の意見を聞いて、嶺南としてはできるだけ地元に使うべきだろうという意見も受けながらになると思います。年末までにはそういった程度になっているということです。ただ、貯金はしっかり残っていますので、大事にしないといけないと思います。

 

【記者】

 大体年度末に「高速交通開通・アクションプログラム」の若狭版ができると思うのですが、それをめどに使い道、方向性も定まると考えればいいですか。

 

【山田副知事】

 必ずしもそのタイミングではないかもしれません。先日も、嶺南の首長から長い目でみてという話がありました。

 

【知事】

 ターゲットや使い方がはっきりしないと大事なお金が無駄になりますから。どこに重点を置くかということがあります。

 

【記者】

 来年度の財政投融資計画で、圏央道などの大都市圏の環状道路の整備加速に財政投融資が1.5兆円盛り込まれまして、そういった整備を加速しようということのようです。このことについて、知事の考えを伺いたいです。

 

【知事】

 東京にあれだけたくさん人が集中し、いろいろな問題が起きていると、ここにお金を使わないといけないなという気持ちになるのかもしれませんけれども、やはり日本の国土全体を見ないと日本の国は立ち行かないと思います。国の安全の問題とか、あるいはさまざまなエネルギーとか、農業とか、関東だけでは何もできないわけです。そこをよくわきまえて、例えば新幹線の2.1兆円は大きな日本の国土軸です。日本海側と太平洋を分けながら、いざというときには分担しないといけませんし、今の新幹線もこれまでに50年ぐらい、それこそ50年の節目ですが、いろいろな事柄も起こり始めていますから、北陸新幹線を急がないと何かあったときに大変だと思います。

 そういったことですので、東京だけで考えてはいけないということだと思います。そういった気持ちになるのかもしれませんが、東京や大都市にいる人は地方にも目を向けて、地方に足を向けていただかなければいけないということです。春夏秋冬いろいろな季節に、冬はどんな様子なのか、原子力はどんな様子であるのかなどを見ないでしゃべっていると全然意味がないと思います。

 

【記者】

 先ほど知事から新幹線の2.1兆円の話もあったのですけれども。

 

【知事】

 これは財政投融資も含めて早く地方にもそういった金を投入して、新幹線の財源論、机上という言葉があまり適当かどうか知りませんが、机上でできることですから急いで、そして、アセスメントとか測量をやって方針を出してしまうということが大事だと思います。

 

―― 了 ――

アンケート
ウェブサイトの品質向上のため、このページのご感想をお聞かせください。

より詳しくご感想をいただける場合は、kouhoukoucho@pref.fukui.lg.jpまでメールでお送りください。

お問い合わせ先

知事公室広報広聴課

電話番号:0776-20-0220 ファックス:0776-20-0621メール:kouhoukoucho@pref.fukui.lg.jp

福井市大手3丁目17-1(地図・アクセス)
受付時間 月曜日から金曜日 8時30分から17時15分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)