わかりやすい原子力国際情勢特別講演会

最終更新日 2009年9月30日 ｜ ページID 009516

　２０１０年６月に本県で開催されるAPEC（アジア太平洋経済協力）エネルギー大臣会合に向け、ＡＰＥＣエネルギー大臣会合協賛イベントとして「わかりやすい原子力国際情勢特別講演会」が福井商工会議所で開催されました。

　講師の天野之弥氏（ＩＡＥＡ（国際原子力機関）の次期事務局）は、「ＩＡＥＡは核不拡散に務める「核の番人」だけでなく、原子力を放射線治療などに役立てる「原子力の平和利用」という２つのグローバルな問題にバランスよく対処していく。また、原子力発電の分野では、人材育成が急務であり、１３基の商業用発電所と高速増殖炉「もんじゅ」や「ふげん」が立地し、原子力分野の人材育成などを進める福井県「エネルギー研究開発拠点化計画」の取り組みは、ＩＡＥＡの考えと一致している。福井県における地域・産業界の努力は世界のためになる。「世界の中の福井」として自信を持ってこれまでの取組みを進めてほしい。ＩＡＥＡと福井県、志を同じにするものとして、ともに歩んでいきたい。」と講演されました。

　また、併催セミナーでは、小野洋太氏（経済産業省資源エネルギー庁　国際課長）から、エネルギーの需給確保におけるＡＰＥＣの重要性や、１９９６年の第１回エネルギー大臣会合（シドニー）以来の会合の歴史的な成果とともに、来年の福井県での会合で話し合われる内容や項目の見通しについて講演をいただきました。

　講演では、「福井県での会合では、原油価格対策のためのエネルギー"セキュリティ"、省エネルギーの促進、再生可能エネルギーの導入促進、化石エネルギーのクリーン利用、原子力の再評価と導入拡大の動きなどを背景として協議されることになると思われるが、会合の成功に向けて、今後、内容を具体的にしていきたい。」と抱負が述べられました。

＜特別講演会の概要＞

○日　　　時　　平成２１年１０月１日（木）１４：００～１５：３０
○会　　　場　　福井商工会議所ビル　コンベンションホール
○内　　　容　　特別講演会
　　　　　　　　　　　「ＩＡＥＡ事務局長選挙とＩＡＥＡの課題」
　　　　　　　　　　　　講師　天野　之弥　氏　（核不拡散・原子力担当大使、次期ＩＡＥＡ（国際原子力機関）事務局長）
　　　　　　　　　  併催セミナー
　　　　　　　　　　　「ＡＰＥＣエネルギー大臣会合の概要について」
　　　　　　　　　　　　講師　小野　洋太　氏　（経済産業省資源エネルギー庁　国際課長）
○来場者数　　約５００名
○主　　　催　　福井大学、福井県経済団体連合会、福井県環境・エネルギー懇話会
○後　　　援　　外務省、経済産業省、文部科学省、福井県、福井市