知事記者会見の概要(平成18年2月17日(金))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002764

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平成18年2月17日(金)
15:00~15:20
県庁 特別会議室

記者会見

 

 

【司会】

 

 

 

 それでは、定刻になりましたので、ただ今から知事から発表事項がありますので、よろしくお願いいたします。

【知事】

 ほかの話とご一緒に申し上げたほうがよろしいかもしれませんが、別の事柄かと思いまして今日はお時間をいただきました。

 福井県ではこのたび、福井県にゆかりの深い思想家といいますか美術家でもありました岡倉天心先生が英文で著されました「茶の本」、それから併せて「日本の目覚め」といいますか「日本の覚醒」、それから「東洋の理想」の初版本を入手いたしましたのでご紹介をします。

 このうち「茶の本」につきましては、岡倉天心がニューヨークで出版して今年でちょうど100周年ということでありますので、この機会に天心の偉業について県民の皆さんに理解を深めてもらうとともに、特に子どもたちにわかってもらおうと思っております。その魅力を全国的にも広く知っていただきたいと考えておりまして、これに併せて、「茶の本」を含めまして3部作といわれております、いずれも英文で初版本が発行されておりますが、その初版本を入手いたしたものであります。

 特に「茶の本」につきましては、茶道を通じて日本の文化、思想、精神を海外に広く紹介した作品としてよく知られております。初版については、ニューヨークで出版されましたが、その後、ドイツ語、フランス語、スペイン語、スウェーデン語などに訳されておりまして、日本の精神といいますか心といいますか、深い洞察を持って簡明に紹介した作品として世界に広く愛読をされております。

 入手しました3冊の初版本は、2月20日月曜日から県庁1階の県民ホールに特設のコーナーを設けて展示し、その後4月以降は県立美術館におきまして、新しい収蔵品紹介展や天心の常設コーナーで展示をしてまいりたいと考えております。

 また、予算のご説明も月曜日にありますが、「茶の本」出版100周年記念事業というのが予算の中にあるわけでありますが、秋の特別展示、また「茶の本」はかなりいろいろ大人向けの部分もございますので、子ども向けにですね、翻訳、日本語に訳して、福井の子どもたちに理解してもらうという仕事も加えたいと思います。こうした初版本のほかに、天心の彫像、あるいはゆかりの作家による絵画なども展示したいと思っておりますし、また、茶道の皆さんにも御協力いただいていろんな事業も進めたいと思っております。

 なお、ご承知のとおり「東洋の理想」というのは、アジアは一つであるということが書いてある本でありますし、「日本の覚醒」というのは、日本が明治維新後しっかりした国づくりができたのは日本自体の力であるというようなことが書いてある本であります。「茶の本」については、茶道を中心とした日本文化の特色を、西欧に向けて今の言葉で言うと発信、説明をした本というふうに思っております。

 岡倉天心先生の業績は、もう十分ご存知でございますので、改めて申し上げるものはございませんが、天心と福井との関わりについては、両親が福井の方でありまして、共に福井出身であったということですね、それから、小さい頃育てられた乳母については、橋本左内の身内だとも言われており、天心は実際は横浜で生まれておられますが、自筆の履歴書では自分は旧福井藩士であると、ふるさとは福井であるということを絶えず言っており、福井に対する思いは深いものがあるとこのように思います。なお、天心の妹の蝶子さんという方が嫁がれた山田鬼斎という方は彫刻家でありまして、こうした彫刻もいろいろ福井にもあるということであります。

 それから、昭和56年に岡倉天心福井顕彰会が、すでに福井で設けられておりまして、57年の11月には、福井中央公園に天心の銅像が建立をされているということでありますし、毎年9月20日には、岡倉家の菩提寺でございます西超勝寺で天心忌などが営まれていると、こんな状況であります。

 以上簡単ではございますが、ご報告をいたすものであります。

【司会】

 この発表事項に関して、ご質問をお受けしたいと思います。適宜、各社の方からお願いいたします。

【記者】

 入手までの経緯を教えていただきたいんですが。

【知事】

 あちこち探したんですけど、初版本をですね。いろんな、古本、古書のそういう世界もありますし、インターネットの世界もありますし、それから県庁職員でそういうこと、古本に詳しい職員などもいまして、あちこち手配をして探し出したということです。

【記者】

 知事が初版本を見つけるようにと指示を出されたのですか。

【知事】

 はい。

【記者】

 いつですか。

【知事】

 いつだったかな。去年の、100周年の議論がされて、どんなことをプロジェクトとしてですね、する必要があるだろうかという頃からです。去年の半ばぐらいですかね。何度も言いましたので、いつ何回言ったかちょっと忘れました。

【記者】

 実際にどういう形で手に入れられて、費用というのはどれくらいなんでしょうか。

【知事】

 アメリカから入手したんです。

【記者】

 具体的に教えていただけますか。

【美術館長】

 今、知事が言いましたように、去年指示を受けまして、なんとか3部作初版本を探そうということで、古書籍商であるとか、美術商であるとかいろんなところに声をかけてたということでございまして、今年に入りましてから県外の古書籍を中心としてます書店のほうから、外国のほうで3冊が、ばらばらですけれども、見つかったよというようなことで、それをもとにしまして、今回、購入したわけでございまして、3冊でですね、消費税も含めまして、13万1,850円です。ちょっと細かいですけども、こういう価格でございます。

【記者】

 外国でばらばらというのは、3冊それぞれどこで。

【美術館長】

 それはちょっとわかりませんけども、古書籍商のほうがニューヨークのいろんな自分の取引のところをいろいろあたってですね、「茶の本」が一番初めに見つかったわけなんですけども、同じような時期にですね。

【知事】

 複数のルートでいろいろやりまして、インターネット的な世界もありますし、古書店を通じた世界もありますし。

【記者】

 いずれもアメリカで買われたんですか。

【知事】

 アメリカでしょ。

【美術館長】

 そうです、はい。

【記者】

 いつの入手と言えばいいですか。

【美術館長】

 2月10日と記憶してます。

【記者】

 初版本にこだわられたのは。

【知事】

 それは、何でも初めが難しくて大事です。初版、100年前のものがよろしいかと思いまして、書いてある中身が違うわけでありませんが、はい。

【記者】

 記録では、岡倉天心の英語の著作というのは、1902年から6年間にわたって4部出ているんですね。もう1冊「東洋の覚醒」というのがあるんですけども、それは、これからの予定にあるんですか。

【知事】

 どういう本ですか?

【記者】

 「東洋の覚醒」という、これ今「日本の覚醒」というのがあるんですけども、同じ覚醒で「東洋の覚醒」という本があるんですけども、それが一番最初の著作だと思うんですけども。

【知事】

 「東洋の覚醒」、それも探さなあかんね。基本的には「茶の本」をということで、あとまたいろいろ検討いたします。

【記者】

 「茶の本」についてなんですけども、今、子どもさんの翻訳本という話が出たんですけれども、もちろん、日本で今、文庫本だけでも4冊、実は翻訳が出ております。それから、文庫本以外でもだいたい7種類くらいの翻訳が出ておるんですけども、これは、副読本として何か子どもたちのものを作っていくということですか。

【知事】

 そうですね、日本での初めの完訳本は、1929年、昭和4年に岩波文庫がありますので、ちょっと言葉とか分野が難しい部分もありますから、子ども向けに、学校の先生などを中心に教育庁にまたやってもらうということかなあと思うね。

【記者】

 全くあらたに翻訳し直すことですか。

【知事】

 ええ。

【教育長】

 わかりやすい形に。

【記者】

 「五箇条の御誓文」というのを購入されましたよね、そういう形で郷土の偉人の方の記念の物というものをずっと集めておられる、そういう何か狙いというのは、どういうところにあるんですか。

【知事】

 別に集めてるわけじゃないんですが、やっぱり100周年ですし、100周年を表すものには、福井県の茶の皆さんにがんばってもらうとか、あるいは天心先生ゆかりの美術品をいろいろ展示することもありますが、やはり「茶の本」ということですから、「茶の本」とは何ぞやというと何の文章で読んでもいいんでしょうが、やはりそれを表す典型的な記念となるものがあったほうが我々としては親しみやすいし、子どもたちにも理解しやすいだろうと、物というのは心をも表すものでありますので、そういうものを可能であれば集めたほうが良いだろうということで指示をいたしまして。

【記者】

 「茶の本」はそういうことだと思うんですが、「五箇条の御誓文」とつながる何か思いというのはあるんですか。

【知事】

 それは、福井県民の先輩、先人のいろんな活躍ですね、これが世界的な活躍をされたということを知ってもらう。これが我々の先輩であるという、特に子供たちにですね、先人の気概ですか、そういう気風を知っていただこうということですね。これが、また我々の自信や誇りにもつながるだろうと、ただそれを口だけ言っておりましても物が見えないとなかなか子供たちにはわかってもらいにくいかなと、そんなふうに思いました。

【記者】

 「茶の本」を読まれたと思うんですが、何か感銘とか感動とかありませんか。

【知事】

 「茶の本」は、昔、学生時代に読みましたのと、最近、ちょうど100年ということで、年末かちょっと前に読みましたが、やはり力強いというか、気持ちが力強くて明瞭というかね、そういうところがやっぱり違うように思いますが、感想文みたい話なりますが。気分、気持ちというか、はっきり物を、明瞭に力強く表していると、そういう印象ですか。

【記者】

 翻訳じゃなくてですね、もともと天心が書かれた英語でですね、副読本みたいな形で、高校程度だと思うんですけども、例えば学校の教材みたいなものとして使うということは考えておられませんか。

【知事】

 どうだろう。

【教育長】

 もちろん小学校低学年から高校まであるんですけどね、上にあがってくれば、原文のほうがいいかもしれないですね。低学年のほうはわかりやすさのこともありますし、中学校から高校生なんかは、原文に触れたほうが良い感じがしますけどね。

【知事】

 今度、予算のご説明にもあるかと思いますが、美術、それからお茶、文化一般、そして英語といいますか外国語、そういう方面の筋がありますので、言葉については何か、いろいろ皆さんいらっしゃいますのでね、若い人たちにそういう何かコンクールでもやってもらうとか、いろんな方法があると思いますので、そのことは考えておるんですが、はい。4つぐらいの筋があると思います。

【記者】

 「茶の本」の今年100年ということで、予算を組まれていますよね。そう意味でいくと「茶の本」にくっつけてという形になるのかと思うんですけども。

【知事】

 そうですね。そういうことです。そういう行事やプロジェクト、こういうものはどういいましょうか、その瞬間、アニバーサリーとか100周年ですが、平成24年に生誕150年、翌年の25年が亡くなられて100年ということで連続してますので、その間にまた継続して、子どもたちの教育、そういうものにつなげていく必要がありますね。今年1回だけで終わるようなものではありません。今年から始めるというようなことかと思います。

【記者】

 そういうプロジェクトを今年から始めるということですね。

【知事】

 はい、そうです。

 あと、天心直筆の書とか手紙などもありますし、それから、天心ゆかりの日本画家である横山大観先生とか、菱田春草先生、下村観山先生、そのほかたくさんのいろんな方がおられますが、福井県でコレクションをずっとやっておりますので、こういうこともまた、総合的に加味していきたいと、こんなふうに思います。

【記者】

 それについてのイベントというか、何か。

【知事】

 まずですね、特別展を県立美術館で9月からやりたいと思います。天心ゆかりの美術作品、書籍、書簡などを展示、付随的に講演会などをやる予定です。それから、外国人による「茶の本」講座ですね、外国人講師が県内の高校を訪問して「茶の本」にかかる講座を実施したり、また、高校生たちに、先ほどおっしゃったいろんなこと、これも9月頃かなと、夏休み明けですね。それから、日本文化をテーマに、例えば100年後の福井をどう考えるかというようなシンポジウムとかあるいはお茶会とかね、そういうもの、あとホームページにもこうした問題についてコーナーを設けるとか、いろんなことがあり得るかなと、こんなふうに思っておりまして。これから、この品物を公開する予定としては、20日から県庁1階、20日から3月末まで県庁1階ですね、4月の6日からは新収蔵品展示展で美術館、5月26日からは天心常設コーナーですね、9月からは「茶の本」出版100周年記念展示ということで展示したい、こんなふうに思っております。

【司会】

 あと質問ありませんか。それでは、これで発表は終わらせていただきます。

 

 

 

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