知事記者会見の概要(令和元年12月27日(金))

最終更新日 2020年2月18日ページID 043200

印刷
令和元年12月27日(金曜日)
10:30~11:10
県庁 特別会議室

知事191227

 

 

 

【知事】  

 皆さんおはようございます。

 年末恒例の1年を振り返ってということで、資料を配らせていただきました。

資料:令和元年 新時代県政を振り返って

 私のこの1年、知事に就任して8か月余りの期間を振り返りまして考えていることは、もともと選挙中に、「福井に新しい風を吹き込む」ということで公約をさせていただき、「徹底現場主義」、「県民主役の県政」、「チームふくい」ということを申し上げてきました。

 資料の最初に掲げている「行政チェンジ」は一番力を入れたかなと思っています。選挙のときは、それでは公約にならない、中身がないとよく言われました。しかし、そのときも思っていましたし、今も実感をしていることは、やはり私一人で行政をするわけではありませんし、職員皆のマインドを前に向けるということが一番大切だと思っていましたし、現実にそれを行ってきたと思っているところです。そういう意味では、全体を通じてスタートダッシュがしっかりできたと考えています。

 具体的には、「徹底現場主義」。私だけでなく職員も、いろんなところで県民の皆さんからお話を聞かせていただきますが、県民の皆さんのところに来るようになった、顔を見るようなったというお話とともに、話を聞いてくれるようになった、または一緒に相談ができるようになったということを伺います。もちろん、中にはまだまだ全然変わっていないという方もたくさんいらっしゃいますので、こういうところはしっかりと、これから同じような方向を皆さんと共有できるように努力もしていきたいと思います。

 また、「クレド」も発表させていただきました。これも非常に思い出深い、つくってよかったと思っております。

 「現場」って本来の職場、「挑戦」って毎日するもの、「協働」って仕掛けづくり、「創意工夫」って現状打破、「効率化」って決める覚悟、この言葉は全部20代、30代の職員が考えましたが、いずれも今の県庁を変えていく上で非常に大切なキーワードだと思いますし、県内いろんなところでお話を聞かせていただきますと、うちの会社に使っていいですかという社長さんもたくさんいらっしゃいますので、どこにも必要な中身なのかなとも思っています。

 また、クレドカードもつくりましたし、今、研修も行っています。これは管理職も含めて行っていますが、そういうことがさらに身についた上で、こういうものがなくてもできるような文化に早く変えていかなくてはいけないと思っています。

 それから、長期ビジョンは策定中ということですが、最初は、現状を知ることが大切だと思っていますので、調査等も一生懸命させていただきました。世代別、市町別、それから分野別ということもさせていただきましたし、県民アンケートもたくさんとらせていただきました。また、有識者の懇談会も開かせていただきましたし、全国的な見地からそういった第一人者をお招きしての研修会もさせていただきました。これは継続して行っていきます。こういう中で、今年度内には県として案をまとめて、最終的に議決が得られるように、年度内にこだわらないと議会から言われていますが、努力をしていきたいと思っています。年度内に議決いただこうという努力ではなく、内容をしっかりとまとめられるように努力していこうと考えております。

 県庁組織の見直しや予算編成もさせていただきました。特に予算編成の中では、県民会議を立ち上げさせていただきました。知事公舎を使わないということについていろんな議論をいただいておりますが、そういうことも含めて、県民の皆さんに県政について知っていただく、関心を持っていただく1つのきっかけにはなったかなと思っております。今、来年度の当初予算を編成中ですが、今後ともしっかりと前を向いて行っていきたいと思っています。

 それから、何といいましても高速インフラの整備が佳境を迎えているということで、しっかりとやらせていただいたところです。新幹線は鉄道・運輸機構が整備をするわけですが、工事が順調に進むように、生コンが足りない、資材が足りないということが幾つもございましたので、そういったことも県が一緒になって解決をしてきました。また、福井駅西口の再開発も今、佳境を迎えています。これについても、県も一生懸命前向きに事業者と取り組んでいけるように、福井市と相談しながら進めさせていただいておりますし、何よりも、切れ目なく、敦賀から先、大阪まで全線開通に向かって工事に着手しなければいけないということで、もう何度も何度も国に対してお願いに行っております。昨日も私、東京へ行っておりましたが、北陸新幹線の大阪までの全線開通に向けて、国費の増額等を含めて再度お願いしてきたところです。

 また、中部縦貫自動車道大野油坂道路については、事業費が大きく膨らみ、ハードルが高くなっています。これまでの試算だと1年で約290億円の予算、それでも今年度の予算が210億円ですので、それに対しても非常に大きなハードルだったのですが、それが事業費の増加により1年で560億円以上になっている。それは非常に大変だということですが、他県の例でもこういう佳境のときには600億円、800億円の予算がついた例もあるようですので、そういったことも引き合いに出しながら昨日も国に対してお願いをしてきたところです。さらに、舞鶴若狭自動車道の4車線化についても、昨日お願いをしてきたところです。

 それから、私の1つの行政のスタイルとして、官主導というものはなかなか長続きしない。また、発展性が乏しいということもないでしょうが、なかなか火がついてその先、大きく燃え広がるのは難しいことが多いので、県民のチャレンジをスタートアップを含めて応援させていただいております。若者や女性の活躍支援や、県内に帰ってくる学生を増やそうということで、大学の連携協定も8校を22校まで一気に増やしています。また、来年もワンパークフェスティバルやアスリートナイトゲームズなどのイベントを民間の団体が開催します。こういったことについての応援もさせていただいております。

 さらに、子育て支援ということが重要ですので、私立高校の授業料の無償化を国の制度化にプラスアルファして進めさせていただく、また、「3人っ子プロジェクト」を2人目にまで拡充するということも今、市や町と一緒になって検討させていただいています。

 産業振興についても、農林水産業、宇宙産業を初めとして積極的に進めさせていただいております。特に農林水産業については、選挙中も強く言わせていただきましたが、やり方によっては非常に成長産業に変われるという実感、感触を私も得ておりますので、スマート農業を初め今進めさせていただいております。また、宇宙産業も本当に産業化が進んできているなという感じを受けているところですし、さらに、海外の市場への販路拡大ということも重要だと感じているところです。

 福井の魅力発信という意味ではいろいろございますが、何といっても恐竜博物館については、ここ数年、停滞気味だったと思います。しかし、現在の場所に拡充、フルモデルチェンジし、オールシーズン体験可能な施設をつくっていくということで、93.9億円の事業の見積もりを議会にお示しして、おおむね了承はいただいたと感じているところです。さらに、今年度の入館者数も非常に好調に推移をしております。

 新幹線の開業に少し間に合わないかもしれませんが、令和5年の夏の開館に向けてしっかりと中身を詰めていきたい。来年度については、この中身、予算もしっかりと乗せていきたいと思っています。

 安全・安心の面では、7月29日に県内で初めてCSF(豚コレラ)の症例が出てしまいましたが、早い段階から対応させていただきました。

 また、台風19号災害では、東北や長野、千葉などで被害が大きかったわけですが、これについても、早い段階から、ボランティア担当の職員、保健師と必要と思われる職員を、現地の状況も確認しながら長野県に派遣しました。本県は主に長野県を中心にやらせていただきました。ボランティアバスも送らせていただいて、県民の皆さんの応援もたくさんいただきました。ふるさと納税も代理でやらせていただくということで、先般も阿部長野県知事からお礼の電話もいただいたところです。

 とにかく、この安全・安心の面は、事前、日頃からの備えということを第一に置きながら、中部ブロック7県の緊急消防援助隊との合同訓練も実施しましたが、日頃の備えと、すぐに活動する、事態が起きた後はしっかりと対応するということを、この8か月間、心がけさせていただきました。

 私からは以上でございます。

 

~質疑~

 

【記者】  

 配付資料は、重大ニュース的なトピックとして書かれているということでよろしいでしょうか。

 

【知事】  

 報道機関の皆様方もいろんなことを今振り返っているような時期ですし、今年の県政のトピックスを振り返っているということです。

 

【記者】 

 知事がこのトピックの中で上位に上げるとすると、どれでしょうか。

 

【知事】  

 行政チェンジ、徹底現場主義。8か月で現場に127回行き、県民の皆さんとの意見交換も42回させていただきました。そういう意味では、やはり行政の手法を変えようということを最初から申し上げていたので、徹底現場主義やクレドというところは大きいと思っています。

 あとは、何といっても北陸新幹線の開業、さらには大阪までの延伸に向けての努力、それから、県民のチャレンジを応援、子育て支援の充実、恐竜博物館など観光地の磨き上げ、それと危機管理です。安全・安心な暮らしの実現を中心にやっていく。また、もちろんですが産業政策もあります。

 

【記者】  

 この中で最も苦労したもの、それに伴いやりがいを感じた項目は何でしょうか。

 

【知事】  

 苦労したというか、一番念頭に置いて常に行っていることは徹底現場主義です。これは職員の皆さんにも浸透させないといけないと思いますので、身をもって、まさに自分が出かけていってやるので、物理的にも時間がかかります。微住をさせていただきましたが、結果としても非常に得るものが大きかったと思っています。来年度予算にもいろんな形で反映をさせていただこうと思っています。これは私に限らず、若い職員も含めて現場に出てもらっていますので、一番は何かと言われたら、徹底現場主義だと思います。

 

【記者】  

 何といっても知事選を制して新しい立場になられて、また県内で生活されるようになって、個人的に振り返ってみて、この1年の所感をいただけますか。

 

【知事】  

 1年の前半と後半で大きく変わりましたが、前半は本当に真冬の時代を過ごしながら、4月になって春になって、雪解けになった途端に今度は真夏の時代が続いたという感じで、大きく生活の環境が変わったなということが1つ。ずっと1年間充実した日々で、県民の皆さんにお会いできるということが幸せだと感じた1年でもありました。

 また、選挙中だけではなく、副知事や総務部長時代の経験も踏まえて、いろんな現場や仕事上の経験というものがあったから、スタートダッシュもしっかりと切れてよかったと、充実した1年だったというふうに思っています。

 

【記者】  

 4月に知事に就任されてから、自分の点数をつけるとしたら何点でしょうか。また、その理由を教えてください。

 

【知事】  

 皆様方の報道に接していても、これから実績を上げないといけない、具体化を急がないといけないという話を伺います。何ができたとかいうことは全然ありませんので、そういう意味の点数は、なかなかつけにくいですし、まだまだ足りないなと思うことがいっぱいあります。そういう意味では、70点ぐらいでしょうか。

 

【記者】  

 来年、それを100点に近づけていくために、したいことはありますか。

 

【知事】  

 100点にはなかなかならないと思います。よく言われることは、「頑張り過ぎると体がもちませんよ」などと、いろいろ心配してくださる方が非常に私の周りには多くて、そういう意味では、逆に力は抜きながらやっていくのかなという気はしています。

 ただ、何も仕事の中身について手を抜こうという気は全然なくて、ポイント、ポイントを絞りながら物事を進めていくのだろうと思っています。

 ですから、概ね70点以上をずっと続けていければ、それは大きな成果になっていくのだろうと思います。なおかつ、一つ一つ常に反省すべき点はありますし、100点と思うと気が緩みますので、やはり3割ぐらい、ここは直さないといけなかったなと思い続けるということは、常に進化するという意味でも重要だと思います。そういう反省を常に心がけながら来年以降も過ごしたいと思います。

 

【記者】  

 徹底現場主義の中で、現場に出られた回数が127回ということだったと思いますが、この回数を振り返ってみて、ご自身で結構大変だったと思われていますか。

 

【知事】  

 現場と言っていますが、当然行くべきところはたくさんあります。例えば市や町からのいろいろな要請などありますが、現場を見ておかないと答えられないと思います。しかし、結果的にそれが今の県政の課題になっている場所ですので、そういう意味では、自分の身にもなった場所でしたし、皆さんのためにも次の一歩のステップにもなったし、自分としてもそういう現場を確認して、しっかりと自分の意見をまとめられるという意味でもよかった、そういう経験だったと思います。

 

【記者】  

 恐竜博物館に関して、今年、知事に就任されて新しく方針が決まって、令和5年夏に向けて、来年は、感覚で言うと例えば五合目など、どういった年になりそうでしょうか。

 

【知事】  

 来年は一生懸命中身の弾込めをする、工事が始まる前の基本設計や実施設計といったところになります。具体的にどのような施設にしていくのかということをしっかりと位置づけるときだと思いますので、春の前の1月から3月という感じです。4月の芽が吹く前に、どういうふうに植えて、どういうふうに施肥して育てようかということを決めていく時期だと思います。

 今のところ、言葉では、こういうふうな機能をつけ加えるなどの機能論はしていますが、どう位置づけるかで物事の進み方が全然違います。つくりも変わってきますし、県民の皆さんに後々使っていただくときの使い勝手にかかわってきますので、そういう意味では、具体化の第一歩の年だと思います。

 

【記者】  

 今年を振り返って、今年の漢字、今年の一字はありますか。

 

【知事】  

 私の場合は「新(あたらしい)」だと思います。新しいというのは、真新しいという新品という意味もありますが、「新鮮」という意味の新しいというほうがどちらかというと合っていると思います。行政として言えば、行政を改めるということはあっても新しくなることはなく、継続が基本です。そういう意味では新鮮なということで、新しい風を吹き込むとずっと申し上げていましたが、空気がずっとある中で、全部が入れかわるわけではありませんが、新鮮なものが移っていくという意味の新しいというところかなと思います。

 実際、そのような雰囲気を皆さんおっしゃっていただけるので、私もそう思っております。

 

【記者】  

 関西電力の使用済燃料の中間貯蔵施設の県外への立地についてお聞きします。昨年末、関西電力は立地場所の報告を断念し、それから1年が経過しました。さらに、その結論まで、あと1年でということになります。しかし、いろいろと問題もあり、進展もないように見えますが、どのようにお考えでしょうか。また、来年が報告の期限ですが、関西電力に対し、どのように求めていくのでしょうか。

 

【知事】  

 中間貯蔵施設の具体的な場所の指定ということについては、以前から申し上げていることですが、当然、関西電力に守っていただくということだと思います。一方で、今の客観的状況は、非常に厳しくなっているということも感じています。

 そういう中で、最近、関西電力からそういった点での報告がありませんので、年が明けたら、時期は分かりませんが、現状について報告をしっかり受けようと思っております。

 いずれにいたしましても、これはきっちりと守っていただくものだと考えています。

 

【記者】

 守っていただくという意思を伝えるということでしょうか。

 

【知事】

 守っていただくということは、向こうが約束しているわけですから、それは当然守るのだと思います。

 

【記者】  

 県が先日発表した職員倫理規則の運用が今日から始まりましたが、綱紀粛正や県民の信頼に向けてどのように取り組んでいきたいのかお聞かせください。

 

【知事】  

 議会でも何度も申し上げましたが、県庁の職員もしくはOB、幹部職員が儀礼の範囲を超えて金品の授受を行っていたということについては、深く反省をいたしておりますし、遺憾でございます。

 そういったことが二度と起きないようにということでずっと検討してまいりまして、今回、規則を定めさせていただいたところでございます。

 これからは、これに沿ってしっかりと、県職員が襟を正して、疑義を持たれることのないようにしていただきたいと考えております。規則をご覧いただければお分かりいただけるように、定期的に報告をいただくというようなこともありますし、規準も具体的に設けておりますので、分かりやすくなったと思います。また、相談窓口を外部に設置をしたので、相談もいつでもしていただければと思います。決して、人事当局が何かをするということもありませんので、相談はどんどんしていただくということだろうと思っています。

 また近々、県民の皆さん、特に事業者の関係、県庁とかかわりを持つ、いわゆる利害関係者の方々向けの広告をうたせていただこうと思っています。こういう規準でぜひよろしくお願いしますというようなことをさせていただこうと思っています。

 今回の事案もそうですが、相手方の問題でもあります。そういったところは県民の皆さんにもしっかりとご理解をいただいて、職員の綱紀粛正もありますが、ある意味、虚礼廃止の部分もある程度念頭に置いてやっていくということも大切だと思っています。

 

【記者】  

 今ほど利害関係者向けに広告を打つと言われたのでしょうか。

 

【知事】  

 広報します。今準備しています。

 

【記者】  

 どういった形での広報になりそうでしょうか。

 

【知事】  

 県庁職員はこういうことはできませんというようなことを、国家公務員でもそういうPRをしていますので、それに準拠した形でさせていただきます。

 ある程度具体的にできるだけ書こうとは思っています。そんなに細いところは書けませんが、一般県民の皆さんの目に触れられるような形で広報したいと思っております。

 

【記者】  

 それは、やはり高浜町の元助役に強く要求されてなかなか断りづらかったということが、今回の問題の1つの背景になっていた、そういう問題意識からということなのでしょうか。

 

【知事】  

 とにかく大切なことは、次に起きないことも前を向いてやっていく必要が、少なくともその部分があると考えておりまして、そのときにちょっと我が事を振り返っても、正直申し上げて、今でもたくさんのいただき物が届きます。本当の友達のときもありますので、それはちゃんとやりとりしますが、そうでないものは全部断らないといけない。拒否という感じになってしまい、正直申し上げて、これもまた切ない。そのときにはちゃんとお手紙を書いて、すいませんと、こういう最近の状況なので申しわけないですとお手紙を書きながらお戻しするのですが、傷むものもあるでしょうし、事前の段階で、していいこと、悪いことが分かっていれば、そういうことにもならないのではないかということもあります。そういう実態として、今回やろうとしていることが現実にできるようにというような趣旨を含めて考えておりました。

 

【記者】  

 新聞折込や、テレビを通じて伝えるのでしょうか。

 

【知事】  

 そうです。とりあえず、新聞に「県からのお知らせ」をいつも掲載していますが、あのような方法を考えています。ほかにも必要があればチラシをつくるなど、いろんな方法で広報していきたいと思います。

 一方で、一般県民の方はあまり意識される必要はなくて、事業者の皆さんは県のことを意識していますので、そういう意味ではよく伝わっていくのではないかと思っています。

 

【記者】  

 その広報はいつごろの予定でしょうか。

 

【知事】 

 明日の朝刊を考えています。

 

【記者】 

 職員倫理規則ですが、主に儀礼の範囲を超えないようにという内容だったと思います。国家公務員と似たものだということも聞いていますが、基本的にはそれで十分な綱紀粛正が図られて問題はないということでしょうか。

 

【知事】  

 私も国家公務員のときにいろいろと、3か月に1回、報告書を出していました。まず規準が明確だと、相手と飲食するときでも、友人から物をもらったときでも、まず気をつけます。ものすごく気をつけました。また、2万円以上であれば公表されるので、そういうことは非常にプレッシャーになります。悪意があったり、故意でしている刑事的な事案を除けば、私の経験から言っても非常にやりやすかったと思います。みんなにも言いやすかったですし、何か不透明な感じというのはもう受けなくなりましたので、そういうようなことではいいことだと思います。これは我々にとってもそうですし、慣れてくると、みんなにとってやりやすいルールができたということになるのではないかと思います。

 

【記者】  

 今朝、関西電力がテロ対策施設の関係について、来年8月と10月に高浜3、4号機の運転を停止するという方針を固めているとの報道がありました。また来年、40年超運転の工事も終わってくる中で、金品問題もあり、なかなか地元は同意判断というタイミングではないとは思います。そうなると、来年下期に動いている原発は大飯3、4号機だけになると思いますが、高浜3、4号機が運転停止することも含めて、知事の所見をお願いいたします。

 

【知事】  

 これは、特定重大事故等対処施設の報道等がありました。私は事実のことはよく存じ上げませんので、個別のことは申し上げませんが、いずれにしても、まず1つは規制委員会での手続をきちっと踏まえていただいて、必要なときには県も専門委員会など、いろんな形でチェックをした上で判断ということになりますが、今は大前提が崩れています。ですから、今はそういう議論になるような状況では全くないというふうに思っています。

 決して調査を急げということではありませんが、関西電力自身が、きちっと実態を解明、原因を究明し、再発防止策を講じて、国民、県民の皆さんにしっかりと説明責任を果たして、理解を得た上で物事は始まるのだというふうに思います。

 

【記者】 

 今、関西電力が調査をして再発防止を講じて物事が始まるとおっしゃったのは、40年超運転の手続の開始の話なのでしょうか。

 

【知事】  

 次に出てくるのは40年超運転かもしれません。いずれにしても、県との間で、例えば再稼働の同意というような形については、そうなると思います。

 

【記者】  

 関西電力から再稼働への地元同意の話が出てくるタイミングとしては、再発防止も講じた上でということでしょうか。

 

【知事】  

 そういうことです。今は、事実行為としての運転そのものは、安全が確保されている限りは認めていますが、法律的な関係の変更ということについては一切あり得ないと思っていますので、そういったものについて言えば、今申し上げたように、スタートはそこからだということになると思います。

 

【記者】 

 今、関西電力高浜発電所4号機を点検中ですが、蒸気発生器内の伝熱管に傷が見つかったということで、再発防止を行い1月末に起動する予定です。県民から損傷の原因となった異物がまだ見つかっていないのに動かすことは反対だという声も上がっています。

 関西電力の再起動するという判断について知事のご見解をお伺いします。

 

【知事】  

 ここはまさに運転の部分で、一昨日、規制委員会でもしっかりと審議をいただいて、今後とも関西電力もずっとチェックをしていくというような前提で認められているということだと思います。

 我々としてはとにかく、今後とも安全第一でやっていただくということです。

 

【記者】  

 整備新幹線について、来年の政府予算が発表され、国費が804億円になりました。前年度から増額されていますが、増額の幅は前年度に比べてあまり伸びがなかったなというのが印象です。そのことに対する知事の受けとめはいかがでしょうか。

 

【知事】  

 これは、増額された12億円の話ばかりされますが、五百何十億あった足りないお金のトータルで見ると、金利の見直しで100億円余りのお金が出てきているので、そういう意味では進捗しているのだと思います。

 ですから、あと残っているのが三百数十億円の枠の部分になります。そういう意味では、残り3年の中で3分の1ぐらいは解消してきているなと思いますから、私は1つの解決法としてはあったのだと思いますし、着実に前進したと考えています。

 

【記者】  

 そのうち三百数十億円を埋めるに当たって、改めて国費の位置づけはどういうものだと考えていますか。

 

【知事】  

 国費は必要額を必ず確保していただくということが大事だと思っています。やはり国費は、3年3か月後の福井・敦賀開業だけではなく、大阪への延伸に向けての必要経費に対しても大きな影響を与えるわけです。やはり北陸新幹線は、大阪も京都もこぞって早く全線開通というようなことを言っておられます。それだけ国にとっても必要性が高いということですので、当然、国費を積み増してでもそれを実施していく価値があるものだと思います。実態としても、他の整備新幹線に比べても効果が大きい。1年当たり2,700億円の経済効果があると発表されておりますが、一年でも早く全線開通すれば、それだけ大きなGDPを引き上げる効果があるわけですから、それと国費というのは当然切っても切れない関係にあるわけです。もちろん貸付料の見直しといったこともありますが、国費についてもご検討いただいて実現していただきたいと思っています。

 

【記者】  

 金品受領問題について、福井県警は、議会の答弁でも必要性があるかどうかも含めて適切に判断するということです。疑念の声が県民からも依然ありますが、改めて知事はどうされるべきだと思いますか。

 

【知事】  

 これはまさに、それぞれの立場の方々がしっかりと現状を認識しながらやっていただくことだというふうに思います。

 少なくとも今、報道等によれば、疑義があるということですので、それに対する説明責任はしっかりと果たしていただく必要があると思っています。

 

【知事】  

 では、よいお年をお迎えください。1年間ありがとうございました。

―― 了 ――

アンケート
ウェブサイトの品質向上のため、このページのご感想をお聞かせください。

より詳しくご感想をいただける場合は、kouhoukoucho@pref.fukui.lg.jpまでメールでお送りください。

お問い合わせ先

知事公室広報広聴課

電話番号:0776-20-0220 ファックス:0776-20-0621メール:kouhoukoucho@pref.fukui.lg.jp

福井市大手3丁目17-1(地図・アクセス)
受付時間 月曜日から金曜日 8時30分から17時15分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)