エネルギー研究開発拠点化計画について
福井県では、地域と原子力の自立的な連携を目指し、平成17年3月に「エネルギー研究開発拠点化計画」を策定しました。この計画は、様々な原子炉が集積する福井県の特徴を活かし、原子力を中心としたエネルギーの総合的な研究開発拠点を目指すもので、「安全・安心の確保」、「研究開発機能の強化」、「人材の育成・交流」、「産業の創出・育成」の4つを基本理念に掲げ、国、自治体、事業者、大学、産業界などが一体となって具体的な施策を展開しています。
拠点化計画(全文)
(1)安全・安心の確保
高経年化対策の充実強化、地域の安全医療システムの整備、陽子線がん治療を中心とするがん治療技術の高度化研究等に取り組んでいます。
配管劣化や熱疲労等の高経年化研究の推進 | 嶺南地域の医師確保に向けた人材育成支援 | 公立小浜病院における除染施設や放射線治療施設の整備 |
平成23年3月には、若狭湾エネルギー研究センターの研究成果を踏まえ、日本海側で唯一の陽子線がん治療施設である「陽子線がん治療センター」を福井県立病院に開設し、治療を開始しています。
福井県立病院 陽子線がん治療センター
(2)研究開発機能の強化
本県に集積する各機関において、原子力・エネルギー関連分野の研究開発を進めているほか、関西・中京圏の大学や研究機関との連携促進に向けた取組みを行っています。
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高速増殖炉研究の国際拠点を目指した研究開発(もんじゅ) | 解体技術等の原子炉廃止措置に係る研究開発(ふげん) | 地域型の研究・支援機関(若狭湾エネルギー研究センター) |
若狭湾エネルギー研究センターでは、50種類以上の高度な科学機器を低料金で利用できるほか、分析等に関する技術支援を受けることができます。
(公財)若狭湾エネルギー研究センター(科学機器の紹介)
(3)人材の育成・交流
原子力人材の国際的な育成・交流拠点を目指し、県内の原子力関連施設等を活用した海外研修生等の受入れや、国際会議の誘致を進めています。また、福井大学を中核とする広域連携大学拠点の形成や、県内企業を対象とした技能向上研修、小・中・高校における原子力・エネルギー教育等に取り組んでいます。
原子力産業への参入を促進する技術研修や認定制度 | アジアの原子力人材育成に貢献する国際研修 | 海外原子力機関とのネットワーク を構築する国際会議の開催 |
平成23年4月には、原子力の人材育成を推進する中核的な組織として、若狭湾エネルギー研究センター内に「福井県国際原子力人材育成センター」を開設し、国内の技術者やアジア各国の行政官等を対象とした幅広い研修や人材交流を行っています。
福井県国際原子力人材育成センター(若狭湾エネルギー研究センターHP)
アジア原子力人材育成会議
原子力発電施設等研修事業費補助金事業評価報告書について
(4)産業の創出・育成
原子力・エネルギー関連分野における産学官連携プロジェクトや電子線照射技術を活用した共同研究の推進、豊富で安価な電力の供給地である本県の強みを活かした企業誘致活動等に取り組んでいます。
大規模太陽光発電施設の整備等、再生可能エネルギーの実証 | 高出力レーザー切断技術等、産学官連携による技術開発の推進 | 電力事業者等との連携による嶺南地域を中心とした企業誘致 |
県内企業のほか、県外企業でも、拠点化計画の事業を通じて様々な支援を受けることができます。また、嶺南地域に新たに立地する場合は、通常の優遇制度に加えて、電気料金の割引や研究開発費の支援等を受けることができます。
拠点化計画における多様な事業化支援
嶺南地域に新規立地する場合の優遇制度
エネルギー研究開発拠点化推進会議と「推進方針」
拠点化計画を着実かつ円滑に推進するため、毎年、国・自治体・事業者・大学・産業界等で構成する「エネルギー研究開発拠点化推進会議」を開催し、翌年度の「推進方針」を決定しています。
また、具体的な数値目標である「拠点化推進指標」を設定し、関係機関が一体となって、目標の達成に向けた具体的な取組みを進めています。
これまでの推進会議と推進方針(平成17年度~)
アンケート
より詳しくご感想をいただける場合は、energy@pref.fukui.lg.jpまでメールでお送りください。
お問い合わせ先
エネルギー課
電話番号:0776-20-0229 | ファックス:0776-20-0624 | メール:energy@pref.fukui.lg.jp
福井市大手3丁目17-1(地図・アクセス)
受付時間 月曜日から金曜日 8時30分から17時15分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)