知事記者会見の概要(令和元年9月5日(木))

最終更新日 2019年10月8日ページID 042473

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令和元年9月5日(木曜日)
10:30~11:45
県庁 特別会議室

知事190905

 

 

 

【知事】  

 それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。

 最初に、私から4点の発表と1点のご報告をさせていただきたいと思います。

 まず1点目は、令和元年度9月補正予算案についてでございます。

[資料:予算案の概要予算案発表要旨

 まず、配付資料1-1の1ページをごらんいただきたいと思います。

 9月補正予算案につきましては、主にここに掲げさせていただいた4項目についてつくらせていただいております。

 1つ目が「北陸新幹線開業に向けた観光・まちづくりの推進」ということでございます。今まで各観光地の磨き上げと申し上げておりましたが、東尋坊についてはまだ少し遅れている部分がございましたので、坂井市とともに基本計画をつくっていこうという予算でございます。また、昨日も東村福井市長とともに、県都のまちづくりについて定期的に意見交換していこうとお話し申し上げました。その中でも中心的な話題になっていたかと思いますが、福井駅西口の再開発について、福井市が地元の再開発組合に対して補助を行いますので、県も市に対して補助を行っていきます。

 2つ目が「農産物の販路拡大」でございます。嶺南地域の農産物等の販路拡大や知名度向上を図るため、県内事業者が行う県外へのアンテナショップや飲食店等の整備について、関西方面につくられるというような声がありますので、こういったものを支援していきます。

 3つ目が「小児医療の充実」でございます。福井市城東に市の休日急患センターと県のこども急患センターが同じ建物に同居しているような状況でございますので、県こども急患センターを2階に分離して小児科専用に整備するということでございます。

 4つ目が「豚コレラ緊急対策の追加実施」でございます。これについても、順次ここまで進めてきておりますけれども、野生イノシシの捕獲強化を行います。11月から狩猟期に入りますが、これまで、狩猟期間中は特にイノシシの有害獣捕獲ということを行っておりませんでした。これについて、引き続き、これまで同様に有害獣捕獲を行っていくということとしております。他県では豚コレラ対策を進めるということで狩猟をさせない地域もあると聞いております。福井県におきましては、狩猟は制限をしませんが、豚コレラ発生地域、発生地点から半径10㎞以内では生肉を持ち帰らないといった要請を強く行います。野生イノシシの有害獣捕獲全体では、これまで実施していなかった11月から3月の分を含めて1,600頭分を今回追加し、当初予算に比べ、当初7,000頭の予定を9,000頭に増やしてイノシシの駆除を行っていくというような対策を盛り込ませていただいているところでございます。

 この結果、一般会計の9月補正予算額は7億円となり、9月補正後の予算現計は4,950億円となるということでございます。

 

 続きまして、クレドの策定について発表させていただきます。

[資料:福井県職員 クレド

 クレドにつきましては、選挙の時からいろいろと政策集の中でも掲げさせていただいておりまして、また、基本的に私が進める徹底現場主義により、県民主役の県政を実現すると申し上げてまいりました。

 徹底現場主義、県民主役の県政ということだけではなく、クレドを策定したもう1つの大きな狙いは、指示待ちをしない職員にするということだと思っています。これまで、いろんな政策をトップダウンで進めている時には、ある意味、待っていれば仕事ははかどっていきましたが、これからはボトムアップで進めていきます。さらに言うと、それぞれが責任を持って仕事を進めていく体制にするわけであり、そういう時にはいろんなことが起きます。起きた時に、大切なことは常にコミュニケーションをとりながら行いますが、1歩目をどうするか、もしくはそれを職員の中で完結をさせて仕事を進めていく上ではどうしていくのかといった行動の規範、指針がないと、勝手にばらばらに仕事が進んでいくことになるわけでして、そうならないようにクレドを策定させていただきました。そういった意味では、指示待ちをしない職員に育てていくのに、このクレドを活用していきたいと思っているところでございます。

 クレドの策定に当たり、今日はクレド策定メンバーの4人に来てもらっていますが、20代、30代の職員10名に参加をしてもらい、5月17日にキックオフをして、3か月半近く活動してもらいました。いろんな方のところへお話を聞きに行ってもらったり、自分たちの考えで行くところも決めて、それで案をつくり、また県庁職員のアンケートなども行いながら策定をしてもらっています。今週の月曜日に庁議決定を行いまして、本日、総務部長通知を出して施行するということでございます。

 内容については簡単に担当の職員から説明をさせます。

 

【クレド策定メンバー(芦田企画主査)】  

 私たちは、クレドを考えるに当たり、クレドを導入している県内外の企業や、これまで国とつながりのある大学教授の方、県外から移住してきている若者で起業する方などのお話を聞かせていただきました。どの方からも、クレドを策定することによって県庁が活性化して、良いものになるだろうという肯定的なご意見をいただきました。

 クレドによって、若手をはじめ、職員みんながもっと活発に自信を持って行動できるように、県庁がこうなってほしいという思いを込めましてクレドを策定しました。

 

【クレド策定メンバー(名倉主査)】 

 クレドの策定に当たりましては、いろんな方のお話を聞いた内容も踏まえ、当初7項目からなるクレド案を策定いたしました。

 その後、7月には全職員を対象としたアンケートを実施しています。アンケートでは、クレド案の各項目についての重要度や、その他、意見を問うものではありましたが、各項目につきまして、8割以上の職員の方から、こういったクレドについてはとても重要であるとの回答がありました。こうした意見をもとに、クレドについてはおおむね内容は共感してもらっていると認識をいたしております。

 また、自由意見の中では、「目指すべき職員像が明文化されることはとても良いことだ」というような意見もいただいております。一方で、「7項目では多過ぎるので、もっと絞ったほうがいい」や「もっと具体的な行動に焦点を当てたほうがいい」とのコメントもありましたので、そうした意見を反映させてこの形に仕上げております。

 

【クレド策定メンバー(高橋主査)】  

 私たち県職員が県民の近くで仕事をするという県民主役の県政を今後進めていくために必要とされる項目として、この5項目を挙げております。クレドを常に意識して、一人ひとりが責任を持って行動していくことにより、県民主役の県政につながると考えております。全職員に浸透しやすいように、かたい言葉は避け、より具体的な行動を記載しております。また、項目ごとの最初のフレーズ、「〇〇って〇〇」は、「おやっ、何だ」と意識にひっかかることを狙ったものです。今後、このクレドに基づき行動することで、一人ひとりが主体的に行動を決定できるようにしたいと考えております。

 

【クレド策定メンバー(清水主査)】 

 お話をお聞きしてきた多くの方々や職員のアンケートの中におきましては、一人ひとり実行していくこと、当然こちらはもちろん重要ですが、それに加えて、積極的な行動ができるような明るくて風通しのよい職場づくりというものも、またこれがもちろん不可欠であると、そういったお声をたくさん頂戴しております。

 今後は、言葉の一つ一つの意味を職員それぞれがしっかりと考え、自身の行動と今後の個々の事業に落とし込んでいくことが重要だと考えており、研修などを通して新たな気づきを庁内にもたらしていけたらと考えております。このクレドをもとにいたしまして、これまでの仕事をさらに一歩、県民の皆様にとっても私たち職員にとっても気持ちのよい仕事につながるように、今後努めてまいりたいと考えております。

 

【知事】 

 私も若い職員の皆さんと何度かコミュニケーション、ディスカッションさせていただきましたが、非常に積極的に、問題意識を持ちながら、また提案もしてもらえて、大変私としても心強く、いい経験をさせていただいたところでございます。

 これからについては、今も一部お話がありましたが、研修を行ったり、また、方法論として1つあるのは唱和、定期的に課の中のみんなでそれを言ってみるということもあると思いますし、職員の評価の中にもクレドの達成度を入れていけないかということも考えてまいりたいと思いますし、表彰みたいなことも考える。そういうようなことを通じて、これが職員の皆さんの中にしっかりと根づくようにしていきたいと思っているところでございます。

 次に、ふるさと福井の先人、平瀬作五郎の偉業に関する資料の公開についてでございます。

[資料:教育博物館特集展示「世界を驚かせた明治の大発見~平瀬作五郎展~」の概要

 平瀬作五郎につきましては、明治時代に世界で初めてイチョウに精子があるということを発見した植物学者でいらっしゃいまして、そのひ孫に当たる方から、平瀬が明治45年に受賞しました帝国学士院の恩賜賞、その賞牌(メダル)などを教育博物館に寄贈いただきました。これを記念いたしまして、今回、特集展示を開催するというものでございます。

 平瀬作五郎につきましては、福井藩士の長男として生まれまして、福井藩中学校を卒業して、帝国大学植物学教室に画工として採用されたという経歴の持ち主でございます。1896年(明治29年)にイチョウに精子があるということを顕微鏡で発見をしたということで、これは日本の近代植物学の発展期における最大の貢献であると、世界からも注目を集めた研究だと言われているところでございます。東京大学の小石川植物園に平瀬が研究したイチョウの木が今でも残っているそうでございます。

 この帝国学士院の恩賜賞は、野口英世や寺田寅彦、湯川秀樹など、こういった方々がこれまで受賞された当時最も権威のある学術賞であったということであり、戦前この学術賞を受けたのは本県出身者では1人だけということのようでございます。

 平瀬に関する資料につきましては、教育博物館において、10月4日から特集展示で公開させていただきます。その際には、恩賜賞の賞牌の他、平瀬が描いた精巧な図や、フランス語で書かれた論文が掲載されている帝国大学紀要、さらには明治期の顕微鏡や平瀬が作った図学の教科書などを展示する予定ですので、ぜひご覧いただきたいと思っております。

 

 次に、県民衛星の名称の募集についてでございます。

[資料:県民衛星の名称募集

 県民衛星につきましては順次整備を進めてまいりまして、いよいよ来年の4月から9月の間にカザフスタン共和国内のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられる予定となっております。既にダミー機の組立て・試験は終えているところでございまして、これからフライトモデルの製造に入るという段階になっているところでございます。

 県民衛星につきましては、これまでも何度かご説明をさせていただいていますが、こうした小型衛星をつくる技術を蓄積することで、例えば今日も新聞に出ていたガンダム衛星の本体部分をつくる、他にもルワンダから受注を受けて、全体で4機つくるような計画になってきていると伺っております。そういったものをつくるということと、県民衛星で写真撮影した地球上のいろんな地表のデータを活用するというビジネスに結びつけていこうということでございます。このことについては、6月に開催されましたISTS福井大会の際にも大変評価をいただいたところでございます。

 県民衛星の打上げが来年度に控える中、今回は県民衛星の名称を募集することを発表させていただくわけでございます。9月30日までを募集期間として、県民の皆様から広く応募いただき、名前をつけていただいた1名の方とその他4名の方に、日本国内のお好きな場所を県民衛星で撮影した写真をプレゼントいたします。その他、最優秀賞の1名の方には、越前打刃物ステーキナイフ2本や、若狭牛のステーキ肉などをプレゼントいたします。優秀賞の4名の方にもその他の商品をプレゼントいたします。これは多くの県民の皆さん、子どもたちにも学校を通じて周知をさせていただいて応募していただきたいと思っているところでございます。

 

 最後に、お知らせとして「テオ・ヤンセン展inふくい」と「クラフトエキシビション」についてでございます。

[資料:テオ・ヤンセン展inふくい×クラフトエキシビション

 北陸の工芸の魅力を発信する国際北陸工芸サミットとして9月21日から10月27日まで、「テオ・ヤンセン展inふくい」と「クラフトエキシビション」をサンドーム福井で開催することといたしております。

 「テオ・ヤンセン展inふくい」につきましては、現代のレオナルド・ダ・ヴィンチと言われている国際的アーティストのテオ・ヤンセン氏と、日本の伝統工芸品である越前和紙のコラボレーションを実現した世界初の展示会です。テオ・ヤンセン氏の作品では、通常、パラシュートの生地を使って布のところをつくるそうですが、今回はそこのところに越前和紙を使って、風を受けても破れない、雨にも強いというものをつくったと聞いています。私も展示されている現地に行った時に、その越前和紙を引っ張らせていただいて、ものすごい勢いでやりましたが、全く破れるような感じもない、非常に強いものでした。越前和紙の中でも楮とかコンニャクなどを使って、ものすごく強い素材になっていたと思います。

 また、テオ・ヤンセン氏がつくったストランドビーストを13体展示をさせていただきます。いくつかは動きますので、そういったところの実演を見ていただけるというものでございますし、テオ・ヤンセン氏ご自身から講演をいただいたり、解説をいただいたり、また実演を見ていただくこともできるわけでございます。

 その他に、越前漆器のアート作品や越前箪笥と遊具のコラボの作品などの展示もある「クラフトエキシビション」も同時開催をする予定です。

 私も先日、千年未来工藝祭に行きました。その時に、これは名刺入れですが、越前和紙に漆が塗ってあり、それに輪ゴムを挟むような感じの簡単な仕組みになっています。こういう形で越前和紙の用途も広がり、新しい形で漆が使える形になっているなということも感じました。漆器は水と土以外には全部加工が施せますので、いろんな金属類に直接塗ったり、紙にも塗ったりということへも用途が広がっているようでございます。

 そういった「クラフトエキシビション」という言い方もありますし、私、千年未来工藝祭に行った時も思いましたが、クラフト展というのはいろんなところに出かけていっても非常に好評で、たくさんのお客さんが来られるという感じがします。親しみやすい内容になると思いますので、ぜひとも多くの皆様方においでいただければと思っております。

 私からの発表は以上でございます。

 

~質疑~

 

【記者】  

 クレドについてお聞きします。他の自治体や企業でも同様のものをつくっているところがあると思いますが、今回、5項目ある中で福井らしさというものはどこに出ていると思われますか。

 

【知事】  

 詳細は策定メンバーに説明してもらいますが、私、直感的に、一言で言えば親しみやすいポップな感じだなと思いました。分かりやすくて、短い文章、言葉にまとめているというところがいいと思いました。

 策定メンバーからは何かありますか。

 

【クレド策定メンバー(芦田企画主査)】  

 「挑戦って毎日するもの」や、「協働って仕掛けづくり」というところは、特に力を入れて考えたところです。「挑戦って毎日するもの」というのはすごく大事だという意見がチームの中で出ました。また、挑戦する仲間を応援するということも、県庁の中の風通しを良くするためにという思いもありました。

 

【知事】  

 良く私の政策集を読みながら、それも踏まえて、なおかつ今風の、職員として取り組みやすい、分かりやすい言葉に表現し直していると思っていまして、私としても非常に満足度が高い中身だと思っております。

 

【記者】  

 クレドを策定してもなかなか職員が知らないということが他県ではあるようです。今後、浸透を図るために、どのような取り組みを行うのでしょうか。

 

【知事】  

 具体的には、例えば職員は名札をつけていますが、その裏に、この5項目の表題が記載された小さな紙を入れて常に分かるようにする、また、マイクレドというようなことも考えていまして、それぞれが行動指針の基本を一言は書き加えたり、特に最初のうちは、身にしみて職員の文化になるまでは目につくところに置いておいたりすることも考えています。当分の間は、評価に結びつけたり、研修を徹底するなどを行っていきたいと思っております。

 

【記者】 

 知事としては、今回策定したクレドに点数をつけるとしたら何点でしょうか。

 

【知事】

 これは非常に評価が高いと思います。100点や何点というようなものではありませんが、非常に満足度の高いものに仕上がったと思っています。

 

【記者】

 県民衛星の名称募集について、応募できる方は県民に限られるのでしょうか。

 

【知事】 

 県民限定になります。

 

【記者】  

 クレドについてお聞きします。策定に当たって杉本知事は、策定メンバーに「誰とでも会ってきていいよ」とおっしゃっていたと思いますが、有識者や起業家の方と何人ぐらい会われたのでしょうか。

 

【クレド策定メンバー(芦田企画主査)】 

 約20名にお会いしました。

 

【知事】  

 みんなそれぞれがいろんなところに行っています。また、県庁の副部長にも会っていますので、かなりの人数になっていると思います。副部長の皆さんも、とてもいいことをおっしゃっているなと思いまして、後輩に対してこのようにしたらというアドバイスはとても要領を得ていた、いい中身だったと私も思いました。

 

【記者】  

 20人というのは県庁内の人も含めてでしょうか。

 

【クレド策定メンバー(芦田企画主査)】  

 県庁外の方で20名です。

 

【記者】  

 県民衛星について、知事の言葉で県民衛星に対する思いや、どのような名称になってほしいのかという知事のお考えをもう少しお聞かせください。

 

【知事】 

 名称については、これはまさに県民の皆さんがお決めいただければいいのですが、親しみやすいということが大事かと思います。

 県民衛星については、全く新しい取り組みだと思います。私が副知事の時に県民衛星という話があり、平成27年度から予算化してきていますが、いずれにしても5年ぐらい前から急に出てきたようなお話でした。しかし、ここまでやってきて、まず1つは、私たちも支援はしていますが、企業が自らのリスクでこういった新しいことにチャレンジしようということに取り組まれているということは非常に大きな成果だと思います。また、現実にこの分野はまだまだ開拓の余地があると思ったのは、県民衛星は60㎝×60㎝×80㎝の大きさですが、10㎝×10㎝×30㎝の大きさの衛星があるそうです。

 そういうコンパクトなものをつくって、なおかつそこの中でエンジン系の部分、姿勢制御系の部分に結構場所をとるそうですが、お話を聞いていると、そういうものをどんどん小さくしているそうです。そうすることで物を載せる場所が大きくなって、その規模のものだと商用的にも皆さん何かそこに載せたいと思うらしく、こういうことで海外からの受注、あと、ガンダム衛星や、東京大学が推進機構部分に水を使った安全な人工衛星、人が乗るような衛星にも載せられるようなものも開発する、そういったことにどんどんつながっていますので、非常に有機的に結びつきながら、思わぬ方向に大きく飛躍してきていると思います。

 

【記者】  

 豚コレラについてお聞きします。今日、岐阜県、愛知県、静岡県、名古屋市、浜松市という東海の3県2市の首長会議がありまして、そこで豚コレラの情報共有をどうするかを、今ちょうど話し合っているようです。野生イノシシの感染が広がったり、養豚場での発生も広がってきた中で、従来の枠組みではなくて、やっぱり新しい市町、県、自治体との連携が必要だという声も各県の首長から上がっているようですが、国への要請も含めて、他県との連携について知事はどのように考えていらっしゃるか教えてください。

 

【知事】  

 私も一昨日の全国知事会議で発言をさせていただきました。これは今、全国に広がっているわけではありませんが、もともとは1年前に岐阜県で発生、イノシシの感染が発見されてから、1年間で岐阜県、愛知県、三重県、福井県、それから石川県、富山県、長野県で感染した野生イノシシが発見されるような状況になっていまして、それがとまっていないという状況です。おっしゃるとおりで、これは正直申し上げて各県の問題ではないだろうと思います。もちろん私たちもやりますが、トータルのこれからの対策については農林水産省、国を中心にやっていただく必要があると思いまして発言をさせていただきました。これについては全国知事会長も全国の問題としてよく考えていこうというお話でした。

 また、そういうことは、全国知事会議での発言だけではなくて、私は三重県や長野県、石川県、富山県の知事とも個別にその場でお会いしましたのでお話もさせていただいて、協力関係をつくっていこうというお話になっております。

 今日、愛知県、岐阜県、三重県と名古屋市と浜松市の3県2市の会議でも議論されていますし、その内容については私たちも共有をして、福井県もいろんな意見交換しながらその中で原案をつくっていますし、その中身を石川県や富山県や長野県などとも共有をして、これから活動していこうという大きな方向性は大体一致してきていると思います。豚にまで感染しているところとそうでないところがあるので、多少の温度差はあるかもしれませんが、そういったものを超えて、国に対して、国の果たすべき役割を強く訴えていきたいと思っております。

 今日もこの後、農林水産省でも対策本部会議があると思います。若干、私たちとの考え方のところで差があるのは、飼養豚に対するワクチンの接種については、あくまでも予防的なワクチンの接種ということで、各県の知事の判断で実施するというような考え方が国の基本にあると思います。今までの家畜伝染病予防法の考え方は、牛舎や豚舎の中で起きる伝染病をどう封じ込めるかというような仕組みだったと思います。しかし、今回は完全に経路は解明されていませんが、イノシシが媒介していると言われていて、それがこの福井県やいろんなところに広がっているわけですので、これはもはや飼養衛生管理基準のみでなかなか守れるような状況にはないのではないかということを、私どもとしては非常に強く思っています。

 そういう意味では、緊急的に国としてのワクチンの接種、もしくは必要があれば地域を限定して行うと国がおっしゃるのであれば、トレーサビリティーや、流通のところも国が責任を持ってどのようにしていくのかといったことも含めて、国が主体性を持って、もちろん私たちも役割は果たしていきますので、考えていただく必要がある。そこの点が、今いろいろとお話をしていると大きく違っているという気はしております。

 

【記者】  

 先ほど、狩猟そのものは猟期になっても制限しないとおっしゃっていたかと思いますが、昨年、岐阜県や愛知県、滋賀県では禁猟区を設定していたと思います。福井県ではそういう設定はしないということでしょうか。

 

【知事】  

 昨年、岐阜県は禁猟という形にしていたかもしれません。今年はどうするか、今ご検討中だと思います。いずれにしましても、福井県は狩猟を制限しません。狩猟としては行っていただいて、獣害を与えるようなイノシシを有害獣捕獲として獲っていただいた場合は、今回、補助金として、1万4千円をお支払いするということをさせていただきます。また、狩猟で入られた方にも規制せずにイノシシを獲っていただく機会を増やしていこうと思っています。

 しかし、豚コレラに感染した肉を外に持ち出すということは感染を広げますので、持ち出さないように強く要請をしていきます。先ほど申し上げたように、豚コレラに感染した野生イノシシが発見された地点から半径10㎞の範囲内は、特に重点的に肉を外に持ち出すことをしないようにお願いをしていくようにしていきます。

 

【記者】  

 先日、国土交通省の2020年度予算の概算要求が示されまして、北陸新幹線の建設費として国費は、2019年度予算と同じ792億に加え、具体的な金額を示さない事項要求という形になりました。事項要求というものが基本的にはこれまでの建設費の上振れ分の対象という形になると思いますが、上振れ分の全額が確保される道筋というものはまだつけられていない状況です。これからその確保に向けて国に求めていきたいことや、何か提案していきたいことなど、考えはありますでしょうか。

 

【知事】  

 おっしゃられるように、昨年度792億円に上げていただいた上で、また上振れ分について事項要求というお話でございます。やはり発射台をどんどん高くしていくということは、これから3年半後の福井・敦賀開業までの工事だけではなく、そこから先にもいい影響がありますので、そういう意味では大変歓迎をしているところでございます。

 また、上振れ分についても、今、東京オリンピック関係の需要というものも少しずつ落ちてきていることで、例えば人件費、もしくは材料費などもこれから下がり局面になってくるということもあると思います。

 そういう意味で、今の段階で全体の財源が完全に用意できている状況ではないということかもしれませんが、これについては十分に来年度予算の編成の中で国の中でもご議論いただいて、できるだけ必要額を用意していただく。そういうことの上で、我々としてもまた対応していく方法を考えていきたいと思っております。

 

【記者】 

 先ほど知事が言われた発射台というのは、敦賀以西の整備に向けての財源になるということだと思いますが、国費の確保とあわせて、JRの貸付料の上積みというものも県から提案されていると思います。また、年末に向けて自民党PTで議論が進んでいくと思います。福井県から意見を言う場面ということもまた出てくると思いますが、新たな提案や、どのように臨んでいきたいかという知事の思いを聞かせていただけますか。

 

【知事】  

 まだ具体的に自民党PTから沿線県に対して発言の機会ということの日程までは来ていないと思いますが、きっとそういう場面があると思います。その際、特に北陸新幹線については当初の予想よりも非常に大きな成果を上げているということは、それだけお客さんを運んでいるということですので、貸付料をどうしていくのか、30年の貸付料の計算の期間を50年にしていくのかどうかなどの議論を具体的にさせていただきたい。内容については私どもも検討中ですが、方法論としては大分広がりが出てきているのではないかと思っていますので、これから2兆1千億円と言われている大阪までの工事費も十分に賄えるように検討していきたい、私たちとしての提案もさせていただきたいと思っております。

 

【記者】  

 リゾート新線琵琶湖若狭湾快速鉄道の基金の使い道についてお聞きします。前知事の時に、今年度末までに県としても使い道を探りたい、結論を出したいというお話がありましたが、体制もかわられたので、基金の使い道をどうしていきたいのかという知事のお考えがありましたらお聞かせください。

 

【知事】  

 今の基金のお話につきましては、それまでも長い経過があって、平成9年から27年度まで、県が50億円、嶺南の市町で30億円、計80億円が積み上がっていると思います。この使い道についてはいろんなご議論がありますが、嶺南の皆様方が中心になってお考えいただいている最中でございます。

 現在、嶺南地域公共交通網形成計画を策定中でして、その中でこの基金の使い道も出てくるのではないかと思います。日程感のところまでは、西川前知事はそうおっしゃったかもしれませんが、私はいつまでにとは決めていませんので、早い機会に嶺南地域の議論を踏まえて決めていきたいと思います。基金そのものは逃げていきませんので、より良い方向に使えるようにしていくのがいいと思います。

 

【記者】  

 嶺南の公共交通網形成計画に使う場合ですと、嶺南地域の話になりますが、県の50億円の積み立ては、当然ですが嶺北地域の人からも、嶺北に使ってほしいというような議論が出てきそうな場面はあると思います。県の50億円は、ある程度県全域の利益になるようなものに使いたいという思いはありますか。

 

【知事】  

 県の分は県で積み上げていますので、そういった考え方はあるかもしれませんが、あまり50億円をどこに使うかとかいうような考え方はしないで、嶺北でも必要な、例えばラストワンマイルといいますか、皆さんの足の確保はしっかりと県の政策として、県内全域で考えていく方法もあると思いますので、その80億円の基金については、まずは嶺南地域で中心的に使っていけるようにと思ってはおります。

 

【記者】  

 新幹線について、国費の増額という話になっていると思いますが、福井・敦賀開業時にどれぐらいの国費の規模があるといいとお考えでしょうか。

 

【知事】  

 そこについては具体的に計算をしたことがないので、必要額としか言いようがありませんが、そこはよく国の中、それから我々もこれから議論をさせていただいて、試算もしながら考えさせていただきたいと思います。

 いずれにしても、以前から申し上げていますが、北陸新幹線については、これは第二国土軸、南海トラフなどいろんな国土強靱化の観点からも必須の国策だと私は思っております。それから営業的にも十分に賄っていけるような大きな効果のある、人の移動という意味でも大きな効果のあるものですので、国費として十分増額していただくに値するものだと思っております。できるだけ多くの国費を確保していただきたいと思っております。

 

【記者】  

 北陸新幹線の敦賀以西の整備に関して、前回の6月県議会での代表質問において、「できるだけ早く大阪、京都の知事と話し合いをし、関西との連携を急ぐ」というような発言がありましたが、現状、何か進展はありますか。

 

【知事】  

 京都府の西脇知事とは1度お話もしています。とりあえずの挨拶程度ですので、いろんな形でまたチャンネルをつくってアクセスもしています。大阪府の吉村知事にはまだお会いしていませんが、こちらも推進でいこうという形になってきていますので、いずれお会いできる機会をつくっていきたいと思っています。

 

【記者】  

 豚コレラについてお聞きします。地域限定での飼養豚へのワクチン接種について、前回、前向きに検討ということを知事はおっしゃったと思いますが、具体的に検討をしているという話はありますか。

 

【知事】  

 そういうことを検討しつつですが、一方で、農林水産省は飼養豚へのワクチン接種を行うのであればいろいろなことをしなくてはいけないというハードルを設けています。これは正直言って各県で越えられるようなものではない。要はトレーサビリティーをきちっとして、そこの域外に出ないようにするということを県で考えろと言われています。まだしっかりと調べられていませんが、福井県の場合は、大半は県内で消費ができていると思います。一方で、他の県は相当の量を県外に出しているようです。そういうことから考えると、国が流通管理を国策として行っていただかないと、各県で、自分のところで消費するならワクチンを打ってもいいよという議論にならないということを、各県の知事と最近話をしています。ですから、我々だけで物事が決められる状況にはないということが今のところの私の考えでございます。

 

【記者】  

 国は豚コレラの豚へのワクチンを各県レベルで打ったらどうかという考えですが、知事は、県の枠というものを設けずに全国で打ったほうがいいのか、やはり各県の事情に合わせて打つかどうかを判断したほうがいいのか、どういうお考えですか。

 

【知事】  

 私はこのことについて、他県の皆さんに対してどうというつもりは基本的にはありません。私が県内の養豚農家の皆さんとお話をしている限りにおいて、もしくは県の職員がいろいろやりとりしている中では、県内ではやはり養豚場の豚にワクチンを打つという方法しかないと思っております。

 ただ、今、いろんな県の考え方はありますし、養豚農家の皆さんの考え方がありますので、こういったところは福井県だけではなくて、技術的に今の流通をどのように管理をするか、国が今設けているハードル、基準というものは非常に難しいものがありますので、そういうことであれば国が実施すべきということがまず1つあります。もう1つは、家畜伝染病予防法では、3条の2で定めた指針の中で、予防的接種ということで各県が知事の判断でワクチンを打っていくということの他に、緊急ワクチンの接種というのが定められていまして、これは国の判断で打つということが書かれています。ですから、予防のほうだと国は言われていますが、これはそういう状況にないということは強く思っています。

 国は輸出のことを言われています。特に豚について清浄国じゃなくなるということを言われています。しかし、言葉は悪いですが、放っておいても1年もすると日本全体が清浄国ではなくなる状況になっているわけでございまして、今のイノシシ対策などをもっと積極的に行う必要もあります。いずれにせよ、今の状況を変えられる方法はなかなかないのではないか、やはり豚を守る、日本の養豚業を守っていくという観点からいえば、これは国として対策をもっと積極的に、ワクチンの接種について考えていただかないといけないと思っています。

 

【記者】  

 国にワクチンを早く打ってほしいということは今までと変わらず、国が県レベルでワクチンを打てというのであれば、その調整は国がやるべきだということでしょうか。

 

【知事】  

 おっしゃるとおりです。そういう時期だと申し上げているということです。

 

【記者】  

 原発の使用済み燃料についてお聞きします。県は関西電力に中間貯蔵施設の県外立地を求めていて、関西電力は2020年を念頭にできるだけ早くと答えています。しかし、その先にある再処理工場は全然めどが立っていない状況で、一方で、国や原子力規制委員会は交付金なども使って乾式貯蔵を推進しています。先日の世論調査でも県民の2割強が原発構内での貯蔵を容認する結果となっていますが、改めて、知事の乾式貯蔵に対するお考えをお聞かせ願えますか。

 

【知事】  

 先日、おっしゃるような世論調査の結果が報道されていたことはよく認識をしております。その上で、私は以前から申し上げているように、使用済み燃料、放射線廃棄物の県外で処理ということについては、これまでの方針を踏襲しております。関西電力にもこれまでもお話を申し上げ、関西電力も来年中には具体的な地点について示すというようなことを伺っていますので、その方向で進めていただきたいと思っています。

 乾式貯蔵については、国も含めていろいろなところで、安全性についての評価があるということはよく分かっております。しかし、そういったモノとしての評価、安全性の評価というものがあるということと、それを今この県内でつくるかどうかという議論は別でございますので、今はとにかく外に持ち出していただくということを進めているということでございます。

 

【記者】  

 前知事が昨年の年末、関西電力が約束を守れなかった時に、今年の年末に中間報告を求める的なことをおっしゃったんですが、杉本知事は、今年の年末に、最終回答ではないにしても中間報告を関西電力に求めるというお考えはありますか。

 

【知事】  

 今、西川前知事がどうおっしゃられたかというのは私は認識しておりませんでしたので申し上げられませんが、いろんな形で報告はあると思っています。急に物事が決まるということもないと思いますし、そういったことは時々機会がありますので、そういうおいでいただいた機会にも、その都度報告はいただけると思っております。

 

【記者】  

 先日行われた原子力総合防災訓練についてお聞きします。外国人への周知について、検討するというお話があったと思いますが、そのことについて今どのようにお考えでしょうか。

 

【知事】 

 外国人への対応については、特に越前市が今回訓練の対象で、実際に避難もしていただきました。訓練の際には外国の方は入っていなかったと思いますが、いずれにしても県内で外国籍もしくは外国出身の方が増えている状況の中で、やはりそういう方々への周知というものは一般的な災害も含めて非常に重要であると訓練の講評でも申し上げました。

 住民避難については、基本は市や町が一義的に担っています。6月補正予算の中にあった防災情報システムは県で開発しますが、これは市や町にも使っていただけるようにすることも念頭に置いて最初から設計しておりますし、外国人の方も念頭に置いてやっていこうと思っています。

 急に完璧なものということは、どこまでできるか分かりませんが、そういった役割分担もしながら、現場、実態は市や町のほうが詳しいので、そういった方ともコミュニケーションをとりながら、外国籍の方、外国出身の方に不利益がないようにできるだけしていきたい。また、訓練の講評でも申し上げたとおり、そのシステムだけではなくて、リーダーの方、それからそれをサポートするような人をどうするか、こういった実態のところも市や町にもお願いしながら行う必要があると思います。そういったことをトータルで至急取り組んでいきたいと思っています。

 

【記者】  

 10月からの幼保無償化について、知事は今年の知事選の公約として、0~2歳の保育料に関しても全世帯を対象に無償化を目指すというようなことをおっしゃっておられたと思いますが、現在の進捗はどのような状況ですか。

 

【知事】  

 10月から消費税引き上げに合わせて幼児教育の無償化が拡大されるということで、3~5歳のところは所得制限なしで無償化が実施されます。しかし、0~2歳のところは住民税の非課税世帯に限るという要件がございますので、これを少しても拡大したいということは選挙の時から申し上げております。

 もう1つ、それとあわせて申し上げているのは、現実の問題として一度にたくさんのお子さんが保育園などに入ろうとした時に受け皿がないということになると、それでは制度はあるのに実際に使えないという絵に描いた餅になってよくないということもありまして、受け皿づくりとともに、あわせて0~2歳のところの拡充を少しでも進めていきたいということを申し上げてまいりました。

 この内容については、県だけでできることではありません。市や町とも一緒になって進めたいということで、市町の首長の皆さんなどとこれからしっかりと財源のことも含めて議論していく。正直言って、財源的にいきなり全部は無理だと思っております。しかし、少しでもそれを拡大することが、安心して希望する子育てができる福井県にしていくということの近道だと思いますし、それがやはり地方創生、福井県のいろんな課題を解決する1つの道だと、大きな方法だと思っておりますので、これはこれから市や町ともよく相談させていただいて、少しでも前に進められるように努力していきます。

 

【記者】  

 ふるさと納税についてお聞きします。ふるさと納税の新制度から大阪府泉佐野市が除外になったということで、国地方係争処理委員会が総務省に再検討するよう勧告しましたが、このことについての知事の受けとめと、改めてふるさと納税のあるべき姿についてお聞きします。

 

【知事】 

 国地方係争処理委員会の勧告については私もよく存じております。法律上、厳格にしていく方向に物事を動かそうとしていたわけですから、そういう場合では、当然のことながら最初の段階から規制がかかっていたものについて厳格な基準を適用しないといけないという、そういった大きな法理の中で結論が出されていたのだろうと思っています。そのことについて私からコメントすることはございません。

 しかし一方で、やはり状況的に申し上げると、昨年のふるさと納税というものは全国で5,100億円ぐらいでございましたが、そのうち泉佐野市に約500億円がふるさと納税として寄附がされている。それにはやはりいろんな形で報道されている理由があるのだと私も感じております。それは1年や2年のスパンで、泉佐野市も含めていろんなところでいろんな工夫をされていることについて否定をすることはありませんが、やはりふるさと納税を福井県がいろいろ発信をしてつくり上げてきた、また、これを維持していこうということで全国の72自治体が一緒になって取り組んでいる中で申し上げれば、やはり皆さんに浸透して永続してこの制度が使われていくことが大切だと思います。本来の趣旨というものは、皆さんごとに違うとは思いますが、私どもの考え方としては、例えば福井に生まれ育った方が大阪に行ったり、京都に行ったり、東京や愛知で生活をしている。そういう時に、昔は仕送りという言葉がありましたが、そういうような考えでなくても、やはり自分が育ったところに対する恩返し、こういったことを形にする方法を考え出したのがふるさと納税だと思いますので、あまり物で何とかというよりは、その気持ちを大切にする。ですから、福井県でもいろんなプロジェクトに応援をしていただくような形ということを、出口のほうを見ながら応援いただくような形をいっぱい模索しておりますが、そういった本来的な考え方にのっとってやっていただく自治体ができるだけ多くなるようにとは思っているところでございます。

 

【記者】  

 9月29日で福井国体から1年が経過します。県民が大きく盛り上がった大会でしたが、その後のレガシー、遺産がどのように残っているのか、また、その後のスポーツ振興に絡めて、福井国体で生まれたものがどのように活かされると思っているのかを教えてください。

 

【知事】  

 昨年の福井国体には私はおりませんでしたが、開会式と閉会式は来させていただいて、県民の皆さんの盛り上がりを目の当たりにして、気持ちがすごく高ぶって1つになったという実感を私も共感させていただいて、とてもすばらしい大会だったと思っております。

 そのレガシー、遺産をどう残していくかということですが、いろんなところで申し上げていますけれども、スポーツってすばらしいなと思うのは、感動できる、すごく見ているほうも気持ちがわくわくしたり、共鳴したり、本当にうれしくなれる、そういうものだと思います。

 先日はAthlete Night Gamesという大会が9.98スタジアムで開催されました。あの時も私、会場に行っておりましたが、目の前で日本記録が出たりというようなことなどを経験したり、つい先日も全日本シニアマスターズ体操選手権が開催されました。この大会を見ていても、全国からお客さんが来られていたと思います。聞いていても追っかけという人がいるらしくて、本当に会場がいっぱいになるような人が集まり、そこでみんなが一喜一憂する。内村選手に注目してみんなが拍手したり、どよめいたりということを見ていますと、福井県の選手がいろんなところ、例えば世界で初めて金メダルや銀メダルをとったりということが報道されると、本当に県民の皆さんは元気になると思います。

 今までの福井県の中ではなかなかみんなが実感できない、幸せが実感できないとよく言われましたが、こういう経験が少なかったのだと思います。そういう意味でもスポーツというものは、とても地域交流にも役立つということで、交流文化部をつくらせていただきましたが、県民の皆さんを元気にするという意味でも非常に大きな効果があると思っています。

 また、今残っていただいている国体の強化選手の方が、また今度の茨城国体で活躍いただいて、10位台を目指すという目標を掲げさせていただいています。こういったことも今回頑張っていきたいと思います。それから、引退された方もおられますが、こういう方々は後進のコーチになって、今、子どもたちや若い人たちの指導をしていただいているという方もいらっしゃいます。また、「スポジョブふくい」では、UIターンにより、県内の企業にこれまで244人入っていただいています。この春も実は、国体は終わりましたけれども、34名の方が「スポジョブふくい」で福井にUIターンしてくださっています。

 これはどういうことかというと、県がこのように応援することで日本のスポーツ人口も増えて、それから競技力も高まるということもありますし、スポーツにたけた方というのは、素直に真っすぐ仕事をやってくれる、それからガッツもあるなど、いろんな評価をいただいています。そういう意味での活躍ということもあって、しかもUIターンが増えるということで、今年度も引き続き企業が「スポジョブふくい」で採用をしていただいている。これは県民の皆さん自身が広くスポーツの効果ということを感じてくださっているのだろうと思います。

 ですから、これからも、お金のかけ方はいろいろありますが、県としてもスポーツ振興、UIターンの促進、それから皆さんが元気になる、こういったことを目指して、国体で得た教訓、それからやり方、こういったものを続けていきたいと思います。

 

【記者】  

 幼保無償化についてお聞きします。0~2歳児を無償化すると財源も厳しいと先ほどおっしゃってもいたのですが、どれぐらいの財源が必要になるのかというのは出ているのでしょうか。

 

【知事】  

 これはいろんな試算を聞いていましたが、全体で見れば年間10億円を超える財源になっていきますので、一般財源で毎年用意するというのは相当厳しい状況です。

 

【記者】  

 そう遠くない時期に来年度の当初予算の編成も始まると思います。知事にとっては初めての当初予算編成になりますので、タイミングとしては来年度の当初予算でもあるのかなと思います。しかし、地方負担が生じるとも言われていますので、市町がどれだけ乗ってくるかということもあると思いますが、0~2歳児を全額無償化する場合はどのぐらいの時期をめどにと考えておられますか。

 

【知事】  

 もちろん0~2歳児を全員無償化にするという選択肢はありますが、それは相当高いハードルで、なかなか全国的にほとんど不可能に近いのではないかと思います。そういうことではなくて、例えば私立高校の授業料の無償化でも、世帯年収が910万円までなど、バリエーションはたくさんあると思います。

 そういう意味では、前から申し上げているように来年度当初予算は県も市や町も事前によく打ち合わせをして、同じ方向を向いて大きなことは決めていきましょうということを申し上げていますので、年内のそういう議論の場でも出させていただいて、もっと事前の段階からご相談をさせていただきながら行っていこうと思います。

 しかし、それが来年に0~2歳児が全て無償化になるとかということはありませんし、それが何年後になるのか、そもそも全て無償化ということは非常にハードルが高いので、徐々に進めていくのだろうと思います。私はずっとこれまでも、少しでも前に進められるようにと、市や町とご相談しながらと申し上げています。

 

【記者】  

 9月3日に全国知事会がございまして、新しい知事会長に徳島県の飯泉知事がなられました。新会長が決まったということについての受けとめと、全国知事会に対する思いをお聞かせください。

 

【知事】  

 飯泉徳島県知事は、私の役所の2年先輩、非常に親しい先輩でして、9月3日の全国知事会が終わった後、夕食もご一緒して、会長へのご当選の祝いも兼ねて懇談もしたりするような仲でございます。春の統一地方選が終わった後もすぐにまた一緒にやろうというお話もいただいて、「日本創生のための将来世代応援の会」というものが若手知事17人で結成されていますが、この中にも飯泉知事から直接お電話をいただいてお誘いいただいたというような関係です。私はもともと徳島市役所で仕事をしておりまして、先日も徳島市役所出身の人、私と島根県の丸山知事、愛知県の大村知事ですが3人知事になっていると飯泉知事に言われまして、あ、そうだなと思いました。そういうような関係で非常に縁の深い知事会長だと思っています。

 知事会では、今回、私が一昨日の全国知事会議の際に豚コレラの発言をさせていただきました。何ら事前に準備もなく、根回しも何もしないで発言しましたが、飯泉会長は非常に長く知事会の中でも活躍されていることもありますし、豚コレラは四国では発生していませんが状況把握もよくて、全国知事会としても注目して行っていこうというようなお話もいただけましたので、運営については、みんなでつくっていこうというような思いが出ているのではないかということで、歓迎をしているところです。

 全国知事会はみんなでできるだけ一致することがあって力を発揮する組織、そういう仕組みだと思っています。そういう意味では、やはり議論は十分に尽くしながら、できるだけ1つの方向性を見出して、地方として大きな力を国に対して、国が動くようなそういう力を発揮できるような、そういった運営がされるようにお願いをしていきたいと思っていますし、私もそういう方向で活動していきたいと思っております。

 

【記者】  

 現在、政府の第32次地方制度調査会において、いわゆる圏域行政というものが審議されています。市町村からはいろいろな意見が出ていますが、知事として、この圏域行政について、どのようなお考えを持っているのでしょうか。

 

【知事】  

 私も地方制度調査会の運営側にいたことはありますので、圏域ということの議論がされているということはよく分かります。

 地方制度調査会もしくは地方自治法の世界というものは、人口1,300万人の東京都から200人の町、村まであるわけでして、そういうものを1つの体系の中で行っていくという意味では、いろんな場面に対して対応が可能な仕組みを設けておかなければいけないという大きな命題があります。そういう中で1つの考え方として圏域というものを持ち出して、使おうと思えば使えるというような考え方の中で議論をしようとされているのだろうと私は思っております。しかし、市や町、特に町村部を中心にして、それに対するアレルギーといった反応があるということも十分わかっております。

 これは1つの仕組みなので、議論することまでいけないということは全くないと思います。しかし、今の県や市や町、それから一部事務組合や広域連合などいろんな仕組みがありますので、こういう中で解決できることがかなりまだあると思っています。県内でも、特に過疎のところでは、ひとり暮らしのお年寄りの生活支援や足の確保、中山間地域の農地をどう守っていくのかなど、いろんな課題があります。こういったところは今まさに福井県は県と市町が一緒になって、それから地域も巻き込んで、有償ボランティアなど新しい仕組みも何とかできないかということで今も検討しております。こういったことも含めて、いろんな形で今の仕組みでもできることは相当まだあると思っておりますので、圏域というものの制度化を急ぐ必要性についてそう強く感じているわけではありません。我々としては、県民の皆さんのためにできるだけ今ある仕組みを十分活用して行わせていただきたいと思っておりますし、まだできると思っております。

 

【記者】 

 今、県では2040年ごろを想定した長期ビジョンを策定中だと思いますが、地方制度調査会も2040年ごろの自治体、行政のあり方を検討していると聞いています。環境や社会状況も変わると思いますが、知事として2040年ごろの自治体の行政のあり方についてのお考えをお聞かせください。

 

【知事】  

 私も圏域行政という考え方が20年後ぐらいを見ながら行っているということはよく存じ上げていますが、まずは状況をできるだけ好転させるということから今取り組んでいますので、そういう意味では現在の人口減少対策と併せて、2040年の長期ビジョンとともに新しいバージョンの人口減少対策を今検討中ですが、そういう中で今の仕組みをまずは十分に活かしながら、できるだけ皆さんの生活が少しでも良くなっているようなことにできるように努力をしていきたいと思っております。あまり行政の形ということではなく、今の仕組みでもできるのではないかということで、一生懸命やらせていただきたいと思っています。

 

【記者】  

 福井商工会議所の川田会頭が退任する運びとなりましたが、知事の受けとめをお聞かせください。

 

【知事】  

 それについては報道等でお話は伺っております。川田会頭もしくは経団連の会長におかれては、本当にすばらしい業績を残されたと思っています。10年ぐらいやられたと思いますが、まずは北陸新幹線、本当に一生懸命福井・敦賀の延伸に向けてご努力もいただきました。また、私が副知事時代もそうでしたし、その前もそうでしたが、景気の悪い時にできるだけ雇用を拡大していただくお願いにもよく参りましたし、最近はUIターンを積極的に進めていただいたり、働き方改革などについても積極的に中心になって、リーダーシップを強く発揮していただける方ですので、そういう意味では経済界も一枚岩で進めていただきました。その結果が新幹線であり、また、有効求人倍率の高さが示すように、福井県内の産業がここまで順調に今進んできている、伸びてきているということをつくっていただいたということですので、川田会頭には本当にお疲れさまでしたと思っておりますし、申し上げたいと考えております。

 

【記者】  

 これから新幹線開業を見据えたまちづくりや、大阪延伸に向けた取り組みがどんどん加速していく中で、経済界とのスクラムがとても大事になってくると思います。その点で、今後、経済界との関係で期待するようなことがあればお聞かせください。

 

【知事】 

 経済界というのは、何か県行政と経済界というのがあって、1対1で何かやり取りをしているのではなくて、ネットワークといいますか、一つ一つの事柄で結びついてやっています。そういう意味では既に本当にいろんな経済団体ともやり取りしていますし、個別の企業とも応援させていただくというような話をしています。その上でさらに新しく、また体制が変われば新しい風が吹くと思いますので、そういう方々とこれまでとは違うまた前向きに、新しいことに取り組む、チャレンジする関係がつくれると思います。ぜひ、私も新しい体制の方とも親しくやらせていただきたいと思っております。

 

【記者】  

 川田会頭との握手はまだ実現していないと思いますが。

 

【知事】  

 握手というか、何もわだかまりもありません。まだお会いはできていませんが。

 

【記者】  

 その点についてはいかがですか。

 

【知事】  

 それは何もこだわりはありませんので、いつでもとは思っています。

 

【記者】 

 「もんじゅ」の代替計画として、日本とフランスが共同研究を進めている高速炉実証炉「ASTRID」についてお聞きします。先日、経済産業省が来年度の概算要求で「ASTRID」建設を目的とした分析調査費用を盛り込まなかったという報道がありました。それに対する知事の受けとめをお聞かせください。また、「もんじゅ」が廃炉になる中で、今後の日本の高速炉開発について、知事の所見をお聞かせください。

 

【知事】  

 私もその報道は拝見しております。フランス政府が「ASTRID」計画そのものについて、これまでの成果のいろんな分析などは行っていかれるのでしょうが、新しい炉をつくるということは、やめられたということの結果なのかなと思います。

 いずれにしても、高速炉をどのように運用していくのか、もしくはそういった研究を日本としてどう続けていくのかということだけではなく、核燃料サイクル全体をどう回していくのかということを、国としても「ASTRID」というものは1つの大きな柱だったと思いますので、これからどのように核燃料サイクルを進めていくための研究を推進していくのかということは、十分に国として見解を持って進めていただきたい。

 世界的に見るといろんな形で高速炉研究等も進んでいるとは伺っておりますので、これは「ASTRID」だけが出口ではないということは私も認識しておりますし、そこは私どもがどうだと申し上げるというよりは、国として世界情勢を見ながらやっていただくということだろうと思います。

 

―― 了 ――

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