職場のトラブルQ&A ~セクシュアルハラスメント~

最終更新日 2020年3月27日ページID 000245

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 私は最近、上司からしつこく食事やドライブに誘われたり、体を触られたりと いったセクハラを受けており、職場へ行くのが苦痛です。上司のセクハラをやめさせるよう社長に相談したところ、「個人的な問題だ」と取り合ってくれません。どうしたらいいでしょうか。

 職場におけるセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主は雇用管理上、 次のような措置を必ず講じなければなりません。

 セクシャルハラスメントのために事業主が講ずべき措置

  1. 事業主のセクハラ防止に関する方針の明確化と、労働者に対するその方針の周知・啓発 
  2. 相談、苦情に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備 
  3. 相談があった場合の事実関係の迅速かつ正確な確認と適正な対処 
  4. 上記の措置と併せて、相談者や行為者などのプライバシーを保護し、相談したことや事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取扱を行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発

 今回の問題について、社長は、あなたの相談に乗り、適切に対応しなければなりません。
 社長にそのことを話し、再度相談してみてください。なお、セクハラ被害に遭っている場合、いつ、どこで、誰に、どのようなことをされたのかという事実を具体的かつ客観的に記録するとともに、手紙なども保管しておくと、裁判などの際に有効な証拠となります。

解説

 職場でのセクシュアルハラスメントとは、「職場において、労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応によりその労働者に労働条件について不利益を与えたり、又は、性的な言動によって就業環境を害すること」をいいます。
 法的には、上述のとおり男女雇用機会均等法第11条において、雇用管理上必要な措置を講ずることを事業主に義務付けています。
 2019年6月には男女雇用機会均等法、育児・介護休業法が改正され、職場でのセクシュアルハラスメントや妊娠・出産・育児・介護休業等に関するハラスメントは行ってはならないこと、国・事業主・労働者にはハラスメントを防止する責務があることなどが明確に示されました。
 さらに、これまでの事業主の防止措置義務に加え、相談をした労働者に対して事業主が不利益な取扱いを行うことも禁止されます。
 また、派遣労働者については、派遣元事業主のみならず、派遣先事業主も自ら雇用する労働者と同様に、防止措置を講ずる必要があります。
 なお、その行為が個人の尊厳、名誉、プライバシーを侵害する場合、行為者本人は民法709条の不法行為として、使用者は同法715条により使用者責任を問われ、ともに損害賠償責任を負うことがあります。
 セクハラやこれらのハラスメントに関する具体的な相談は福井労働局 雇用環境・均等室で受け付けており、当事者に対する必要な助言、指導または勧告を求めることができます。 

参考

 

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