平成17年度農林水産業者等提案型共同研究成果概要
1 農林水産業の技術開発
(1)農業試験場 | ||
共同研究課題名 | 取組み成果の概要 | |
高設イチゴ栽培に適した高品質高収量品種の選定 福井市 中出 匡彦氏 |
「紅ほっぺ」は定植後の生育が旺盛で収量性がよかった。食味は好みで評価が分かれたが、総合評価で他品種を上回った。共同研究者は作付品種を収量性や日持ち性が優れる「紅ほっぺ」に切り換えた。 |
育苗時 収穫時 |
そば播種作業のための作物残渣等の埋没・耕耘技術 勝山市 片岸 敬治氏 |
改良ロータリにより播種作業を実施した結果、麦わら、雑草などの作物残渣は埋没し、苗立率は高かった。共同研究成果について研修会等においてPRした結果、改良ロータリの導入が進んだ。 | ![]() ![]() |
ハウスナシの高品質果実 安定生産 あわら市 山元 章夫氏 坂井市 入葉 俊美氏 |
摘心処理と新梢誘引の実施により花芽数が10~20%増加した。ハウスナシ生産者すべてが摘心処理と新梢誘引による花芽確保技術を導入している。 | ![]() |
(2)園芸試験場 | ||
福井ウメの品質向上と 結実安定 若狭町 赤尾 善司氏 |
ネット被覆による防風効果は平均で43%で葉数増加による樹勢の改善が認められた。また霰による傷果発生を軽減して秀品率が15%程度上がった。 |
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(3)畜産試験場 | ||
魚油を利用したEPA、DHA含量の多い豚肉の生産技術の検討 あわら市 杉本 正氏 |
魚油添加飼料を給与した結果、豚ロース中のEPA、DHA含量が通常の3倍以上となった。しかし、飼料の調製や飼料撹拌機の清掃の手間などについてさらに検討を進めている。 | ![]() ![]() |
豚糞の堆肥化発酵促進技術 福井市 金井 義憲氏 |
豚糞に籾殻と廃菌床を混合した結果、発酵温度を十分確保し良好な堆肥化発酵を得た。共同研究者は堆肥化発酵促進技術を導入することにより、堆肥の腐熟度が上がり、臭気は大幅に低減した。 |
堆肥の切り返し 臭気の軽減調査 ![]() ![]() |
(4)水産試験場 | ||
若狭ぐじ(アカアマダイ)の鮮度保持技術の確立 小浜市 西津はえなわ 組合 |
捕獲したアマダイの魚体温度を氷水で急激に低下させ5℃以下に保存することにより、鮮度保持効果が向上した。本技術導入により、「若狭ぐじ」の平均単価は上がり、新たな加工品開発の取り組みにもつながった。 | 若狭グジ 船上調査 ![]() ![]() |
(5)総合グリーンセンター | ||
高温乾燥によるスギ集成材生産の効率化 越前市 (株)ナック |
乾燥温度を従来の70℃から110℃に上げることにより、乾燥日数を従来の半分の7日間に短縮できた。 | ![]() ![]() |
スギ構造用材の高温乾燥技術の現地導入実証 若狭町 若狭プレカット(協) |
乾燥温度を従来の70℃から110℃に上げることにより、乾燥日数を従来の半分の10日間に短縮できた。ただし、自然乾燥材は表面と内部の水分差が要因で割れが生じることから、この乾燥法は生材に限ることとした。 |
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2 健康長寿食品の開発
食品加工研究所 | ||
共同研究課題名 | 取組成果の概要 | |
ラッキョウ(機能性食物繊維)を用いた飲料水の開発 福井市 (株)エル・ローズ |
ラッキョウからのエキス収率を上げることができた。また、フルクタンを損なうことなくラッキョウの臭いを抑えることができた。この研究成果として「フルクタンHP」(50ml入りガラス瓶)が商品化され、平成18年5月から販売が開始された。 |
黒ラベル(3,000mg) 青ラベル(2,000mg)![]() ![]() |
ウメ果汁を用いた調味液(麺つけつゆ)の開発 大野市 福星会 |
ウメ果汁の香とクエン酸のすっきりした酸味を活かすため、原材料の配合を工夫した。「越前おろし冷麺スープ」(1l業務用)として商品化され、平成18年5月から飲食店向けに販売が開始された。さらに8月から一般小売り用として「ふくい青梅まるごとサラダソース」(150ml入りガラス瓶)を販売開始した。 |
越前おろし冷麺スープ ふくい青梅まる ごとサラダソース ![]() ![]() |
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