知事記者会見の概要(令和4年1月7日(金))

最終更新日 2022年2月16日ページID 048863

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令和4年1月7日(金曜日)
10:30~11:30
県庁 大会議室

知事200213

 

【知事】

 みなさま方、新年明けましておめでとうございます。また本年もよろしくお願いいたします。では、新年1回目の定例記者会見を始めさせていただきます。最初に私からいくつか発表事項がございます。

 

〔配付資料:新型コロナウイルス感染症対策について

 まず、新型コロナウイルス感染症について、感染者の中でオミクロン株が県内で初めて見つかったことを発表させていただきます。これまで新型コロナ感染の陽性者の中でデルタ株が陰性であった方は4名いらっしゃいました。今日までに解析が終わった分は4名ということで、本日9時半に確定しましたのでご報告をさせていただきます。内容については、20代の男性と女性で県外の滞在歴がある方です。これについてはまた午後にご説明させていただこうと思っています。それから、これからの感染の見通しはなかなかできず、昼までに変わるかもしれませんが、今のところ本日も18名の新たな感染が判明しています。内訳としては、4系統が新規系統でして、18名のうち13名が新しい4系統に属し、残りの5名がこれまでの患者さんとの濃厚接触にあたる方です。いずれも県外で滞在歴があって、なおかつ陽性となった方と飲食をされていたり、カラオケをされたということで、すべて県外由来ということです。

 これまでの状況を見ますと、例えば年末年始にかけて、昨年に比べて1.5倍ぐらいの人が県内に入ってきています。そうしますと、年明け数日して、ちょうど今ぐらいに新規株がどんどん県内に入ってくる。この棒グラフは、昨年の棒グラフでして、この中の青のグラフが新規系統、赤いグラフが感染者の数になります。これは例として言っていますが、昨年も年末に移動する人が少し増えましたが、新規の流入株が増えて、そのあと感染者が増えるということが起きています。

 以前からご説明しているように、夏の時に、ちょうど7月20日ぐらいから8月半ばにかけて多く感染者が出ましたが、この時も明らかに県外からの流入者が増えてくると数日置いて新規感染者が増えてきて、その数日後に感染者の数、要は、入ってきた新規株からまた広がっていくという傾向が見られます。1月の状況は、青い折れ線グラフがお正月の状況です。明らかに年末年始、昨年の1.5倍ぐらいの方が流入してきているという状況です。また、県民の方が県外に行かれているのも同様な傾向になるわけでして、そういうことを見ても、やはりこの後新規株が入ってくるという、今ちょうどその状況にあると思います。本日が4系統ですし、昨日は1週間で9系統と新規系統が入ってきていますので、そういうようなことを見ますと、この後感染者が急に増えるという状況になりますので非常に警戒が必要な時期に来ているということです。

 そういうことで、明日から3連休になります。それからお子様方が20歳の成人式ということで多く帰ってくる。県内では14の市町で成人式が開かれますので、例年どおり多くの方が帰ってくる3連休は要注意の時期だと考えています。そのときに、オミクロン株が本当に爆発的に増えていて、これまでのデルタ株やアルファ株、ベータ株などがありましたが、異次元の状況だと認識しています。

 昨日、全国知事会の新型コロナウイルス緊急対策本部会議がありました。その時に、沖縄県や山口県、広島県の各知事が言われていましたが、状況は一変するということです。報道によりますと、本日までに全国で感染が判明したのが1日で4,475人となっていましたが、1週間前は約500人、2週間前は約300人でした。ということは、1週間、2週間で9倍、15倍に広がっているという、一刻も争う感染対策をとらなければいけない状況、もしくはそういう新規株であるということを十分認識していただく必要があると考えています。その時、どうやって対応するのだろうということについて、国からきちんとした知見が示されているわけでありませんが、第5波までの状況等を踏まえて考えますと、まず一つのエビデンスとしてあるのが、先日から今もやっている水際対策は飛行機で来る人の中に陽性者が出た場合には、その飛行機の中の人を濃厚接触者にしたわけです。全国で経過観察をしたわけです。結果として、その濃厚接触者から感染が出てくるということはほとんどないということが事実としてあると思います。隣近所に座っている人がうつっているということはあまりない。それから、また今回の福井県で1週間を見ても、9系統32例があるのですが、この方にいろいろ確認していますと、まずは、県外で感染が極めて濃厚に疑われる、それからその場面のところお話を伺っていると飲食やカラオケといったことをみなさんおっしゃられていまして、マスクをしていなかった。これがもうほぼすべてだと認識しています。それから専門家の方にも話を伺わせていただきますと、何といってもオミクロン株は大変感染力が強いですが、一方で、マスクは非常に有効であるということはおっしゃられています。そういう意味では、マスクの常時着用はそのとおりですが、特に「おはなしはマスク」、会話時はマスクをする。飲食のときも帰省や親戚の家へ行ったり、同窓会で友達と会ったり、友達の家に行ったりもすると思います。そういう時もとにかく会話をするのであれば、マスクをすることが極めて有効だと考えています。そういうことで、オミクロン株についても機内での感染が広がらなかったという例を見ても、飛行機の中ではみなさんマスクをして、お話もそれほど騒ぐわけでありませんので、そういうことを思ってみても、オミクロン株にもとにかく今こそ「おはなしはマスク」。それは新年会や同窓会など飲食のとき、それからいろいろな親戚の集まりのときも会話時はマスク。同居の家族を除いた場合には、それ以外の方と会う時には、気をつけていただく。「おはなしはマスク」をぜひお願いしたいと思っています。

 外食も安全・安心認証店を選んで、それでマスク会食と言わないで飲食中も「おはなしはマスク」をやっていただければ、相当感染のリスクを抑えることができると考えています。それからもう一つ、先ほど申し上げましたが、これまでの最近の感染はいずれも県外由来ということがほぼ間違いないだろうと考えています。そういう意味では「おはなしはマスク」を徹底するのは特に県外に行ったとき「おはなしはマスク」、会話時のマスク着用ということを徹底していただきたい。親しい仲の人と会うということも明らかだと思いますが、そんなときこそマスクの着用をお願いしたいと思っています。

 訪問する地域、やはり大都市部を中心に、また沖縄県や広島県、山口県もまん延防止等重点措置地域という話が出ていますので、そういったところの状況をよく確認していただいて、一般的に人混みや3密を避けるといった感染対策をとっていただきたい。

 成人式でお子様が帰ってこられる、友達が来るということがあると思います。帰ってこられる前に住所地において抗原検査やPCR検査を受けて来ていただくこともぜひ強く求めていただきたいと思います。その他、体調管理はしっかりとしていただきたいと思っています。

 体調管理の徹底として、毎日の検温もありますし、少し具合が悪いなと思ったら、迷わずに医療機関に行っていただくということです。

 家族が県外から帰省した、県外に行ってきたというときに体調悪いわけではないが、不安だと思ったら無料で抗原検査をやっていただけます。県のホームページで91か所を指定して開いていただいています。私も昨日行ってきました。娘が年末年始にPCR検査を受けて来ました。それでずっとこちらでもとにかくマスクをしながら家の中でも過ごしていましたが、それでも不安は不安ですので、昨日、行かせていただいて、無事陰性であったということを確認すると気持ちも晴れます。みなさんもご自身でわかると思いますが、県外の往来で感染リスク行動をとっているかどうかということを人に言うか言わないかはともかくとして、そういうようなことがあれば、少なくとも1月中はやっていますので、受けていただくと安心できるかと思います。これですべてを証明するわけではありませんが、その時点における陰性の確認ができるということでお願いしたいと思います。

 換気の徹底、やはり飛沫感染、接触感染のほかに、一定の3密の状況にあって、エアロゾルが横の方から入ってきて、空気に漂っているものが入ってくることは否定できません。そういうことで換気を徹底していただくことで気をつけていただければと思います。何といっても重症化を防ぐということが一番大切だと思います。そういう意味ではワクチン接種を是非とも進めていただきたいと思っています。今回のオミクロン株はなかなかワクチン接種を2回していても、先ほど申し上げたような方もみなさんほぼ全員ではありませんが、ワクチン接種を2回打った方でも、いわゆるブレイクスルー感染をしています。しかし、感染するが、やはり重症化しないというところの効果は大きいと言われています。そういう意味では、まず今までワクチン接種をされてない方は健康上の問題があると思いますので、そういったことを考えていただいた上で、この際ぜひワクチン接種を受けていただくと、オミクロン株にも特に当初は抗体価が上がりますので、効果もあるのではないか、もしくは重症化しにくい効果があると思いますので、ご検討いただきたい。また、3回目の接種についても、今順次進めさせていただいています。先日、発表させていただきましたが、県内においては8か月というところを医療従事者、施設に入所されている方については6か月に短縮しました。また、それ以外の入所型でない高齢者の方も7か月に短縮していくということです。これにより医療従事者等については、大体2月末までに終える予定でしたものが、1月中には接種を終えられるだろうということです。また高齢者のみなさま方についても、入所者については4月中までという感じでしたが、2月中には大体接種を終えられるような状況になっています。これからも前倒しについては、ワクチンの量が確保でき次第、少しでも前倒しができるように幅広く各市町で検討したいということです。我々としても、十分にワクチン接種できるようなワクチン量の確保を国に今後とも強く求めていきたいと考えています。

 以前お話をさせていただきましたが、陽性者・接触者サポートセンターを本日から開設しました。これはどういうことかと言いますと、オミクロン株、デルタ株も含めてですが、福井県でやらせていただいているのは、感染者については、少なくとも基本入院、あとは宿泊療養施設ということです。それから濃厚接触者についても宿泊療養施設に入っていただいているということですが、感染が非常に拡大していますので、福井県でもオミクロン株の感染者を自宅療養させるというような報道を少し見ましたが、福井県においては、今後ともオミクロン株についても、今まで同様に入院、少なくとも無症状か軽症の場合は宿泊療養施設ということはありますが、そこまでの間で見させていただく。ただ濃厚接触者については、これからは自宅で経過観察という形にだんだんと移させていただこうと考えています。その時に、自宅で経過観察している濃厚接触者がこれから増えてきます。国の方針として、3週間後に、病院の入床率が50%を超えるような場合には、陽性者も自宅療養の可能性があるわけです。そのような時の経過観察のために、陽性者・接触者サポートセンターを今日から運用開始しまして、看護師等が毎日朝夕にテレビ電話で経過観察させていただきます。その時に症状の悪化が見られるような場合には、今日からまた再開している入院コーディネートセンターへ直接感染者もしくは濃厚接触者と話をして、必要な場合は入院調整を行う。こういうことを本日から始めさせていただくということでして、どんな状況においてもとにかく感染者を重症化させない。入院していれば、加療が可能ですが、そうでない場合でも重症化させないことにシフトしていくことを具体的に実行させていただこうというところです。

 オミクロン株への対応については今申し上げたとおりです。陽性者については、原則医療機関または宿泊療養施設、それから濃厚接触者については、今申し上げたとおり、宿泊療養施設を自宅での経過観察に切り換えますが、特に大家族でお一人だけが感染しているような場合で希望のある方は宿泊療養施設に入っていただくこともあると考えています。

 それから大学共通テストがこれから始まっていきます。高校も中学もそういったこともあると思います。まず大学共通テストについては、福井大学の文京キャンパスで仮に感染されていても2週間後に追試験が受けられます。また、受験生の方は濃厚接触者となった場合でも別室で受験が可能ということで、細かいことをいろいろ資料に書かせていただいています。いずれにしても、各高校の受験生約3,100人の方には、すでにお知らせはしているということですので、安心して、勉強、受験に集中していただければと考えているところです。現状の評価は、先ほどだいたい申し上げたとおりです。以上で新型コロナウイルスについて終わります。

 

〔配付資料:ふくい桜マラソンについて

 次に、ふくい桜マラソンについて大会ロゴマークを決定しましたので、発表させていただきます。大会のロゴマークは「ふくい桜マラソン2024」というマークに決定させていただきました。昨年7月21日から1か月間募集し、415点の応募をいただきました。準備委員会において厳正に審査を行いまして、専門家の意見も伺いながら決めさせていただきました。ご覧いただくとよくおわかりいただけると思いますが、桜というのはまず一目瞭然だと思います。その上で、人間が走っている雰囲気もあらわれていますし、それから躍動感もあらわれていますし、さらには桜の花びらが動いているような春の温かい雰囲気がよく伝わってくるかと思いますので、これをこれから活用させていただこうと思っています。

 あわせまして、2年前イベントで「ふくい桜マラソンTRIAL RUN(トライアル ラン)2022」を開催させていただきます。会場となるマラソンが行われる福井市の中央公園や坂井市のテクノポート福井総合公園、その他嶺南でも美浜町の総合運動公園に1kmのコースを設定しまして、そのコースでフリーディスタンスの部というのは、距離は自由、何周も回ってもらう。それからチャレンジランの部は1kmを1回試走してもらう。

このようなイベントを3月27日日曜日の10時から行わせていただきます。そのランナーの募集を今日から2月27日まで行わせていただきますので、奮ってご応募をいただきたいと思います。同時募集で給水や給食をしていただくエイドというボランティアの方、それから応援ステージに出場していただくようなチアダンスなどをされる方、それから大会PRを支援してくださるような方についても募集させていただきます。奮ってご応募いただきたいと思います。コースについては資料をつけさせていただいて、車が止まらなくてもいいようなコース設定にさせていただいています。

 

〔配付資料:令和4年の主なトピックについて

 続きまして、令和4年度の主なトピックスということです。北陸新幹線福井・敦賀開業が2年2か月後に迫って参りました。今年度は、もう土木工事は終わっていまして、各駅舎についても建設工事がどんどん進んでいます。そういう意味で、福井駅、芦原温泉駅、越前たけふ駅は年内に駅舎が完成して、後は内装やいろいろ細かい事に入っていくということです。そういうことを記念しまして、2年前イベントを3月に4つの駅で行っていくことが決まっています。

 それから、敦賀以西の早期着工と1日も早い全線開通ということです。そういう意味では今年の夏の概算要求、年末の予算編成が大変大きな山場になるわけでして、これに向けて沿線自治体、経済界が一緒になって盛り上げていく。国会議員の先生方と一緒に盛り上げていこうと考えています。特にやはり関西地域の盛り上がりをどんどん一緒になって上げていかなければいけないということです。1年開業が前倒しされると、2,700億円の経済効果があることが関西経済連合会、北陸経済連合会の調査で明らかになっていますが、この北陸新幹線の延伸は、関西地域のための新幹線とも言えると思っていますので、こういったところを関西地域のみなさんの目線でいろいろと訴えていこうと考えています。

 並行在来線については、3月に利用者側の促進協議会をつくらせていただきます。あわせて今は準備会社ですが、7月には本格会社に移行していこうということで、社名の募集をさせていただいており、すでに11,000件のご応募をいただいています。16日までですので、ぜひ奮ってご応募いただきたいと思っています。

今年10月には、今は仮称ですが、一乗谷朝倉氏遺跡博物館がオープンします。内容の目玉としては、朝倉館。十二間という24畳敷きの大きい広間があったり、小座敷や中庭を実物大で再現させていただいて、きっとここで朝倉義景と足利義昭が会見したであろうという場所を再現させていただくということです。それから城下町の町並みを30分の1で再現するジオラマも用意させていただいています。鋳物師やお医者さんがここで住んでいたのではないかというようなところで少し動きを出すために小さい30分の1モデルの人間も置いてみたりして、雰囲気はよくわかるようにしていこうと考えています。また一つの大きな目玉としては、5年前に発掘された川湊「一乗の入江」の石敷遺構の展示も行うということです。足元に当時の石敷きの遺構が見えるというものです。これは最後の発掘調査で見つかったので、建物の構造まで変えて、このように見えるように保存していくという、全国でも他に例がないような素晴らしいものになると考えています。九頭竜川をずっと遡ってきて足羽川に入ってきてここまで船で荷物を運んでいたということがよく分かるわけでして、非常に大切な展示だと考えています。それから福井駅から東郷、その先へ戦国列車を運行させていただきます。ラッピングをしてARガイドといったもので当時の雰囲気が味わえる、みんなこれに乗りたくなる。一乗谷へ行くときはぜひこれに乗っていただこうということを考えています。

 以上が私からの説明です。

 

~質疑~

【記者】

 国内ではオミクロン株がだいたい40を超える都道府県で確認されていますが、県内で初確認ということで改めてその報告を受けたときの知事の心境、今後のお考えなどをお聞かせください。

 

【知事】

 あまり軽々に申し上げるようなことではありませんが、オミクロン株に置き換わっていくことはもう自明の理でしたので、来るべき時が来たなと感じました。

 少しでも遅れてくると、少しは知見が積み重なってくるところがありますので、そういう意味でも遅いほうがいいということはあったかと思います。その上で、オミクロン株についても、やはり感染の場面は、マスクなしの会話ということが多くなっています。特にこの1週間の感染者の方の8割近くの方は、20代、県外での飲食、お友達と飲食やカラオケしていた、マスクなしの会話ということがだんだん明らかになってきています。そういうことからしても、デルタ株でもそうかもしれませんが、今後ともオミクロン株を含めて、そういったことを避けていただくことは、やはり効果的だろうと考えて、これからしっかりと県民のみなさんにご理解いただけるようにしていきたいと思っています。

 

【記者】

 昨日の感染者8人もデルタ株ではなく、本日の18人のスクリーニングの結果もわからないのですが、この方たちの結果はいつになるのでしょうか。なるべく早めに遺伝子解析、ゲノム解析していくのでしょうか。

 

【知事】

 どうしても遺伝子を解析していく過程がありますので、概ね3日ぐらいかかると言われています。ここのところは淡々と調べさせていただくのかと思います。報道などを見ていますと、デルタ株を駆逐しているというよりはどんどんオミクロン株が増えている。その増幅の度合いがデルタ株に比べて大きいので、それで一気に増えているように見える。結果として、大きく変わっていくのだろうと思いますので、これからは、感染者が出てくるごとにオミクロン株なのかというぐらいのつもりで、対応していくのかと思っています。

 

【記者】

 異次元のスピードで広がっていくということで今世界の報道を見ていますとデルタ株の2倍以上はあるのかと思います。第5波で県内は1,600人あまりが感染しているので、次の波で3,000人は超えてくるのかという印象もありますが、知事の考えや想定をお聞かせください。

 

【知事】

 ここは現状から申し上げますと、1,676人の第5波があったわけでして、この時の感染者の宿泊療養を含めて、入院、入所していた方々というのは323人が最大でした。それに対して現状741床を福井県では用意していますので、基本的には、この中で収まっていくように努力をしていくということだと思います。先ほどから申し上げているとおり、これは感染力が強いということですが、基本的にコロナウイルスであることに変わりはありませんので、防御の仕方をさらに徹底していただく。そのときの徹底の仕方はできるだけ漏れにくいマスクにするということも大切ですが、マスクなしで会話している場面をいかになくしていくか、こういうことが大切なのだろうと思います。そういうことを繰り返していけば、これはきっと第6波と言われるような事態も乗り越えていける。できるだけ抑えて、社会的な経済も止めないような形で抑えていけるように努力していきたい。県民のみなさんにもご協力をいただきたいと思っています。

 

【記者】

 感染者に関しては原則入院とおっしゃっていたのですが、現時点でのお考えは。

 

【知事】

 これはデルタ株の時もそうですし、今回もそうですが、基本的にみなさんに入院加療していただく、治療を行っていくことを目指しながらやっていく。

 ただ、状況がどうなるかということは見通せませんので、その時々に、みなさま方にもご説明しながら、いろいろな治療の方法は考えて、ただ先ほど申し上げましたように最後自宅療養になっても決して音信不通にならない。1日朝夕2回、専門の方がテレビ電話でやりとりをして経過観察を行える環境を整えることは今日から始めさせていただきました。経口薬についてもすでにメルク社の分ができていますが、ファイザーも相当効果があると言われています。そういったものも出てくるということを考えながら、我々気を緩める方ではなくて、そこまでとにかくまずはもたせていかなくてはいけないということで気を引き締めてやっていきたいと思っています。

 

【記者】

 本日の18名の感染者の中に重症、中等症の方はいるのでしょうか。

 

【健康福祉部副部長(保健予防)】

 今はいません。

 

【記者】

 今、非常に警戒が必要な時期だというご説明があったのですが、知事の認識として県内で第6波に突入しているという認識でしょうか。

 

【知事】

 あまり第6波なのかということに意味はないという気はします。全国的に見れば明らかに第6波に入っていると思われますので、福井県が今日現在入っているのかどうかわかりませんが、もう第6波ということは当然あると認識しています。

 

【記者】

 本日オミクロン株だと確認された4人は、5日に感染が判明した方々でしょうか。

 

【健康福祉部副部長(保健予防)】

 はい、そうです。

 

【記者】

 4人は市中感染ではないということですが、県外でオミクロン株の感染者と接点があった、感染経路がわかっている4人ということでしょうか。

 

【知事】

 そうです。

 

【記者】

 新型コロナに関して、一時期感染が落ち着いたときにいくつか経済対策をされていたと思います。近隣県でもオミクロン株が出てきている中で、継続ということで大丈夫でしょうか。

 

【知事】

 経済対策の中でも特に宿泊の関係がこれから少し課題になるかと思っています。GoToトラベルも、今全国での開始を今月中と言われていたものが、来月に延ばすというお話も出ていますので、この辺は近隣県と話をしながらということですが、状況に合わせて考えていくことはあると思います。

 例えば、現状すぐに県内の分のふくいdeお得キャンペーン、それからGoToEatは止めることを考えているわけではございません。

 

【記者】

 近隣県との連携は取り止めていく可能性があるということでしょうか。

 

【知事】

 これはまだ今後の推移次第だと思います。今すぐやめなければいけないという状況にはないと思いますが、ただオミクロン株はものすごい勢いなので、それがすぐに来ないとも限らないということはあると思います。

 

【記者】

 敦賀以西について、今、京都府内の中で着工に前向きでないような自治体もある中、今後の環境アセスメントなどが一つの大事なポイントになってくるかと思います。知事の働きかけとして、関西にメリットがあることを訴えていくとおっしゃっていましたが、予算など着工に向けてどのように動いていくのかをお聞かせください。

 

【知事】

 もちろん促進同盟会もそうですし、それからそれぞれの地域の首長、自治体住民の方、経済界、さらに国会議員の先生方とともに、整備新幹線の中で効果が大きいのは明らかですし、南海トラフ地震などが起きた時の代替路線としても必ず必要なものだと認識をしていますので、そういった総合力で進めていく必要があると思っています。

 京都府内の2か所でアセスがまだ進んでいないところがあるということは事実です。地元の理解なくして物事を進めていくことは、後々禍根を残します。新幹線はみなさんに求められて作っていくということが大事だと思います。まずは慎重に、十分にお話をしていただくということが大事だろうと思います。

 その上で、工夫できるところをしながら迅速に進めていただくということで、今のアセスの遅れをどうやって取り戻していくのか、また工事なども含めて、どうやって短縮しながらやっていくのかについて知恵を出していただく。

 そして、最大の難関は財源の問題だと思います。2.1兆円と言われていますが、もしかすると、最近はいろいろなものが高騰していますので、2.1兆円では難しいということも出てくるかもしれません。そういったような中で、それをどう乗り越えていくのか。財源の確保を図り、着工の条件を早急に確保し、最終的にはこの夏の概算要求、予算編成というところに結びつけていく必要があると思います。

 そのためにも大切なこととして、関西地域での盛り上がりがありますので、そういう意味では大阪、京都において盛り上がれるように、経済効果、これも非常に大きいと思っています。いつも申し上げていますが、移動人員も1,910万人のうちの1,650万人は関西圏です。

 また、もし南海トラフ地震が起きた際には、毎日関西から東京に往復している人のうち、10万人が行き来できなくなりますが、それを4万人まで減らすことができる。それだけ効果が大きいということですので、そういったこともご理解いただくような発信の仕方も工夫したいと思っています。

 

【記者】

 関西への働きかけについて、昨年課題であったと思いますが、関西の中でも京都と大阪の知事に、同盟会の大会に出席してもらったり、要請へ参加してもらうことを知事から直接働きかける予定はあるのでしょうか。

 

【知事】

 もうすでにいろいろな形で話もさせていただいてきており、両知事とも、1日も早く大阪までの延伸を勝ち取るということについては明言をされておられます。そういう意味では問題ないと思っております。

 しかし、大会の盛り上がりなど、やはりここはポイントだとかいうことはあると思いますので、私も含めて、いろいろな形でお願いもしながら、歩調そろえながらやっていくということは大事だと思っています。そういった点については私も必要なことをやっていきます。

 

【記者】

 関西電力の年頭あいさつの際に中間貯蔵施設の現状を確認したいとされていましたが、現時点で日程は決まっているのでしょうか。その際には改めてどういったことを伝えたいと考えているのでしょうか。

 

【知事】

 関西電力の森本社長は、1月11日に来られると伺っています。そのときに、当然だと思いますが、今の中間貯蔵施設の地点確定に向けての動向について説明いただけるだろうと思っています。

 昨年4月に同意をさせていただくときに、森本社長から、自身が前面に立ってこれをリードして進めていくという話をいただいているので、そういったことをしっかりと行われていることを確認させていただいて、そのとおりやってくださいということを申し上げていくのだろうと思います。

 

【記者】

 アメリカの高速炉開発計画に日本原子力研究開発機構などが技術協力する方向で協議しており、近く覚書を締結するとの報道がありました。敦賀のもんじゅに関するデータの提供などが考えられているとのことですが、知事はこういった協議が進んでいることをいつ知ったのでしょうか。今回の報道で知ったのであれば、報道に関する受け止めや所感をお聞かせください。

 

【知事】

 詳細に知ったのは報道だと思います。大きな意味で言えば、国が作っている高速炉の戦略ロードマップやエネルギー基本計画の中でもアメリカやフランスとの間で国際協力しながら研究開発を進めていくということを言われていますので、一つ一つの作業というか、一つの形としてこういうことをやるのだなと思っています。

 もちろんの事ながら、もんじゅであまり長く動いていた期間はないですが、動いたという事実、それから、そこで得られたデータはとても大切なものだろうと思います。そういった意味では県内で設置させていた意義の一つでもあるので、こういったことで活用していただいて、新しい核燃料サイクルが少しでも前進することに寄与できれば、そのことはとても良いことだろうと思っています。

 いずれにしても、もんじゅが廃炉になるときの政府方針の中で、もんじゅ周辺において高速炉研究開発の中核的な拠点の一つにしていくというような決定がされているので、こういったことの具体化を国に対して、年末にも私が共創会議の中で申し上げましたが、そういった具体化についてもしっかりと国に求めていきたいと思っています。

 

【記者】

 中間貯蔵の件ですが、今のところ、昨年提示されたむつ市に関して言いますと、進捗しているような状況ではないのかなというふうに見ているのですが、知事は具体例として提示されたむつ市の中間貯蔵を関西電力が約束どおりにやってくれるということを期待されているということでよいのでしょうか。

 

【知事】

 私がむつ市のことを期待しているということではなくて、むつ市の例示はあったけれども、そのうえで全体としてすべての可能性を今しっかりと検討を進めているということでしたので、その全体について私としてはどこということではなく、今後明確に2023年末までに計画地点の確定ということの報告をいただくことを求めているということです。

 

【記者】

 県内の立地地域の一部では、以前からもそうですが、乾式での貯蔵施設を作ったほうがいいという声もあると思います。そこについての検討は、県として、以前から知事もおっしゃっていますが、知事としての考え方も変わっていないのでしょうか。

 

【知事】

 関西電力がそういうことを言われているわけでもありませんし、それから立地の地域からも直接そういったことを私に言われているわけでもありませんので、そういったことを検討しているという事実はないです。

 

【記者】

 県外に搬出するという視点については今のところ県としては以前から変わっていないということでしょうか。

 

【知事】

 おっしゃるとおりです。

 

【記者】

 今年、オミクロン株の発生や新幹線、原子力といろいろ課題があると思うのですが、もし今年の漢字を考えていましたらお聞かせください。

 

【知事】

 いろいろ考えましたが、やはり昨年を振り返ってみるとコロナです。非常にいろいろ混乱をしたり、あとは分断されたりするようなことが多かったかと思います。今年こそは、大分光明も見えてきているような気もしますので、平和なというような意味で、「和」。昭和や令和の「和」かと思っています。「和」という文字は、白川文字学によれば、戦争、戦いを終えて、平和な状況を作っていくことを約束することという、そんな意味だそうです。そういう意味でも、コロナとの戦いを終えて一致団結する、平和になると、あとは気候も含めて穏やかで和んだ、そんな1年になったらいいなという意味を込めて「和」と考えました。

 

【記者】

 新年度になりますと1期目最後の1年になると思いますが、残された任期において、県政運営で重点的に取り組みたい事柄をお聞かせください。

 

【知事】

 これまでやってきたことをしっかりと県民のみなさんにお約束していることを形にしていくのだろうと思います。とはいえ、第一にコロナ対策です。これは新年度もきっとまだまだコロナは残っていくと思います。一方で、長期ビジョンを作らせていただいていまして、「安心のふくいを未来につなげ、もっと挑戦!もっとおもしろく!」ということです。そういう意味では、「もっと挑戦!もっとおもしろく!」のところ、北陸新幹線はあと2年2か月後に迫っていますので、これの準備は、観光地の磨き上げですし、二次交通をしっかりと整えていくこと、また駅前のまちづくりに力を入れて、いろいろな形で経済界との協力関係もできています。こういったところと一緒にやっていく。市町と協働しながらやっていくということも強化しないといけないと思います。また、DXも言葉はいろいろありますが、未来技術を使ってやっていくということについても長期ビジョンの中でも言わせていただいています。これについても県内で大企業だけでなくて、中小企業、それから個人企業、個人も含めて、この恩恵を受けられるようにしていきます。そのためにも県庁もペーパーレス化するといった取り組みをしっかり進めたいと思います。

 また、何といっても、子育て、人口減少対策です。子育て、女性活躍を進めていくこともまた、この1年でやっていかなければいけないと思います。産業の育成も大事だと思っていますので、新しい産業を誘致するということもありますし、起こすという意味では起業、ベンチャーもですし、スタートアップもそうですが、こういった新しい芽をどんどん出していくことにも力を注ぎたいです。農林水産業も2年少しやってきて、やはり少しずつ明るい兆しは出ていると思います。今まで農林水産業は、非常に高齢化が進んで先が見通せないという感じで、農業も今はお米が大変厳しいので、軽々には言えませんが、若い方が入ってきて、特にUIターンの受け皿として、第一次産業はとても力強いところがあるなとも感じています。そういったところを応援しながらやっていくということもあります。あとは、医療介護福祉の分野もやはり福井型で強いことは、これらを一元化しながら、特にDXもここで活きてくると思いますが、1人の患者さんを中心に医療があり、介護があり、福祉があるという環境にしていく。今は医療に人が行く、介護に人が行くという感じだったものを一元化していく。人を中心にやっていくということも東京大学といろいろ連携もさせていただいていますが、必要だと思います。

 私なりに特にやりたいということはやはり防災です。今、災害もたくさん増えていますので、できるだけ備えていく。大雪もそうですが、今も先日の年末にも大雪がありましたが、この時も結構、みなさんの話を聞いていると最近除雪が早くなりましたねということも言っていただいていると思っています。そういう意味では、事前に準備をしておくことはとても大事だということも感じていますので、事前準備の段階でタイムラインを作ってやることも含めて、防災の面でも力を入れていきたいと考えています。とりあえず思いつくことはそういったところですが、課題がたくさんありますので、走りながら、また全力でやっていきたいと思っています。

 

【記者】

 当初予算の編成時期に差し掛かっていると思うのですが、現時点での進捗状況や新年の重点課題をお聞かせください。

 

【知事】

 知事査定はこれからですので、これから話を聞くということになりますが、まさに今申し上げた予算額で言えば特に大きいのはやはりコロナ対策をきちっとやっていくということ、そして新幹線、特にまちづくりのところをやっていく。それから、DXをできるだけ広げていく。子育て支援にも予算を重点的に配分していく。今も先ほど申し上げたことが多分予算の項目としても一致していると思います。そう考えていただければいいですが、もう一つやはり予算ということで言えば、コロナ禍で大変税収も不透明な状況です。いろいろな形でコロナ対策に一般財源を投入していますので、そういう意味では大変厳しい財政状況です。ですので、やはり必要なところに選択と集中ということを見ながらやっていかざるを得ないかと思っていますので、その辺のところはメリハリをつけるということはしっかりと予算査定の中でも、形にしていきたいと思っています。

                                                                                                                                           

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