人手不足を解消し生産性を向上させる『自動バリ取りロボット』(株式会社ウノコーポレーション)

最終更新日 2020年10月30日ページID 045300

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製造ラインにおいて高頻度で発生する金属加工後のバリ取り作業を従来の人手による作業からロボットによる作業へと移行させる『自動バリ取りロボット』 を開発しました。

令和元年度
将来のふくいを牽引する技術開発支援事業補助金
「ロボットによる加工部品のバリ取り作業の自動化」 

事業実施の経緯

少子高齢化により深刻化する人手不足や世界的な人件費の高騰などで、注目を集める産業用ロボットシステム。
さらに、コロナ禍による働き方やライフスタイルの変化が、ものづくりの現場で自動化・合理化を加速させています。
そうしたなか、同社は約2年前から独自の切削工具を活かした機械をロボットと組み合わせる自動化システムに着目し、今回、バリ取り作業の自動化に取り組みました。
 

事業の内容

アームロボット上部に測定カメラを設置して加工品の位置と形状を認識させ、加工品の大きさ・形を瞬時に判断します。
これをもとに加工開始点を決め、ロボットにチィ―チングをして、バリ取りをする部分をどう動かすかのプログラムの研究を行いました。
課題としてロボットの動きの精度、繰り返し精度、CADデータからのワーク形状を認識させるなど、簡単にワークを認識しワーク形状通りに動くロボット開発を目指しました。
 

事業の成果

5軸構成のロボットを2台組み合わせ、加工品のピックアップからバリ取りまで一連の作業を自動化しました。
まず1台目のロボットが加工品をピックアップし、上下左右を認識してからバリ取り作業台に移動させます。
2台目のロボットが1台目から送られたデータと上部に設置したカメラで形状を確認し、±0.01mmレベルの精度でバリ取りを行う仕組みとなっています。

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製品のPR

2台のロボットを使用し、1台はワークの運搬、もう1台をバリ取り作業に専念させることで自動化を実現しました。
運搬側のロボットに人や物とぶつかった時に即停止する協働ロボットを使用することで、人と同じスペースでの作業が可能な安全性を実現しています。

経営者の声

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代表取締役 
宇野 俊雄 氏

『オーダーメイドの切削工具で世界中のものづくりに貢献する』 弊社が、工程改善を含む提案の中で企業のコストダウンにいかに貢献出来るかを考え、近年力を入れているのがロボットシステムの開発です。
『福井県をロボット王国にする』という目標のもと、今回の自動化ロボットを取り掛かりとして、めがね産業に続く地場産業としてこのロボット事業を盛り上げていきたいと考えています。

開発者の声

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営業部 係長
宇野 晴紀 氏
バリが発生する場所や形状はすべて異なっており、 従来は人が目視で判断し1個ずつバリ取りを行っていましたが、協働ロボットの開発により人とロボットが安全柵を介さずに作業ができる環境づくりを構築することができました。
今回達成出来たことは無人化ロボットのごく基礎的な動きの部分だけで、実際の現場で使われるためにはまだ充分ではありません。
お客様の要望に沿えるような無人化ロボット実現に向けてもっともっと知識をつけていきたいと思っています。

企業情報

企業名 株式会社ウノコーポレーション
業務内容 切削工具の製造販売
所在地 福井県越前市家久町105-27
担当者 宇野晴紀  
問合せ先 TEL 0778-24-3557
HP https://www.uno-c.com/

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