知事記者会見の概要(令和3年7月21日(水))

最終更新日 2021年8月18日ページID 047577

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令和3年7月21日(水曜日)
10:30~11:45
県庁 大会議室

知事200213

  

 

〔配付資料:フルマラソンの大会名称・スローガンの決定について

【知事】

 本日は福井市の東村市長と坂井市の坂本市長にお越しいただいています。1点目は全国で最後発と言われていますが、福井のフルマラソン大会について発表します。

 まず、大会の名称については、「ふくい桜マラソン」と発表させていただきます。フルマラソンを開催する季節として、3月の終わりから4月の初めにかけての設定を考えています。そういう意味で、福井を代表する、例えば足羽川の桜や丸岡城の桜も「日本さくら名所100選」に選ばれていますので、そういった場所を走る、記念に残るような、印象に残る大会にしていこうということです。そして「ふくい」という部分を、やさしい印象が持てるようにひらがなにする。私は個人的にはひらがなと漢字とカタカナが非常にいろいろと景観も変わっていく。そういうまちの中に桜があり、さらには川沿いや丸岡城などを走るという景観の移り変わりもネーミングに生きていると思っています。

 スローガンとしては「かける思い、サクラサク。」と決定しました。これもとても素晴らしいスローガンだと思います。マラソンで、走るだけでなくて、見る人、支える人がいろいろな形で参加していただくわけですが、そういう方々にみんなが大会に「懸ける」思いということと、走るという「駆ける」にかけている。またそれが成就するという意味でサクラサクいうことにかけて、さらに桜にかかっているということで、非常に明るい前向きな春らしいスローガンになったと思っています。

 全国から1,751件応募をいただき、準備委員会の中で専門家の皆様のご意見も踏まえながら決定をさせていただいたところです。開催の時期としては、北陸新幹線福井・敦賀開業の時期である令和6年春ということになろうかと思っています。

 

【福井市長】

 現在、福井市は北陸新幹線福井開業に向けて、駅周辺の整備など様々な準備を進めているわけですが、本大会では、新しくなった、まさに新時代の福井市を見てもらえる絶好の機会だと考えています。大会まで3年を切りました。本大会のスローガン「かける思い、サクラサク。」にあやかり、本市の認知度イメージ向上が本大会で開花し、「福いいネ!」と言ってもらえるような大会にしてまいります。どうぞよろしくお願いします。

 

【坂井市長】

 今ほど発表がありましたように大会の名称は「ふくい桜マラソン」ということです。坂井市の丸岡城がコースの経由地として加えられましたこと、私どもとしても、大変光栄に思っているわけです。知事からもお話がありました丸岡城の桜は「日本さくら名所100選」に選ばれています。本市においても、丸岡城をはじめ、風光明媚な東尋坊など観光のまちでもあるわけです。これを機に、多くの皆様方が、坂井市にも足を運んでいただければありがたいと思っています。それから、県を中心に、また福井市と私どもの市も連携を深めていきながら、成功裏に終えたいと考えています。よろしくお願いします。

 

【知事】

 ありがとうございました。福井市、坂井市と一緒にやらせていただきますので、そういう意味では景観もずっとこう移り変わっていく、風景がよくなっていく。それから市民の皆様方にも、ご参加をいただきやすい環境になってきていると思っています。我々三者、力を合わせて開催に向けて準備をしていきたいと思っています。今回はスローガンと大会の名称の発表をさせていただきましたが、あわせまして、今日から1か月間、このフルマラソンのロゴマークについて募集をさせていただきたいと思います。まず、シンボルマークとロゴタイプ、文字部分の組み合わせのデザインを募集させていただきます。

 イメージとしては、金沢マラソンや富山マラソン、それから三重の松阪マラソンがありますが、シンボルマークがあって、それから大会名称のロゴのイメージとセットにしたものを募集させていただきます。

 応募については、県内外、年齢、プロアマ問わない、資格制限なし、賞金は30万円ということで募集させていただきますので、全国から奮ってご応募いただければと思っているところです。

 

~質疑~

 

【記者】

 今、コロナ禍で不透明な中でどのようにマラソン大会の機運を高めていきたいのでしょうか。また、今回は桜がテーマですが、県内のどういった桜を見ながらコースを走っていただきたいという所感があれば、知事、福井市長、坂井市長からそれぞれお願いします。

 

【知事】

 当然、今コロナ禍という状況ですので、直近いろいろなイベントを開くということは難しいですが、状況的にフルマラソンは約2年8か月後となってくるわけです。その間に状況は大分鎮静化している、平常化しているのではないかと思います。その時々の状況を見ながら、皆様へのPR方法をしっかりとやらせていただきたいと思います。また、その間もコース、これから細かいルート取りをしていかないといけません。さらにはボランティアの皆様の募集をさせていただくことなどもしっかりと準備をしていきたい。2年8か月後の桜が咲く頃に大会の日を迎えられるように、印象に残る大会にしていければと思っています。

 

【福井市長】

 コロナ禍の中での大会ということですが、あと2年、3年少しというところで、どういうような形に変わっているのかというのはまだはっきりとはわかりませんが、やはりいつまでも今の状況でずっと続けていくというわけにはいかないというようなことで、桜の咲くこの季節に、これまでも福井のまちでマラソンがいろいろとこの桜の時期に行われたりということもありましたので、そういうところのノウハウ等もしっかりと活用しながらやって参りたいと思っています。

 できるだけ感染の状況をしっかり見ないといけませんが、感染状況によってはどうするかということをまた議論しなければならないこともあるのかもしれません。今はそういう後ろ向きな考え方でなく、前を向いて、進みたいと思います。

 

【坂井市長】

 2年後にもうコロナ禍がこういう大きな問題になったら大変なことです。県、もちろん国も基本的にそれぞれの自治体がこういう問題を真剣に前向きに取り組んでいきながら、2年半後にはこれが収束するように目標を持ってすることも大事かと思っています。

 

【記者】

 コースはこれからということですが、基本的には福井市と坂井市のふたつの自治体になりますか。

 

【知事】

 大きく言えば福井駅前の辺りから桜の見える足羽川のところをどう通るか、そして丸岡城に向かっていくような大きなルート取りを考えながら、細かくどうしていくかということはこれから検討していきます。

 

【記者】

 今回は桜というタイトルがついています。今、桜のルートをある程度示しいただいていますが、例えばどういったところを走る方に見ていただきたいという思いはあるのでしょうか。

 

【知事】

 すでに福井市においては、以前、桜の季節にマラソンをやられていらっしゃった経験もおありで、見どころは福井駅、福井のお城、県庁のあたりももちろん綺麗です。足羽川のところも本当に全国にもご推薦できる、胸を張れるようないい場所があります。丸岡城周辺のところもあります。

また、ぴったり時期が合えば、沿道などいろいろなところに桜はありますので、そういった景色を楽しんでいただくということでよろしいのではないかと思います。

 

〔配付資料:新型コロナウイルス感染症対策について

【知事】

 それでは続きまして新型コロナウイルス感染症対策についてご説明をさせていただきます。

予定では明日まで特別警報ということでしたが、感染状況が比較的落ち着いてまいりましたので、明日から8月20日まで「福井県感染拡大警報」に切り替えさせていただきます。

 状況的には、本日、2人の感染者が確認されています。1週間では23人、病床の状況としては43床ということになっています。そういう意味では、1週間前が1週間で62人、それから68床という状況でしたので、かなり落ち着きが出てきています。

 状況的には、注意報のレベルにもほぼ匹敵する状況ではございますが、今日から夏休みという学校が多くなっていますし、また過去の経験からしてもお盆やお正月、年度始めといった時期には感染が拡大することも明らかですので、やはり人流が増える季節は警戒を継続する必要があると考えています。

 専門家の方にもお話を伺いましたが、やはり同じご意見でございまして、これからお盆の時期にかけて、特に帰省の方が増えてくる。こういう方に対する警鐘をしっかりと鳴らしていくという警戒感を持っていただく意味でも、警報水準は維持した方がよいというご指摘もいただいています。何よりもデルタ株が17日に福井県でも初めて見つかっています。全国的な状況を見れば、福井県でもこれから一定程度増えてくることは明らかという状況ですので、感染拡大警報に切り替えさせていただき、その時期については、お盆明けの8月20日までとさせていただきます。感染状況が極めて落ち着いてくれば、また途中でも変更を考えさせていただきます。

 もう一つ、少し心配なことは、今申し上げたように1週間の感染者23人で、前は1週間前が63人と比べると小さくなっていますが、実際に新規の感染経路ということから言うと、1週間前は9系統だったのが今10系統となっています。やはり、全国的に感染が拡大してきている傾向は明らか、顕著だと見ています。そういうことも含めて、警報ということにさせていただきます。

 状況的には、今申し上げた23人、43床ということですので、6月、1か月弱前には1週間で144人、148床というような状況がございました。皆様方の大変ご協力をいただきまして、順調に下がってきているというところです。

 警報に切り替えた上で、今後、皆様方にお願いしたいポイントについてです。特に変更していますのは、夏休みのお出かけは県内へという部分を緩和させていただこうと思います。具体的な内容としては、県版のGoToトラベルである「ふくいdeお得キャンペーン」と「GoToイート」の新規予約の販売を再開させていただきます。状況的には、国の分科会が示していますステージ1.相当、それを下回るぐらいの水準まで来ているということで、今回新規の予約販売を再開させていただきます。

 それ以外につきましては、基本的なことですので、引き続きお願いしたいと思います。「おはなしはマスク」の徹底についても、今後とも、とにかく会話の際には、マスクの徹底、また体調不良のご家族がいらっしゃれば、家の中でもマスクは着用していただく。一方で、本当に急に暑くなりましたので、私も歩いているときにマスクを外したりもします。周りに人がいらっしゃらないときは確認しながら、マスクを持って、もしくはあごにかけるなどいろいろなやり方があると思います。メリハリをつけて熱中症予防をお願いしたいと思います。

 会食については「おはなしはマスク」を徹底していただきたいということで、場所に限らず、4人以下で実施をしていただきたいと思います。現在、マスク会食推進店がどんどん増えています。2,619件の申請があり、現在第三者認証を終えているところも536件と増えてきています。外食をされる場合には、マスク会食推進店のステッカーのあるお店を使っていただければと思います。

 また、お店の皆様には積極的にマスク会食の呼びかけをしていただきたいと思います。屋外でのバーベキューに限らず、外へ出てピクニックのようなことをされる方も多いと思います。こういうときも、会話のときにはマスクの着用を徹底していただきたいと考えています。とにかくマスクをして、「おはなしはマスク」をどこでも徹底していただきたい。

 県をまたぐ移動については、これまでどおり、特に緊急事態宣言対象地域、まん延防止等重点措置実施地域について相手方の自治体も同様のことをおっしゃっていますので、そういったところについては不要不急の往来は控えていただく。それ以外のところも、感染状況を見ながら、しっかりと感染対策をやっていただく。どこへ行っても「おはなしはマスク」ということに気をつけていれば感染は最低限に抑えられると考えています。

 また、感染が広がってきますと、家庭内のほかにも職場内でも広がっていきます。職場におきましても、昼食の休憩時、それから会議の時、会話をするときにはマスクの着用を改めて徹底をしていただきたいと思います。企業側にも、テレワークを進めていただく、もしくは、「体調悪いときは来なくていいよ」ということを事前によく言っといていただくという体制を作っていただきたい。それをぜひお願いしたい。ワクチンの職域接種に限らず、ワクチン接種に行きますというときには、勤務時間を外していただく措置をぜひとっていただきたいと思います。

 そして「具合が悪いな」と思ったときには、迷わず医療機関へ行っていただきたい。熱中症とよく似た症状が出るという方もいらっしゃいますので、そういう意味ではどちらかわからない。いずれにしても、熱中症的な症状があれば医療機関にかかっていただきたいと思います。迷わずお医者さんへ行く、もしくは保健所に連絡をしていただく。感染が確認された場合には、是非とも積極的疫学調査にご協力をいただきたいと考えています。

 少し具体的に消費喚起事業の補助内容についてご説明します。県版GoToトラベルである「ふくいdeお得キャンペーン」につきましては、明日から新規予約の受付を再開します。8月31日までは宿泊料金の割引上限を5,000円から1万円に引き上げるという措置を今とらせていただいていますので、それも再開になります。もともと新規予約の受付は8月31日までと申し上げていましたが、今回これを契機に、10月31日までの受付、12月31日までの予約ができることになっています。そして日帰りについても、50%、5,000円の割引が受けられます。タクシーやおみやげなどにも使える3,000円を上限としたクーポンも発行させていただきます。10月31日までに予約をすれば、12月31日までの旅行が対象となるということです。

 GoToイートにつきましても、明日10時から販売を再開させていただきます。お店は、ローソンなどのお店がありますので、マスク会食推進店ののぼりのある登録店をご利用いただきたいと考えています。

 あわせまして、6月議会で可決いただきました補正予算の中で「マスクdeふくいの美味しいものを」キャンペーンを行います。例えば、いちほまれを無償でお店に配布する、地魚や地酒を半額で提供するキャンペーンを打たせていただきます。約1,000店舗ですが、配布したお米について突出しや安く提供してもらうというようなことをお願いしています。県内のお魚やお酒、お米を安く味わっていただきたいと考えています。

 今日から夏休みが始まりました。また、お盆のシーズンを迎えて帰省も増えてくる状況です。基本的には、緊急事態宣言対象地域やまん延防止等重点措置実施地域からの帰省については、ご家族の皆様からお声がけいただいて、できるだけ避けていただくことをお願いしたいと思っています。

 しかし、いろいろな形で県内、県外の出入りをされると思います。県外から県内に入ってこられる場合、そういったご家族やお友達、仕事の関係者も含めて、ぜひお願いをしたいことは、帰省をするかどうかについては、まず居住地がどういう要請をしているかを見て、話し合っていただければと思います。帰省をすると決めた場合には2週間前から会食などいろいろな感染リスクの高い行動を控えていただくことは重要だと思います。自由気ままにやりながら帰省も自由気ままにやるようなことは是非とも控えていただきたい。それもご家族をリスクにさらすということですので、控えていただければと思います。来県された場合には、家庭の中においても会話の時には「おはなしはマスク」を徹底していただきたいと思います。

 帰省前の感染対策周知のチラシは県のホームページに掲げていますので、例えばご親族に送っていただくこともよろしいかと思います。来県される方々に対しても、できるだけ周知をしていこうということで、「おはなしはマスク」というステッカーは県民の皆様はよくわかっていますが、県外の方でよくわからないという部分があります。「会話の際は必ずマスクの着用を」というポスターの形に変えまして、これからいろいろなところに掲示させていただきます。駅や観光施設、海水浴場もこれからたくさんの人が訪れます。浜茶屋ではマスクなしでいると非常に感染のリスクも上がるだろうということで、ポスターの掲示をお願いします。サービスエリア、パーキングエリア、道の駅といったところやタクシー協会とも連携しまして、タクシーの中にもステッカーを掲示していただく。さらに、県や市町の公用車にもステッカーを貼付することも今進めているところです。また、飲食店だけではなくて、宿泊施設についても、新たにマスク着用の周知等の対策を徹底していただくため、現地確認を実施しながら、手指消毒も含めてやらせていただくことをお願いして進めているところです。

 

~質疑~

 

【記者】

 明日から4連休とこれからお盆が始まり、これまで以上に人流が増えることが予想されます。改めて県民に対してメッセージをお願いします。

 

【知事】

 これまでの特別警報を警報に切り換えさせていただきます。そういう意味では、今日の足元での県内の新型コロナ感染症については、相当収まってきている状況です。

 しかし、明日からの4連休、お盆、夏休みという期間がずっと続いていきます。これまでの経験からも、この期間中にまた大きな新しい山がくるということが、往々にしてございましたし、また全国的な感染拡大が始まっていることも明らかだと思っています。そういう意味では、これから帰省をされる方は、現実にいらっしゃると思います。県内の医療機関は、都市部に比べると脆弱な状況もありますので、それはご本人がうつることがないようにという意味もありますし、ご家族にうつさないということを含めて、事前の体調管理、リスクの高い行動は2週間前から控えていただく、体調が悪かったら帰省は取り止めていただく、来られてもマスクをしっかりしていただく、「おはなしはマスク」を徹底していただく。こういうことをご親族の方に語りかけていただいて、お友達も含めてやっていただくことで、福井県内へできるだけコロナの感染が広がらないようにすることが、ひいては県民の皆様に県内でいろいろなところへ出かけて行って食事もしていただいたり、泊まっていただいたり、そういう夏らしい生活をしていただくということにも繋がっていくわけですので、ぜひともご協力をいただきたいと思っています。

 

【記者】

 現在、感染状況が落ち着いて来ています。それと同時にワクチンを2回接種した高齢者が8割を超えていたと思います。ワクチンの効果などについてお聞かせください。

 

【知事】

 まだ、福井県内でワクチン接種している効果が大きく見える統計学的にしっかりとした背景のある効果、エビデンスについて、私どもから今発表できる状況ではありません。傾向として見れば、やはりお年寄りの感染、もしくは高齢者施設や病院でのクラスター発生は、減っているように思います。

 また、そういうような効果を全国的にもいろいろと発表いただけるのだろうと思いますが、我々としては、それをできるだけ広げていくべく、64歳以下の方への接種も始まっています。これから急ピッチで進めていきますので、そういう意味ではワクチン接種を拡大する。県民の皆様には状況と副反応を含めて、しっかりと情報をオープンにしながら、安心して接種を進めていただけるような環境を整えていきたいと考えています。

 

【記者】

 先日の全国知事会で、ワクチン接種が進めばマスクを外せることや国に対してこれから先の見通しを示してほしいと発言されていたと思いますが、県内でワクチン接種が進み、全国的にも進めば、「おはなしはマスク」は、一定程度解除されていくことになるのでしょうか。

 

【知事】

 期待としては大きくあると思いますし、そういう社会に1日も早くならないと日常の生活が取り戻せないので、安心して外せるような時期を明示できないかというような趣旨で、例示として申し上げています。

 現実の状況から言えば、ワクチン接種を行っても発症のリスクを94、5%抑えるということですので、依然として検査を行えば陽性はそれなりの比率出てくる、もしくは人にうつさないという状況についてもゼロにはならない、ということは少しわかってきているのかと思います。

一方で重症化しないということも、徐々に明らかになりつつあると思います。そうすると、ワクチンを打っている人と打っていない人では、陽性反応が出たということについて、どのようにしていくのか、どのような注意をしていかないといけないのかについては、多少の違いはあると予見できます。

インフルエンザも重症化して、不幸にして亡くなられる方もいらっしゃるわけですが、ワクチン接種をしている方やしないでかかった方、こういった違い等を見ながら、今はどうするのか、まだマスクしてください、もしくはワクチンを打った方はこういうことは可能です、そういうことを国で少しずつ早めに明らかにしていただくといいのかと思っています。

 

【記者】

 ワクチンの供給について、全国的には国の供給のペースや方法に対し、少し不満を表明されている首長もいらっしゃいます。知事は福井県に対する供給のペースについて、どのような評価をしているのでしょうか。

 

【知事】

 大きく言えば、アクセルを踏まれたり、ブレーキを踏まれたり、そういう意味では安定した供給について必ずしもうまくいってなかったという印象を持っています。

 しかし、すでに河野大臣も言われていますが、天変地異のようなよほどのことがなければ9月中には、全国民が打てる、1億1,000万人の2回分のワクチンを国内に入れて、10月のしかるべき時期に全国へ配分できるということについては、大体、できるような感じかと思っています。

そういう意味では、あまり心配しすぎないで、私どもは接種の状況をしっかりと国にお伝えして、在庫が足りなければ、しっかり送っていただくことを続けていくということを市町と相談しています。

 現状から申し上げますと、ワクチン接種を行う12歳以上の人口は70万人いらっしゃいます。高齢者の方が接種を希望されている率が85%ですので、70万人の方の85%は概ね60万になる。60万人の方のうち、およそ10万人分について、職域接種で5万人、大学と県の大規模接種センターでそれぞれ1万人、医療従事者では3万人分すでに接種が終わっています。

 このため、これから市町で接種を行うべき数というのは全体で50万人分。これが、接種希望者が大きく増えた場合の大きな枠と考えると、県内では100万回接種すればいいということになります。

 ワクチンの量につきましては、8月上旬までに75万回分は届くということが決まっていますので、あと25万回分をどのように届けていただくかということになります。

 現状で申し上げますと、直近のクールの時に81箱というのが9万4,000回分になりますが、これが少し減ったとして70箱分、8万1,900回分、1週間に4万回分ぐらいの供給が続けば、6、7週間で25万回を超えてきますので、100万回打てるということになる。

 8月の後半から6、7週間後、9月の終わりから10月の初めのころにワクチンはほぼ間違いなく入ってきている。まだ具体の指定はないのでそこまで完全には言えませんがほぼできるかと思います。そういうことでまずワクチンの供給はできる。

 あとは接種の体制についてですが、ここまでにすでに44万回分の接種を終えています。44万回分の接種を終えているところで、全部で100万回ですから、あと56万回接種するわけです。例えばこれから毎週4万回接種したとすると、そこから14週間後、大体10月末に56万回になります。つまり、1週間に4万回程度の接種を繰り返せれば10月末には接種対象の85%の水準に達することになります。

 現状申し上げますと、先週あたりは5万6,000、6万回ぐらい打てる能力ありますし、現実にもここ1か月は6万回近く継続して打ってきています。多少お休みが続いたりして接種回数が減ることはあっても、能力的に4万回を下回らないという状況だと思えば、4万回を14週間繰り返して56万回、そういう意味では、ワクチンの供給と接種能力、両方とも、概ね10月末には希望される皆様のワクチン接種を行うことは可能かと思います。そういうところが少し見えてきたかと思います。

 あとは、個別の市町でさらに遅れるようなところがあれば、そこを一生懸命応援する方法を考えながらやっていきたいと思っています。

 

【記者】

 先日、沿線の自治体等には説明があったようですが越美北線を2割程度減便するという方針が示されたようです。この方針についての率直な受け止めをお聞かせください。

 

【知事】

 減便につきましては、一昨日と昨日、具体的にJRから県、沿線の市町に対してご説明をいただきました。また本日から、県と市町、議会にも声がけをしつつ、具体的にどうしていくのかというような話し合いもさせていただく環境を整えさせていただいたところです。

 まずは、減便の提案があったことについては大変残念だと思っています。一方で、お話を伺いますと、小浜線ではこの20年間減便を行っていませんが、20年の間に乗客が34%減っている。越美北線では乗客が45%減っている。こういう状況の中で、1割から2割の減便というような内容でございました。先日、私がJR西日本本社に伺ったときに長谷川社長がおっしゃっていましたが、あくまでもこれは減ってしまった乗客の数も見ながらですが、ぎりぎりの減便に抑えているということについては確認ができたかと思っています。

 いずれにしても少し具体的な減便の状況を見ながら、もう一つは減ることばかりではなくて、これから新幹線が来て、二次交通ということも出てくるわけですので、インバウンドを含めた観光客、観光振興について、もっとプラスにできることはないのか。そういうことをやることが今度はJR両線の乗客を増やすことにも繋がるわけですので、こういった前向きなことも含めてよくお話し合いをさせていただければと考えています。

 

【記者】

 今後、特に小浜線は北陸新幹線敦賀駅からの交通アクセスがあると思います。以前も観光にプラスということをおっしゃっていましたが、具体的にはどういったことをJRに求めていきたいのでしょうか。

 

【知事】

 小浜線もそうですが、越美北線を利用するということは、新幹線と親和性が高いと思っています。例えば一乗谷朝倉氏遺跡を見ても、車で行き来するというよりは、できるだけ手前で止めて、お客さんには越美北線で行っていただいて歩いてもらうということが、とても親和性の高い場所だと思います。そういう意味で、この3月に観光の連携協定を結ばせていただいています。

 また、大野のまちなかを歩くととても良く、コンパクトで碁盤の目の景観のところを歩いたり、お清水などの水や食べ物を楽しんだりできる場所もあります。そういう意味ではこれから新幹線に向けては、相当、観光面のプラス効果というのは、やり方によっては、大きく引き出せると思います。

もちろん小浜線は、敦賀で降りたお客さんを嶺南全体にお連れするという大事な機能を持っています。

 両方あわせて、観光面など一つはできるだけ引き上げていく。その上で、一般乗客の方、通勤・通学の利便性をできるだけ損なわないように、もしくは逆にいい時間帯に一本入れれば乗る人が増えるかもしれません。そういったことも含めてよくお話をさせていただきたい。

 JRは地元へできるだけ丁寧かつ十分な説明をするとおっしゃっています。今のところダイヤの改正時期が10月ということで、まだ期間がありますので、その間にしっかりとお互い納得できるような形にできるようにと思っています。

 

【記者】

 エネルギー基本計画について、今日の午後には原案が提示されるとのことですが、報道等が先行されており、原子力に関して20~22%というこれまでの水準を維持するとの方針があります。この方針について受け止めをお聞かせください。

 

【知事】

 今回のエネルギー基本計画については、私も事前に資料をいただいていますので、内容の確認をさせていただいています。概要としては今話していただいたように2030年時点の電源構成の比率の原子力については依然として2割程度維持するという方向性が出ています。

 また、2050年のカーボンニュートラルに向けても、原子力を維持して活用していくというような方向性も打ち出されたと思っています。

 また、使用済燃料の中間貯蔵施設についても、約束いただいたように、国が主体となって中間貯蔵施設の設置に向けて、前面に立って主体的に取り組んでいくとも言っていただいています。

 さらには、共創会議についても位置づけをしっかりと書いていただいており、これに向かって国が主体となって、関係省庁とともに取り組んでいく、提案も行っていくという内容になっていますので、そういう意味では一定程度、かなり、私どもが4月に申し上げて、約束いただいた内容が取り込まれていると考えています。

 

【記者】

 一方で、梶山大臣は原発を最大限活用と言っていたと思いますが、今後の原子力政策の中で新増設・リプレースが盛り込まれませんでした。これについてはどうでしょうか。

 

【知事】

 新増設・リプレースのことは、私どもは大きな方向性を見るときに、どういう道筋でやっていくかという一つのこととして、新増設・リプレースということを明確にすべきだと申し上げましたが、それは書かれていないということの確認はこれからもしていこうと思っています。

 一方で私どもがそれをやれというようなことを言っているわけでもありませんので、今後とも道筋はしっかりと示しながらやっていただく必要があると思っています。

 一つ気になるのは、原子力について持続的に活用すると言いながら、一方で可能な限り原発の依存度を低減させるという言葉が残っています。一見すると矛盾するような内容になっていますので、こういった点については、これから機会があるので、今日も含めて国に対しては質していこうと思っています。

 

【記者】

 国の方針ですが、なかなか原発推進の前向きな方針が示されないと思っています。その一因は電力事業者への不信もあるのではないかと思います。例えば関西電力の金品問題、東京電力の問題などが影響しているとお考えでしょうか。

 

【知事】

 大きく言えば、当然あると思います。県内の先日の再稼働の時の議論の中でも、やはり心配だということの一つは、工学的な安全性ということだけではなくて、やはりその主体、運営をする事業者そのものに対する不信ということもあったと認識しています。

 金品受領の問題については、今、業務改善計画を立てて、しっかり進めていただいていますが、さらにそれを前に進めていただく、継続していただくことは必要だと思いますし、それ以外の部分も含めて、襟を正して、運営主体として、皆様の信用が勝ち取れるようにしていただく必要があると考えています。

 

【記者】

 一部報道で、高浜原子力発電所1、2号機と美浜原子力発電所3号機の特定重大事故等対処施設の完成時期が半年程度前倒しになるのではないかとの報道がありました。県として報告を受けているのであればお聞かせください。

 

【知事】

 関西電力がまだ発表もされていないと思いますし、私たちへの報告もありません。私は今日の報道を見て、直感的に思った印象としては、とにかく、時期のことではなくて、安全最優先で、安全をしっかり守りながらやっていただきたいと考えています。

 

【記者】

 エネルギー基本計画について、先ほどリプレース・新増設については明確にすべきという話がありましたが、明確に書き込むべきと考えているのでしょうか、口で説明するべきと考えているのでしょうか、知事自身はどうお考えでしょうか。

 

【知事】

 以前から申し上げているように、2050年カーボンフリーに向けて、原子力を維持する、もしくは増やしていく。特に2030年に向けては20%程度に発電比率を上げていく。現状は6%ですから、2割に上げていかなければなりません。その道筋を明らかにする一つの考え方として、総合資源エネルギー調査会の中でも、新増設・リプレースがないとできないという方が相当いらっしゃいました。

 それは当然増やす、維持するという意味では必要だろうということで、2050年の方向性と道筋を表すべきだという意味の一つとして、新増設・リプレースをどうするのかということを申し上げたということです。

 

【記者】

 一部報道で、原子力発電所の60年超運転について政府が検討を始めたとありましたが、今後こうした議論が進んでいくのかということと、議論の内容について知事が思うことをお聞かせください。

 

【知事】

 この報道が出たときに、すぐに私どもも確認しましたが、梶山大臣自身が記者会見の中で、そういった事実はないですし、事実誤認だと明確に否定をされていたと思います。

 福井県原子力環境安全管理協議会がたまたまその日にありましたので、その場でも、櫻本副知事から資源エネルギー庁に対して確認もしまして、大臣と同様の話でありましたし、私もすぐに資源エネルギー庁の保坂長官にも確認しまして、どういうことになっているのだと申し上げて、事実誤認だという答えでした。

 私どもがいつも申し上げていますのは、原子力を維持すると言ったときに、立地地域の安全を最優先にしてもらわないと困るということを申し上げています。安全最優先という中で、60年超えのものの運転ということだけが走っていくということはとんでもない状況だと思って、確認させていただきました。

 一部報道に出ただけですから、国がそういったことをしている事実はないと確認も取っています。いずれにしても安全最優先、こういった中で、しっかりとこれからも原子力についてどうしていくのか、炉の劣化年数などどうしていくのかについても、議論していっていただきたいと思います。

 

【記者】

 先ほど知事はエネルギー基本計画での原子力発電について、依存度を可能な限り低減するという部分と必要な規模という矛盾をただしていきたいとおっしゃっていましたが、問い質していきたいという意味でしょうか。

 

【知事】

 1つの文章の中に両方書いてあるので、説明してもらわないと、どういう考え方なのかということを明確にしていただこうと思っています。

 

【記者】

 出てくるのはまだだと思いますが、これまでの報道や知事がご覧になっている内容からすると、梶山大臣が今年の春、県に対して再稼働の同意に関連して説明されていた内容よりは、原発の利活用についてはトーンダウンしているとの印象をどうしても受けてしまいます。県に対して国がしてきた説明が今も守られているのかどうかについては、どうお考えでしょうか。

 

【知事】

 今おっしゃられていることの全体像が分かりませんが、私どもが見ている限りは、2030年の比率や2050年に向けて持続的に活用する、それに向けての人材の育成、研究開発、こういったこともしっかりと進めるということ、道筋もそれなりに明確にしていっています。使用済燃料の取扱いについても、国が前面に立って主体的に取り組むという話もありました。共創会議の件についても、約束どおりということですから、かなりの部分を盛り込んで進めていただいています。

 言ってみれば、100ある中の7、80というところをしっかりと書いていただいていて、あと2割、3割のところがまだ不透明なところがあったり、必ずしも満足ではないというところはあるかもしれませんが、物事は全体で考えるということは重要だと思います。

 そういう意味では、2割のところができていないということを言えば、おっしゃられることかもしれませんが、私どもとしては、疑問に思う点をこれから確認していこうと思っています。

 

【記者】

 エネルギー基本計画に関連して、先日知事も出席した基本政策分科会で、発電コストのことを発言されたと思いますが、経済産業省は2030年時点で発電コストが最も安い電源は原子力ではなく太陽光になるという試算を公表しました。この数字自体は一定の条件下で機械的に計算したものだというような指摘も一部出ていますが、今回の試算に対する知事の受け止め、認識をお聞かせください。

 

【知事】

 私も内容を確認しています。内容的には正に発電コストの部分だけを比較をするという発表の仕方そのものについて、13日の審議会などでも出ていたかと思いますが、それはちょっと乱暴な部分があるなと思います。ある意味、ミスリーディングというか、国民の皆様に違ったメッセージを出してしまうのではないかと考えています。

 よく審議会でも言われていましたのは、再生可能エネルギーはそのことだけを取り上げると、ある程度安い金額が出てきても、一方で太陽光にしても風力にしてもそれを調整する、たくさん発電しているときに一旦貯めて、夜に吐き出すようにしていくには、例えば電池が必要であることや、新たにどんどん作っていくときの送電網をどうするのかといったことが当然くっついてくるわけです。そういう意味では、統合コストをもっと大事にすべきだということを皆様おっしゃられていました。私もそのとおりだと思いますので、とりあえず発電するということについてのコストの比較だけでは皆様にミスリーディングされる部分が大きいので、ここのところは早く国としてもしっかりと比較可能な状況にして、物事を進めていく必要があると思っています。

 いずれにしても、こういった発電コストをできるだけ抑えていくという観点はとても大事なことだと思っています。ヨーロッパも含めて、2050年カーボンニュートラルに向けては、ある程度は電力コストというものは上昇するということを見込みながらやっていると認識をしていますが、ただそれが国際競争の面から見て、あまり乖離した、とにかくCO₂削減一辺倒で行ってしまうと、相当な電力コストになるということは、私は審議会に出ていても痛感する、もしくは委員の方もそういうことをおっしゃられています。やはりそのバランスをしっかり見ながら、今の比較の議論をしていただく必要があると思っています。

 

【記者】

 共創会議が開かれて1か月経ったと思いますが、その後、ワーキングの開催状況、開催計画はどうなっているか教えてください。

 

【電源地域振興課長】

 今、事務レベルでいろいろと国とやり取りしておりまして、ワーキングは来月以降開催していくということで聞いています。

 

【記者】

 8月でしょうか。

 

【電源地域振興課長】

 8月以降ということで聞いています。はっきりといつというのは決まっていません。

 

【記者】

 なかなか苦労している感じでしょうか。

 

【電源地域振興課長】

 そういうことではありません。

 

【知事】

 1回目にいろいろと議論、意見を出し合いました。それを整理した上で、大事なことは具体的なプロジェクトを出していくということなので、何も議論の場を頻繁に設けるということばかりが大事ではありません。1回目の後は少し時間がかかることはあると思います。

 

【記者】

 今おっしゃっているプロジェクトのところでいろいろ苦労があるのでしょうか。

 

【知事】

 そういうことはあると思いますが、少なくとも年末の予算期の前には一定程度の形を作っていくということに変わりはありませんので、特に遅れているという印象は持っていません。

 

【記者】

 4月に同意したときに梶山大臣から国として覚悟を持って取り組むという言葉がありましたが、エネルギー基本計画の中身を読むとそういう文言があまり出てきません。知事からは国の志を最重要視しているという言葉もありましたが、全体的には県が言ったことが盛り込まれているといった評価でよろしいのでしょうか。

 

【知事】

 そこの志という言葉の捉え方というのはあると思います。どんどんと原子力についてのことが明確に記されているということについて言えば、私もまだそういった状況にないとは思います。しかし、言ってみれば2050年というのはある程度先という話でもありますし、足元の今の再生可能エネルギーを活用しようという流れが一つ大きくある中で、各々の実力が必ずしも分かっていない中で、議論をしているということもあります。そういう意味では原子力一辺倒というものは元々求めていませんが、どんどん大臣が思い描いた形になっているのかについては、私もそこまではいっていないかもしれないなと思っています。

 とはいえ、我々が現時点において、ここまでは示してほしいということ、約束いただいた内容については、一歩、二歩と前進はしていると理解しています。それ以外、これからまだ足りないというようなところについても、今日も含めて、いろいろ国とのやり取りを続けていきたいと考えています。

 

【記者】

 空手形というところまでではありませんが、大臣の言葉どおりにいかなかったことについて、どのように県民に説明していく方針でしょうか。

 

【知事】

 これは私が説明するといいますか、私どもは認められる水準にあるのかどうかという事については、今日も説明させていただいていますが、一定の説明責任があると思っています。内容的には、県民に対して説明をしてきた国がどう説明していくのかということだろうと思っています。

 

【記者】

 エネルギー基本計画に関して、再生可能エネルギーの比率を大幅に増やすということが言われており、30%台後半という話もありますが、この受け止めをお聞かせください。一方で、知事は以前から、日本には再生可能エネルギーの適地が少ないということも言われています。今回の計画を受けて、県の再生可能エネルギー関係の政策に何か影響はあるのでしょうか。

 

【知事】

 再生可能エネルギーはとても大事だと思います。当然、福井県内でもできる限り、国の政策の方向にのっとって、再生可能エネルギーの主力電源化について協力しながら進めていく必要があると考えています。

 一方で、今も触れていただいたように、審議会に出ていても、専門家の方からも、一定程度までは増やしていくことはある程度順調にしても、その先のところが急にコストの部分を含めて、高くなっていくということは、現状においても想定できます。こういったことについて、国は、新しい技術を含めて、開発をしていくことは大事だと思います。

 また、私からも今日発言しようと思っていますが、国は目標だけつくって、後は勝手にやってくれというようなところがないようにしなければなりません。どういうことかと言いますと、必ず一個一個の風力にせよ、太陽光にせよ設置していくというところが必要で、それはいずれも立地地域があるわけで、そういう時に一般的な考え方でいえば、国は大きな導入目標を決めて、各地方公共団体には再生可能エネルギー導入目標の計画だけつくらせて、それで達成しようというような感じも見てとれます。

 そんなことはないと思いますが、そういう意味で、私からは、実際に大きな目標を持って、もしくは市町や県に対して導入目標をつくって何とかするということを宣言しろと言うのであれば、現実に導入策、いろいろな支援を含め明らかにしていただきながらでないと、立地はいろいろな事情を抱えていますので、そこのところを国としての方策を明らかにするということを求めていきたいと思っています。

 

【記者】

 エネルギー基本計画に原子力発電所の新増設・リプレースが盛り込まれなかったことや依存度を下げるという表現が残りそうだということについて、知事としては2割との不透明な部分が言わば満足できない部分があるというような表現をされたかと思います。昨日も国会の議連で申し入れがあったり、リプレースの明記や依存度を下げるというものをなくすというのは大きなテーマとして活動している勢力、政治の動きもあったかと思います。このあともエネルギー基本計画について議論をされていくのだと思います。今後も巻き返しがまだあるのかなという気もしますが、この辺はどうお考えでしょうか。

 

【知事】

 今言われてらっしゃる方々のご意見は新増設・リプレースを認めろという方向のような気もします。どの方のことを言われているか分かりませんが、そういう趣旨からいうと私どもがそのこと自体を応援している、同じ考えということとは少し違っています。一つの道筋の示し方として新増設・リプレースというものは、特に2050年に向けて、それに対する考え方を持たないとどうやって他の方法でそこまでたどり着くのか、こういうことを考える上でも必要なのではないかということで私どもは申し上げています。

 一方で、国等で、今報道を中心にですが、私が把握しているところでは、まさに新増設・リプレースを進めるべきだというようなご議論がされていることも認識しています。このこと自体は当然政治の世界、いろいろな考え方を調整するのが政治の世界なので、そういったことを県内の先生でも国会議員の方でもおっしゃられている方はいて当然だと思います。その上で今回のエネルギー基本計画の中にどのような形に落とし込まれてくるのかということが最終的に決まってくるのだろうと思っています。

 私としても先ほどから申し上げていますように、できるだけ原発依存度を低減するという言葉と維持活用するというところの一見矛盾する内容について、ここは確認しておかないといけないと思っています。

 

【記者】

 間もなくオリンピックが開幕します。県出身のゆかりの選手がいますが、どのように応援したいか、どのように観戦したいかということがありましたらお聞かせください。

 

【知事】

 今回の東京オリンピックは、前回のリオデジャネイロの大会に比べても、県ゆかりの選手は倍ほどになっています。

 前回はオリンピックが9人でパラリンピックが1人ということでしたが、今回は18人と1人ということですので、ほぼ倍増。こういう状況で、やっぱり国体に向けて選手力の強化をしてきた、なおかつ私が知事になってからも、これはやはり県民の元気に繋がっているということは十分感じましたので、その後も応援を続けてきて、その結果がこういうことになっているなということで、県民の皆様もいろいろなところで、各市町に横断幕があったり、出身母校のところに幕があったりと、盛り上がってきているなと感じています。

 今回の大会については、無観客が基本になってしまっています。そういう意味では、ご自宅でテレビでの観戦となっていることは少し残念ですが、一方で、これは気持ちとして、みんなが応援をする気持ちは選手には伝わっている。県内でもいろいろな形で各選手を応援する会がリアルで開かれることもあれば、オンラインで応援することもあります。今も等身大のパネルを県内で展示させていただいて、写真を撮っていただいています。こういう形で、選手の皆様にも通じていますので、しっかりとテレビの前で観戦、応援していただくことが、出場された皆様方が100%のパフォーマンスを発揮できて、いい結果を生み出すということに繋がるのではないかと思っています。

 選手の皆様に、満足がいく結果を残していただく。そして、またお帰りいただいたときに私たちも声援送るようなことをこれからしていきたいと思っています。

 

【記者】

 知事として、夏休みの過ごし方があればお願いします。

 

【知事】

 予定はほぼ県内です。もちろん県内というのは、妻といくつか旅行に行こうと決めています。県内ですので、昨年に引き続き、いろいろな新しい発見がありますし、今年はミシュランも出ましたので、いろいろなところに行ってみようという思いもあったりして楽しませていただこうかと思っています。

 今年はお盆の時期はインターハイの関連行事があるので、少し早めに休みをとらせていただこうと思っています。私はしっかりと休んで、仕事をどうしても入れなくてはいけないところも少しあるようですが、そこもワ―ケーション、オンラインでこなしていこうと思っています。

 

【記者】

 インターハイについては、予定通り開催されるということでよろしいでしょうか。コロナ対策など気をつけるべき点などについてお聞かせください。

 

【知事】

 今のところ、感染の状況も一時心配しましたが、緊急事態はもちろん出していますし、それから感染の状況そのものもかなり落ち着いてきています。大半の試合は無観客ということになりますが、開会式も競技についても予定通り実施をさせていただこうと思っています。

 とはいえ、感染が急に拡大しないとも限りませんし、もしくは個別の競技ごとに見ればどうしても選手の中に陽性者が出るということはあるわけです。こういったことができるだけないように体調の管理もしていただきたいと思いますが、そういったことが出たときには事前に決められたいろいろな規定に従いながら、安心して、他の選手も試合に集中できるように、もしくはできるだけ選手のパフォーマンスが発揮できるような環境を引き続き開催地として整えていきたいと思っています。

                                                           ―― 了 ――

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