知事記者会見の概要(令和7年7月18日(金))

最終更新日 2025年7月31日ページID 061469

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令和7年7月18日(金曜日)
10:30~11:12
県庁 特別会議室

知事写真20250718

 

[知事]〔配付資料:災害用トイレトラックの運用開始について 〕 

 今日の発表事項としましては、災害用トイレトラックの運用を開始させていただくということです。大きなトラックに、5つのトイレのうち、多機能トイレ、リフトなども付いている車椅子なども使えるようなトイレを1つ用意して、また向こう側とこちら側で例えば男性と女性分けるなどができる、多目的のトイレトラックの運用を開始したいということです。

 

 合わせて、こういう車を持っている自治体が連携した「災害派遣トイレネットワークプロジェクト」というプロジェクトがありまして、福井県も入って34の自治体が参加して、もしも何か大きな災害があったときにはお互いに融通し合ってこれを貸し出すというようなプロジェクトも一緒に始めるということになっているところです。これに加入しますと、1回水を満タンにすると大体1000回分ぐらい使えるのですが、そういった水の手配や、大事なことは使った後のし尿の処理をしっかりとこのプロジェクトの事務局が請け合ってくれるということになっていますので、こういったネットワークの活用も含めてこのトラックの運用を開始したいということです。

 

 県内でもいろいろなイベントなどでも使わせていただいて、周知も図っていきたいと思っています。今日の2時半から県庁の前の広場のところでメディアのみなさま方向けにこれのお披露目会をさせていただきますので、ぜひご参加いただきたいというふうに思っています。

 

 私からは以上です。

 

~質疑~

 

[記者]

 トイレトラックについて伺います。34自治体が参加するネットワークを作られるということですが、だいたいいつぐらいからそのネットワークを作られて、そういう活動をされているのかということと、トイレトラック自体の県内での実際の運用開始時期などの目処、一番最初のデビューはいつになりそうなのかということについて教えてください。

 

[防災安全部 副部長(危機管理)]

 ネットワークの活動につきましては本日付けで加入しますので、今日から何かがあれば活動していくということです。また平常時はイベント等にも活用していきたいと思いますので、そういったようなことがあれば、県および市町のみなさんも含めて要望があれば貸し出していきたいと考えています。

 

[知事]

 このネットワークはもうあるので、そこに加入させていただくということになります。

 

[記者]

 トイレトラックの利便性、魅力を改めて教えてください。移動性、機動性あたりがやはり一番大きいのかなとは思います。災害発生時に知事として一番どういうところに期待を持たれていますか。

 

[知事]

 能登半島の災害の時にも痛感しました。まず飲み水、それからトイレ。ここのところは本当に重要になるというところです。少し遅れてお風呂に入りたいとか、もちろん食料は最初から必要ですが、一番最初に必須のものがこうしたトイレということになると思います。それを1台1台のトイレカーという小さな軽トラックに乗せるようなものも今準備をしていますが、少し大きな避難所でいえばこれ1台持っていけば、トイレが5つあって、そのうち多目的トイレが1つあるということです。イベント会場でも活用できます。洋式で洗浄便座のトイレです。本当に災害を受けられた方々が苦労されるのはトイレで、安全性とかそれから使いやすさといったこともみなさん、後で大変課題があったというふうにおっしゃられます。

 

 もう一つあるのは簡易トイレを持っていくまではみなさんしてくれるんですが、その後のし尿の処理。もしくは水のタンクをどうやっていっぱいにするかといったところが後からすぐに課題になるということも言われています。そういったことを事前の段階から、まずこのトイレトラックとして、少しでも快適にしようということもしますし、併せて今も申し上げました34自治体がお互いに相互に応援し合う。それからあと、必要になるようなバックアップです。こういった体制も一緒に築けるといったところが非常に大きな効果があると思っております。

 

[記者]

 昨夜高浜町長がお亡くなりになったということを今朝知りました。知事も把握されているかと思いますが、一言何かありましたらお言葉をください。

 

[知事]

 昨晩私は聞きましたけれども、野瀬豊町長がお亡くなりになられた。びっくりしました。病気療養中ということは伺っていましたが、そこまで深刻な状況だと私は認識をしていませんでした。まだ65歳という若い年齢ですし、また、私も総務部長時代、副知事時代、それから知事になってからといろんな形で接点があったので、本当に驚きとともに深い悲しみでいっぱいです。心よりご冥福をお祈りしたいと思っています。

 

 野瀬町長は本当に積極的に、元々イタリアンもしくはパティシエとしてもご活躍もされていたこともあって、非常にセンスのいい素晴らしい方だなとも思いました。人柄も、とても人懐こくて明るくて前向きな方だなと思いました。UMIKARAとか、青葉山のハーバルビレッジこういったものも一緒に作らせていただいたり、私も応援もさせていただいたりもしたし、何より原子力のところで、東日本大震災後の再稼働のところで、高浜3・4号機、これは私、副知事で、西川知事時代でしたが、これも本当に苦労しました。その時の思い出とか、また高浜1・2号機も、令和3年の再稼働の時にも、非常に立地地域の考え、地域振興の必要性、安全第一ということからもちろんですが、そういったことの意見交換も何度もさせていただいたという記憶があります。

 

 そういう意味では本当に残念であり、心からご冥福をお祈り申し上げたいと思っているところであります。

 

[記者]

 米国との関税について、トランプ大統領が8月1日から全ての品目で25%にする方針を示されています。トランプ大統領、しばし変動する時があるので何とも言えない部分もありますが、今回はかなり強そうな感じでおっしゃられていますが、いよいよ全ての品目ということで、県内企業への影響も出てくると思いますが、それについての見通しと今後の対策についてご見解をいただけますか。

 

[知事]

 4月からすでに10%の相互関税が執行されていて、7月9日までと言われていた24%の部分が、一部3週間ほど延びましたが、1%上がって25%、こういった水準の関税措置がされると宣言がされたという状況です。今の10%の基本的な相互関税の状況においては、県内でももちろん影響も出ているところもあると認識をしていますが、みなさま方にいろいろとお話を伺っているところでは、なんとか落ち着いて、この10%については例えば価格を見直さないでも、納入価格を見直していなくても相手方が受けてくれていることも含めて、なんとか平静を保ちつつやられているのかなと思います。もちろん一部には影響出ているところもあると思いますが、トータルではそのような状況なのかなと認識をしていましたが、25%となりますと、事業者の話を伺っていても、さすがに値段の交渉をしっかりとやっていかないといけない、ということは値引きもしなくてはいけないかもしれない、もしくは向こう側で大幅な値上げがされる、このような影響が出てくることが危惧されています。これは例になるかどうかは分かりませんが、例えば自動車の関税はすでに25%になっています。最近の報道等を拝見していても、すでにアメリカ向けの自動車は、輸出が26.7%減少している、部品でも15.5%輸出額が減っている、そういう影響が出ているという報道もありまして、やはり25%の関税率というのは大きな影響が出てくる可能性があると。それぞれの事業者がいろいろな形で乗り越えていくということですが、そういった国内への影響もあり得る。それだけではなく、アメリカ国内でも当然物価が上がるわけですので、アメリカの国内の景気がどうなるか、もしくはアメリカ国内への輸出経路がどうなるのか、いろいろな形で日本経済にグローバルに影響してくる可能性もある。それが福井県にも影響してくることを危惧しているところです。現状においては、まずは国がしっかりと、選挙中ですが、選挙中も含めて対米交渉を、昨日も武藤大臣に引き続きしっかり頑張ってくださいという話をしましたが、こういった交渉を続けていただくことで、なんとか軟着陸が図れるように期待していますが、一方で福井県としても、まずはこれに対応することで、特別な融資制度もやっていますし、また販路開拓や新事業を始めることに向けての助成制度も充実しています。こういった制度も活用いただきながら、あとは県内でどういう影響があるかを見ながら、もちろん国の方の対応も含めて注視をしながら必要な対策を躊躇なくとっていくことを考えていきたいと思っています。

 

 

[記者]

 国道158号について、本日仮設迂回路が開通して通行止めが解除になると思いますが、その受け止めと、県内外へ今後どのようにアピールされていくかを教えていただけますか。

 

[知事]

 令和7年3月19日に大きな斜面崩壊が起きて通行止めが始まって、特に奥越地域から岐阜県方面に行く、もしくは中京から福井に入ってくるみなさま方に大変なご迷惑をおかけしたと考えています。今年あまりダラダラと降らない感じの梅雨でもあるので、なんとか今日に間に合って、夏休みの前に開通できるということで、工事関係者も安全最優先でしたが、非常に一生懸命やっていただきました。私も現場を見させていただきました。こうした関係者のみなさま方にも心から感謝を申し上げたいと思っています。今回は、本格復旧まで相当時間がかかるというような見通しがある中だったので、日常的に不便がないように、今までの道路と同じような規格、片側1車線で相互通行1車線ずつ、全体で2車線の道路を確保させていただきましたので、大きく言えばこれまで通り、以前と同じように中京地域から奥越の方に入ってきて中部縦貫自動車道の九頭竜インターの方に接続ができる体制が整備できたということで、嬉しく思っています。

 

 これまで停滞をしていたわけで、奥越地域の特に九頭竜湖周辺などの観光入込客、また荒島の郷の道の駅もお客さんが非常に減っているといった影響を受けていましたが、何とか挽回しようということで、具体的には明日、中部地方で絶大な発行部数を誇る中日新聞さん、または岐阜新聞さんなどの地元紙に全面広告を出して、福井が元気になったと。福井は元気ですが、行き来ができるようになりましたよということをまずしっかりと周知をさせていただきます。その時に、福井県としてすでに対策を打たせていただいていますが、福井の奥越地域でスタンプラリーをしまして、抽選で2組に1組ぐらい当たる高確率のはぴコインがもらえるようなキャンペーンもやらせていただいていますし、またすでに、中京地域から福井県内で乗り降り自由のETCの割引制度もやらせていただいていました。その中に、はぴコイン3000円分入っている。乗り降り自由で、3000円分はぴコインがもらえるということで実質40%オフという非常に便利というか、有利な取り扱いもさせていただいていますので、ぜひこういったことのPRもしっかりとさせていただく。また、来週の週末、25日の金曜日から27日の日曜日まで名古駅やその周辺で、私も行きますが、プロモーションを大々的にやらせていただくということで、またメディアのみなさんにぜひ取り上げていただいて、福井が近くなったよということを訴えていただけるとありがたいと思います。

 

 また、恐竜博物館も先週11日から特別展が始まりました。私も行きましたが、とてもワクワクするような特別展ですし、また明日には、六呂師高原キャンプ場「SORA to DAICHI」も、年中、冬もやるというキャンプ場で、4mの積雪でも潰れないテントだそうで、いろいろ聞いていると雪靴のようなものを履いて走り回ったり雪合戦したり、いろいろな楽しみ方があったり、岩屑なだれの日本でも最大級の岩を使って、囲むようにしてフィンランドサウナに入れるなど、とても今風の楽しめる「SORA to DAICHI」。恐竜博物館とセットで楽しめるようなところもできますので、タイミング的には遅くなりましたけれども、仮復旧できて良かったと思っていますので、これからご利用いただきたいと思っています。

 

[記者]

 関連して、国道158号の本復旧の目処についてはどのようにお聞きになっている状況でしょうか。

 

[知事]

 これは最初にも申し上げましたが、今のところ目処は立っておらず、年単位で時間がかかりそうということです。非常に広範囲の斜面崩落でございまして、すべり面をまず特定した上で安全に施工できる工法を検討する。こういう手順になります。まずは監視についてはきちっとしていって、もしも崩れそうな兆候があったら、これは自動的に道路管理者にも連絡が来て、それですぐに行けるように、もしくはテレビカメラも設置していますので、常時観察ができるようにもなっています。行っていただくと分かりますが、今の状況でたとえ多少ダーッと崩れても、新しい仮復旧の道路に影響があるような状況にはないとは考えておりますが、それでも大きな雨なんかが降って、ここまで3、4か月降りましたが、その間でも大規模に崩れておりませんので、今すぐ危ないということはありませんが、仮に何か大きく崩れそうなど、そういうような状況のときには、また早めに通行止めをするということはあるかもしれません。いずれにいたしましても、すべり面を特定して、これをどういうふうに対策を打つかという検討をしている最中ですので、この後専門家のみなさんの検討会を開かせていただきながら、どんな手法でやっていくのか、そこまで考えてくると、いつ頃うまくいけば開通できるか、こういうことが分かってくると思います。

 

 ただ先ほども申し上げましたが、本復旧に限らず、今回の新しい仮設道路は、ほぼ同じ機能を果たせますので、安心してみなさま方にはご利用いただきたいと考えております。

 

[記者]

 参院選について伺います。いよいよ参院選の投開票日が日曜日に迫ってきました。福井選挙区では過去最多の7人が出馬をし、物価高対策や地域の課題など、いろいろなことで舌戦が交わされています。期日前投票の様子を見ても非常に関心が高まっておりますし、トピックスとしては新興政党の躍進など新しい動きも見られます。改めて福井選挙区の情勢を知事がどう見ていらっしゃるのか、そして残すところ本当に今日と明日だけですが、どんな論戦を期待していらっしゃいますか。

 

[知事]

 参議院選挙の選挙区の状況について私が個別に申し上げるというのは、状況的に控えさせていただきたいと思っています。ただ非常に関心が高いということは、今おっしゃっていただいたように期日前投票も全国で一番伸びているというようなお話も伺っています。今回は特に3連休の中日ということで、お出かけになられる方も夏休みシーズンに入るということもありまして多いのかなと。それに向けてこの期日前投票という制度が非常によく活用されているという意味で、その制度の意義も非常に大きかったなということと合わせて、やはりみなさん関心が高いからとにかく投票したい、ということにつながっていると思っています。

 

 私どもとしては、やはり東京一極集中、それから人口減少、こういった意味で地方に、特に福井県にしっかりと利益といいますか、これからも発展していけるような、そういった観点からの論戦を強く望んでおりますし、また何と言いましても福井県にとっては北陸新幹線の小浜・京都ルートでの1日も早い全線開通に向けての認可着工、こういったことも大きな課題としてあります。農政でも、福井県は米どころということもあります。米価はただ下がればいいというものではないと思います。やはり消費者のみなさんにとっては安い方がいい、一方で生産者のみなさんにとってはそのコストをちゃんとまかなえないといけない、こういったバランスの部分もしっかりとお考えいただく必要があると思います。

 

 また福井県で言えば、ほかにも舞鶴若狭自動車道、中部縦貫自動車道、これも遅れていますが、こういったことも議論もしていただく必要がある。原子力政策についてもしっかりと考え方も述べていただく必要がある。こういった中で、結果として若い方や女性や外国人の方を含めて、「選ばれるふくい」にならないといけない。こういった観点からの論戦をしっかりとお願いをしたいと思います。

 

 また県民のみなさんには、せっかくの選挙の機会ですので投票に行っていただきたいと思います。今もお話ありましたけれども、期日前投票というのがありますので、まだ明日もできます。3連休にお出かけになられるのであれば、今日または明日の早いうちに期日前投票もしていただければと思っているところです。

 

[記者]

 新幹線についても参院選の一つのテーマというところで、お隣京都の選挙区では、この新幹線ルート問題がかなり大きな争点の一つになっています。現職の自民党の西田昌司整備委員会委員長はもちろん小浜・京都ルートで推進する立場であり、今躍進が伝わっている維新の会の新人は、米原案の再考を求めている。現職の共産党の人はそもそも新幹線延伸に反対する立場を示されている。いろんな意見があります。京都選挙区の選挙結果が、今後の新幹線敦賀以西の整備議論に影響を少なからず与えるのではないかという見方がありますけども、杉本知事はこの京都選挙区の結果が今後の新幹線議論に影響すると見ていらっしゃいますか。

 

[知事]

 これは私が観測を本来述べるべき立場にはないと思いますけれども、ただ影響がないといえば嘘になるとは思います。とはいえ客観的にルートとして見て小浜・京都ルートというのは、与党において決定しているということももちろんありますけれども、これはこれまでの検討の経緯を踏まえても、明らかに利用されるみなさんの利便性、早く着くとか安いとか乗り換えがない、そういった部分とさらに国土強靭化の観点から言えば、私どもに不可欠な、日本の国家プロジェクトとして不可欠なルートであると認識をしていますので、選挙の結果に関わらず、しっかりと国としてこれを前に進めていただくことを我々としてはもちろん訴えますし、そういった議論が必ず起きていくというか動いていくと思いますので、そうした小浜・京都ルートをまっすぐに我々としても推進をしていきたいと考えています。

 

[記者]

 昨日の武藤経済産業大臣との面談について、改めて要望後の見解、感想を伺います。

 

[知事]

 武藤大臣は、冒頭にもおっしゃっていただいたが、今年3月の新しいロードマップの議論の際に、対面でお話ができませんでした。あの時国会も、予算ギリギリ、それからトランプ関税の話もあり、大変本当にお忙しい中であったのでやむを得なかったと思っていましたが、その時にお話申し上げた、やはり現場をよく見ていただきたい、発電所の実情、状況、その周辺の状況もよく把握していただきたい、こういうことも含めて申し上げたことに対して、今もトランプ関税もあれば選挙もあって大変重要な忙しい時期でもありますが、美浜発電所を視察いただいて、なおかつ私どもの今の状況についても聞いていただいたということで、感謝を申し上げているところです。

 

 皆様方が出られた後も、私の方から申し上げたのは、ある意味繰り返しで、ぜひお願いしますということで、使用済燃料対策とそれから地域振興のことを、よく求めさせていただきました。特に六ヶ所再処理工場が、ちゃんと予定通り、期限内にできるかどうかというのが、他に与える影響が大きいということも強く求めさせていただいたし、また地域振興のところも、もっとさらに具体化をしていただきたいということも詰めてお話もさせていただきました。例えば道路予算を、確実に確保していっていただく、こういったことも明らかにしていただきたいということも言いましたし、また、6月27日に、私、石破総理にも申し上げましたが、この避難道路の関係というのは決して経産省のお金だけで物事が進むということではないと。いろんな道路があるので、地域振興も含めて考えていただく必要があるので、経済産業省だけではなくて国土交通省なんかも、他の省庁も巻き込んで、政府一体で取り組んでいただきたい、こういうふうにも申し上げさせていただきました。そういう意味で、大臣の方も、これらについては前向きに受け止めてしっかりとやっていきますといったようなご返答だと思っています。

 

[記者]

 今後、乾式貯蔵施設に関しても、関西電力から事前了解に関するお願いのようなものがあって議論が始まっていくと思うが、今回の面談が知事の判断に影響するといった考えはありますか。

 

[知事]

 今回は、まさに一般的な議論として、使用済燃料対策をさらに進めてほしいということと、それから地域振興といった今直近の課題、こういったことを申し上げたというところです。とはいえ、もちろんその次に事前了解ということを、今は一旦立ち止まっている感じであるので、関西電力が、それを動かしてほしいという時には、4つの項目と言っているけれども、その中にロードマップの取組状況というふうにも言っているので、そういう意味で言えば、影響はあるというふうに思っていますので、そういう意味では、今回の要請も踏まえて、国の方で前面に立って主体的に、使用済燃料対策の取り組みを強化していただきたいというふうに思っていますし、そういうことを申し上げました。

 

[記者]

 先日発表された原子力リサイクルビジネス準備株式会社の人事に関して、まだ取締役会は開かれてないので確定していない中ではありますが、見通しとしては来馬氏が社長に就任される話になっています。手腕に対して期待しているところと、準備会社で知事が果たされる役割があれば伺います。

 

[知事]

 来馬さんについては、特に原子力に詳しいみなさんはよくご存知と思いますが、私も総務部長時代から、本当に来た時はびっくりするぐらい見識の深い方だなというふうに思いました。もちろん中身も詳しいが、世界観というのか、全体のバランス感覚も抜群だったし、福井県の原子力政策を長きにわたってリードしていただいてきた方だと認識をしています。実際の話としても、原子力関係者であったり、県内の経済界であったりとか、また学術の方でも大変なネットワークをお持ちだというふうに認識をしています。また、県内の原子力事情に、これ以上詳しい人はいないというふうに、現状においても私は感じるお一人であることは間違いないということであって、そういう意味では、リーダーシップも、最後企画幹もされていたかと思いますが、もうお墨付きというふうに思っていますので、ぜひとも、難しい、新しいこの制度というか組織、それから新しい分野を開拓すると、クリアランス物の溶融というようなこと、利用・再利用というようなところを進めるわけであるので、これは規制の関係もあります。こういったことも含めて、しっかりとリーダーシップを発揮して順調に立ち上げをしていただきたいというふうに思っています。

 

 私の果たす役割としては、県が出資の過半を占めるということですので、また県内は廃炉が7基ということであるので、そういう意味では非常にリサイクルということが重要な要素になってくるというふうに思っているので、そういう意味では、今連携協定を結んだ事業者、例えば関電とか日本原電とか、また原子力機構とか、また経済界のみなさんなどとも結ばせていただいているので、そういったものも活用しながら、この新しいクリアランス会社の立ち上げ、こういったことの支援をしてまいりたいというふうに思っています。

 

[記者]

 先日県立病院の看護師が情報を漏らしたと懲戒処分を受けましたし、飲酒した後に当て逃げ事故を起こしたと県でも懲戒処分があったりしている。こういう県職員の不祥事が相次いでおりますが、知事としてはどういったところに要因、組織として要因があるのかということはお考えでしょうか。

 

[知事]

 ここのところは非常に難しいところはあると思います。不祥事というのはこれは大変申し訳ありませんけれども時々起きるという状況ではありました。これまでも、おっしゃられるように今いろんな形で重なっているということについては深く我々としても憂慮しておりますし、県民の皆様方に対して申し訳なく思っております。一方で、それぞれが状況的に非常に違った場面で起きているということもあります。それぞれがもちろん守るべき法令をしっかり守っていないことから起きてるわけですので、こういったことをこの際しっかりと守っていただくと、もう一度注意喚起をするということも含めて、私も今いろんな形で職員向けに講話もさせていただいてますが、その中でも強く求めておりますし、また総務部の方でもことあるごとに、というとそれが効いていないということにもなりますけれども、引き続きコンプライアンスについてしっかりと守っていくということについて求めていく、こういったことをやっていきたいというふうに思っております。

 

[記者]

 組織的に緩みがあるのかなと思うのですが、そういった認識はないですか。

 

[知事]

 組織の緩みということもあるのかもしれません。ですので今申し上げましたけれども、きちっとここのところを職員に向けて注意喚起、指導をしていくということを繰り返し行ってまいりたいと思っております。

 

[記者]

 今回参院選の争点の一つとして選択的夫婦別姓の是非っていうのがあると思いますが、知事が政治家として、県政では女性活躍っていうのを謳っていますが、選択的夫婦別姓についての考えをお聞きしたいと思います

 

[知事]

 選択的夫婦別姓の課題についての議論が今回の参議院選挙の各党からいろんな公約が出ているという状況であることは十分に認識をしております。私は選択的夫婦別姓ということについて申し上げれば、やはり姓を変えざるを得ないという立場の方の不利益はなくしていかなければいけないというふうに考えております。ただ一方で、やはりそれによる反作用、ここのところもしっかりと認識をして十分議論もしていかないといけないということを思っております。

 

 例えば、よく言われますけどお子さんの家庭内における氏が違うとか、もしくはそういう立場に置かれるということもありますし心理的にどう感じるのか、こういったことについての思いのところもちゃんと考えていく必要があると思います。選挙戦を見ておりましても、またそのほかのいろんな議論を見ておりましてもいわゆる選択的夫婦別姓というような考え方のほうについてもいくつものやり方、方法論ということがあるようにも見ておりますし、一つ一つにいろんなメリットデメリットといいますか、反作用というか、そういったことがあるということも認識をいたしておりますのでこれはしっかりと国民のみなさんの意見を聞いていただきながら国政で国の方で法律を決められるわけですので、こういったところを十分にご議論をいただく、こういうことが必要なんじゃないかと思っております。

 

[記者]

 方法論に関して、6月の県議会で旧姓の通称使用の法制化という意見書が可決されましたけれどもこれも一つの対策というか、現在不利益を持っている女性の方が多いですけれどもそういう方の解決策につながるというお考えはありますでしょうか。

 

[知事]

 これは一つの手法ですので、何らかの一歩前進の部分はあるかと思いますけれども、それがいいのかどうかということも含めてよく議論をしていただく必要があるというふうに思っております。

 

                                            ―― 了 ――

 

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