知事記者会見の概要(平成19年4月9日(月))

最終更新日 2008年3月11日ページID 002691

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平成19年4月9日(月)
11:00~11:30
県庁 特別会議室


 


 

【知事】  今度の選挙で皆様方に格別のご支援、また、県民の皆さんへ、選挙や福井県の政治、マニフェストなどについてお示しをいただき、活発なる報道をしていただき、改めて心からお礼申し上げます。

 新しい任期は4月23日からですが、県政は絶えず継続して実行しなければなりませんので、今日から登庁することにし、先ほど職員に対する私の決意を述べ、また、こうして会見をさせていただくということです。どうか引き続きご支援とご指導を賜りますようよろしくお願いします。


【記者】  改めて、当選のご感想と選挙戦を振り返られてのご感想をお伺いしたいのですが。

【知事】  前回もマニフェストによる選挙、「福井元気宣言」による選挙で戦いましたが、今回は、マニフェストによる選挙が全国的にも共通事項になると同時に、法律的にも、マニフェストの印刷物を選挙期間中に配れることになり、より政策を重視した選挙が実行される政治環境が整ってきた中での選挙でした。

私としては、17日間の選挙期間中、これまでの4年間の状況や、これはマニフェストの中にも実績ということで書いてありますけれども、新しい課題などについて、可能な限り地域をめぐり、有権者の皆さんに、直接お話を伺うことによって、全力で取り組みまして、私なりにやれたのではないかと思っています。

有権者、県民の皆さんのご支持の重みというのをしっかりと受け止めながら、次の4年間、全力で、また、先ほども県庁職員の皆さんにお話ししましたが、私と県庁職員が同じ気持ちで力を合わせて、かつ、絶えず、県庁でデスクワークに閉じこもることなくできるだけ現場に行くように、また、情報についても、地域の情報から世界の情報まであるいは非常に身近な情報から高度の技術的な情報などたくさんありますが、そういうものに絶えず迅速にアクセスするという態度というのを念頭に、力を入れてやることが大事ですので、そんな気持ちを新たにしています。

【記者】  投票率が知事選で6割を切り、4割の方が投票に行かなかったわけですが、投票率についてのご感想をお願いします。

【知事】  全体的に、政治や今回の統一選挙に無関心であったとは私は感じてはいないんですが、やはり選挙というのは候補者の組み合わせにもよることもありますから、約6割ということかなと思っております。訴えることも全力でやりましたけれども、どこまで投票率が上がるかというのは、なかなか私一人でできることでもない部分もありますので。全体に、こういう候補者に任せていいんじゃないかなというお気持ちもいろいろこもっているのかもしれませんし、その辺は、今日の段階ではよくわかりません。

【記者】  積極的に足を運ばれて西川知事の名前を書いた方が有権者の半分、残りの半分の方は黙示のうちに賛成なのかもわかりませんが、そういった結果についてどうお考えですか。

【知事】  総数の半分ぐらいの方がご支持という状況かと思いますけれども、全国の選挙の状況を見ましても、投票率とか支持率を見ますと、福井県はそれなりのご支持をいただいているのかとは思ってはいるのですが。

 なお、感想ですけれども、選挙期間中は主に、昼に行きますので、山間部とか農村部に行きますと、高齢の方、あるいは、お孫さんとおじいちゃん、おばあちゃんの生活という実態がかなりあります。あのような生活の状況は、福井的な、あるいは全国共通のものがありますが、これをいかにうまく応援していくかということも重要な課題かなと、実感として思ったこともあります。

【記者】  これまで4年間も対話集会みたいな形でやってこられたんですが、選挙期間中という違った機会に、意見とか要望も聞かれたと思うんですけど、その中で印象に残ったことや、「こういう面は気づかなかったな」というようなことはありますか。

【知事】  座ぶとん集会も相当やりましたけど、谷の一番奥とかでやったわけでもありませんし、あるいは、海岸の農業をやっている皆さんとは多少やったこともありますけど、そうした進め方について、もう少しいろいろ組み合わせるというか、いろんなタイプのことをやらせてもらうほうがいいのかなとも今思っています。政策的にどう実行するかというのは、まだ今日の段階ではまとまってはいませんけど。ただ、そのことと実際の政策にどうそれを詰めるか、お話をお伺いするということとそれをどう対策として進められるかというのは少しギャップもあると思いますから、その辺は課題だと思っております。

【記者】  山間部とかそういうところについては、これまでずっとそういう政策もされてきたと思うんですけれども、ちょっと気づかなかった部分もあったということですか。

【知事】  そうですね。まあ、そういうことであろうとは思っていましたが、実際、村の中に入る場合と違うと思いますので。

【記者】  当選から一晩お休みになられて、あまり休めなかったかもしれませんが、今朝起きられて、まず、新聞なりでご自分の記事とかを読んで、率直なご感想、実感は。

【知事】  選挙期間中は選挙の記事がわりと少ないんですが、当選させていただくと記事がバーンと大きくなるという印象を持ちました。(笑)

【記者】  例えば、責任の重さを実感するとか、ほっとしたとかいうことは。

【知事】  前者ですね。これからマニフェストをいかに具体的な政策の中で実行していくかということが大きな課題です。前回の任期では経済活性化とか雇用の問題など、厳しいマイナス的な要素をいかに除去しながら、次の福井の産業の発展、雇用の問題などに取り組むかということでしたが、次の問題は、生活や暮らしの水準を引き上げる話ですし、また、政策的にも高いレベルのものを目指さなければならないと思います。

それから、大都市との関係や新幹線の課題等いろいろあり、かなり課題のレベルが高くなると思います。これは、なかなか大変な点はあると思っておりまして、相当みんなで力を合わせてやれる工夫が要ると思います。

【記者】  まず、政策をどうやって実現していこうかということですか。

【知事】  そうですね。できるだけ自分一人ではなくて大勢の人に、職員も含めてやってもらわないと。1期目もやってもらったつもりですけれども、さらにそういうことを強めないといけないと思います。

【記者】  今朝は何時ぐらいに起きられましたか。

【知事】  わりと早く目が覚めたんですね。

【記者】  何時ぐらいに?

【知事】  6時半ぐらいに目が覚めて、ちょっと何かやっているうちに7時になって、7時過ぎに御飯を食べたような感じでした。

【記者】  朝からニュースだったり、新聞にも載っておりましたけれども、当選報道を目にして、「ああ、選挙期間が終わったな。」という感慨というのは。

【知事】  1期目はそんな感じがしましたが、今回は、書いていただいている記事が、ちょっと客観的に何かあるという感じですね。

【記者】  ほっとしたというよりは、「よし、スタートだ」という、身が引き締まるというような。

【知事】  そうでしょうね、きっと。前回は、報道していただいたものと自分とが一緒になっていた感じで、今回は、もう少し離れているような。

【記者】  昨日、当選され、事務所に現れたとき、祝福を受けて、万歳されたんですけど、お顔の表情がわりと固かったんですけども、それは先ほどおっしゃったように、「受かった、万歳」というよりも、「これから4年間、いろんな課題があるな」という責任の重さを感じたということなんですか。

【知事】  そうですね。選挙が終わったというよりも、次の仕事が始まったというほうが重いですね。

【記者】  昨日の段階もですか。

【知事】  ええ。

【記者】  当選の喜びというよりも?

【知事】  喜びというのは別として、そういう感じですね。

【記者】  前回は、当選されてすぐ、ずっと県政の懸案事項だった福井空港問題をいち早く片づけられましたけれども、今回、いろいろマニフェストでも書かれていますが、まず懸案事項の中で、最優先で決着させたいというのは何かありますか。

【知事】  今回は、そういう課題はほとんどないかとは思うんですが、やっぱり国家プロジェクト、新幹線などの課題は、県だけでできないことなんですが、早くメドをつけないといけないと思いますね。こういう課題は、県民の皆さんの抽象的な思いはあるんですが、直接すぐ目の前のこと、今日明日のことじゃないものですから、どうしても具体的な要望という形ではあまり出ない傾向があるんですけれども、それは長い目で見て、結局、住民の方の身近な事柄につながってくるわけです。

将来になって身近なことになるけど、今は必ずしもそうじゃないものについては、我々が先見的というか、先立って進めなければなりませんので、これは我々政治の責任だと思います。

 それと、「元気な社会」という部分ですね。教育問題、直ちにマニフェストで教育と文化の推進会議を設けて、教育問題や学校のいろいろな課題、文化のことも入りますけれども、これに取り組む必要があると思います。いろんなメンバーとかをできるだけ早く。教育委員会がかなり中心になると思いますけれども。

【記者】  県議選も同時に行われ、新議会のメンバーも決まったんですけども、例えば、福井市の選挙区ですと、前回知事選で戦われた高木文堂さんとか、県議の新しいメンバーをごらんになった感想はどうなんでしょうか。

【知事】  特に感想はありませんけれども、議会と我々は双方で同じ時期に選ばれるわけですし、選挙区の広さとかスケールは違いますけれども、全体として、議会と知事は地方自治における2つの政治の柱ですから、活発な議論をオープンにして、県民益を中心に据えて政治や行政を進めていくということかと思っております。

【記者】  先ほど政策を高いレベルにというお話をされましたけれども、庁内で政策立案する上で、これまで、例えば政策推進マネジメントシステムで進めてきましたが、これをさらに進化ということもマニフェストには書いてあるんですが、具体的にはどういうことを考えていらっしゃるんですか。

【知事】  組織のお話?

【記者】  ええ、組織の。

【知事】  組織も、これから予算と並行して人事異動もしなければなりませんからやらなければなりませんが、組織が先行するというよりも、どのような組織にするにしても、さっき申し上げたような、外に向くとか外に出向くとか、役所の論理で仕事をしないという職員の仕事に対する意識改革だけでなく、行動を改革しないといけないものですから、それをかなり重視しながら、それに伴って組織も改編、再編はすると。組織だけを再編するというと中身はあまり変わりませんから、そういうことを重視したいと思うんですね。組織改編重視では決してないということです。組織を変えなくてもできることはかなりあると思いますから。

【記者】  職員が外へ向く現場主義については、この4年間での浸透度はまだまだということですか。

【知事】  まだ十分ではありませんし、私と職員が相競ってできるようにしないといけないと思うんです。現場のことを私のほうがよく知っているようではいけないのかもしれません。本当は、部長や課長がもっと知っていなければならないかもしれませんね。

間接的に頭で考え、あるいは、報告的な、ペーパー的に知っているんじゃなくて、これはこういうことなんだとか、こういう事情があってこのようになっているんだとか。それがないと机上の話になって、県民の皆さんのお考えに沿わないようなことがあると思います。

【記者】  知事自ら現場に行く機会も、これまでの4年間よりも増やしたいということですか。

【知事】  そうですね。どんなふうに時間をつくるかということと、特に東京などの方面のアクセスももう少し強めなければならないと思います。

 憲法の関係とか子育ての関係とかいろいろ国の委員などをやらせてもらっていますし、そのほかにも、経済社会活性化戦略会議なども、福井でもやらなければならないと思いますけれども、東京でやってもいいわけですし、全国的な情報あるいは政策を直ちに理解し、実行できるやり方が必要だと思っています。

【記者】  選挙期間中に、原子力関係で電力各社の不正が報告されていますが、改めて2期目に当たって、原子力行政をどのように進めるかという点と、本県が直面しているプルサーマル計画と「もんじゅ」について、どのようなスタンスで臨まれるのかお聞きしたいんですけれども。

【知事】  原子力の不正の関係は、福井県に立地する事業者また他の県でもありましたけれども、これは、今、国も調査をしており、我々も立ち入りをしたり、報告なども受けておりますから、その結果をもとに対応しなければならないと思いますし、また、選挙も終わりましたので、詳しく状況も聞きたいと思います。

いろいろな情報が明瞭に出されて、それに対して責任を持って仕事が進むような信頼のある原子力の仕事ぶり、これは事業者の責任なんですが、それを絶えず厳しく監視する必要がこれからもあると思います。

また、我々としては、何といっても安全管理と原子力の拠点化構想の双方をうまく進めていかないと、県民あるいは日本全体の原子力の信頼とか理解というのはなかなか高まらないと思いますので、そういうことを心がけなければならないと思います。

 なお、プルサーマルについては、今のような課題がありますけれども、関西電力が判断されることで、なお十分慎重にいろんな事柄をクリアして、手続なり対応をしなければならない状況にあるということです。

 「もんじゅ」については、今、改造工事なりいろいろなことを進めておりますが、我々としては十分関心を持ち、監視し、そして折々に必要な報告を求めて進めていくということだと思っております。

【記者】  北陸新幹線について、今年は県内延伸に向けた正念場の年になるということで、スキームの見直しに向けた知事の決意を改めて。

【知事】  これは我々だけではすべて解決できませんので、県議会と共同し、また、経済界、各関係の皆さんと力を合わせ、そして何といっても、昨日も国会の議員先生方がお見えになっていましたけれども、国会の方々の一致協力したパワーというのが事を決すると思いますから、我々としてはうまく地元でまとめて、何としても方針が出るようにしたいと思っております。どういう程度に、どの程度の方針が出るかという、その速さとか深さが重要ですので、努力したいと思います。

 先般、津島会長もお見えになりましたけれども、津島先生のお考えが、与党の考えや政府の理解につながらないといけませんから、これから最大の課題として進めたいと思います。

【記者】  福井駅部は来年度に完成するわけですけれども、間を置かずにということですか。

【知事】  そうですね。

【記者】  中心市街地などJR西口の再開発について、改めてどのように取り組まれるかお聞きしたいのですが。

【知事】 お一人の土地を持っておられている方のご同意がまだ得られていないということで、今、市が全力で取り組んでおりますが、粘り強く、あらゆる方途を尽くして、この問題については、県もさらなる強いバックアップをして、何が課題となって、どこまで問題が行き着くのか、我々としても全力で応援しないといけないと思っております。

【記者】  今回は、信任投票の色合いが濃い選挙と思っているんですが、信任は得られたという実感はありますでしょうか。

【知事】  それはあります。ただ、信任といっても、これからやることに対する信任ですから、4年間ちゃんとやらないと信任も何もあったものではないので、それを全力で務めるという気持ちです。

── 了 ──
 

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