知事記者会見の概要(令和5年12月27日(水))

最終更新日 2024年1月29日ページID 055022

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令和5年12月27日(水曜日)
10:30~11:30
県庁 特別会議室

知事写真231227

【知事】

〔配付資料:令和5年を振り返って

 私の方から最初に発表をさせていただきます。今日は、今年の最後の定例会見ということですので、1年間を振り返った主な県内の出来事について、最初に触れさせていただきます。まず北陸新幹線福井・敦賀開業までに向けた取組みを順次進めてきました。また日本一幸福な子育て県「ふく育県」についての推進もしてきましたし、新しい産業の創出、さらには基盤の整備、こういったことを行ってきたということです。

 最初に北陸新幹線の開業ですが、毎月、いろいろなイベントごとがありました。2月には銀座でふくい食の國291をオープンしましたし、3月には今度は南青山291のリニューアルを行わせていただきました。大変好調でして、リニューアルする前は大体1か月当たり両館合わせて1800万円ぐらいの売り上げでしたが、現状はこの4月からの平均で見ても3800万円ぐらいになっており、2倍以上の売り上げになっていますし、10月、11月は単月で見ると、両館でもう5000万以上の売り上げになっています。大変効果が上がっていると認識をしています。
 また、ふくい桜マラソンのTRIAL RUNを3月26日に開かせていただきました。
 5月27日には新幹線のレールの敷設が完了したということで、東京から敦賀、もっと言えば北海道から敦賀まで、レールが一本に繋がったということです。
 そして8月30日に、開業日を3月16日ということで発表いただきまして、県内全駅に「かがやき」が停まるという発表もいただいて大変盛り上がったというところです。

 9月に入りますと、「East-i」が9月23日に初めて入ってきて、「W7系」も26日にやってきて、10月1日に歓迎セレモニーが県内の4駅で開催されました。各駅とも3倍から5倍の応募人数があり、計2,000名以上が参加したということで大変盛り上がりましたし、「福井情熱駅長」も1000名ということで応募させていただきましたが1200人を超える応募があって、大変盛り上がっているというところです。
 また、9月30日には東京駅でカウントダウンキャンペーンをさせていただいて、10月9日まで開きましたが、今でも東京駅の目抜き通りに、本日だったら80日と書いてあり、「首を長くしてお待ちしております」という案内看板が出ているということですし、またプレDCも10月から12月まで開いていただいています。
 その他、「Japanese Beauty Hokuriku」は、例年であれば12月から3月というところを今回は半年間、10月から3月までやっていただいているということで、次々とキャンペーンも行われているということです。
 来年のデスティネーションキャンペーンに向けて、11月には全国宣伝販売促進会議を開いていただきましたが、全国の旅行代理店、そして旅行会社が集っていただき、大変盛り上がっていろいろな観光素材を見ていただいたりもして、新しい、いろいろなルート開発をしていただいているというところです。
 今月に入りましても、鉄道・運輸機構が実施していた車両走行試験が終了しましたので、いろいろな施設が、JR、営業主体の方に移管されたということで、今は運行の訓練の方に移ってきたというところですし、先日もダイヤを発表いただきましたが、大変我々がこれまで求めてきたことにご配慮いただいていると感じているところです。

 二つ目は、恐竜博物館のリニューアルオープンということで、もう行っていただいた方も多いと思いますが、展示内容も大幅に充実をさせていただいています。
 全身骨格も44体を50体に増やしていますし、化石研究体験も一年中体験できるようにもなっていますし、また高さ9メートル、横48メートルの三面ダイノシアターも本当に迫力があるということで人気を博しています。
 これまでの恐竜博物館は一番多かった年度で93万8000人が最高でした。これを7月14日にリニューアルオープンをして、5か月で65万人を突破しているということで、大変好評をいただいていると思います。このブラキロフォサウルスのミイラ化石も大変人気が高いと思っています。

 続きまして、今回、新幹線にあわせて地域交通、移動手段をエンタメ化していこう、利便性を向上しようということで、例えば恐竜列車。こちらも乗っていただいた方も多いかと思いますが、アテンダントさんが乗って、例えばクイズがあったり、またいろいろと恐竜博物館の説明もしてくれたりと、着く頃には恐竜博士になっています。こういったことも大変人気で、乗車率も非常に高くなっています。乗れないという人がたくさん出ています。これは何とかこれからも改善していきたいと思います。
 それからはぴバスについても、今年度はテストツアーを6コース実施しましたが、実際の3月16日以降は、11コースに広がっていくと伺っているところです。
 道の駅も越前たけふが3月、蓮如の里あわらが4月、若狭美浜はまびよりは6月にオープンしました。いずれも何回か行っていますが、いつもお客さんの入りがとても良いと思います。本当の地元のものだけではなくて県内のいろいろなものを売っていますが、情報発信にもなっていると感じているところです。

 大きな二つ目が、日本一幸福な子育て県「ふく育県」の強化というところです。今年、子育てに「ゆとり」をということで、9月議会で、2人目の保育料の無償化、そして在宅育児手当についても所得制限を撤廃しました。
 また複育世帯の応援、「複育応援」ということで、高校の授業料の無償化、こちらも所得制限の撤廃をさせていただいて、2人扶養家族がいれば、1人目のお子さんからも撤廃するということで、ふく育県は幸福の「福」、福井の「福」という意味で今まで言っていましたが、さらに複数の、2人目のお子さんから応援をしていくということで、「複育応援」という気持ちも込めて、ふく育県がさらに強化されたというところです。
 そういったことでゆりかごから巣立ちまでの支援の実現ということですし、また男性の育児休業の支援も実施をさせていただいています。そして子育て世帯向けに、デジタル地域通貨「はぴコイン」が発行されましたので、これを使ってふく育ポイントの発行も始めさせていただいています。
 その他、地域全体で若い世代を応援ということで、家事育児サポーターの「ふく育さん」の派遣を今月から本格的に開始しており、また妊娠、子育て世代の外出をサポートする「ふく育タクシー」の運行を10月30日から開始しているところです。

 続きまして、働く方の応援、価値づくり産業の創出です。今年は最低限賃金については国から示されました目安額を大幅に上回って、福井県ぐらいの賃金水準のところでは最も高い上げ幅でしたが、3円上回って43円という過去最高の上げ幅を実施していただきました。この直前には、私も福井の最低賃金審議会、福井労働局、経済界に対しても要請活動もさせていただいているところです。
 また5月には、産業技術総合研究所の北陸デジタルものづくりセンターが開所しました。
 今も聞いていますと、企業さんの秘密もあるため中身を詳しくは言えませんが、結構ユニークというか面白い、福井らしい新しい試みについての可能性調査であったり、また技術の開発が行われています。そういった補助金もつくらせていただいたところです。こういったことの支援の強化をさせていただいたということです。

 それから基盤の整備は、今年は次々と、新幹線に限らず繋がってきたと考えています。
 大野ICから勝原ICまでの中部縦貫自動車道は3月19日、それから九頭竜ICまでは10月28日でした。常神半島のところの県道常神三方線は3月11日、舞鶴若狭自動車道の県内初の4車線化の着工式は10月29日でしたし、冠山峠道路は11月19日に開通してクラウンロードという名前になりました。また敦賀港は港ですが、国際物流ターミナルの岸壁が130m延伸され、供用開始が11月26日に行われたということで、非常にいろいろなところで繋がっていったということです。

私からの発表は以上です。

 

~質疑~

 

【記者】
 新幹線の開業まで3か月を切りましたが、二次交通であったり、駅前再開発の一部遅れであったり、認知度・知名度といったような課題がいろいろとあるかと思います。現在の準備状況と、残りの期間でどういった対応をしていくかをお聞かせください。

 

【知事】
 当初、理想的に考えていた計画で見ると、例えば再開発は南通りの所が少し遅れているなど、いろいろとありますが、新幹線の開業に向けてお客様に全国から来ていただく、関東圏から来ていただく、そういう環境としては十分に整ってきていると感じています。
 特に8月30日に、3月16日開業ということを発表いただいてからは、県内でも盛り上がりましたが、全国的にもテレビに本当に多く取り上げていただくようになりました。いろいろなところへ行っても、例えば私の実家に帰った時も、友達から「もう新幹線開通だってな」という声をかけられ、直接新幹線と繋がらないところも含めて、皆さんには注目をしていただいています。
 こういう意味で言えば、新幹線が、東京からもしくは沿線からお客さんを運んでくるだけではなくて、車や在来線などを含めて、全国から福井を目指して多くのお客様に来ていただける環境が整ってきていると思います。
 先ほども申し上げましたが、恐竜博物館を7月14日にリニューアルさせていただき、お客様もうんと増えてきている、またもそういった効果もあってのことだと思いますが、東京のアンテナショップも9月、10月、11月になって、どんどんと売り上げが伸びている状況です。
 他にも、駅前の再開発のマリオットホテルも、先日も新聞報道等ありましたが、クリスマスツリーの点灯をやっていただくとか、みんながお互いに福井を盛り上げようという機運になっているなと感じているところです。これからタクシーやバスといった二次交通が足りないというようなこともありますので、しっかりと充実させるように努力をしながら、開業の日を迎えていきたいと思っています。

 

【記者】
 今年1年を表す、今年1年を象徴するような漢字は何だとお考えですか。

 

【知事】
 「繋」この漢字かなと思っています。
 これは、新幹線はレールが一本に繋がったというのもありますし、レールだけでなく、50年以上にわたって先人の皆さんが熱い思いを持って努力をしてきた。その努力が繋がったという気がします。
 それから、道路や港。これは冠山峠道路で岐阜県とさらに強く繋がったということもありますし、中部縦貫自動車道もどんどん東に向かって繋がっていっているということもあります。また敦賀港も岸壁が繋がることで、県外・国外とも繋がっていくということにもなりました。
 また子育て応援も、これまで保育料の無償化を中心に力入れてきましたが、高校の授業料、また県内の大学へ行くお子さんたちの授業料の無償化もしくは支援など、これら、点を線にしていく繋がり、ライフステージに従ってずっと繋がっていくことをさせていただきました。
 私も1期目から2期目に今回当選させていただきまして、1期目にやってきたことや準備してきたことを、しっかりと繋いでやってきたと思っているので、「繋」という字かなと思っています。

 

【記者】
 子育て県「ふく育県」のところについて、「複育」と、複数の「複」で表したのは今回が初めてで、今後そのようなアピールの仕方をしていくという認識でよろしいですか?

 

【知事】
 国は3人以上の子どもを持つ家庭のことを多子世帯という言い方をしていて「多子世帯応援」などいろいろと言っていましたが、2人目からということがよく分かるようにということなど色々考えまして、分かりやすいかなと。「ふく育県」にも繋がりますので、「複育応援」という言い方をしていこうと考えています。

 

【記者】
 先ほどのお答えにもありましたが、タクシーとバスの一部不足が指摘されており、今後対応していきたいということで、具体的に考えていることがあればお聞かせください。

 

【知事】
 一つにはまず地道に募集活動を強化してやっていくことが大事だと思います。バス会社の社長さんともお話をしていた中で、やはり女性の活躍にぜひ力を入れたいということがあります。引き続きになりますが、女性が働きやすい職場にしていくこと、二種免許を取っていただく必要があるということもありますので、こういったところも含めて、力を入れていきたいと考えています。
 あとは国の方でも、これからタクシー会社が雇う形で個人が白タクというか、自家用車を使ってタクシー運行できるというような話もありますので、こういったものの可能性も含めて、早急に詰めながら、3月16日に向けてもそうですし、その後もたくさんのお客さんが継続して来られるわけですから、これは力を抜かないでずっと続けてやっていきたいです。

 

【記者】
 ライドシェアについてお伺いします。政府はライドシェアを来春解禁ということで進めていて、知事は前回の記者会見で、国の議論を慎重に見守りたいということでしたが、先ほども一定程度タクシーが雇う形で安全性や雇用の形態面でも配慮があったのかなと思いますが、具体的に3月までに取組みを検討しているということでしょうか。

 

【知事】
 タクシー会社の皆さんと相談を始めさせていただいていますが、まだまだ制度の中身が分からないというところもあって、タクシー会社さんの方でも安全性がどうなるか、例えば、車の確認をしていくのだろうか、保険をどう適用していくのだろうか、そんなご意見も伺っているとも聞いています。
 いずれにしても、そういう課題は解決しながらですが、よく話し合いをして、やはり大切なのはお客様目線で、お客様が来られたときに車がないということにできるだけならないようにする。そういう意味では、国の方は非常に短期的に見て解決の方法としては、タクシー会社さんに雇ってもらうというやり方は一つの考え方かと思いますので、こういった新しいライドシェアの方式も出てきているということも念頭に置いて前に進めたい。3月16日までにどこまで具体化できるかまだ自信はありませんが、こういった手法も含めて、よく話し合いをさせていただきたいと思っています。

 

【記者】
 先日、国の研究所が発表した推定人口では、かなり福井県も人口が減り、全国的なことですが、高齢化率も上がるとのことです。今後、行政サービスや地方のあり方というのは、かなり難しい局面を迎えていくと思います。
 子育てを充実させても、各県で人口の奪い合いということにもなるかと思いますが、知事として、今後の危機感、大きな視点でどういう行政サービスや地域の維持を考えているのか伺います。

 

【知事】
 これはまさにそのとおりだと思います。人口減少対策は人の移動というか、人がどこに住むのかということもとても大きな影響があると思います。
 今回の人口移動の見通しを見ていても、2050年時点で、東京中心として東京だけは増える。そのほかの都道府県は全部減りますが、基本的に大都市圏の人の減り方は小さく、地方圏と言われるところはうんと減っていくという構造になっています。逆に言うと、合計特殊出生率などは地方圏のほうが高い、もしくは子育てしやすさということからで伺っても、福井のようなところはとても子育てがしやすい。こういうようなことがあるわけで、これを今のようなままで放置すれば、日本でどんどん人口減少が進む。これは地方の間で子どもたちを引っ張り合うというような地域の政策、地方の政策ではなく、まさに国が社会政策としてしっかり社会構造を変えるという観点から取り組んでいかなければいけないと思っています。
 福井県としてもいつも申し上げていますが、一番人が減るのは大学に入る時、就職をする時です。こういうことが重要なわけですので、大学の定員をしっかりと均てん化していくことや、どうしたら企業、特に元気な企業が人を地方に置いておきたくなるのか、こういったことの税制上の提案も、我々はさせていただいています。国が是非とも社会構造を変えるような改革を行っていただきたいと思います。そのうえで、地域として、地方公共団体として行うべきは、やはりコンパクトシティーなどを目指していく社会になっていくのでしょうが、いずれにしても、地方の自然環境もよく、食べ物もよく、ストレスも小さいところで、人が楽しく暮らせる社会を実現していくことは重要だと思いますので、交通の手段やいろいろな利便施設、公共施設、民間施設も含めて、サービスが提供できる体制を、しっかりとこれからも確保できるように努力をしていきたいと思っています。

 

【記者】
 自民党の政治資金パーティーに関する問題ですが、福井県の選出国会議員のみなさまが所属している会派ということですし、また、今、捜索を受けていたり聴取を受けている方で原子力を担当されている方もいます。新幹線、エネルギー政策など福井県の政策課題に与える影響について、知事としてお考えはありますか。

 

【知事】
 今起きているパーティー券の関係については、非常に全国的に政治不信を招いているということで、大変遺憾に思っているところです。
 福井県内でも話が上ってきている、清和政策研究会に属する議員のみなさまもいますので、そういったことで言えば心配もありますし、また高木国対委員長も辞任されたということで、これまで大変活躍をいただいていますので、残念ですし、影響がないといえば嘘になると思っています。しかしこれは政治全体に対する大きな課題だと思いますので、まず事実関係をしっかりと解明していただいて、説明責任を果たしていただいて、そして再発防止策をしっかり講じていただくことは重要だろうと。そういうことで、国民の信頼の回復を図っていただきたいと思いますし、我々としては、県内の国会議員の先生方にも、こういう状況ですがまた頑張っていただき、またその他の国会議員の先生方も含めて、お願いすべきはしっかりとお願いをして、県政に影響のないようにしていきたいと考えています。

 

【記者】
 高木毅衆議院議員等々の安倍派を巡る問題ですが、政治資金の透明性や利益率に関する国民的な不信を招いていると思います。知事も政治家として政治資金パーティー開かれていると思いますが、政治資金パーティーの考え方やあり方についてのご自身の認識をお願いします。

 

【知事】
 これは、しっかりと、私であれば政治信条やこれから県政どう進めていくのか、こういったことをよく聞いていただく機会をつくることは大事なことだと思いますし、またそういった場として政治資金パーティーがあって、対価としてのパーティー券を購入いただくということはあるのだろうと思います。そういう制度もあって、今回の件について言えば、それをしっかりと法律に則って報告をしていなかった疑いがあるということで言われているわけですので、これはまず法律に則って、しっかりとそういったことを明らかにしていただくことが大事なのではないかと思っています。

 

【記者】
 現時点で、パーティー自体の制度についての疑問点があるわけではないということでしょうか。

 

【知事】
 もし必要性があれば、法律・制度の問題でもありますので、これもまた国でしっかりとご議論をいただいて、再発防止策をどう講じていくのか、考えていただければと思っています。

 

【記者】
 北陸新幹線の敦賀以西の関連で、石川県の小松市で米原ルートの再考を求めるような意見書が上がってきたという報道等もありますが、来年度予算で調査費しかつかないような状態で、来年の概算要求などで、予算がつかないとかなり厳しい状況になるかと思いますが、こうした他県の動きをどう認識しているのか、今後どのように国や関西圏に働きかけていくのか改めて伺います。

 

【知事】
 いつも申し上げていますが、いろいろな議論があること自体は、民主主義の社会ですので、当然のことなのだろうと思います。工事の認可・着工がまだ見えていないという段階でいろいろな議論が出てくることも、あり得るということで言えば、あるのかなと思っています。
 しかし、これについてはこれまでも長い歴史の中で、もともと整備新幹線の整備計画が決定した段階から小浜付近を通ることが決まっていて、平成29年3月にルート決定する際にも、1年半の議論を経た上で、やはり近くて、早くて、乗り換えなくてよいということや、国土の強靱化を考えて決められたルートですので、これしかないと考えています。
 これからどうやってつないでいくのか、影響等についても、最近も北陸3県、また大阪京都、関西広域連合の連合長の滋賀県の三日月知事、こういう方々と何度もお会いしていますが、みなさん1日も早く小浜・京都ルートで大阪につなぐということをおっしゃっていますので、その方向に向けて、これからも北陸新幹線建設促進同盟会の会長としても全力を注いでいきたいです。先般の与党の髙木議員のPTの整備委員会においても、これを何とかつないでいくということで、来年になったら駅の位置や詳細のルートの絞り込みをしていく、また財源議論を始めるという議論もいただいていますので、そういった方向でこれからも沿線の自治体や経済界、すべてのみなさんと一緒に、政府・与党に求めていきたいと思っています。

 

【記者】
 知事の政治資金パーティーについて、先日公開された昨年の報告書の6月にあった政治資金パーティーの収入で、経費を支出していない共催の2団体、約6000万ほどが合わせて計上されていました。経費を支出していない政治団体のパーティー券収入を計上できないのではないかという専門家もいますが、改めて訂正するお考えはありますでしょうか。

 

【知事】
 これは私の団体ではありませんので、今の取り扱いについては、各団体にお聞きいただければと思っています。しかし私が聞いていますのは、少なくともまず、トータルで見たところの入りと出のところは実態に即して報告をしていると聞いているところです。

 

【記者】
 今のところ訂正する考えはないということですか。

 

【知事】
 すみません、私を支援してくれている団体ですが、私の団体ではありませんので、そちらで事務的な手続きのところはよく聞いていただければと思っています。

 

【記者】
 もう一つ、共催団体の一つで未来構想懇話会という、これは自民党支部だと思いますが、こちら5223万円の収益をあげていました。ここ数年の活動はあまりなくて、コロナ禍の影響だということも聞いていますが、数千円から数万円程度の年間の支出でした。今年は知事選がありましたので、この団体では活動してきちんと支出をしているということも聞いています。今後、この団体が知事の財布がわりに使われる可能性もあるのだと思います。何が言いたいかというと、どこにどんな色のついたお金があるか非常にわかりにくくなっていると思いますが、その政治活動のプロセスを担保すること、国民の監視をきちんと受けるという意味において、今回の計上の仕方の適切性についてどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】
 これはそれぞれの政治団体がお考えいただいて、しかもちゃんと法律に則って報告をし、公表していくということなのだろうと思います。それぞれの団体は、私を応援するということですので、そういうことなのだろうと思います。

 

【記者】
 これは少し別のお話ですが、知事が代表を務めている資金管理団体の「福井に新しい風を吹き込む会」について、最近はあまり出し入れしてないようですが、最初の選挙をやった2019年に自民党福井県支部連合会に1000万円の寄付をされていました。これはどういった理由、趣旨で寄付をされたんでしょうか。

 

【知事】
 すみません、本当に私今言われても、全然、動きのところをよく覚えていませんし、実態として私はあまり関わっていないというところもありましたので。そんな変なお金ではないと思います。普通にやっていますので、何か法律的な問題のある中身でしたか。

 

【記者】
 いえ。きちんと表に出されているもので、問題があるとかそういう話ではありません。

 

【知事】
 そうですよね。私はあまり本当に内輪のところわかっていませんが、とはいえ、そのような法律違反をしていることは一切ないと思います。実態に即してそういうことをしたのだと思います。

 

【記者】
 法律違反とかの話ではなくて、趣旨を知りたいなと思って。

 

【知事】
 すみません、私今、わかりません。事務的に聞いていただくといいと思います。人に言えないようなことではないと思いますが、いずれにしてもちゃんと法律に則って、報告もさせていただいてるということかと思います。公表もさせていただいています。

 

【記者】
 今年の選挙のときも、同じように自民党側に寄付をされていたんでしょうか。

 

【知事】
 また報告はさせていただきます。

 

【記者】
 選挙で自民党の支援を受けて、県連に1000万円の寄付をすることや、パーティー券の収入のおすそわけみたいな形で自民党の支部に流れているとなると、例えば今年あったような関西電力の中間貯蔵の問題と40年超原発の停止の問題などに当たったときに、政府与党の意に沿わないような判断を知事がしにくくなるのではないかと危惧したのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

 

【知事】
 まず冒頭のところ、おすそわけと言われましたが、私はおすそわけなのかどうか知りませんが、それは主催者の1団体だったと私は聞いていますので、おすそわけなどそういうことではないとまず認識をしていますが、詳細は事務局、その各団体に聞いていただくのだと思います。今おっしゃられたような政治資金と私の政治行動をしっかりと分けてやっていかなければいけないということはもう十分、趣旨としては理解をするところですし、私としても当然、そういったところはきちっと分けて、自分でやらせていただいているとも思っていますし、これは常に私の政治、行動見ていただいて、県民のみなさんに最終的なご判断いただければと思っています。

 

【記者】
 お金の流れを見ていたりすると、40年超原発の停止などにどう判断をというようなことも申し上げましたが、地方自治が地方の実情に応じて行われなければならないとするならば、少し特定の政党と近づき過ぎて、判断に影響を与えるのではないかなというようなことを心配するところなんですが、このあたりはどうですか。

  

【知事】
 私はもう基本的に、県民のみなさんのお考えをよく聞きながら、県民目線で、仕事をさせていただいている、徹底現場主義でやらせていただいていて、何も自由民主党にご相談、県議会も自由民主党が多数派ですから、それはきちっと議論をさせていただいて、いろいろなお話も聞かせていただく、先日も要望書もいただきましたし、こういったことはやらせていただきますが、それは一つの政治活動として、もしくは一つの政党として、もしくはその県議会の中の会派としてお話を聞かせていただいているのであって、それ以外の会派ともしっかりと意思疎通もさせていただいていますし、その中で県民のみなさんにとって最もよい方法を考えて進めさせていただいているというつもりです。

 

【記者】
 先ほども政治資金パーティーのあり方、利益率の話もありましたが、知事がされている大規模なものではない、小規模な政治資金パーティーは、1人参加費20万だと思います。これは一晩で少人数で相当な利益率が出るものだと思いますが、今後もこの形でこのパーティーは継続されるのでしょうか。

 

【知事】
 これは先ほど申し上げましたが、もともとパーティーのメリットというか、よいところは、みなさんに私の話を聞いてもいただけるし、また小規模のものであれば、私にいろいろなことの話もできるという場面もあるわけでして、私にとっても支援を一生懸命してくださる方とは、よく話し合う、いろいろな話を聞くということは大切なことだと思いますので、いろいろな形で行うということはあると思います。今、どういうふうに、どのバランスでやるかなど決めているわけではないですが、いろいろなやり方があると認識をしています。

 

【記者】
 価格については20万円で報告義務がない形だと思いますが、同じ額、金額で今後もされるおつもりでしょうか。

 

【知事】
 これは法律に則ってやらせていただきます。

 

【記者】
 北陸新幹線の敦賀以西について、政府予算で来年度も2億円増額になり、調査を継続するということですが、調査は本年度から始まり、6項目で調査していって、進捗も説明が度々ありますが、少し全体像が見えにくいところもあります。その進捗について知事はどのように今感じていらっしゃいますか。

 

【知事】
 まさにその点を、私たちは常に、国土交通省へ伺ったときも求めていまして、ブラックボックス化してはいけないと。やはりどこまで進んでいるか、何が分かってきたかなど、早く分かるようにして欲しいということを常に求めているところです。
 側聞というかお話としては、調査は順調に進んでいると。ですから予算の消化という意味ではないですが、必要なポイントの、必要な調査については進んできている。例えば地籍混乱のような、誰が相続しているかなどの調査を進めることが、事後に必ず生きてくる。とても時間がかかるところを早めに調査することで、この後の着工以降のいろいろな手続き等が簡略化できる、こういうようなことはできているとは伺っていますので、きっとそうなのだろうと思いますが、ぜひとも結果としての、認可・着工。こういったことは早く実現していただきたいです。そのために、駅の位置と詳細なルートだけでも早く示していただけないかと。今おっしゃったその調査がどこまで進んでいるのかということも分かるようにするためにも、今申し上げたことをぜひ早く明らかにして欲しいと申し上げているというところです。

 

【記者】
 観光誘客について、長期ビジョンなどで来年度は2千万人の観光入込数を目指すということですが、コロナ禍などもあり、引き続き数字は変わらずに目指していくのかということと、来年度以降、新幹線開業以降の誘客プロモーションなどを引き続き実施されていくのか、そのあたりもお願いします。

 

【知事】
 今回、コロナ禍はありましたが、目標は2千万人を維持してきており、これもきっちり2千万人達成できるように、まず今年度、コロナ前の水準1,800万人に戻し、足元をしっかりと固めて、超えていけるようにしていきたいと思っています。
 その上で、プロモーション等は、福井県、せっかくの機会ですので、人がたくさん来ているときに、テレビ局にたくさん取り上げていただき、来る前に知ってもらえれば、さらに行ってみようという機運にもなると思います。
 先日も、さいたま市の清水市長と連携協定を結ばせていただきましたが、鉄道博物館へ行っても、ちょうど小学校の男の子のファミリーがたくさん来ていた。それは、ぴったり恐竜博物館とも重なるような場面になるわけでして、こういうことを含めても、いろいろなやり方があると感じましたので、開通後も効果的な、それは福井へお客様に来ていただくということもあり、それから福井のものを売り出すというのはやはり、「福井、福井」とみなさんが騒いでいるときが一番売り出しやすいと思います。北陸新幹線はゴールではなくてスタートだといつも申し上げていますが、これをきっかけにして、福井県というものの発信、もしくは誘客といったものをさらに力を入れていきたいと思います。

 

【記者】
 10月に中間貯蔵の問題が動きましたが、結局、約束としていた中間貯蔵施設の県外計画地点は示されませんでした。知事も必ずしも十分ではないが進展はあったということで容認されました。来年以降、具体的な計画地を求める考えはありますか。

 

【知事】
 その時にも申し上げていますが、大切なことは必要な搬出容量を確保していくということが、最終的に福井県に使用済燃料が貯まっていかないということになっていくわけですので、もちろんその先として、一つには中間貯蔵施設ができてくるということがあると思いますので、一つのパーツであって、今回、全体としてのロードマップが示されていますので、これからそのロードマップをしっかりと守っていっていただく。これが大事なのだろうと思っています。

 

【記者】
 では、搬出量が確保されていくのであれば、具体的な計画地には、直近では求めていかないということでよろしいですか。

 

【知事】
 今申し上げたとおりで、一番我々が求めているのは、必要な搬出容量が確保されていくということなので、それに近道なのが、やはりロードマップを守るということなのだろうと考えています。

 

【記者】
 今福井ブローウィンズがすごく好調かと思います。アリーナ構想のお話なのですが、もちろん知事は以前から何らかの支援を考えていかないとというお話は、そのレベルの話はされているかと思いますが、もちろん市議会もそうですし、県議会もそうですし、支援をされるにしても何かしら県民の代表である議員の方々の承認というか、同意のようなものは取りつけていかないといけないと思いますが、知事ご自身がスポーツで、各地、各地方が活性化するような動きもある中で、知事ご自身がお考えとして、政治家としての勘というか、考え方として、アリーナへの県としての支援の必要性というのはどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】
 私の勘というのが正しいとは思いませんが、とはいえ、先日も福井市長選挙で私も一緒にいろいろ回らせていただいていて、感じとしてもやはり新幹線でとても盛り上がってきています。
 それが、ただお客さんが来るというだけではなくて、アリーナ、もしくは駅前のところがすごく良くなってくるということに対するワクワク感というか、そういったものに対する期待も非常に大きいなということは感じました。
 その一つの大きなパーツとしてアリーナ構想、もしくは福井ブローウィンズが活躍していくということがあるなと私も痛感をいたしたところです。
 そういうこともあって、西行市長も、そのことに力を入れて発信をされていたと思っています。
 アリーナ施設というのはぜひ福井の駅の周辺の街中にできるといいと、特に若い方々が熱狂するというか、熱くなって、それから街中が賑やかになるという意味でも重要性が高いと思います。あとは規模がどのような程度で、民間の皆さんが中心になって、主体でやられるわけですが、どの程度の収支が出てくるのかなど、こういったところを見ながら、我々としても何とか、結果としてでき上がるような、そういう応援を、これはもう福井市長が西行さんになられましたので、正面切って、県と市が一体となって応援を考えていくことが必要だと思っています。
 県議会でも、自民党会派からもぜひとも支援を強化すべきだともいただいています。
 こういったことも踏まえて、考えていきたいと思っています。

 

【記者】
 同じ関連なのですが、具体的には年明けにも経済界の方々は計画を出したいお考えをお持ちでいらっしゃいます。もちろんそれを受けてという形になると思いますが、早ければ例えば来年度予算、いわゆる2月議会において、アリーナのどういった補助の形があるのかはさておき、何かしら補助というか、県として支援するような形の予算案などを盛り込むことはお考えでしょうか。

 

【知事】
 手順から言いますと、まず私も報道でしかわかっていませんが、基本計画が大体1月2月にも出すという日程感を言われています。それが出てから、どんな応援ができるかを具体的に考えることになりますので、当初予算に何かで一般的な検討経費みたいに持つことはあるかもしれませんが、実態として支援するというところまで行けるかはまだ聞いていませんのでわかりません。少し早い感じがしますが、ただいずれにしてもその基本計画を見たところで具体的に市と相談しながら、もしくは議会とも相談しながら可及的速やかに、必要な応援を具体的に考えていきたいと思っています。

 

【記者】
 アリーナの関連で、市とともに応援は考えていきたいということなのですが、一応民設民営で経済界がやっていくということですが、この応援のあり方としては建設費に対して県と市が支援していくのか、それとも運営に対して県と市が支援をしていくのか、何か決まったものがあるのか、建設費の支援も含めて検討されるのかどうか伺いたいです。

 

【知事】
 それもまさにこれからだと思います。いずれのやり方もあると思っています。例えば、民間が民設民営で自分のために作業する、例えば工場の誘致でも建設費に対して我々が補助もさせていただく、逆にその場合は運営費を出すことはあまりないです。運営費に出すとするとそこで何か行政として公共的な何かを行うことの対価として払うやり方もありますので、方法論はいろいろあると思います。
 一番適格・適切なことを、しかも県と市の役割分担もあると思いますし、県民向けの事業、市民向けの事業といろいろなことあると思いますので、基本計画を見て規模感も考えながらやっていくと思っています。

 

【記者】
 インバウンドなのですが、春からの(特急はるかの)敦賀延伸を要望して、定期列車化はすぐには難しいということだったと思うのですが、(福井県の外国人宿泊者数は)全国46位で知事もかなり力を入れて指示をされていると思います。新幹線開業のチャンスを迎えるにあたってインバウンドを増やしていくか、観光における収益をどう上げていくかご意見や、今後考えていることがあればお聞かせください。

 

【知事】
 新幹線がチャンスであることが明らかなのは、まず「福井」が知られることが、今までは正直申し上げて「福井ってどこ」と日本の中でも結構言われる状況であったところが、福井を取り上げていただけることがありますし、なおかつ北陸新幹線であればジャパン・レール・パスが使えますので、外国人の方々にさらにアピールできる状況になってくることはあると思います。
 また例えばですが、コートヤード・バイ・マリオット福井も、ぜひインバウンドにも力を入れたいとか、JRもそういうことを言っていただいたなど、他のところもどんどんおっしゃっていただいています。この新幹線を契機として人を動かしたいという人たちが多く現れてきています。こういう機会がありますので、それに乗っかってというよりも、我々も一緒になって応援もさせていただく、我々も一緒にやらせていただくことで、まさにチャンスであり、しかも実際に上げ得る素地ができてきていますので、これを生かしていきたいと思っています。

 

【記者】
 県議会でも質問が出た話なのですが、会計年度任用職員の給与の遡及について、質問があったと思いますが、まだ対応が分かれる自治体があります。もし12月で遡及をしなかった自治体に対して県から何か指導するなどそういったことは、予定として施策はありますか。

 

【知事】
 県としては常に、会計年度任用職員において、人事委員会勧告については、勧告の趣旨に則って見直しを行うべきと国の方の考え方もありますので、助言はさせていただいています。
 個別の話を聞くと、もともとの水準が高く設定してあったと言われるところもありますので、ぎりぎりできていて、それの人勧分だけ上乗せしなくても、もうかなりの水準ですという説明をされるところもあるとも聞いていますので、最終的には、市町で判断をいただくと思っていますが、我々としては常に助言をしていくということで考えています。

 

【記者】
 では12月に全然遡及がなかったところには再度検討して助言をするということでしょうか。

 

【知事】
 今そこまでどう考えているかはありますが、そういうことだと思います。

 

 

 

                                            ―― 了 ――

 

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