令和5年度 優良図書の推奨

最終更新日 2024年2月15日ページID 053353

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優良図書について

図書の内容が青少年の健全育成に有益であるものについては、福井県青少年愛護条例9条の規定に基づき「優良図書」として推奨しています。
 

福井県優良図書(令和5年度)

     図書表紙 図書名・著者等

出版社

内容紹介・対象
1    1

  

住所、不定

スーザン・ニールセン∥作 長友恵子∥訳

 

 

 

岩波書店
 

    

フィーリックスは、母親が失職し家賃が払えなくなったためアパートを追い出され、ホームレスになった。フィーリックスは素性がわかると子ども家庭省から里子に出されるのを恐れて、母親と一緒にキャンピングカーで生活する。そんな中でも助けの手を差し伸べてくれる周囲の人たちに恵まれ、いろんな体験をしながら逞しく生きていく。年齢的に近く、友達との交流についても身近に感じる中学生におすすめしたい一冊です。

 

【中学生 ~ 向け】

 2 2

 

かみなり

武田康男∥監修・写真 小杉みのり∥構成・文

 

   

 

岩崎書店
 

 

 

かみなりってなあに?どこでどうしてうまれるの?じめんにおちるのはどうして?かみなりのふしぎさやうつくしさ、自然の姿をとらえた、迫力満点の写真絵本。巻末には、年齢が高い読者向けの解説もありますし、親子で楽しめると思います。特に科学に興味のあるお子さんにおすすめです。

 

【幼児 ~ 向け】

 

 3 3

クリシュナのつるぎ インドのむかしばなし

秋野癸巨矢∥文 秋野不矩∥絵  

 

  BL出版

      

王様の圧政と乱暴に苦しめられた人々は、毎日天の神ヴィシュヌに祈りました。すると、人々の願いを聞き届けたヴィシュヌ神は、化身となって地上に生れ落ち…。神話の宝庫インドで、もっとも愛される神の化身、クリシュナの物語。ヒーローであるクリシュナは聖人君子どころか、わんぱくかつプレーボーイであり、そうした逸話が散りばめられ、魅力的な作品に仕上がっています。

【小学生(低学年)~ 向け】

 4 4

給食室のいちにち

大塚菜生∥文 イシヤマアズサ∥絵

 

 

少年写真新聞社  

  

  

小学校の給食室の一日の流れが生き生きと描かれています。給食がどのような工程で教室まで届けられるのか、栄養士さんや調理師さんがどのような役割を担いながら、安全にしかもおいしく食べられるように気を配っているのかについても分かりやすく、リアルに楽しく学べる絵本です。

  

【小学生(低学年) ~ 向け】

5

チャンス はてしない戦争をのがれて

ユリ・シュルヴィッツ∥著 原田勝∥訳
 

小学館

    

日本でも広く読まれている絵本作家ユリ・シュルヴィッツの第2次世界大戦での体験を綴った作品です。ユダヤ人である彼が第二次世界大戦にまきこまれたのは、まだ4歳の頃だった。寒さや飢え、病気、そして差別などさまざまな困難から彼を救ったのは、決して「偶然(チャンス)」だけではなく、愛情深い両親、そして大好きな物語と絵を描くことでした。

 

【中学生 ~ 向け】

6

コールテンくんのポケット

ドン・フリーマン∥作 木坂涼∥訳

好学社

  

くまのぬいぐるみコールテンくんの小さな冒険のお話。リサとおかあさんと一緒にランドリーへ行ったくまのコールテンくんは、リサたちの話を聞き、自分の服にポケットがないことに気が付きました。店の中で、ポケットになる布をさがしはじめますが…。

読み終えると心がほっこりするお話です。

 

【幼児 ~ 向け】
 

7

うまれてくるよ海のなか

高久至∥写真 かんちくたかこ∥文
 アリス館

    

子孫を残すために、お父さんとお母さんのそれぞれの役割がはっきりとあり、次の命をしっかり守っていく、そして育てていく営みが、とてもきれいで鮮明な写真を通して伝わってきます。命を育むことの偉大さとともに、海の生き物の写真が、まるで動画のように感じられる構成で、感動が連続します。

 

【幼児 ~ 向け】
 

8    

クジラの進化

水口博也∥文 小田隆∥絵 木村 敏之∥監修

 

講談社

    

「クジラ」という私達によく知られた巨大な海の生き物の進化過程を追いながら、生物の進化について語っている良書。パキケタスという4本足で歩く動物から、現在生きているシロナガスクジラ、マッコウクジラに至るまでの、クジラの体形や諸機能の変化について語っています。クジラたちの5000万年の旅が、臨場感ある絵で甦ります。

【小学生(低学年) ~ 向け】
 

9

大地をうるおし平和につくした医師 中村哲物語

松島恵利子∥著

汐文社

平和を心から願い、多くの人の命を救い、志半ばで凶弾に倒れた医師中村哲氏の生涯をとても平易な文章で紹介している書籍です。パキスタンとアフガニスタンにまたがり医療支援を行っていた中村氏は、飢餓によって命を落とす子どもたちを前に、白衣を脱ぎすて、井戸を掘って用水路を作りました。これからの未来を生きていく子ども達が、中村氏の思い・生き様を知ることは非常に意味のあることと思います。


【小学生(中学年)~ 向け】

10 10

 

アーマのうそ

キャロル・ライリー・ブリンク∥著

谷口由美子∥訳 堀川理万子∥絵

 

文溪堂

転校してきたばかりの小学生アーマ、「あたし、世界一大きな人形を持っているの、あたしくらいの背があってあたしの服が着られるの」と、友だちにうそをつきました。

このうそがどんどん膨らんで、学校の一大イベントに展示することになってしまいました。このピンチを乗り切るためいろんな冒険をするのですが、いつこの冒険が終わるのか、はらはらしながらどんどん読み進められます。

【小学校(中学年)~ 向け】

 

11 11 ロンドン・アイの謎
シヴォーン・ダウド∥著 越前敏弥∥訳
東京創元社 大人の誰もが解決できなかった謎を、主人公の少年であるテッドと姉のカットが解決を目指して奮闘していく物語です。テッドはちょっと変わった少年ですが、謎を解くために仮説を立て、カットと共に地道に検証を進めていきます。まさに、自身ができることを考え、大人たちに積極的に質問し、謎を解き明かすまでの道筋を辿る姿は、シャーロックホームズにも負けない「探偵」の在り方とも捉えられます。万人に進めたい良書です。
               【小学校(高学年)~ 向け】
12 12

リパの庭つくり

福井さとこ∥作・絵文
のら書店

引きこもって荒れてしまっていたおばあさんの庭を、女の子が蘇らせる絵本です。熟練の庭師のように手際よくあざやかな仕事ぶりが描写されています。

今の時代、庭の草むしりの手伝いを生活の一部にしている子どもがどれほどいるのでしょうか?庭の世話をして庭が生き生きと蘇ることが人を元気にさせるということを、まずは絵本の中で知ってほしいと思います。

【小学校(低学年)~ 向け】

13 13

手で見るぼくの世界は

樫崎茜∥作  酒井以∥装画・挿絵
くもん出版

5歳で視力を失い視覚支援学校に通う中学1年生の男の子は、クラスメイトと共に寄宿舎で生活をはじめる。視覚障がい者である中学生たちのリアルな日常と苦悩が詳細に描かれている。授業の様子や歩行訓練、白杖の使い方から、目の見えない人が外を歩く、生活を送ることがどれだけの困難に直面しているのか、たくさんの学びや気づきを得る一冊です。

               【小学校(高学年)~ 向け】

14 14

苦手から始める作文教室

文章が書けたらいいことはある?

津村記久子∥著
筑摩書房

夏休みは恒例のように学校から読書感想文や作文が課題として出されます。その際、何をどのように書くといいかを悩む子も多いのではないでしょうか。このような子どもたちの苦手意識を少しでもなくし、文章を書くことが身近に感じるようになる作品となっています。

作者が自分の経験を交えて作文と読書の楽しさ、素晴らしさを自然体で伝えています。

【小学校(高学年)~ 向け】

15 15

巨大おけを絶やすな!

日本の食文化を未来へつなぐ

竹内早希子∥著
岩波書店

しょうゆ、みそ、酒など、日本の伝統調味料づくりに欠かせない巨大な木おけ。日本固有のこの巨大おけを、つくれる職人がいなくなる…。最後の職人に、小豆島のヤマロク醤油の山本さんが弟子入りし、日本の木桶づくりの技術、伝統を学んで残し、継承していこうと、本業の傍ら奮闘するノンフィクション作品です。

【小学校(高学年)~ 向け】

 

16 16

すいどう

百木一朗∥さく
福音館書店

「なんだろう?じめんからみずがふきだしているよ」父親と男の子は水道管を修理している現場に遭遇。初めて見る光景です。いつも使っている水道の水は、いったいどこから来るのだろう?水道を通して、私たちの暮らしの中で使われている水の流れが興味深く描かれており、体験しながら学べる絵本です。

【幼児~】

17 17

きみも恐竜博士だ!真鍋先生の恐竜教室

真鍋真∥著
岩波書店 いま子供たちに大人気の恐竜。「動かない化石から何がどう分かるのか」といった素朴な疑問に答え、読み進むうちにどんどん関心が高まっていくユニークな工夫が随所にみられる入門書。図鑑と言えるくらいほとんどすべてのページにカラフルな図解や写真があり、あっという間に読み進められる1冊です。
【小学校(高学年)~ 向け】
18 18

地球の中に、潜っていくと…

入舩徹男∥文 関口シュン∥絵
福音館書店 おじいちゃんに連れられてハルキとアユが向かったのは、深い地底の世界!最も硬い物質、ダイヤモンドで出来た頑丈な乗り物で、地球の中を潜っていく。宝石や鉱物が眩しく輝く場所や、謎の液体で満ちた場所を通り抜け、ついに地球の中心部へ到着する。地表→マントル→核へ向かい、そして火山を使ってまた地表へ。往復1万kmの壮大な地底旅行。
【小学校(低学年)~ 向け】
19 19

ウィリアムの子ねこ

マージョリー・フラック∥作・絵 
まさきるりこ∥訳
徳間書店

迷子になった子ねことウィリアムという少年の出会い。警察に届け出をしたら飼い主が3人も現れ、見つけてくれたお礼にとウィリアムにその子ねこをくれることに…。

子ねこはウィリアムのもとで大きくなり、さらに3匹の子ねこを産み、ウィリアムはそのねこたちの面倒もしっかり見て育てていきます。最後は大きくなった3匹のねこを母ねこの飼い主のもとに1匹ずつ戻してあげるという幸せなねこと町の人、ウィリアムの心温まる物語となっています。

【幼児~】

20 20

いのちがかえっていくところ

最上一平∥作 伊藤秀男∥絵
童心社

前半は、たもんとイワナのやりとりにワクワクします。しかし後半は、初めて釣り上げたイワナのことをほおずりしたくなるほど愛おしく感じ、その命を奪う(食べる)ことに対して、涙があふれるほどの感情が沸き上がってきます。

人が生きていくためにいただく自然界の命すべてに当てはまる内容であり、お父さんの「イワナのいのちをとったんだから、きれいにたべろ」という言葉が、すべての命に対する感謝の心を表しています。
【小学校(高学年)~ 向け】


21
21 おじいちゃんのくしゃみ
阿部結∥作
福音館書店

祖父の大きなくしゃみに伴った話がユーモラスに伝わり、祖父と孫娘の会話に温かみを感じ興味をそそられます。祖父は自分のくしゃみの威力を現実ではあり得ないほどオーバーに表現するので、孫娘は信じていませんが、その祖父と孫娘との会話のやり取りが微笑ましいです。

著者は絵本作家であり、語りかけるような絵本です。この図書をきっかけに小学生が絵本に興味を持ち始めるような気がします。
【小学校(高学年)~ 向け】

22 22

私の職場はサバンナです!

太田ゆか∥著
河出書房新社 アフリカのサバンナでサファリガイドをしている日本人女性が書いています。この職業に飛び込んだきっかけや、サバンナの生き物たちの生き生きとした姿、自然保護のメッセージなどが盛り込まれています。「動物が大好き」、「自然保護に興味がある」、「世の中にどんな仕事があるか幅広く知りたい」、「人と違うことをしてみたい」といったお子さんにおすすめしたい本です。映像でしか見たことのないサバンナの動物たちの意外な一面に触れることができるでしょう。
【中学生~】
23 23

最後の語り部

ドナ・バーバ・ヒグエラ∥著  杉田七重∥訳
東京創元社

おばあちゃんのお話を聞くことが大好きな少女ペトラはもうすぐ13才。2061年、地球にハレー彗星が衝突し、地球が消滅することから逃れるため、政府から選ばれた人間だけが宇宙船に乗り込むと、船内で革命が起き、ペトラ以外の乗客は地球での記憶を全て消去されてしまっていた…。物語の力で世界を変えようとする少女を描く物語です。人々は違いがない方が幸せなのか、違いを認め合いながら生きていく方が幸せなのか、あなたはどちらを選びますか。

【中学生~】
24 24

黒部の谷の小さな山小屋

星野秀樹∥写真・文
アリス館 黒部にある阿蘇腹温泉小屋は夏季のみ開設される山小屋です。冬の期間は山の斜面からの大量の雪崩で押しつぶされる危険があるため一旦山小屋を壊します。一年間の無事に感謝を告げる山小屋の主人の表情は圧巻。写真集のような本であり、大自然の迫力ある背景のなかで、仕事に取り組む人々の真剣かつ笑顔が光り輝く、危険を伴いながらそれでも、それぞれのミッションを果たす姿に魅せられます。
【小学校(低学年)~】
25 25

パフィン島の灯台守

マイケル・モーパーゴ∥作

ベンジー・デイヴィス∥絵

佐藤見果夢∥訳
評論社

嵐の夜、パフィン島沖で灯台守ベンジャミンに助けられたアラン少年。ベンジャミンの孤独で頑固ながらも優しい性格が一羽の鳥を通じて徐々に開かれていく。物語が進むにつれて力強い進行となり、心情描写や全ページにわたる美しいイラストは、まるで映画のワンシーンを観ているようで、読者を引きこみます。

 少年と灯台守の成長、人とのつながり、自然との調和が見事に描かれ、静かな感動と満足を与えてくれる作品です。

【小学校(高学年)~】
26 26

バレエ団のねこピンキー

ノエル・ストレトフィールド∥作

スザンヌ・スーバ∥絵 田中潤子∥訳

のら書店 とても美しい黒ねこのピンキーの仕事はバレエ団でのねずみとり。しかしピンキーはねずみとりとしては役立たずでした。ある日、バレエ団からクビを言い渡されてしまい…。小さな黒ねこが自分にしかできないことを見つけるまでのおはなし。また、誰でも自分に合った役目があると励まされ、子供から大人までたくさんの人に愛される心温まる作品です。
【小学校(高学年)~】
27 27

アフリカで、バッグの会社はじめました

~寄り道多め、仲本千津の進んできた道~

江口絵理∥著
さ・え・ら書房 小学生の頃から「人の命を救う仕事がしたい」という気持ちを持って、いろいろなことにチャレンジしてきた仲本千津さんのこれまでの道をたどるドキュメンタリー図書です。生きるということがどういうことなのか、幸せを感じることがどういうことなのか。私はいったい何者なのだろう、私は何になりたいのだろう、何をしたらいいのかよく分からない…と迷っているあなたに是非読んでもらいたい一冊です。
【小学校(高学年)~】
28 28

赤いめんどり

アリソン・アトリー∥作 青木由紀子∥訳

山内ふじ江∥絵

福音館書店 ひとり暮らしのおばあさんと小さな赤いめんどりの心温まる友情の物語です。途中で、小さな赤いめんどりの元飼い主の男とその女房が出てきます。欲深で、赤いめんどりを使って何か得をしようとしますが、赤いめんどりとその仲間たちの力で、それを打ち破ります。易しいことばと見事な挿絵で、小学生から大人まで十分楽しめる絵本だと思います。読み聞かせにも良いでしょう。
【小学校(高学年)~】
29 29

キャンピングカーのたび

みねおみつ∥作・絵
福音館書店 キャンピングカーを紹介する絵本です。走っているのを見たことはあるキャンピングカーですが、どのような種類があって、その中がどうなっているのか、中でどう生活しているのかなどの疑問に答える形で物語が進んでいきます。アウトドアブームの中で、小さい子どもにキャンプやアウトドアへの興味を喚起させるための契機としてキャンピングカーに焦点を当てたとても面白い一冊だと思います。綺麗な色彩の絵と分かりやすい説明で幅広い年代の方に向けた絵本であるといえます。
【幼児~】
30 3030

黒ネコジェニーのおたんじょうび

エスター・アベリル∥さく 石津ちひろ∥やく
好学社 恥ずかしがり屋の黒ネコの女の子、ジェニーが街中の猫たちに誕生日を祝ってもらう幸せな一日を描いた絵本。かわいいネコがたくさん出てきますが、せりふも少なく展開も淡々としています。友達に囲まれ、自分が大切に思われていることを実感する一日を白黒とカラーページを交互にし、クラシック感を出して描かれています。ハッキリした色づかいの絵本なので、プレゼントにも良いと思います。
【幼児~】

 

県民からの推薦について

 

県民の皆様も、青少年の健全育成に有益と思われる本がございましたら、ご推薦ください。
 

 

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