知事記者会見の概要(令和7年11月6日(木))
令和7年11月6日(木曜日)
10:30~12:07
県庁 特別会議室

[知事]〔配付資料:福井県スポーツ特別賞の授与について〕
私から3点最初にご説明をさせていただきます。まず1点目ですが、福井県スポーツ特別賞の授与についてです。9月30日、ニューデリーで開かれた世界パラ陸上選手権大会で川上秀太選手が男子100メートルの視覚障がいT13で見事優勝されました。昨年のパリパラリンピックの時にも銅メダルを取られてスポーツ特別賞を授与させていただきましたが、その後も世界を舞台に活躍をされていますので、県民に希望と感動を与えたということでスポーツ特別賞を贈らせていただくと決めたところです。贈呈式は11月11日火曜日に行う予定です。
[知事]〔配付資料:「全国豊かな海づくり大会」福井大会の開催決定について〕
2点目ですが、以前から県として要望をしてまいりました「全国豊かな海づくり大会」の福井大会を令和10年に開催できるということで、昨日決定の通知をいただいたところです。前回が昭和61年であったということですので、当時は第6回大会が小浜市で開かれました。上皇陛下、上皇后陛下お二方がまだ皇太子時代にお越しいただきましたが、それ以来42年ぶりとなります。第47回の「全国豊かな海づくり大会」を福井で開催できるということでして、福井の例えば水中ドローンや海洋資源の探索によって越前がになども大変資源量が増えてきている状況やデジタル操業日誌みたいな、DXなども福井県では進めていますし、なんといっても増養殖もどんどん進んでいますので、そうした部分を全国に発信します。また、持続可能な漁業を次世代へつないでいく、こういったことをテーマとして進めていきたいと考えているところです。
行事の内容としましては、式典の行事、そして海上歓迎パレードや稚魚の放流といったようなことが毎回行われるようです。県と沿岸の市町で実行委員会を立ち上げて、今後開催の場所や大会のテーマといった詳細を決めていきたいと考えています。また機運の醸成やリレー放流、ステージイベントといったことを行っていきたいと思っています。今年令和7年が三重、来年が大阪、再来年が千葉、その次が福井ということになったところです。開催地については、これは先催県を見ていますと、県の実行委員会で来年の秋ぐらいに決めていくようですし、また開催の時期については、だいたい前年の夏ぐらいに、これは推進委員会という全国の組織、全漁連さんなどが中心にやられておられますがそちらの方で決められると伺っているところです。
[知事]〔配付資料:若狭湾プレミアムリゾート構想 第2回募集について〕
3点目が若狭湾プレミアムリゾート構想の第2回の募集についてです。今年の2月から6月に第1回の募集を行わせていただきました。みなさんご案内のとおり、小浜市のエンゼルライン第2展望スペース、また高浜町の城山公園・城山荘で優先交渉権者が決まって基本協定が結ばれたところです。若狭町の食見でも優先交渉権者が決まっていまして現在事業者が構想を考えている状況です。第1回から引き続き募集を継続する箇所と新たに加わった箇所を合わせて8か所で、この2回目の公募を行おうということです。
例えば、長井浜海水浴場は、おおい町のうみんぴあ大飯にすごく近くて、日が沈む頃には青戸大橋のシルエットが見えたり、青葉山が背景に見えたり、非常に景色のいい場所です。赤礁崎ベイサイトパークは、キャンプ場もあったり、無人島には橋が架かっているので行き来ができる、ここもとても素敵な落ち着いた雰囲気のところです。また、頭巾山青少年旅行村は暦会館があるところでパワースポットとしてもいい場所です。これらが新しい募集箇所です。そのほか、美浜町の水晶浜が見える丘や久々子湖の見える丘も素敵な場所だと思っています。敦賀市の旧西浦小中学校グラウンドは水島が見えますし、旧常宮小学校グラウンドは、隣接する常宮神社に国宝の朝鮮鐘という鐘があります。若狭鯉川シーサイドパーク、ここも夕日がきれいだと思います。こういった募集箇所を対象に今回はコンサルティング会社が、ホテルなどの運営事業者やデベロッパーなど50社ぐらいに紹介などもして、県や市町が一緒になって宣伝をし、来年の3月までにまた募集を募っていきたいと考えています。
私からは以上でございます。
~質疑~
[記者]
発表事項の中で3つ目の若狭湾プレミアムリゾート構想についてです。改めて新規だとおおい町の3か所が加わったということだと思うのですが、その理由と、プレミアムリゾート構想を進めていく中で、県としては何か所ぐらいこういうものが進んでいくことを目標にしているかお聞かせください。
[知事]
目標を特に持っているわけはありませんが、基本的には若狭湾全体がプレミアムリゾートとなるようなコンセプトを持っていますので、できるだけ多くと思っています。競合したり足の引っ張り合いになるのは良くないと思いますが、まだそんな状況ではないです。またヴィラだったりホテルだったり様々な形もありますので、できるだけ嶺南地域に広げていきたいと思っています。これらはいずれも、嶺南の市や町が「こんないい場所あるよ」もしくは「こういうところでこんな施設を運営してもらったらいいんじゃないか」と考えているイチオシというところを、おおい町も含めて、前回の結果も踏まえながら各市町で考えてきたということです。
[記者]
民間の業者の考え方もあると思うのですが、どんどん募集は増やしていく、3回目のことも考えつつ動いているような構想ということですか。
[知事]
今回の結果がどうなるかもありますが、地域のみなさんの理解も得ながらというところもあります。できるだけ今回で大きな成果を上げてほしいと思っていますが、合わせて3回目以降もあり得ると考えてやらせていただいております。
[記者]
全国豊かな海づくり大会ですが、前回が昭和61年で小浜が開催地で、この時のテーマがどうだったのかということと、40年以上ぶりに2回目が行われるということで、この40年間の変遷をどのようにテーマに生かしていきたいかを教えてください。
[水産課長]
今確認します。
[知事]
前回は小浜漁港が中心だったかと思います。当時もサバとかがたくさん獲れたと思いますが、最近はいずれかというと増養殖、こちらの方に移ってきておりますし、資源の管理、こういった方向にもかなり時代が動いてきていると思っています。先ほども申し上げましたが、福井県は漁業DX、水中ドローンであったり、操業日誌をデジタルで行ったり、結構先端的に進めているということもあります。こうした新しい漁業、管理型の漁業、それからかつみ水産ベースも作らせていただいて、行政、それから大学・民間、こういったところが一体となって海づくりをしているところも新しい取り組みだと思います。こういったようなことを紹介できればいいと思いますし、また水産業のいろいろな関係者が来られますので、福井は例えば若狭でいえばマハタや敦賀真鯛、若狭ふぐ、いろいろな魚種にも新しく挑戦しているところもありますので、こういったおいしいものも、漁業だけではなく、いろいろな食べ物全体ということもあるかもしれませんが、楽しんでいただくことで発信ができたらと思っています。
[水産課長]
小浜で開催したテーマですが、「ふるさとの未来を拓く海づくり」でございます。
[知事]
それだけ聞くとなんとなく、今でも使えるかもしれない。またいろいろ考えていきます。
[記者]
海づくり大会の関連の質問ですが、場所や期間については今後決めていくということで、今の時点では県内という広いところしか言えないというか、例えば嶺南で開くとかどの市町で開くとか、見通しはありますか。
[知事]
これから大会実行委員会を作っていきますが、その中で決めるということですので、まだ実行委員会もできていませんので、県内どこかでと思っています。
[記者]
期間については1日なのか、数日間にわたるというイメージですか。
[水産課長]
大会式典自体は1日ですが、その前日から、前夜祭みたいなところから始まります。
[記者]
例年ですと、天皇皇后両陛下が来場される4大行幸啓の一つということですが、28年の大会も、天皇皇后両陛下が来県されるというようなところは見通せるのでしょうか。
[知事]
これはまだ決まっていませんので、これから行幸啓については決まってくると思っています。
[記者]
スポーツ特別賞について伺います。細かい話になりますが、この賞の受賞としましては、理解が間違っていたらすみませんが、前回レスリングの金城梨沙子選手以来ということになるのでしょうか。
[知事]
そうです。今年の1月に金城選手にお渡しをさせていただいて以来ということになります。
[記者]
この賞の条件と何人目なのかを教えてください。
[知事]
全体で延べで言いますと8人目ですが、山口茜さんが3度取られています。趣旨としましては、スポーツの分野で優れた成績を収めた方で、県民に多く感動と希望を与えた個人または団体、その功績をたたえて表彰を行うということです。
[記者]
具体的に世界大会で金メダルとかではなくてですか。
[知事]
大きく言えば、例えばオリンピックやパラリンピックの場合であれば、メダリストそれからその種目の最高位の世界大会でいえば優勝者とか、最近そんな傾向は見られますが、この趣旨にあっていれば、いろいろな形で選ばれると思っています。
[記者]
海づくり大会について伺います。実行委員会はいつごろ立ち上げられるのか、今のところの予定を教えてください。
[知事]
今のところ来年の秋です。
[記者]
ご出席される皇室の方は未定ということですが、もし天皇皇后両陛下がいらっしゃることになれば、来県されるのは天皇皇后両陛下になられて初めてになるのでしょうか。
[知事]
もしもということであれば、そうです。まだ本当に決まっていませんので、ここのところはまた決まってきたら申し上げたいと思います。
[記者]
前回の定例会見では、高市さんが自民党総裁になられたという段階での会見でしたので、改めて高市さんが首相になられて、高市政権が誕生してというところで、この間の動きというのをどのようにご覧になっているのかと、期待感を教えていただけますでしょうか。
[知事]
大活躍ですよね。拝見させていただいていて、就任直後から、まず支持率も大変高いと思っておりますし、また株価も非常に連動して上がって、ちょっとここで少し休んでいますが、それにしても大きく値上がりをしていると。期待感が大きいのだろうと思います。また早速トランプ大統領をはじめとして、アメリカや中国や韓国の首脳と会談をされたり、APECやASEANなど国際会議にも出られたり、発信を非常によくしていただいている。これは国民のみなさんが大変よく見てらっしゃるのではないかと思っております。
また福井県も大きな関係がございますが、拉致被害者のみなさま方にも何度かお会いになられて、力強く自分が先頭に立ってやっていくというメッセージも出していただいていると思っております。また、所信表明も含めて責任ある積極財政ということであったり、また決断と前進の内閣だというようなことであったりと、非常に大きな期待感を持って受け入れられていると思っております。私もお仕えをして直接いろいろとお仕事もさせていただいたという経験も持っております。前にも申し上げたと思いますが、総務大臣としての任期も過去一番長い大臣でいらっしゃいまして、本当にお詳しい。それから福井との縁もございますので、とても福井のことにも精通をしていただいている。県民のみなさんと親しい方が大変いらっしゃると思っております。そういう意味で福井県のいろんな課題についても頭に置いて進めていただけるのではないかと思って期待をしております。
例えば、これは全国的な課題でもありますが、人口減少、この課題が日本最大の課題だと所信表明の中でもおっしゃられておられまして、こういったことに国として力強く、人口の移動であったり、また分散型国家の実現であったり、東京一極集中の是正、こういったことにも力を入れていただけると思いますし、また、責任のあるエネルギー原子力政策、こういったことも進めていただきたいと思っております。また、地方に対しても、重点支援地方交付金についてもご説明していただいておりますので、こういった拡充を得ながら物価高対策、それから零細企業、地域の産業振興、こういったことにも力を入れていただければと思いますし、また人手不足、これは福井県も非常に大きな課題だと思っております。自然災害への備えであるとか、拉致問題の解決にも大きな期待をしております。そして何よりもやはり北陸新幹線、Xでも、総裁選の最中、最後のほうでしたが、1日も早く大阪へつなぐと、それでプロジェクトチームでもスピード感を持って進めていくんだと、こういったこともおっしゃっていただいておりますので、ぜひともこの原子力立地地域の考え方、気持ちをしっかりと汲み取っていただいて、1日も早く小浜京都ルートで大阪まで全線開業できるように認可・着工に結びつけていただきたいと思っておりますし、期待をいたしております。
[記者]
北陸新幹線の関連でお伺いします。高市政権では国土交通副大臣に米原ルートを推す石川2区の佐々木紀さんが就任されました。また先日は、石川県選出の自民党国会議員による自主研究会という場で、費用対効果を独自に試算されて、小浜京都ルートの費用対効果が整備新幹線着工目安の1.0を下回ったという結果が公表されました。この間、やや米原ルートの推進派の動きが目立つのかなと見えるのですが、その点について知事はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
[知事]
佐々木副大臣にお会いしてまいりましたが、国土交通省に入られることそのものは、しっかりと現状というか、国としていろんな政策を取られている、そういった状況も理解をしていただける機会にもなるのではないかとも思っております。米原ルートのお話はいつも申し上げているとおりですので、いろんなご主張をされるということをわれわれが否定をするものではございませんが、これにはこれまでの経緯があったり、またそもそもやはり米原ルートと小浜京都ルートの比較でいえば、費用対効果のところは平成28年、29年の議論の時でも米原ルートが2.2で小浜京都ルートは1.1だったんですね。そういうところで決まっているわけではなくて、あくまでも利用者のみなさんの利便性、時間が短くて、料金も安い、乗り換えがなくて便利、国土強靭化、こういったことを何よりも立地地域への配慮も含めてお考えいただいて決まっているという経過があるわけでして、そういった歴史的な重みということも含めてお考えいただければよろしいのかなと。再検証、我々としては小浜京都ルートの優位性を確かめる再確認、こういったことをしっかりと行っていただくということは重要なのではないかと思っております。
[記者]
新幹線について伺います。高市政権の話がありましたが、政権の枠組みとしまして、公明党が抜けて維新が新たに加わり自維連立ということになりました。日本維新の会はこれまでも新幹線ルートにつきまして、米原を含む他のルートの再考をしてはどうかというような主張をおおむねしてきたわけです。小浜京都ルートの今後の前進に向けまして、この自維連立という枠組みがどのように影響していくのか、どのような議論を臨んでいくのか、知事のお考えを教えてください。
[知事]
伺っておりますと、与党政策責任者会議の中で、自公連立政権のように、形の細かいところは分かりませんが、プロジェクトチームを作って、この北陸新幹線も含めて議論をしていくというような方向になってきているのかと思っております。維新のみなさんも、これまでは野党の立場でのご議論だったところから、与党の中に入ってしっかりと政策を形にしていく、こういうようなお立場になられましたので、ぜひともそうした前向きな議論を、これまでは外から見ているというところだったところを、決めていくという立場でしっかりとしていただきたいと思っております。
まずはこれまでの経過、これは誰が政権を持っていても、政府として決めてきた、そういった流れがあるわけですので、整備計画が決められてからでも52年間の歴史、それからこの小浜京都ルートが決まったこの経過、先ほども少し申し上げましたが、いろんな数字が出ている中でなぜ小浜京都ルートなのか、ここのところは本質的だと私は本当に思っておりまして、利用される方々を第一に考えていく、またそれが国家政策として国土強靱化の部分が重要だと、これは全く変わるものではないと思っておりますので、まずは国土交通省なりから、しっかりとそういったこれまでの経過、考え方、視点、こういったものをよく話を聞いていただいて、議論を前に進めていただくことが重要だと認識をしております。
そういうこともありましたので、私は先週、藤田共同代表にもお会いさせていただいて、ご説明もさせていただきました。しっかりとよくお話を聞いていただけたと思っております。特にちょうど先週、高浜の発電所を視察していただいた直後でもあったということもございまして、藤田共同代表からは、北陸新幹線というのが福井県のみなさんにとって非常に重要な路線であるということについて大変よくわかりました、というようなことをおっしゃっていただきました。北陸新幹線のこれまでの経過、それから私たちの想い、こういったものをしっかりとよく理解していただいて、前に向かって話を進めていただくことが大事なのだと思っております。
[記者]
藤田共同代表にお会いしたというお話がありましたが、先週というのは具体的には。
[知事]
10月30日です。
[記者]
北陸新幹線の全線開通が非常に重要だということは理解をいただいたと。ただルートにつきましては何か藤田共同代表から何かありましたか。
[知事]
特段、これから決めていかなくてはいけないというご趣旨でした。私が申し上げたのは、副首都構想とおっしゃられているときには、これはもう大阪に北陸がつながらないということはあるんでしょうか、ということも申し上げております。そういったいろんなことを申し上げましたが、どう結論をつけるかはこれから党内でご議論されるということ、もしくは与党で議論されるということですが、福井県もしくはこれまでの経過については、一定程度ご理解はいただけているのではないかなと思っております。
[記者]
少し関連で、維新の前代表でいらっしゃる前原氏が、米原ルートにつきまして、最近のコメントで実現は難しい感触を持っているとお話しされまして、維新の中でもいろんな意見があるのかと思っています。新たなPTを開くその前に、維新として考えをまとめるべきではないかと思いますが、その辺は知事はどう思われますか。
[知事]
これは維新としての考え方ということもあるでしょうし、やはり連立政権の中のPTというのを作られますので、やはりPTでの議論ということかと思います。ただ、まずはやはり党として大きくどのような考え方を持たれるのか、これは重要なことだと思いますし、先ほど申し上げましたが、副首都構想ということをおっしゃられていますので、それに向かって、やはり乗り換えなしで大阪まで1日も早くというところは、これは共通しているのではないかと。それを小浜京都ルートでということを、私どもも申し上げているということでございます。
[記者]
大きな話としまして、この北陸新幹線敦賀以西の整備につきましては、今大変正念場でありまして夏の概算要求で金額を示さない事項要求を掲げまして、この年末に来年度当初予算の編成が迫ってきています。ここで新規着工予算を盛り込まないと、また来年度の認可・着工というのが実現困難になっていくと思いますが、この11月、年の瀬に迫っているこの時期の重要性について知事はどのように改めてお考えですか。
[知事]
年末の予算編成の時期が迫っているというのもおっしゃるとおりだと思います。相当頑張らないと来年度の予算の中で認可・着工予算というのを作るというのは、非常に難しい状況になりつつあるということは理解をしております。一方で今お話にもありましたが、PTがいよいよ立ち上がるというところでございますし、前向きに物事は進み始めるということでございますし、これは特に大阪に力を入れている維新が加わるわけですので、1日も早く大阪に繋ぐということについては、これは多分維新のみなさんの大きな想いだと考えております。1つには与党での議論をとにかく急いでいただく。また政府の方も、今回財源の議論の1つとなりますが、貸付料につきまして本日から検討会、有識者会議を立ち上げて、今までの貸付料でいいのかと、30年以降どうするのか、それから対象となる利益の範囲をどうしていくのかといったことについても議論が始まるということです。これも非常に重要な一歩だと思っております。こうした議論を急いでいただいて、何とか我々としては年末に、今年事項要求ということで進めているわけですので、その事項要求を形にしていただく、認可・着工予算に結びつけていただく努力をしていただけるように、私もすでに始めておりますが、私だけではなくて県もあげて、こういったことの活動も、今後とも強化していこうと思っております。
[記者]
来年度の認可・着工が厳しいというのは当然かと思いますが、やっぱり一番のネックというのが京都府内での理解が進まないというところで、与党のルート再検証に至った原因もそこにあると思っています。国や鉄道・運輸機構の説明が滞っているところもあるのかと思うんですが、ここらをもっと早めにやってほしいとかしないと、完全に来年度の認可・着工というのが無理になるので、そこらをどのように要望していくのでしょうか。
[知事]
先週私が東京に行った時には、国土交通省の幹部のみなさんにもお会いをして、そういったお話をさせていただきました。まずは小浜京都ルートで国が動いているわけですので、しっかりと科学的な知見に基づいて住民のみなさんに説明をしていただく。昨年の3月25日に地元自治体に対する説明会があって、その時に、その後も関係団体に対して20団体以上ご説明もさしていただいているというようなお話も聞かせていただきました。1つにはやはりそうした住民のみなさんの理解を得る活動、こういったことはもう実務的に同時並行でやっていただくことは重要だということを申し上げましたし、これからもされるというようにも伺っております。何といっても、サンダーバードが代わりにありますが、サンダーバードのお客さんの3割は京都で乗り降りをされているわけですので、やはり大きな利便性という部分で、京都駅付近を通過するということは重要な要素だと、そういうこともあって、平成28年度に今のルートが決まっておりますので、こういったことをしっかりご説明をよく聞いていただいた上で、早く決定をしていただいて、始まったら何といっても決断と前進の内閣ということですので、しっかりと高市総理にも進めていただけるんじゃないかなと期待をしております。
[記者]
昨日、美浜原発後継機の検討に向けた関西電力の自主調査が開始されました。まずはこれについての受け止めを伺います。
[知事]
これは議会でも申し上げましたが、関西電力の社内の意思決定に向けてのプロジェクトとしての現地調査が始まったということだと認識しています。これについては、安全を最優先に、地元に丁寧に説明をしながら進めていただきたいというふうに考えているところです。
[記者]
乾式貯蔵の事前了解について伺います。先日の県議会の厚生常任委員会協議会では、六ヶ所再処理工場について、原燃の原子力規制委員会での説明終了時期が示されていないということ、あるいは本当に2026年度中に竣工するのかという不安の声が多く挙がっていたように見えました。この点について見解を伺います。
[知事]
これについては、その後も日本原燃も目標通り竣工させると、現状の遅れ、あと3回程度説明が必要だというような話をしていましたが、これらの今後の日程をやりくりすることで、バッファの期間も使わないでなんとかそれを飲み込んでいくんだというようなことも含めておっしゃっていたので、これについては、事業者、それから国が、前面に立って、こういったことをしっかりと竣工目標に従って進めていただく必要があるというふうに思っています。
[記者]
昨日、原子力規制委員会が屋内退避について運用をまとめました。そこで人工透析や通院、雪で倒壊がある家屋、除雪や生活物資調達での場合は外に出るというようなことが示されましたが、これについて、まずどういった方法で県民に周知していきたいか。また、能登半島地震が起きて、複合災害が起きたときの実効性というところはあまり今回盛り込まれなかったが、これについての改めての課題について伺います。
[知事]
まず周知については、これは国とともにできるだけ、この間の訓練の時にも話は一つありましたが、UPZのところのみなさん、特に、もう少し情報を密にしながらやっていくというところも大切だと思いますので、そういったことを国とともに、また事業者も一緒になって、県民のみなさんに理解していただけるようにしていく、こういった努力はしてまいりたいというふうに思っています。
また、課題としては、やはり具体的な場面に即して判断しやすいような形にしていただく必要があります。こういう場合はいい、というところをどういう形で、あまり細かいことをたくさん並べれば並べるほど分からなくなるので、ここを見てくれということもあると思いますし、そういう基準を明確にしながら、なおかつ伝わりやすい、理解されやすい、もしくは記憶に残りやすい方法をしっかりとこれから示していただいていくことは、引き続き重要なのではないかというふうに思っていますし、また、今もおっしゃっていただいた、まだ明確になってない部分、こういったことについても、引き続きよく検討していただきたいと思っています。
[記者]
新しい政権が誕生して、赤澤経済産業大臣が新たに誕生したということですが、新しい方が着任するとなった際には、福井県として、今の県の原子力の事情であったり、エネルギー政策に関する要望であったりというのを、知事が直接大臣と会って話す場を設けることが多いと思いますが、今後赤澤大臣と知事が面会する機会は、今のところ決まっているのか、それとも今調整しているのか、伺います。
[知事]
現状で、日程が決まっているという状況にはないです。ただ、おっしゃっていただいた通り、やはり原子力、エネルギーの課題というのは非常に重要だというふうに認識をしています、私どもも、国との間で約束をいただきながら、使用済燃料対策であったり、地域振興、こういったことに大きく今、取り組んでいるところになるわけですので、こういったことについての我々の考えも聞いていただいて、赤澤大臣、またもんじゅやふげんの関係で言えば松本大臣、こういったみなさんに話し合いをさせていただきたいです。これをいつものようにできるだけ早めに、国会も今やっているので、いろいろあるとは思いますが、こういったことの中で、早めにセットして話をさせていただければと思っているところです。
[記者]
日本原燃の安全審査の説明が、予定していた11月に完了が難しくなったということで、先般の議会でも、議会から知事一任という形で、説明完了を待って知事が判断されることになっていたと思います。日本原燃は、竣工の時期は変わらないと言ってはいますが、過去何度も竣工が延期になっている状況を見ると、リスクも考えておかなければいけないのかなと思いますが、説明完了を待って知事が判断するという意思決定のプロセスは現状変わらないという認識でよいでしょうか。
[知事]
ここのところは議会でも説明もさせていただきましたが、やはり、設工認の説明の終了が、審査終了の一つの目安ということになりますので、そういう意味では、設工認の説明終了という時期を見ながら判断をしていくという考え方に変わりはないです。
[記者]
関西電力の美浜町での調査開始を受け、美浜町長が昨日コメントで、調査の進捗について、詳細調査の前のタイミングで随時報告を受けたいという旨を関西電力に伝えたと言っていましたが、県として、関西電力や美浜町に、この調査の進捗に関して、今後、報告を求める考えがありますか。
[知事]
事柄としては、関西電力の社内の中の手続きの一環だと思いますが、日頃から、私どもの担当課はコミュニケーションを取っています。そういう意味では、いろんな形で報告はあるかなというふうに認識しています。
[記者]
調査に関して、電源立地地域対策交付金の申請が来年度から可能になるかと思いますが、申請についての考えはありますか。
[知事]
これはまだちょっとどうするかは決めていませんが、そういう状況になるのであれば、またいろいろ考えながら進めていくのだろうと思います。
[記者]
乾式について、高浜1期目の話があり、そこに美浜の乾式も追いついた状況になります。過去の会見では複数同じタイミングで判断するのか、しないのかという質問に対して、高浜からという趣旨の説明をしていましたが、その点について変化はありますか。
[知事]
だんだんと審査が終了してくるということであれば、差をつけるのにどれほど意味があるかとかいうことも考えながらやっていくのだろうと思います。段取りとして、高浜の1期目が先行して、その審査の結果を受けて、あと3つのところを、そこで審査の仕方とかもいろいろ学んで、後から追いついていくという話であったので、そういう意味では事柄として違いがあるわけではありません。ただ、ここはまだこれから考えていくということだと思います。
[記者]
状況によると思いますが、高浜の1期目と現状同じように許可を得ている美浜も、同じようなタイミングで事前了解となる可能性もあるということでしょうか。
[知事]
決めていません。
[記者]
今週末に越前和紙のユネスコの登録の勧告があると思います。こちらに対して、知事の受止め、期待をお聞かせください。
[知事]
越前和紙については、今回ようやくユネスコの文化遺産に登録がされそうだという状況でございますので、大変うれしく思っています。これまでの経過の中でもしっかり守る体制をつくっていく、こういうところを重視して、審査を受けてきたと思っています。最近も施設を見せていただきましたが、そういった体制がこの和紙組合だけではなく、周りのいろいろな原材料を作るところも含めて、協力をしてやっている。こういう雁皮を出してくる、こういったことが非常に大切ですし、そういう動きが出ていることがとてもありがたいと思っています。これからもこうして登録された越前和紙を守っていくということも大切ですし、併せてこれを今度は発信に変えて多くのみなさんにインバウンドを含めて受け入れられるようにしていければと思っているところです。
[記者]
先般岐阜知事と一緒に越前鳥の子紙を作られたと思います。これで勧告が通るか、また実際に12月にそれが登録されるかどうかはまた別の話ですが、今の段階で具体的に発信やPRの方法を考えていらっしゃるかお聞かせください。
[知事]
具体的にそのときにどういうイベントをやるかということは存じておりません。非常に大きな慶事、お祝いになるようなお話ですので、この越前鳥の子紙についてはうまくPR、それから発信にも力を入れていきたいと思っています。
[記者]
別件で、先週、福井県で初めて勝山市でクマの緊急銃猟がされました。全国的にもかなり死者や怪我人が出ていて大きなニュースになっているかと思いますが、今の知事の受け止めをお聞かせください。
[知事]
県内でも特に10月半ば以降は、毎日10件程度の目撃情報があるという状況でして、県内で状況で言いますと、令和5年が非常に大量出没の年でしたが、よく似たような傾向を示していると考えています。これから特に12月下旬までの間が、最大限の警戒が必要だと認識をしています。そういうことで10月半ばからは全国に先駆けながらヤフー防災などでプッシュ型で県民の方や、また付近に来られているような観光客のみなさんに、リアルタイムで情報の提供をしていますし、また今年度からは保護から管理へということで、第二種特定鳥獣管理計画(ツキノワグマ)というのを作りながら、春先にこの銃猟をしたり、また箱罠を仕掛けたり、積極的な捕獲にも力を入れています。そういう中で緊急銃猟も大事だということで、市や町とともにいろいろな研修も積み重ねていますし、今週末には動く標的に対する銃の実弾を使った訓練も行うというようなことです。先週、勝山で緊急銃猟を行われたわけですが、県もそのときには一緒に助言などさせていただきました。緊張感を持ってさせていただく、また県民のみなさんには柿などの誘引樹木の伐採を進めていただくことも、これからも推奨していきたいと考えています。
[記者]
秋田県では今防衛省が動いているということがありました。もし今の段階でそういったような県を超えて国に要請をしていく、あとはいずれ被害が大きくなった場合にそういったような選択肢があるかどうかというところもお聞かせください。
[知事]
現状、今すぐに秋田県のように自衛隊にお願いをするというようには考えていませんが、当然、被害の状況によっては幅広い選択肢の中で考えていきたいと思っています。
[記者]
ガソリンの暫定税率についてですが、昨日与野党6党が正式に年内の廃止で合意をしたということで、軽油引取税については来年の春からということになりましたが、この2つは地方の財源にもなっていると思います。この地方の懐事情に与える影響などについて現時点での認識をお聞かせください。
[知事]
ガソリン税といいますが、揮発油税の関係は譲与税の形で、福井県であれば暫定税率分として年間2億円の影響がある。それからまた軽油引取税につきましては、暫定税率が全廃されると年間38億円、合わせて40億円程度の影響があるということです。これにつきましては、これまでも国に対して、もしくは政府与党、国会に対しても、全国知事会も含めて財源措置を的確にしっかりと代替財源を用意してほしいということについて強く申し上げているところです。当然、物価高対策という考え方の中で、国でお考えのことですので、そのことの必要性については理解をいたしますが、重要な住民生活を支えているのは地方公共団体ですので、財源措置、代替財源の議論を同時並行でしっかりと進めていただく中で、こういった議論を進めていただきたいと思っております。
[記者]
この代わりの財源をどうするかということについて、議論は先送りのような形で、野党の要望もあって年内の廃止ということで取り急ぎ決断をしたような印象を受けていますが、この財源の議論が先送りになっていることについての印象はいかがでしょうか。
[知事]
これは政治を前に進めるという中で、もしくは緊急の物価高対策という中で決められていることだろうということですので、国の方でしっかり考えていただく。暫定税率の廃止そのものはそういうことだと思います。一方で、代替財源はやはり恒久的に賄われていく必要がありますので、こういったことについてはしっかりと国の中で議論いただく。各党の中で議論いただいていくことは必須だと思っていますので、引き続き全国知事会を中心に我々としても声を上げていきたいと思っています。
[記者]
もう終わってしまったので恐縮ですが、先月閉幕した大阪・関西万博で県内の小中高生に入場券を無料配布した万博子ども招待事業に関してですが、利用者が約1万人少しということで、利用率は約13%と1割少しにとどまったということに対する受け止めと、伸び悩んだということの要因で分析している部分があればお聞かせください。
[知事]
これはお子様方にできるだけ万国博覧会の良さといいますか、例えば最先端技術に触れる、もしくは世界の文化に触れることで、人生の刺激を与えたいというような思いでやらせていただきました。結果につきましても13%と言っていただきましたが、近隣のいろいろな中部、関西、福井県の周辺の行かれた方の数などを見ると。11%程度ということですので、やはり一定程度効果があったとは考えています。行かれたお子さんたちの声を聞くと、とても将来に向けての何か目標ができた、それから国際的な理解が進んだなど好評でしたので、良かったなと思っています。その上でやはり万博のレガシーを生かしていくということも考えながら進めていましたので、今回の福井県ゾーンのいろいろな展示については、おおい町のこども家族館で再展示をさせていただくということで、今後ともさらに興奮もですし、万博の良さというものを感じていただければと思っています。
[記者]
職員からセクハラに関する通報があった件について伺います。発表があって知事も会見をされてから2週間ぐらい経ちますけども、改めてそれから県政なども進めつつという中で、知事の中でその後何か影響を実務の中で感じていらっしゃるのか、そのあたりこの2週間を振り返って受け止めをお願いします。
[知事]
これにつきましては、まずは私の言動に関する通報で県民のみなさんにご迷惑、それからご心配をおかけしておりますことに心からお詫びを申し上げたいと思っております。その上で今は第三者の調査に全面的に協力をさせていただいているところでございます。そういう意味で、その結果を待って適切に対応していこうという段階でございます。日々の活動につきましては、これはご覧いただいてのとおりかと思いますけれども、これまでどおり襟を正しつつ、県政全般について、しっかりと対応させていただいているつもりでございます。
[記者]
この事案に関しては通報者のこともありますので、そのあたり、言える、言えない部分はあると思いますが、知事が送られたテキストメッセージについて通報された方は不適切と感じていると思いますが、改めて知事としては、送った内容のメッセージが不適切な内容だったのかという認識はありますか。
[知事]
これにつきましては私が一方的に自分の自説を申し上げるというようなことは、調査に影響を与えると考えておりますので私からはコメントを控えさせていただきたいと思っております。いずれにしましても調査には全面的に協力をさせていただいているところでございます。
[記者]
関連の質問です。内容についてはそういったお答えになると思いますが、知事の中ではこの内容のメールを当該者に送ったという認識はもちろんあるということだと思います。いわゆる同様のメール、同じような内容のメールをほかの職員に送ったという認識はありますか。
[知事]
通報に関する一連の関係については現在調査中でございますのでコメントは控えさせていただきます。
[記者]
今回全庁調査みたいなところもありまして6,000人対象で特別調査委員の方から締め切りを延ばしたということになりました。そのあたりの理由などは公表されていませんが、その10日の締め切りを待って今後どのような形でこの事案について進展していくのか、現段階で知事の中での受け止めとどういうふうな形で動いているのか言える範囲でお願いいたします。
[知事]
調査につきましては、私は調査を受ける側でございますのでその動きについては承知をしておりません。いずれにしても調査員のみなさんのお考えで進められていると認識をいたしております。
[記者]
この話はどうしても、結論が出る、出ないに関わらず、期間が延びるにつれて、ついて回る話だと思いますが、この話が県政を今後進めていく上で与えていく影響だったり、知事の中で今後進める中での影響はどのように考えていますか。
[知事]
これにつきましてはまず大変ご迷惑をおかけしているということについては申し訳なく思っているところでございます。その上で、県政については先ほど申し上げましたけれども滞ることがないよう、今全力でいつもどおり、さらに襟を正しながらさらに力を入れてやらせていただいているところでございますので、その上で調査には全面的に協力をして結果を受けて適切に判断をしていくということでやらせていただきたいと思っているところでございます。
[記者]
知事は幸福実感、ウェルビーイングという政策を非常に重視されてこの間も打ち出してこられていると思いますが、幸福を実感できる根底というものにやはり心理的安全性というものが重要だと思います。知事が職員の方に送ったメッセージはそれを脅かすものに当たるから職員の方から通報があったと思いますけれども、その点についてどのようにお考えになっていますか。
[知事]
おっしゃっていただいている趣旨については重く受け止めさせていただきます。中身については調査の中で明らかにしていただくことだと思っております。いずれにいたしましても県政が停滞をしないように当然、県民のみなさんに心理的な安全性というのをしっかり感じていただけるようなそういう施策の推進もしっかりと行っていきたいというふうに考えております。
[記者]
県政へ与える影響というお話がありましたが、現時点で県庁業務ですとか職員の士気を含めて県政の停滞はないという認識でしょうか。
[知事]
これはみなさま方の方がよく見られているだろうと思っております。私といたしましては職員のみなさんには本当に日頃から、一生懸命福井県民のみなさんのために誠心誠意努力をして頑張っていただいているところに、大きな負担とそれから不安をおかけしているということに本当に申し訳なく思っているところでございます。そのうえで日頃の職員との仕事の仕方も、もちろんいろんな思いを持っている職員もいると思いますけれども、私は私で誠心誠意、これまでどおりというかこれまで以上に力を入れて、県政の推進のためにやらせていただいております。そういう意味では大きく何かが変わっているということはないようにしていますし、現実にも日々の仕事をしっかりと取り組んでいるというふうには認識をいたしております。そこから先は職員のみなさんが本当にどう感じているか、もしくは県政がどう動いているか、そういったところはあろうかと思っております。
[記者]
通報された件について調査の中で回答されているということでしたけれども、知事ご自身の言葉でこうした会見の場で具体的に回答する機会が出てくるのでしょうか。出てくるとすればいつ頃でしょうか。
[知事]
これは今調査を行っていただいているところですので、それが終わりますと調査結果については、内容はプライバシーに十分配慮しながらですけれども、報告書が出されると伺っておりますので、そうした報告書が出された段階で私はご説明をさせていただこうと思っております。
[記者]
先般のぶら下がりでも、ご自身の進退について調査の結果を踏まえて適切に判断されていくということでしたけれども、今般の全庁調査で仮に類似のハラスメントの通報というのが、もし出てきた場合にどのように対応されるのか、知事の判断基準といいますか、そこを教えてください。
[知事]
今は調査中でございますので、調査の結果を受けてということで判断をしてまいりたいと思っております。
[記者]
職員への調査、アンケートは10日が期限になっていると思いますけれども、この内容はいつ公表されるのか、この本件の調査と同時に公表になるのか、その形式がどうなるのか、ちょっと知事はお答えするのが難しいお立場かもしれませんが、もしそれが難しければ担当に伺いたいと思います。
[知事]
私は調査を受ける側でございますので、どういうふうにこれから展開するのかとか、進めていくのかということは私の方ではちょっとわからないというところでございます。
[総務部長]
時期につきましても現段階で申し上げられる状況ではございませんのでご了解いただきたいと思います。
[記者]
調査委員会から時期の目処は聞かれていないでしょうか。だいたいこうした調査というのは期間をある程度明示して行うものかと理解しますけれども、そういった目処もないということですか。
[総務部長]
できるだけ急ぎたいというお気持ちをお持ちいただいておりますが、まだ目処は伺っておりません。
[記者]
今回の事案の公表に驚いた県職員の方々は大変多かったと思います。業務の中で一緒になられる県職員の方で、知事に直接声をかけられてきた県職員の方はいらっしゃるのか、いらっしゃったらどういった声をかけられたのか、逆に知事から県職員に業務で一緒になった時に何か声をかけられたことはあったのでしょうか。
[知事]
仕事では四六時中職員と今も接触をしておりますので、どれがどうだったかというのはよく正直言って覚えていないところはありますが、中には励ましの声をかけてくれる人もいますし、また職員の中に直接私に厳しいことを言った人はいませんけれども、他のところの場面ではございました。そういう意味ではみなさんいろんな思いを持ってらっしゃると思いますので、もっと言えばご迷惑をおかけしているということですので、私はもちろん必要な時には最初に謝罪をした上で仕事もさせていただきますし、そうでなくても常に相手に対して心配とか迷惑をかけてないかということも思いながら、一方で仕事については一緒に今まで通りというか全力でというところが見えるようにやらせていただいているつもりではございます。
[記者]
公務の中でも国や他県の知事の方とお会いすることがこの2週間のうちにも何度も機会があったと思います。先ほどの質問と被るのですが、その時に何かかけられた言葉はあるのか、知事から何か謝罪などをされたことはあるのでしょうか。
[知事]
お相手を見ながらといいますか、お相手から言われることもありますが、概ねですね、今のところは普通にお仕事をさせていただいているというところかと思います。
[記者]
これは事案の内容を深掘りする意図の質問ではないのでぜひご回答いただきたいのですが、セクハラというのはパワハラと一緒で同じ言葉、行動でも受け取り側にとってセクハラだと思う、思わないが変わってくると思います。相手の立場との関係性でも同じ内容でも変わってくると思います。今回のことではなくセクハラについて知事はどういう場合にセクハラになるという認識があるのでしょうか。
[知事]
セクハラについて申し上げれば、これは相手の意に反する形で性的な言葉であるとか行為をするということが定義なのだろうというふうに思います。そういったことについて、今後ともパワハラの話もございましたけれども、特に相手のあるお話だということも含めてしっかりと自分でも認識をしながら対応してまいりたいと考えております。
[記者]
通報の内容については知事から職員の方にテキストメッセージを送られた、という通報だったと思いますが、その後2週間ほど経ちまして、この期間に知事から何か業務の連絡などをされる際の連絡方法をちょっと変えたりとか、その接触方法を少し変えたといったことは何かありますでしょうか。
[知事]
おっしゃっているのはその方というかそれ以外も含めてでしょうか。
[記者]
それ以外の方含めてです。
[知事]
今回の事案を自分で認識してからというのは、できるだけ私的なやりとりは、外の方というのは一般的な普通の関係でもありますけれども、特に職員に対しての時は中身を考えるということはあったかなと思います。
[記者]
今私的なやりとりという言葉がありましたが、私的なやりとり、業務に絡まないやりとりというのもある程度日常的に前々からあったということでしょうか。
[知事]
これは調査の中身に関わりますので、また調査委員のみなさんにはいろいろとお答えをしてまいります。
[記者]
公務は基本的に通常通りされているということですけれども、以前、確か県の方から調査を始めるという会見があった際に、「先方から何か要望などがあればそれに応じて知事のご出席の可否を判断する」といったお話があったと思いますが、そういった形で何か具体的に影響のあった公務とかはあるのでしょうか。
[知事]
もしかすると秘書課にそういう話があるのかもしれませんが、私が知る限りでは何か行事が先方から言われてキャンセルになっているというのはないと認識をいたしております。すいません、それは実務的には分かりませんが。
[記者]
今月の18日に山口茜選手の県栄誉賞の贈呈式がありますが、贈呈者は中村副知事になっていまして、これまで県栄誉賞の贈呈式というのは知事が就任されてからは全員知事がお渡しされていたと思うのですが、今回この中村副知事に代わったというのは、この通報事案が影響してのことか、相手方からそういうことが言われて対応したということか、どういうことでしょうか。
[知事]
これは全く関係がないと言いますと変ですが、もともとその日程の時は上京せざるを得ない関係がございまして、私は聞いている話ですが、山口茜さんとご相談をしたところ今回は地元でイベントがあって、とてもいい場所なおかつこれを逃すと来年度春以降ぐらいにならないと戻れないというようなお話し合いがあって、それでやむにやまれずと言いますか、今回のことになっていると私は聞いております。
[記者]
ここ2週間で国会議員や県内の各首長さんともお会いになったり電話されてると思いますが、いろんな声はかけられたと思いますが、知事としてこの事案に関して声をかけられた時にどういう発言でお返しされているのですか。
[知事]
これはいつも申し上げておりますのは、ご迷惑ご心配をおかけしていて申し訳ないということと、それから調査員の調査には全面的に協力をしていきますということについてお話をさせていただいております。
[記者]
例えば、大丈夫ですかとかいうような問いかけに対しても同じように答えられているということですか。
[知事]
個別にいろんなことをおっしゃられる方がいらっしゃいますが、私は基本的に今申し上げたことをお伝えをいたしております。
[記者]
ここ2週間県民とも触れ合う機会はあったと思いますが、どういったご反応があったかっていうのをご自身としてどうお感じになられますか。
[知事]
これはお相手の方々がどういうふうにお考えなのかというのは私の方からは必ずしも分からないというところがございますので、あまり私が言っていることが正しいかどうか分かりませんが、日ごろ声をかけてくださる方はくださいますし、冷静にですね今見守ってくださっているのかなというふうに思っております。
[記者]
これから特別調査委員の方が調査報告書をまとめるのですが、どういう結果か分かりませんが、この調査報告書に対して知事は適切に対応するとはおっしゃっていますが、その調査報告書の内容について尊重するというか、どういうお考えで臨まれる感じですか。
[知事]
これはその調査報告書の内容を受けて適切に対応するということでございます。
[記者]
適切にというのはどういう意味なんですか。
[知事]
それは内容を見てということだと思います。決して従わないとかそういうことを言っているわけではございません。
[記者]
先日、福井商工会議所の八木会頭が会見で知事のご進退について、「しっかり続けていくと思っているし、県に申し入れている。」というご発言をされました。知事ご自身のご進退の判断に際しまして、そういう関係機関の要望などを考慮して判断されるおつもりなのか、現時点でのお考えをお聞かせ下さい。
[知事]
これはそのときに最後いろいろ考えるのだと思いますので、今私が何か申し上げるところじゃないと思います。いずれにしても県民のみなさんのお考えというかそういったこともあるかと思いますが、まずは調査の結果をしっかりと受け止めていくということだと思っております。
[記者]
こちらの事案の通報があってあったのが4月で、公表されたのが10月だったと思いますがご家族の方にはいつごろご報告されたのか、それからどのような反応があったのか教えてください。
[知事]
ちょっといつだったかというのはあまり覚えていませんが、お話をしました。大変驚いていたというところが実際でございます。併せて、本当に大変心配をかけているということに申し訳ないというふうに思っているところでございます。それ以上は家族の中のお話ですのでこれぐらいにさせていただきます。
[記者]
先ほどの質問に関連してなんですが、今後特別調査委員の方々がまとめる報告に対して適切に対応していくというところだと思うのですが、特別調査委員の方々がこのような処分が適当とまとめた内容については、知事はその通りに従うという意味での適切に対応ということでよろしかったでしょうか。
[知事]
あまり余念を持って取り組むということではなくて、私の現状は調査には全面的に協力をして、その時点で適切に判断をしていくということだと思っております。
[記者]
まず一つ目、先ほども何回かあるのですが、市民の方と話されることもあると思うのですが具体的に応援のメッセージだったりとか、厳しい意見だったりとか具体的なかけられた声というのをお願いします。
[知事]
直接お話ができるというのはそれなりに親しい方ということになりますので、客観性はなかなか担保できていないというふうには思いますので、あまり私がああだこうだということもいかがかと思いますが、励ましのお言葉をいただいたり、厳しいお言葉をいただくということがあると思っています。
[記者]
今のところ知事のSNSの方はまだ動かしていないようですが、再開させるような予定とかいかがでしょうか。
[知事]
現状においてはございません。
[記者]
それを再開させる部分は例えば報告書が出るとかでもなくて今のところ未定ということですか。
[知事]
全く未定でございます。
[記者]
最後に、知事として特別職として今調査の対象ではありますが知事として県のトップとして何かしらこう今こうやって話が出ている以上、ハラスメントに関して何かしらの規制であるとかそういったような具体的な取り組みを推進していくような、そんな考えはありますか。
[知事]
今調査中でそれなりの期間で報告書は出されるのだろう考えておりますので、少なくともそれを待っていろいろ検討していくということかなと思っております。
[記者]
先ほどの質問に関連してテキストメッセージの問題発表がある前と知事の中でやり方が少し変わっているのかなと思うのですが、こういった点は例えば専門家の方とかのアドバイスを受けてご自身の中で変えている部分があるのか、それともご自身の中で考えて少し意識改革というかやられている部分があるのでしょうか。
[知事]
それは仕事の仕方のことをおっしゃられているのですか。
[記者]
コミュニケーションなり…。
[知事]
これは何も変えているというつもりもございませんが、変えているとすれば相手によっては冒頭謝罪もしなければいけないとかというところは意識はしますが、これは普通のことだというふうに思います。仕事は全力でやっていくということですし、相手との関係で何かがあればそのことは一個前提に置きながら物事をするというのを日頃と同じ、同じというと言い方はおかしいですが、日頃の考えの延長線の中で今こうすべきだと思ってその人と相対をさせていただきますし、仕事の中身には影響を与えないようにしようと考えてやらせていただいております。
[記者]
4月から現時点の間で、例えば専門家の方にアドバイスや講習を受けたりとかっていうのは今までまだないということですか。
[知事]
専門家というのはどういう方を言われているか分かりませんが、もちろんこのことについて他の方とご相談をするということはございました。
[記者]
今回の事案について知事の後援会の方々には何か報告されたのか、また後援会の方からどのような声が上がっているのか教えてください。
[知事]
後援会のみなさま方にもですね、今回のことで大変ご心配とご迷惑をおかけしているということについての謝罪と、それから調査に全面的に協力をしていくということ、そして結果を受けて適切に判断をしていくということについてご報告をさせていただいております。みなさま方は冷静に見守っていただいているというところなのかなと考えております。
[記者]
この件の会見があったのが10月22日ですが、それ以降県に対してこの件の苦情や批判の電話やメールが県に対して何件ぐらい入っているのか、担当者にお聞きすることかもしれませんが、どれぐらい入っているのか、そし11月に入ってからもそういったものがあるのか、この2点お願いします。
[知事]
総数は60件程度だというふうに認識していますが…。
[知事公室長]
総務部からお答えをさせていただきます。昨日現在で67件電話であったりメールであったりいただいているところでございます。
[記者]
11月に入ってからもあったのでしょうか。
[知事公室長]
11月に入ってから2件でございます。
[記者]
県のどの課がこの電話なりを受けるか分かりませんが、そこに答える職員さん、その訴えてきた人に対してもしかしたら謝っている職員さんもいるかと思います。そういった職員さんの対応する時間などが取られること、職員さんの精神的な負担にももしかしたらなっていることについて知事改めてどのように受け止めてますでしょうか。
[知事]
まさにですね、私のことで大変なご苦労とご心配それから迷惑さらには不安を与えている、こういったことについて本当に申し訳ないというふうに思っております。まずは調査に全面的に協力をしながら結果を受けて適切に対応していくという考えでございます。
[記者]
テキストメッセージについて追加でご質問ですが、知事が直接一部の職員の方には業務連絡をされることもあるかと思うのですが、メール以外にテキストメッセージを活用することもあるという認識で大丈夫でしょうか。
[知事]
メールも含めてテキストメッセージだと思います。
[記者]
ではメール以外の方法で文字連絡をされることもございますか。
[知事]
ちょっと調査に関わるかなと思いますので、発言は控えさせていただきます。
[記者]
あと1点これは知事へのご質問ではない形になるとは思うのですが、事案に直接絡まないことで恐縮なのですが、会見の仕切りの問題だとは思うのですが、最後に質問をまとめられた意図というのも一応伺ってもよろしいでしょうか。
[総務部副部長(広報広聴)]
これは今回試験的にさせていただいたものでして、またみなさんのご意見を聞きながら決めたいと思っております。
[記者]
県民の方から苦情や批判が寄せられて、書面で提出されたような要望もあったかと思います。県民に対して直接説明すべきというような要望もあったかと思うのですが、知事自身はこういった苦情が67件に及んでいるわけでして職員に負担をかけている、それに対して知事自身が直接県民に説明する機会等を設けるというようなことはお考えないでしょうか。
[知事]
調査の結果を受けてご説明をさせていただこうと思っておりますが、基本的にみなさま方にここでこうしてしっかりとご質問にお答えしていくというのは県民のみなさんに対する説明責任の果たし方の一つであるというふうには認識をいたしております。
[記者]
まだ調査中の段階でどういった内容が出てくるかというのは分からないというのはもちろんあるのですが、現在こういった事案が起こったということ自体が県内外からの県に対する信頼に影響を与えているのかなと思います。職員の中には不安感、心配も増していると思うのですが、調査結果が出るまでにある一定程度の時間がかかると思うのですが、その間でも不信感というのは増していくのかなと思います。それに対してどのように信頼回復、信頼を損なわないようにしていくのかというのを具体的に教えていただけますでしょうか。
[知事]
ご指摘はまず重く受け止めさせていただきます。これについては私はもう県政に対して襟を正してしっかりと前に進めていく、もちろん新幹線の課題もそうですが、進めていくことで信頼は回復していくしかないというふうに認識をいたしております。
[記者]
知事に対するものではないのですが、前回の会見が10月22日に行われたときに職員への調査の人数が3,500人程度になる見通しを示されたかと思うのですが、その翌日に6,000人、倍近くの人数になった、もちろんその後の調整で変わってきたのかなと思いますし会見の説明の中でも全庁的にというところであえて3,500人程度というところで答えてくださったような形だったことは理解しているのですが、あまりにちょっと数が変わりすぎてそのあたりのところどういう事情があったのかというのを改めて説明いただけますでしょうか。
[人事課長]
人事課からお答えいたします。会見の当時はあくまでまだ検討中ということでお答えをさせていただいておりました。その後ちょっと細かいところにはなりますが、会計年度任用職員など、そういったところも広く調査をすべきというような判断をもって数が約6,000人ということでさせていただいているということでございます。
[記者]
会計年度の職員まで入れられた判断というのは何に基づくものなのでしょうか。
[人事課長]
職場には各それぞれでいらっしゃいますのでそういったところの声というところも拾うべきというような判断でございます。
[記者]
あともう1点、今回調査期間を10日余り延長されることになったと思うのですが、その決定の判断、弁護士さんの方のご意見を踏まえということだったのですが、具体的にどういう判断だったのかというのをもう少し示せるようなら教えていただきたいというのと、あとこれだけ大きい事案になったかと思うのですが、期間が延びるということに関して、取材には応じるということでしたが、県のほうから具体的な説明はなかったかと思います。それについて、どのような判断でそのようになったのか、あそこまで会見を開いているのにそれに対する説明がなかったのはどういうお考えかお聞かせいただきたいと思います。
[総務部長]
まず調査期間を延長したことにつきましては専門の弁護士の先生たちのご意見でもう少し期間を置いた方がいいだろうという判断でございました。それ以上私どもも承知していないという状況でございます。10日延ばしたことについての対応ということでございますけれども、そもそも22日の記者会見の際にもこれから調査を行うというところまではお伝えしたと思っております。その際にはどの程度の期間かといったようなこともまだ検討中ということでございましたのであくまでもそのような形で、今回の延長もその流れの中でされているということで考えております。特に何か都合が悪いとかそういったことがあったわけでも全くございませんので、そこはもし説明が足りないとおっしゃるのであれば、そのご意見を真摯に受け止めたいと思います。
[記者]
少し要望的な形になってしまうかもわからないのですが、割と大きな県民のこれだけの関心事だと思うのでそのあたりもし何か延ばすであったり、対象を変えるとかいうようなことがあったらもう少し積極的に広報をいただけたらありがたいなと思います。
[総務部長]
ご意見として承っておきます。
[記者]
追加で1点だけ担当課の方に伺いたいのですが、もしお答えできれば現時点でのアンケートの回答率ってありますでしょうか。
[総務部長]
まずアンケートではございません。あくまでも情報提供があればということでございますので率を出すようなものではないと思っております。状況につきましてはすいませんがまだ調査中でございますのでお答えはできません。
―― 了 ――
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