小水力発電に最適な無電動式の除塵機能付取水パッケージ(株式会社SP電機)

最終更新日 2020年10月30日ページID 045302

印刷

001

logo

県内の各地区の用水を利用した小水力発電所の推進が増えている中、 無電動で自動掃除機能を持ち、メンテナンスも容易な『取水パッケージ』を開発しました。

令和元年度
将来のふくいを牽引する技術開発支援事業補助金
「農業用水利用する小水力発電所の取水設備に最適な無電動式除塵機 」 

事業実施の経緯

小規模水力発電は売電価格のメリット及び発電出力の安定性が高く、 身近なエネルギー源として幅を広げる必要があります。
エネルギー源の多様化への対応と小規模水力発電の普及促進に取り組む為に、安定的取水システムが至急な状況です。
自社では市販商品より採算性の高いシステムを構築するため、メンテナンス、ゴミ詰りの対策、使用部品の強化を課題とし、地域連携体と共同研究開発に取り組むこととしました。  
 

事業の内容

無電動で取水スクリーンの自動掃除が出来る構造、 取水高を上げるヘッドタンクの構造開発や素材を軽量化に加え、多様な据え置き方法も研究しました。
試作2基を実際の農業用水路に設置し、連続稼働をしながら半年間データで構造変更を繰り返して自動掃除機能を持ち、メンテナンスも容易な『取水パッケージ』を実現しました。
 

事業の成果
003 除塵効率を向上させるため、30㎜以上の落葉、草などが取水スクリーン上部に留まらないような構造で設計しました。
ヘッドタンク役の水槽の設置方法を軽量化し、取水高を上げ、既存の市販ヘッドタンクより年間発電量を10%以上に向上しました。
据え置きが簡単な構造設計で工事やメンテナンスに容易にし、メンテナンス周期が短縮されることで設備運営費用も下がります。
製品のPR

小規模水力発電の導入を推進している事業者様は『取水パッケージ』を採用することにより、取水口の工事が簡単になり、最も大事なゴミ対策も解決できます。
採算性の向上はもちろん、農業用水路など定型化されている既設水路を活用できることで、新規の水路工事が要らないため、導入コストを節減できます。また、メンテナンスが簡単なので運営コストも節減でき、一石二鳥になります。

経営者の声

004
取締役会長 
前田 初蔵 氏

自社では地域主導型の小水力発電を地域振興事業にさせる事を課題として、再生可能エネルギーの未来を考えます。
私は東日本大震災の後、東京電力福島第一原発事故の被災地のニュースを接しながら、もうエネルギーの多様化は選択ではなく、必須だと痛感しました。

全国各地域で小水力発電が普及されるためには導入ポイントである採算性を上げることが最も重要であります。
今回の研究を通じ、より安価で地域のエネルギー源である、農業用水、砂防堰堤、河川が小水力発電事業に有効活用できる事を思いながら構造、性能にこだわると決めていました。

企業情報

企業名 株式会社SP電機
業務内容 電気工事/通信工事/土木工事/再生可能エネルギー工事
所在地 福井県大野市中挾1丁目907
担当者 前田初蔵   
問合せ先 TEL 090-3767-6638
HP https://www.sp-d.net

福井ものづくり研究開発成果展へ戻るlogo