世界最小サイズの光学エンジン『フルカラーレーザーモジュール』(セーレンKST株式会社)

最終更新日 2020年10月30日ページID 045311

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福井大学と共同開発中の光学エンジンの設計をベースに、光導波路を使った全く新しいタイプの光合波技術により、世界最小サイズの光学エンジンの実現と量産化の技術開発を行いました。

平成30年度、令和元年度
将来のふくいを牽引する技術開発支援事業補助金
「世界最小フルカラーレーザー光源の量産技術開発」

事業実施の経緯

可視光領域での光導波路型合波器を世界で初めて可能とした福井大学の発明と、光通信市場で世界シェア80%を誇る当社の超厚膜熱酸化膜で培った半導体製造技術により量産化・事業化の実現が可能と判断し、開発に着手しました。

事業の内容

 福井大学と共同開発中の光学エンジンの設計をベースに、世界最小フルカラーレーザーモジュールの量産化と事業化の実現を目的として、光導波回路の改良・集積化検討と気密パッケージの設計、試作を行いました。

事業の成果

量産性に優れた世界最小のフルカラーレーザーモジュールを実現しました。
・高効率合波回路(効率90%%以上)と高精度LD搭載台座の集積化に成功。
・試作した合波回路に赤・緑・青LDをパッシブアラインメントで搭載し、三波発光実験に成功。
・気密パッケージの試作に成功。
・HUD応用に向けたLD外付光合波器(高出力、車載対応)の試作完了。
・周辺特許3件出願 

小型、軽量で振動に強いという特徴を生かし、HMD、レーザープロジェクター、車載用HUD、LiDARなど、今後の将来性が期待される様々な用途への展開を目指します。

製品のPR
世界最小サイズ(4.8mm×11mm×3mm)を実現しました。光導波路型は従来方式(空間結合型)に比べて部品点数が少なく、振動・衝撃・熱よる光軸ズレが発生しないなど、特性面でも非常に優れています。また、当社独自のパッシブアライメント技術により高い量産性を実現しています。 003


経営者の声

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代表取締役社長 
川﨑 正寛 氏

革新的な技術で実現した世界最小サイズの光学エンジンを市場投入し、本分野でのグローバルスタンダードを目指します。
視力障がいがある方を支援する眼鏡型ウェアラブル端末やドライバーの視線移動を軽減するヘッドアップディスプレイなどを通じて、快適でより安全な社会づくりに貢献してまいります。

開発者の声

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姫野 明 氏

福井大学考案のRGB光合波器技術と通信用光導波路の成熟生産技術を基盤として、光合波器と光源を集積する超小型RGB光源モジュールの実現を目指しました。
半導体レーザーを駆動せずにサブミクロン精度で搭載する技術開発は極めてチャレンジングであり幾度も試行錯誤を繰り返しました。
福井県の多大なご支援の下、試作品の完成に至ったことは望外の喜びです。
今後は福井県の産業振興の一助となるよう事業化を進めてまいります。

企業情報

企業名 セーレンKST株式会社

業務内容

電子部品・デバイス・電子回路製造業
所在地 福井県福井市下六条町13ー23
担当者 堀井 浩一
問合せ先 TEL  0776-41-8615
HP https://www.kst.seiren.com/

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