知事記者会見の概要(令和4年3月18日(金))

最終更新日 2022年4月12日ページID 049378

印刷

 

令和4年3月18日(金曜日)
10:30~11:40
県庁 大会議室

 

知事写真220318

                          

【知事】

 今日は、大きくは新型コロナウイルスと人事についてお話をさせていただきます。

 

〔配付資料:新型コロナウイルス感染症対策について

 まず、新型コロナウイルス感染症です。今のところ21日まで特別警報としていましたが、これから年度替わりがあります。また、全国的には、まん延防止等重点措置の地域が全面的に解除されることで、人の動きが大きくなります。福井県では過去2年間、特に4月の初めに感染が拡大するような状況でしたので、今は少し感染が減っているように見えますが、福井県内では4月10日まで、概ねこれから3週間、感染拡大特別警報の延長をさせていただきます。

 今日の状況は、新規感染が274人となっていて、これで今日も1週間ごとの感染者数は減ってきている状況になっています。しかし、病床の利用率については、126床でほぼ横ばい、重症の方が1人から2人になっている状況です。1週間ごとの曲線ではピークを少し過ぎたかというような感じです。1日当たりの感染者数を見ていただいても、3月7日の559人をピークとして少し下がってきているという感じですが、高原状態は、続いています。一つの指標として、新規系統数はなだらかですが、少し下がってきているということですので、全体として1週間当たりの感染者の数が減ってきていることに、ある意味軌を一にしているところかと思います。しかし、病床については横ばいですので、下がるという傾向にまだなっていません。やはり半数以上が高齢者という影響が出ていると思います。

 感染経路別については、最近の傾向では家庭内が50%超、学校・保育園が20%超という状況になっています。最近の2日間では、家庭内は50%、58%だったりしていますが、やはり特に家庭内においては、感染防止は難しいということになります。そういう意味では学校も含めてその他の会社などは、少し減り気味になってくると、家の中に入り込むウイルスが減れば、その分だけ家族の中の感染数が減るという傾向は今後見られる可能性はあると思っていますので、何とか今の傾向が続けられるように、県民のみなさんには家庭内の感染防止も含めてお願いをしたいと思います。

 また、ワクチン接種について、65歳以上の接種率は73.5%まで上がってきました。県民全体の接種率として、18歳以上は人口の4割まできているということです。高齢者のみなさんの感染者数がだんだん継続的に減ってきていると見られます。3回目接種から約2週間が経って効果が現れると言われています。そうするとピークから2週間前と言うと2月の半ばぐらい、40%ぐらいを超えてきたところから、2週間経つとワクチンで発症を抑制する効果が出てくるということがあって、約50%になったところからなだらかに下がってきています。これから県民全体の接種率が上がってくれば、感染者数も少し下がってくるような効果の期待もできるので、ワクチン接種を加速することが非常に重要だろうと考えています。

 県民のみなさんへのお願いのポイントです。年度替わりを極めて憂慮しています。まず明日から3連休があります。高校や大学はもう休みに入っていると思いますので、年度替わりの移動、また帰省も含めて、非常に親しい関係での付き合いが県内外で行われることになりますので、特に年度替わりを意識した感染対策をお願いしたいと思います。具体的に申し上げますと、まず就職や転勤、入学で福井県に来てくださる方については、まずは新生活が始まる前にワクチン接種をぜひお願いしたいということです。それから具体的なところとして、オミクロンの場合は感染から大体1週間でほぼ症状が出てきます。そういうことから来県1週間前から体調管理を徹底していただく。福井県から外に行かれる方も含めて、エチケットと言いますか、そういうような心がけでお願いをしたい。また、できれば来県前、また福井県のみなさまが行かれるときには、抗原検査で陰性の確認をやっていただくことがお互いの安心安全に繋がると考えています。さらに、いろいろな行事ごとがあると思いますが、少しでも体調不良を感じた場合には行事に参加しないですぐに医療機関を受診していただきたいと思います。第4波、第5波、第6波を見ていますが、無症状の方は第4波までは3割ぐらい、第5波は2割、第6波で12%ぐらいになっています。そういう意味ではかなりの比率で症状が出ますので、症状があった場合には参加しないで、すぐに医療機関で診ていただくことが一番早いと思います。それから県外との往来は感染状況を確認して慎重に判断をお願いします。今の感染経路別では、県外の比率が低くなっていますが、年度替わりは単に旅行で人が移動することとは状況が違って、年末年始とよく似ています。非常に親しい間柄もしくは新しく親しくなっていく、そういう間柄での移動が多くなりますので、感染リスクは通常の移動に比べても極めて大きくなります。そういうことで、県外との往来についてはまず基本的に慎重にご判断をいただきたい。その上で、一番うつるところはやはり何事においてもマスクがない場合です。今でも感染場面の93%はマスクなし会話ということが、オミクロンでも続いています。そういうことから、会食の場面は、お店かどうかに関わらず、重要な場面ですので、やはり会食をできるだけ控えていただく。その上で「おはなしはマスク」を率先する、「おはなしはマスク会食」です。いわゆるマスク会食だと会食が始まるまでマスクをしていて、すぐマスクを置いてそのまましゃべり始める。お酒を飲み始める。こういうことではなくて、発話するときにはマスクをしていただくことをぜひお願いしたい。また、往来した後、ご本人さんにはわかると思います。リスクがある行動をとったかどうかということは私も含めて、あそこのときにマスクをとったな、食事のときに相手はマスクしてなかったかということはわかりますので、ご自身で無料検査に行っていただくと安心できます。今のところ4月10日まで特別警報を延長しますので、あわせて無料検査も4月10日まで延長をさせていただきます。それから歓迎会、送別会そのものは、私どもとしては、しっかりと「おはなしはマスク会食」をしていただければ大丈夫だと思っています。ただ一方で、やはり長時間になりますと、だんだん乱れてくる状況にもなると思います。まずは、おはなしはマスク会食を徹底していただいた上で、長時間の宴会を避けていただく方がよろしいと思います。それから何よりも、ご家族の中に体調不良の方がいることはオミクロンの場合、自分も感染している可能性があると考えていただいて、自分の体調はもちろんですが、ご家族の体調も見て、ご家族の体調が悪ければ、その日の宴会は断ることもぜひお願いしたいと思います。

 次に、やはり高齢者の方々が一番の感染リスクが高く重症化しやすい。今の入院患者の半分以上は高齢者ということから、高齢者を守ることが極めて重要だと考えています。そういう意味では、第一にご自身で自分を守っていただきたいということで早期に3回目の接種をお願いしたいと思っています。まだ73%ですので、もう今月中には高齢者の方はご家族の方も接種を終えていただきたいと考えていますし、1、2回目の接種も早めにお願いします。また、家庭内でもマスクをする。子どもたち、お孫さんとお会いになられるときには家の中でもやはりマスクをしていることが、うつらないことに繋がると思います。また、体調不良の時はすぐに病院へ行っていただく。今、抗原キットで調べてもらって、中和抗体薬ロナプリーブや、経口治療薬モルヌピラビルやパキロビッド、塩野義製薬の経口薬が早く入ってくるといいと思いますが、お医者さんでも治療していただくことが一番重症化しない。または家で寝ていればいいということになりますので、すぐに行動に移していただく。周りのみなさんもご家庭に高齢者がいらっしゃる場合には、おじいちゃん、おばあちゃんの前ではマスクをしている。学校や会社などで誰か発症したという場合には、ご自身は症状がなくても、できるだけ接触を控えることもお願いしたいと思います。

 次にワクチン接種の促進について申し上げます。3月は3回目接種加速月間です。これで高齢者や重症化リスクのある方はとにかく3月中に早く打っていただく。ワクチンを打つなら早い方が一番いい、後々ゆっくりできるわけですので、早く打っていただくことがいいと思います。理由としては、福井県における第6波において重症者の方は10人いらっしゃいます。その10人のうち、7人は接種されていらっしゃらない方。接種していない方は本当に比率的には低いのですが、その方々が重症化の中で7割を占めています。残りの3人は2回接種で6か月ぐらい経っていまして、3回目接種を行った方で今重症化している人はいない状況になっています。やはり1、2回目の接種をまず急いでいただくことが重症化を減らす。その上で3回目接種をすれば、かなりの頻度で重症化を減らしていけます。その理由として、まず2回目接種と3回目接種で比較しますと2回目が終わって6か月経っている方々は3回目接種の方の5倍の比率で、感染リスクが高まります。それから未接種の方々は6~7倍、3回接種された方に比べて感染リスクが6~7倍に上がるということで、感染リスクの差も明らかというところですので、1日も早く3回目のワクチン接種、少なくとも1、2回目の接種を急いでいただくことが重要だと思います。入院予防効果も3回目接種後は9割、入院する比率が10分の1になるわけです。2回目接種も25週、6か月経ってくると4割ぐらいに低下していますので、入院リスクも大きく減らすことができる。接種する機会を増やすという意味で、エルパプラスでは、夜間接種を始めさせていただきます。土曜日は非常に人気が高く、溢れそうになりますので、第1、第3土曜日の18時から19時30分まで夜間接種させていただきます。また予約なし接種は非常に好評でして、50歳以上の方、また3、4月に移動される方々向けに、毎日100人やらせていただきます。それから、1、2回目の未接種者は重症化のリスクが非常に高い。お医者さんにも先日行ってきましたが、まさにおっしゃっていました。みなさんも肌感覚でワクチン接種をされてない方が重症化するということを感じるとおっしゃられています。オミクロンでも重症化しますので、1、2回目接種の促進ということで、まずはエルパプラスで小児接種を4月17日の日曜日から始めさせていただきます。とりあえず4日間行います。それから中学、高校、大学の方々はせっかく春休みの機会がありますので、この時に打てるようにエルパプラス会場などで優先接種ができる枠を設けさせていただきます。こういったことも非常に人気が高ければさらに拡大していくことも考えていきたいと思っています。

 次に、大きな出来事としては、年度末年度始めには春休みがあります。春休み中、ご家庭一般にしていただきたいことを申し上げます。まず、家庭内全体で考えることは、日ごろから体調管理を心がけて、不調なときはすぐにその方は医療機関を受診していただく。88%は発症するわけですので、そういう意味では具合が悪かったらすぐ病院が一番です。ご家族に体調不良があれば、発症まで3日、世代時間が2日。例えば、発症する前から人にうつしている可能性がありますので、ご家族に体調不良の方がいる場合は、そのご家族の方も外出を控えていただく。そして体調不良の方が早く病院に行っていただいて、抗原検査をすれば、その日のうちに結果が分かるわけですので、そんなに難しいことではありません。是非ともお願いしたいと思います。

 そして、帰省や旅行での県外との往来時は特に体調管理をお願いしたい。年度替わりのときは、単なる旅行とは違います。親しくいろいろな方と接する機会があると思いますので、特に体調管理を徹底していただきたい。

また、お子さん、小・中学生については、私も公園で遊んでいるところを見ているとマスクしていないことが結構あります。そういうことを含めて、保護者の方がぜひともお子さんに学校の先生ががみがみ言わない時期になっていますので、少しうるさいかなというぐらいにお子さんたちへ「しっかりマスクして遊びなさい。友達の部屋へ行ってもそうよ。ご飯だけではなくて何か食べたりする時は気をつけてね」ということのお声がけをお願いしたいと思います。

 学校における感染対策については、部活動は教育活動の一環でもありますし、子どもたちが非常にストレスを感じているような状況でもあります。そういう意味では、徹底して感染対策を講じていただいた上で、少しずつ認めていこうということです。顧問などの指導者が監督できる場合、密にならないような工夫をして、少しでも症状があれば、参加させないことを徹底しながら、部活動を少しずつ再開していくことを今考えています。県立学校はそれでやっていきますし、小・中学校に対しても、そういうことを求めていく予定をしています。市町に対しても部活動、スポ少の活動をこうした考え方でやっていっていただくようにお願いをしていきます。

 そして経済への影響、経済対策については、先日、県議会の最終日に予算を認めていただきました。これによりまして、経営に影響を受けた事業者で支援額が一番増えた方は、5万円が30万円まで増えることになっています。規模的にも全国的に見ても非常に大きいほうだと思いますので、ご活用いただきたいと思います。現状においては、3月11日からお金の配分をさせていただいていますが、大体、長くても2週間で入金できる状況になっていますので、書類だけはしっかりとそろえていただいて、申請をしていただきたいと思います。この場合、例えば1月が35%の減少だったので、とりあえず申請して5万円をいただきましたと言う人については、まず10万円は最低手元に届くわけですので、こちらからご連絡をして、入金しますよという確認をさせていただいて、特に申請しなくても振り込みをさせていただく手続きになります。問題は、1月が35%でしたが、3月は55%になり、4月は65%になったようなときは、その都度でも結構ですし、4月まで待ってということもあるかもしれません。いずれにしても簡単に55%や65%になったところの書類だけ見せていただいて、確認が取れれば、振り込みをさせていただきます。手続きは簡便にやらせていただきます。新型コロナについては以上です。

 

〔配付資料:令和4年度組織改正・人事異動について

 続きまして、組織改正と人事異動について申し上げます。今回の組織改正のポイントとしては5つ。百年に一度のまちづくり・にぎわいづくりということです。新幹線がこれから2年後には福井・敦賀まで開通することを受けまして、一つは、いろいろな福井県のブランド発信に力を入れようということです。そのために、首都圏統括監を置かせていただきます。それからブランドビジネスの担当課長やふくい桜マラソン課を新設します。また、ふく育県ということで、子ども、子育てを重視してやっていきます。それから、DXによるポストコロナの社会変革にも力を入れます。女性活躍、若手職員のチャレンジ応援にも意を配してやらせていただきました。

 具体的に申し上げます。まず、百年に一度のまちづくり・にぎわいづくりということでは、マーケティングとブランド発信を強化します。今までは東京事務所長がいましたが、首都圏統括監という部長級を置かせていただき、東京事務所長を兼務してもらいます。今までは東京事務所長は出先機関の長ということでしたが、首都圏統括監が県庁そのものの統括監として東京に行って、情報も集めてきて各部に指示できるようにしていく、もしくは自分の考えでどんどん各部からいろいろ情報を集めて、東京都の中で持って歩けるようにする。簡単に言うと、東京事務所長は、地域戦略部長の下にあったわけです。首都圏統括監は首都圏のことについては、少なくとも各部の部長に指示ができる立場に置くことで、統合的に首都圏で福井県の売り込みができるような、知事の代理をするということで新設をさせていただきます。それから課長(ブランドビジネス)ということで、こういうことと軌を一にして、福井県のブランド発信の強化を行います。また、ふくい桜マラソンも2年後に初開催ということで課を新設しまして、準備とともにマラソン人口も増やしていくということも行っていきます。

 それから、ふく育県の部分ですが、子育て支援体制の強化ということで、今まで子ども家庭課で妊娠、子育て支援をやっていましたが、これを企画する部門で子育て支援をするこども未来課と、いわゆる児童福祉を行う児童家庭課に分けることで機動性を上げていく。もっと深掘りができるようにやらせていただきます。また、あわせて放課後子どもクラブは今まで教育委員会にありましたが、国でもこども家庭庁がつくられて、考え方としては統合してやろうとしていますが、文部科学省にまだ残る部分があります。福井県としてはこれを含めて、こども未来課に持ち込んで一元的にやっていく。子ども目線で、小学校に入った後の放課後子どもクラブについても見ていくというようにやらせていただきます。

 DXによるポストコロナの社会変革ということでは、DX推進課を新設します。今まではDX推進室とICT戦略室は別々の課の中にあったわけです。大きく言うとDX推進室は、民間や市町なども含めて、県内のDXを推進する、企画的なことをやっていくということです。ICT戦略室は、基盤の整備をやっていくことになるわけですが、これらを一括することで、両者の行き来もしくはその指示命令系統を一元化して、さらに強化をしていこうというものです。それから新型コロナ対策チームについて、健康医療政策監兼感染症対策監を置かせていただいて、今までは健康福祉部長が全体の統括をするというやり方をしていましたが、健康福祉部長については、当然、子育て支援や高齢者福祉などもあるわけですので、それらを分けて、コロナに特化した部長級が対応して当たっていくことをやらせていただきますし、またコロナチームの専任職員を6人増員し、強化していくということです。

 また、女性活躍についても今年もさらに力を入れていきます。まず、女性管理職としては、過去最多の89人ということで、女性の管理職の割合も17.4%から18.9%になりました。私が知事になったときは12・2%でしたので、これが18.9%まで上がるということです。さらに、新たに16人の女性管理職を登用しまして、過去最多が15人でしたので、それを上回り、今回管理職に昇任する方の30%が女性ということになっています。女性職員の比率、男女比が大分合ってきたというところです。さらに言いますと、総務部長、健康福祉部長は、よく行灯部長と言われますが、このラインの部長に初めて女性職員を登用します。

 そして、チャレンジ応援です。若手職員のチャレンジについて、今ディレクターは、チャレンジ応援ディレクター、CODを寺井君にやってもらっていますが、新たにカーボンニュートラルディレクターを配置します。本人もぜひカーボンニュートラルのことをやりたいということで、民間も含めて脱炭素、省エネ、再エネの普及啓発を行う職員を岩井君という37歳の新進気鋭の企画主査がやりたいということですので、ディレクターに当てさせていただきます。カーボンニュートラルディレクターは、本人が決めればいいのですが、CNDという気はします。また、チーム員も選定して、こういったことを進められるようにしていきます。これに限らず、本人たちのやりたいことについて、例えばDXや地域鉄道、交通まちづくりなどに手を挙げてきた職員について、大体7割が本人の希望に沿って今回配置もさせていただいています。

 次に、働き方改革の推進です。まず一つは今日18日に人事異動の内示をさせていただきました。昨年までですと大体24日や25日の異動1週間前ぎりぎりという感じでした。これについても業務引継ぎの余裕が出てきますので、バタバタせず、残業しないで済むということになりますので、大体2週間前ぐらいを目途にということで今年からやらせていただいています。

 また、フリーアドレスの拡大も昨年度から始めさせていただいて大変好評でした。これまでに、未来戦略課や県民活躍課、電源地域振興課、公共建築課、産業技術課、ICT戦略室の6つで実施しましたが、これをさらに拡大していきます。来年度は交流文化部全体に拡大して、できるだけ早く全庁的に広げていけるようにやっていきたい。もしかするとやりにくいところがあるかもしれませんし、全部できるかどうかということは、今はわかりませんが、それにしても急速に拡大していきたいと考えています。

 そして、徹底したペーパーレス。今年は本当にいろいろとチャレンジしてやってきましたが、ペーパーレスはとても便利です。予算編成も予算査定も人事のヒアリングも庁内にいましたが、全部オンラインでやらせていただきました。紙は残らないのですが、必要なときは、その日のヒアリングの時間帯に遡ると資料は残っていますから、手元に資料があるのと同じ、なおかつ、認められた端末さえ持っていれば家でも見られます。効果が絶大であることは、十分認識しましたので、徹底したペーパーレスをしていけば、テレワークも非常にスムーズにできるということで、まず4月に電子決裁・文書管理システムを導入します。これを行いますと、日頃の仕事は紙を打ち出してやる必要がなくなるということが一つ。なおかつ、県民のみなさんにとってはいろいろな申請ごともオンラインでできるようになります。そうすると、今までのいろいろなことはワンストップ化と言っていましたが、ノンストップでできるようにということで、県庁がペーパーレス化するとみなさんが便利になるので、それを進めさせていただきます。最初いきなり全部はできないと思いますが、急ピッチで進めさせていただきます。

 働き方改革ですが、育児や介護がしやすい職場づくりということで、引き続き男性職員の育児休業、育児休暇の取得促進をしていきます。実例で申し上げますと、令和2年度に男性職員が1か月以上育児休暇もしくは育児休業をとった比率は28.5%でしたが、令和3年度では92.7%に上がっています。もう少し言い方を変えると、国の計算の仕方は分母に令和3年度中にお子さんが生まれた家庭で、分子には令和3年度中にお子さんが生まれた親の中で、お父さんが1か月以上の育児休業を取り始めた方になりますので、3月の終わりに子どもが産まれた場合、もともと100%にはなりません。ですが、国の計算の仕方はこれまでの生まれた子どもも含めて育休を取った人の数を分子に持ってきます。令和3年は110.4%ということで今年生まれた子どもの数よりも、さらに育休を取った男性職員が多いということに今なっているところです。これをさらにみんなで推進していきたいと考えています。それからテレワークは、非常に効果的です。どこにいても仕事ができます。私が東京などへ出張に行っても、本当に次から次へとヒアリングをしているので、却って疲れるのですが、効果的だということは明らかだと思います。それから、結婚・出産・育児・介護いろいろな理由で優秀な職員が一時期どうしても県庁に出てこられないということで辞めていきます。大変惜しい。今、民間企業も増やしていると思いますが、新しい職員を採用すれば、当然2、3年の間は、言ってみれば研修期間になっていくわけですが、それもなくカムバックできる制度を導入していきたいと考えています。

 また、いろいろな形でお休みが取りやすいようにということで副担当制により、全面的に2人でやらなくても、誰か副担当がいると何かのときにすぐその人に頼めるという体制をとっていくことで働き方改革をして、ライフスタイルシフトを来年度も進めさせていただきます。

 

〔配付資料:産業技術総合研究所の「北陸拠点」について

 3つ目の話題ですが、産業技術総合研究所の北陸拠点が福井県に整備されるということが決定しました。昨年12月、私は県選出国会議員の先生方とともに、経済産業省に行ってお願いをしてきました。整備場所については予定ですが、工業技術センターに近い方が仕事を進めやすいということで、元春江工業高校のグランドのところにしようと考えているところでして、全国で12か所目であるということです。北陸拠点のテーマとしてはデジタルものづくりということですので、今どきは製品を作る時にデジタルではなくて、本当の手作業は伝統工芸などの一部かと思いますが、こういったものを使って、例えば繊維製品でスマート繊維みたいなものをつくっていく、3Dプリンターみたいなもので精密部品をつくるなどもいろいろ考えられると思います。テーマや研究施策評価はこれから具体的な中身は聞いて決めていくことになっているものです。これまでのところは大体30人ぐらいの職員が来ていただけるということのようです。ただ今回は令和3年度補正予算分ということで、来年度中には使い切らないといけないので、小さく産んで大きく育てていこうということです。場所的には2ヘクタールぐらいのグランドで他のところと比べても、結構広い面積になりますので、十分に受け入れが可能かと考えています。

 私からのご説明は以上です。

 

~質疑~

【記者】

 特別警報を4月10日まで延長した理由と延長のねらいをお聞かせください。

 

【知事】

 まず明日から3連休があります。それから、そのあと程なく子どもたちは春休みに入る。それからお父さんお母さんも含めて、移動の時期になります。その時は、いわゆる旅行で人が行き来することとは違って、人そのものが、非常に濃密な関係の人の移動が起きる。年末年始とよく似たような状況になる。もしくは、全く新しい人が入ってきて、親しく生活が始まるということで、過去2年間もコロナ感染者が急増した時期になります。そういう中で、さらに言えば、全国的にもまん延防止等重点措置がすべて解除になる状況にもなりますので、非常に感染リスクが高まることかと思っています。そういう意味で、今、福井県はようやくピークアウトしたかも知れない状況になっている中で、気持ちまで緩んでしまうと行動も緩んでしまうということで大変恐縮ですが、4月10日まで感染拡大特別警報を延長させていただきます。

 専門家の方にもお話を伺いましたが、現状においては、これが一番の選択だと言っていただいています。逆にもっと長くしないと、年度初めの影響は、もしかするとまだ続いているかもしれないとおっしゃられる方もいらっしゃいました。そういうことも踏まえて決めさせていただいたということです。今ようやく下がり始めたかもしれない状況ですので、ぜひともご家庭内を含めて、県民のみなさま方には、あと少し我慢をしていただければと思います。

 一方で、一般的な日常生活は、マスクをしっかりしながら会話をするということを心がけていただければ、それほど感染リスクが上がる状況にはならないと思います。そういう意味では、お買い物していただく、家族で食事していただく、また職場の仲間で食事をするなどといったこともしっかりと感染対策をとって、楽しんでいただくということでよろしいのではないかと考えています。

 

【記者】

 年度替わりの時期を控えてということで、改めて県民の方への感染対策徹底の呼びかけをお願いします。

 

【知事】

 今回、感染拡大特別警報を延長させていただきます。その最大の理由がやはり年度替わりということで、人の移動、特に自分が就職する、新しい人がUIターンで帰って来る、学校が変わるなど濃密な関係が動く時期になります。ぜひとも、日ごろに比べても、みなさま方には感染対策、特におはなしはマスクということで、会話時のマスク着用を飲食の時も含めてしっかりと励行していただくようによろしくお願いします。

 

【記者】

 組織改正・人事異動について、全体的な組織改正等の狙いを改めて教えてください。

 

【知事】

 基本的には5つの大きな柱だと思っています。福井県全体を飛躍させる、もしくは成長させるということで、長期ビジョンにある「飛躍する福井」といった考え方のもとに、北陸新幹線を活用して2年後に来るということを使いながら、百年に一度のまちづくりをする。また、ふく育県、地方創生、それから人口減対策という中でも子育て日本一を目指してふく育県を進めていく。それからDXで社会を変えていく。それから女性活躍、若手登用、チャレンジ応援。こういった形で福井県をさらに発展させていく、飛躍させていく、成長させていくようなことに意を用いてやらせていただきました。

 

【記者】

 首都圏統括監の新設で具体的にどのような狙いや効果を期待されていますでしょうか。

 

【知事】

 今までは、例えば新幹線が来るということで福井県の発信というと交流文化部新幹線開業課が東京に出かけて行って出向宣伝をします。単発といいますか、よく横との連携を取りながらやっていましたが、そういうことではなくて、東京にいる人たちが全部イベントをやる場合に必ず借り出されると言うとおかしいですが、一緒にやるわけです。この事業だったら、あの事業と一緒にやればいいのではないかというような話があるということです。ある部同士だけで、自分の部の中だけでやりとりしているのではなく、ある情報をキャッチすれば、あそこにもここにも関係があるというフィードバックするときも統括するところがあれば、太いパイプにして、いろいろな情報を戻せる人を首都圏において一括してやる。先ほど申し上げましたが、地域戦略部長の下にいて、県の出先としての作業だけではないのですが、例えばそういうことになりがちだったところを各部にも指示ができるような立場にすることで、重層的で効果的ですし、それから力も発揮できるような体制にしたということです。

 

【記者】

 コロナ関係、健康福祉部関係で専門の部長級の職員を配置したり、専任職員を増員したり結構強化する形だと思います。一方で、今までずっと陣頭指揮を担ってきた部長は異動されることもあると思うのですが、全体的に影響はどのようになっていくとお考えでしょうか。

 

【知事】

 トータルで見ると窪田部長は、さらにまた新しく余人をもって代えがたい仕事に移っていただきます。そして、新しく服部部長がおられます。ただ一方でいうと、今まで窪田部長が一生懸命やっていたわけです。そこは服部部長もいる上で、新しい感染症対策監が置かれるわけですので、またそこも複層化しているところだと思います。基本的には感染症対策監が指揮を執りながら、最後は服部部長もやっていくわけですから、そういう意味ではまさに強化させていただいていると考えています。

 

【記者】

 福井県政策参与の新設はどのような役割なのでしょうか。

 

【知事】

 進士五十八現県立大学長です。とても見識が高くて、幅広い知識、それから経験をお持ちの方です。そういうこともあって、今回の長期ビジョン策定の座長もしていただきましたし、また景観づくり、ご専門は景観の関係ですので、こういったことの座長もやっていただいています。里山里海湖研究所の所長もしていただいています。こういう中でもともとお父さんが福井県ご出身でゆかりがあって、詳しい方が今回学長を離れられるとお時間ができるということです。ずっとここにいることはできないけれども、半分ぐらい軸足を置いていいとおっしゃっていただきましたので、例えば私も含めて県内首長のいろいろ相談相手になっていただくということもありますし、職員向けにもいろいろな形でアドバイスをいただく。ワークショップを開いていただいて、長期ビジョンに一番お詳しい方ですので、いろいろなところで県民のみなさんにもご説明していただいたり、さらにいろいろ新しい発展の方向を考えていただく。こういうことができる最適任の方だと考えました。そういう意味で、福井県に軸足を置いてやっていただける職として政策参与という形にさせていただいたということです。

 

【記者】

 首都圏統括監は、筆頭部長のような位置付けでしょうか。

 

【知事】

 首都圏について筆頭部長というような感じです。以前、政策幹が各部長全体の上にいまして、そういう形とは少し違いますが、新幹線関連や首都圏ごとなどについては部長の上という感じになります。

 

【記者】

 産総研の北陸拠点について、県内整備の誘致が決まった経緯を教えてください。

 

【知事】

 今、全国展開をしている産業技術総合研究所の地域拠点が北陸地方に来そうだということが補正予算のときに議論がありましたので、すぐに年末に経済産業省へ参りまして、要請活動を強くさせていただきました。それが実ったということが今回の結果かと思って、大変うれしく思っています。

 

【記者】

 北陸拠点について、どのような機能を持ち、福井県にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

【知事】

 基本的には産業技術総合研究所としてのテーマがあるわけです。場所は北陸にあっても、技術やノウハウを全国に展開するということが大きな目標としてある、デジタルものづくりということが一つあるわけです。それに対して福井県は例えば繊維や眼鏡をはじめとした精密機械の産業があるわけです。それを今までは工業技術センターや各企業が一生懸命新しい製品開発、いろいろなニーズやシーズを自分で調べてきて、ビジネスにして仕上げていくことをやっていたわけです。それに対して産総研そのものにシーズ、自分たちはいろいろなノウハウを持っていますし、それからニーズも聞いているわけです。そういったことをマッチングする機能も持っていますし、しかも技術力が非常に高い福井県にあるシーズ。例えば繊維や精密機械といったようなものをさらに磨き上げて、高いレベルにして儲かるようにしていくようなところをお手伝いいただく、もしくは、そういったことを新しくまた全国にも発信もしていける形になっていくのかと思っています。

 具体的にはこれからテーマを作っていきます。今までもすでに福井事務所がありまして、ここでは今申し上げたようなことをやりながら、例えばいくつもの会社に分かれている眼鏡の工程をつなげる工場テストベッドもやっていましたが、もっと大きくなるというイメージかと思っています。

 

【記者】

 人員について、他の拠点だと30名ぐらいということですが、福井県も同じような規模でしょうか。

 

【知事】

 これは、令和3年度補正予算の中でやっていきますので、1年でできる範囲ということになります。30人までいくかどうかわかりませんが、我々としてはそういったものを目指していきたいということでお願いしていこうと思っています。

 

【記者】

 完成は令和4年度中でしょうか。

 

【知事】

 国の予算として一旦繰り越してもう1回繰り越すことはなかなか厳しいので、そういうことになっていくのだろうと思います。

 

【記者】

 福井県が北陸三県の中で選ばれた要因は何だったのでしょうか。

 

【知事】

 それは国でないと分かりませんが、私たちが申し上げたように、私も一生懸命要請に行かせていただいて国会議員の先生方も大変力を入れていただいていました。早い段階から、噂の段階から、特に国会議員の先生もやっていただいていましたし、私も時々事務的に行った時にはよくお願いもしていましたので、早く目をつけて一生懸命みんなで頑張ったというのは一つの結果かと思います。それはもう、国がやはり最適な場所を選んでくださったということだと思います。

 

【記者】

 デジタルものづくりというテーマをもう少し説明していただけますか。

 

【知事】

 例えば、新しい繊維や今ある炭素繊維の開繊技術をもう少し高度化することや、眼鏡の製品の材料をつくるときに3Dプリンターを活用してもっと精密にするなどの例を出しながら、国に要請をしていて、その結果がデジタルものづくりということです。今どきはものづくりと言えばデジタルだと、ほぼデジタルなしでやるのは伝統工芸的なことくらいかと思いますので、展開としては非常に広くできるのではないかと思っています。やはり繊維や精密機械などを中心に、これから議論をさせていただいて、具体的なテーマも決めていければと思っています。

 

【記者】

 今の段階では文言以上のことは決まっていないということになるのでしょうか。

 

【知事】

 これは、まさに決めているのは国です。我々はお願いしながらやっていますが、例えば県の事業に補助金という話と違います。これはまさに産総研の出先そのもので、産総研が何をつくってやるかということになりますので、そういうことでお願いしています。

 

【記者】

 国が決めるところに県がいろいろ要望していきながら、これから形となっていくということでしょうか。

 

【知事】

 そういうことです。

 

【記者】

 いつごろに詳細、具体的な計画が決まるという見通しでしょうか。

 

【産業労働部副部長(産業技術)】

 現時点では未定です。

 

【記者】

 完成時期は令和4年度のいつ頃でしょうか。

 

【知事】

 建物を建てたりもありますので、そういう意味では来年度いっぱいぐらいかかるかと思います。

 

【記者】

 形としては、県が工業高校のグラウンドを無償提供という形で、建物は国が建てるのでしょうか。

 

【産業労働部副部長(産業技術)】

 基本的には有償ということで今交渉しています。

 

【記者】

 建物の規模などは決まっていますか。

 

【産業労働部副部長(産業技術)】

 未定です。

 

【記者】

 今の福井県としてのウクライナからの避難民の方の受け入れ体制を改めて教えてください。

 

【知事】

 ウクライナのみなさんは県内に今10名いらっしゃると伺っています。その中で、家族を呼び寄せたいと言われる方も具体的にいらっしゃいます。そういったご希望があれば、まずそれをできるだけ叶えて差し上げたいと思っていまして、例えば、その方々が住むところをどうするかということがありますので、一つあるのは県職員住宅の空いたところをご活用いただく。

 また、生活の支援があります。そういう意味では、例えば家具や家電製品など物の手配をします。また、恐らく日本語をお話しになられないと思いますので、生活習慣のご相談、言葉の勉強も含めて、国際交流協会と一緒になって支援します。

 その上で、これから長くお住まいになられると、国の考え方はまだ確定はしていませんが、長くいられるようにしていくようなお話ですので、仕事にも就いていただけるような支援を中心に今のところ考えています。いずれにしても、お相手の希望に沿う形をできるだけつくっていきたい。県民のみなさんと一緒になって、温かく迎え入れられる環境をつくっていきたいと思っています。

 

【記者】

 今県内に10人が住んでいらっしゃって、家族で引っ越される方もいるというお話ですが、具体的な話になってきているということでしょうか。

 

【知事】

 一部はそういうお話もあります。全部が全部みなさんの家族を連れていきたいということでもございません。

 

【記者】

 共創会議について、3月の第3回会合の日程が決まっているのであれば教えてください。また、先日の代表質問で、次回の会合で最終的な工程表を取りまとめるというスケジュール感にはこだわらないと答弁なさっていましたが、その考えは変わっていないのでしょうか。また、次回の会合でどういった議論がなされることを期待されているのでしょうか。

 

【知事】

 今のところ、日程は3月29日と聞いています。

今回議論いただくということは大事だと私は思っていますが、やはり中身が大切だと思っています。第2回目のときも申し上げましたし、WGでも申し上げていますが、具体性と、規模感をしっかりと整えていただきながら、継続してこれからも毎年見直しを行っていくと言われています。やはり最初の作りというのは重要ですので、例えば水素のサプライチェーンの問題や産業の複線化といった大きなテーマの中で、どんな規模感というか大きさ、もっと具体性と規模を追求できるような形でやっていきたいです。そういう意味で、今おっしゃっていただきましたが、3回目で終わりということではなく、少なくとも令和5年度予算に向けて考えても夏くらいまで時間があるので、しっかりとしたものにしていただくことを優先しながら議論していきたいと思っています。

 

【記者】

 今ほど会議されている福井城址活用検討懇話会、午後から知事への手交もあるかと思うのですが、にぎわい創生協議会でも議論されているグランドデザインの中核になってくるようなものということで理解はよろしいでしょうか。

 

【知事】

 これから出てくるので、あまり言えませんが、大体そのようなことだと思います。中核といいますか、一つの大きなパーツになるのだろうと思います。やはり、まちづくり全体がグランドデザインの基本にありますので、そういう意味では、この場所は大切な場所の一つであることは間違いありません。しかし、やはりアリーナも含めてグランドデザインは、街中全体をどうするのかですので、そういう意味では重要なパーツとして、それを県民のみなさんの目線でお考えいただいたことが今回出されて、グランドデザインに反映させていくという過程になるのかと思っています。

 

【記者】

 ロシアによるウクライナ侵攻により、原子力施設への攻撃の懸念やリスクが高まる中で知事も東京へ赴いて要望を行われていましたが、改めて、そうした原子力施設が占拠される危険性などをどのように受け止めているのでしょうか。また、県として備えていることや引き続き規制委員会などに要望することがあったら教えてください。

 

【知事】

 ロシア軍によるウクライナの原子力発電所の占拠については大変憂慮しておりまして、そのようなことを行うことは許されることではありません、言語道断なことだと思っています。

 その一方で、現実にそのようなことが起きているということを前提に申し上げれば、先日私もこのような事態がまさか日本では起きないように、ということで、まずは防御、そういった所を守ることの強化をお願いしました。

 さらに、体制という意味では、以前から申し上げていますとおり嶺南地域の基地の設置と具体的な部隊の配置を岸防衛大臣にお願いしました。これについては、予算が必要ということですぐに基地を作って人を配置するということは難しいところはありますが、部隊の展開の仕方などについて不断の見直しを行い、決して有事に遅れることはないようにするというお話は頂けました。

 また、現状における防御措置として、イージス艦やPAC3を活用して、しっかり守られる、重層的な武装的な体制ができているというお話もいただけました。

 北朝鮮もミサイル実験を繰り返し行っており、いろいろな形で起こりうることですので、これからも引き続き、ただいま申し上げた内容について求めていきたいと考えています。

 

【記者】

 3月10日に名古屋地裁で関西電力高浜3、4号機のバックフィット制度に関わる訴訟で原告の請求が棄却されたことについて、受け止めをお聞かせください。

 

【知事】

 とりあえず地裁レベルの判決ということで、内容については認識しています。とはいえ、確定判決ではないということですので、個別の判決の内容について、私がコメントすることは控えさせていただきます。

 ただ、県内への影響という意味で言えば、この内容については高浜3、4号機で工事等が行われているところですし、工事計画認可は既に出ていて、保安規定の認可が今、手続き中ということで、少し分かりませんが、そういう状況にあると認識しています。

 

【記者】

 石川県知事選について、馳氏が当選したことについて受け止めなどをお聞かせください。

 

【知事】

 3月11日、私は最終盤の時に応援をさせていただきました。その時にも申し上げているとおりです。馳さんは特に私の思い出で言えば、文部科学大臣をされていた平成27年の暮れかと思いますが、その時もんじゅは廃炉になるかならないかという議論がありました。そういうときに西川知事とともに私も参りまして、いろいろとその件についての要請もさせていただきました。それから大学の定員関係で地方にも展開すべきだというお話もさせていただいて、こういったときに非常に的確にお話をしていただいた。もんじゅの結果は多分大臣を辞められてから出たのだと思いますが、非常に的確にやっていただいている。また、私が知事になってから新幹線の要請に何度も東京へ行かせていただいていますが、こういうときも非常に積極的にいつも先頭に立つような感じで行動を共にしていただくこともありました。

 それから、応援の時も言われていましたが、37本の議員立法を仕上げたという話も聞いていて、これもそうなんだと思いましたが、議員立法は本当に与野党ともに調整しないとでき上がらない法律です。それを37本やっている。27年のキャリアだそうですが、これはなかなかできることではないと思いました。それだけ調整能力も抜群、実行力も抜群ですので、そういう意味では、こういったこれまでのキャリアを活かしていただきながら、北陸3県一致して、例えば新幹線の課題もあります。それから石川県との間では県際道路の関係、防災の観点、さらには観光、広域観光を今までも谷本知事と一緒にやらせていただきましたので、これをこれからも馳新知事とやらせていただければと思っています。また何よりも、最初に申し上げるべきでしたが、本当にご当選を心からお喜び申し上げたいと思っています。

 

【記者】

 先月の定例会見のときには、知事は慎重にといいますか、どなたか応援するということはないと述べられていたと思うのですが、そこから最終的に馳氏を応援されるに至った理由をお聞かせください。

 

【知事】

 思想信条の部分なので、どこまで申し上げるかはありますが、正直申し上げると、思いとしては最初からありました。ただできることなら、石川県のことをあまり横からあれこれと言うこともいかがかと思いましたので、先般ここでお話をさせていただいたときには、まさに申し上げたとおり、お三方ともとてもいろいろな形でお世話になったり、関係も深い方ですので、あのように申し上げまして、その時は本当にそう思っていました。ただ、いろいろな報道等を拝見していて、最終盤まできても非常に厳しい戦いになっているということでしたので、ここで一念発起して、やはり私の信念、思いを最後は形にすべきかと考えたということですので、先日申し上げたときはまさに申し上げたとおりの状況です。

 

【記者】

 全国各地でまん延等防止重点措置が解除されるという話を知事も触れられていましたが、全国的に経済の正常化に向けて動いている中で、福井県の足元の経済状況はどのように見ているのでしょうか。また、その他県との経済のやりとりについて、特別警報が出ている間は停滞する部分もあると思いますが、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。

 

【知事】

 まず足元の経済状況は非常に厳しいと認識しています。それもあり、今回、最終日に予算で経済対策の予算も追加上程をさせていただいているということです。特に厳しいところは飲食。特にお酒を提供されるところ。あとは、その周辺の業種。お土産物屋さんなどは特に厳しいと認識しています。

 それ以外もやはり濃淡がありますので、全体的には人流が止まっている、低調であるということから厳しい状況に変わりがありません。ですので、今回の措置をさせていただいています。

 人出を見ていますと、大きく言うと特別警報を出しているか出していないかで一つの効果があると思っていますが、やはり県民のみなさんの動きは感染拡大中にはだんだん静かになり、動きが少し止まってきて、感染が少し高止まりしていても、落ち着いてくると動きが少し広がってくるということが一般的な傾向かと思っています。そういう意味では、今少し下がり局面に来ています。全国的にも少しまん延防止措置からの解除という感じになりますので、動きとしてはこれから少し傾向としてはいい方向に行くかと期待しているところでして、まだまだ予断を許せませんし、厳しい状況が続くかと認識しています。

 一方で、やはりここは難しい。解除ということで、みんながどんどん開放的になるということはやはり危ない状況、危険、リスクが高まる状況だと考えますので、今回は感染拡大特別警報を継続させていただくことにさせていただいたところです。

 

【記者】

 県民割の隣県との対象拡大の話も国で出ていると思います。以前は、福井県もされていましたが、その動きはまだしばらくかかるのでしょうか。

 

【知事】

 これはまず国が今おっしゃられているブロックごとにまた使えるようにしていくというお話を伺っています。具体的に、基準等は来ていませんので、それを見ながらだと思います。まん延防止等重点措置が解除されたらすぐに隣県も全部解除できるかということは少し様子を見ながらかと思っています。ここはまさに状況を見て、一緒にできるようであれば、拡大していくことも我々も積極的に考えたいと思います。若干、まだ今は早いかなという感じはしています。

                                                                                                                                          

                                                   ―― 了 ――

アンケート
ウェブサイトの品質向上のため、このページのご感想をお聞かせください。

より詳しくご感想をいただける場合は、kouhoukoucho@pref.fukui.lg.jpまでメールでお送りください。

お問い合わせ先

知事公室広報広聴課

電話番号:0776-20-0220 ファックス:0776-20-0621メール:kouhoukoucho@pref.fukui.lg.jp

福井市大手3丁目17-1(地図・アクセス)
受付時間 月曜日から金曜日 8時30分から17時15分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)