オウム病について

最終更新日 2010年4月3日ページID 000394

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 オウム病は、オウム・インコ類をはじめ、シチメンチョウやガチョウから人へ感染を起こすことが知られ、世界各地にその分布が認められています。

 わが国では、1930年に初症例が報告されて以来、死亡例を含め、多くの症例が報告されています。最近では、鳥展示施設における集団発生や動物園におけるヘラジカの分娩介助職員の感染事例がありました。
 本病は感染症法の4類に指定されており、年間60名程度の患者届出がありますが、呼吸器疾患患者の抗体保有率を考えると、本病の患者は相当数いると推定されます。

1 病原体


 オウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)の感染により発病します。本菌は乾燥に比較的強いですが、熱や消毒薬に弱いとされています。本菌の宿主域は広く、オウム目を含む18目145種に感染が証明されています。
 

2 感染様式


 ヒトへの主な感染経路は、病鳥・保菌鳥の排せつ物の乾燥塵埃の吸入が主で、一般家庭、小鳥店、繁殖場、家禽解体場などで起こります。また、口移しでえさを与えたり、かまれた場合も感染する可能性があります。ヒト-ヒト感染はまれに起こります。

3 症状


 ヒトの場合、潜伏期間は通常1~4週間です。

 症状は、高熱、頑固な咳等、風邪の症状に似ており、重症の場合は肺炎を起こすことがあります。治療が遅れると不幸な転帰を辿ることがあります。
 

4 診断方法、治療方法

診断および検査  鳥類との接触歴があり、気管支炎や肺炎などの症状の場合は、オウム病を疑います。飼鳥の検査も重要です。
<診断>
 ・病原体の分離
 ・抗原検出および抗体検出
治療法  テトラサイクリン系抗生物質が有効です。
 新生児や乳幼児の場合はマクロライド系抗生物質が有効です。

5 予防方法


 治りにくい風邪の場合で、飼っている鳥が下記の症状を示している時には医師の診断を受けましょう。鳥のフンは毎日始末し、その時にほこり等を吸わないようにすましょう。鳥かごは定期的に熱湯消毒すると効果的です。鳥は、輸送等のストレスや環境の変化により感染したり、フン中にクラミジアを排出することがあるので、飼い始めたばかりの鳥には特に注意を要します。輸入された鳥にも気をつけましょう。
 飼養鳥への口移しの給餌を避けることやテトラサイクリン系抗生物質を添加したエサを与えることも有効です。また、逆立羽毛の鳥は獣医師への受診をお勧めします。
 

6 オウム病の鳥類について


 元気がなく、さえずりもなくなり、目を閉じて羽を逆立ててふくらんでいます。また、下痢が見られ(お尻が汚れる)、やせてきます。 ヒナや若鳥で症状が重く、成鳥では無症状のことがあります。

 本病は、感染症法4類に指定されています。
 

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