「2040年の福井」を描く長期ビジョンづくり。東京在住福井人に意見を聞いてみた(下)

最終更新日 2022年3月7日ページID 048998

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福井県の「長期ビジョン」をどう思う?「2040年のふくい」を描く長期ビジョンの案をどのように感じるか、東京在住福井出身者の2名と福井県未来戦略アドバイザーの3名で座談会を開催しました。(2020年1月)

【出席者】
東京在住福井出身者  高野 翔   氏(JICA職員)         
東京在住福井出身者  今尾 龍仁  氏(大学生、ほやって福井創設者)  
未来戦略アドバイザー 太田 誠二郎 氏 ※群馬県出身          
未来戦略アドバイザー 大宮 千絵  氏 ※福井県出身          
未来戦略アドバイザー 坂井 美帆  氏 ※福井県出身
福井県未来戦略課
※以下、敬称略


目次

1「みんなごと化」が福井の強み?
2福井県民に響く「言葉」って何だろう?

3長期ビジョンに必要なKPIって何だろう?



「みんなごと化」が福井の強み?

高野:福井は「ふるさと」という言葉に強みを持っていると思うんです。ふるさと納税も福井の発祥。これからは、何かを成し遂げるために「ふるさとに帰る」という発想もあって良いと思います。その際、やっぱり福井は交通費がネック。ふるさと納税をしてくれたら交通費を半額にして福井に帰りやすくする、といった思い切った政策をぜひ福井から始めてみてほしいですね。


太田:ふるさと納税もそうですけど、「誰かのために頑張る」「みんなのために頑張る」という思いが福井を支えているのかもしれないですね。「できるフェス」についても調べてみたんですけど、そのような思いがあって盛り上がったと思っています。


県:「自分ごと化」も大事ですが、「みんなごと化」が加わるともっとパワーを発揮しやすいのかもしれないですね。


高野:「個」が起点になるのは福井にとって大事だと思います。ただ、それが他者を押しのけての「個」ではなく、多彩な「個」であってほしいですよね。


県:先日、池田町の方と意見交換をする機会があったのですが、老若男女非常に元気が良くて、一人一人がアクションをしているなと感じました。個も強く、集団でも強いイメージがありましたね。


高野:池田町は福井の中でとんがっているかもしれないですね。


今尾:私の中では鯖江市がとんがっていると感じますよ。それに、鯖江市の「市民主役条例」は、まさに誰もが主役の福井に通じるものがあると思います。


県:鯖江市の中で活動している個人の方は必ずしもとんがろうと思ってはいないかもしれない。ですけど、それぞれが自分の思いで行動しているところを他の人が見て「とんがっている」と感じているのかもしれないですね。

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福井県民に響く「言葉」って何だろう?

大宮:仮に「とんがろう」を別の言葉に言い換えると、どんな言葉がいいと思います?


高野:福井県は県政として大きく色が変わったタイミングなので、打ち出しとして、言葉に表すのは大事だと思いますね。


太田:県民の方が「とんがろう」を鋭角的に捉えてしまうと共感が持てないメッセージになってしまいますよね。


高野:「まるくとんがろう」というような造語も一つの手ですね。


大宮:「とんがりあおう」とか。


高野:「ともにとんがろう」とか。


太田:「みんなでとんがろう」など。


大宮:「とんがろう」というキャッチコピーを若い人がどう捉えるか、ぜひ聞いてみたいです。


今尾:「とんがろう、ふくい」はニュアンスとして「やっちゃえ日産」と似てませんか?ただ若干ワードから行政感が漂っちゃうと思うんですよね。県民がしっくりきて、口ずさめるワードがいいですね。例えば「とんがっちゃえ、ふくい」とか。まずはキャッチコピーからとんがりきらないと。


高野:県政が変わって誰もが違いを感じている時期だと思うので、上手くワードに乗るといいですよね。

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長期ビジョンに必要なKPIって何だろう?

高野:長期ビジョンを作るうえで、ぜひ人に寄ったかたちのKPIをつくってほしいですね。そうすることで、よりビジョンの「自分ごと化」が出来ると思います。幸福度1位の福井県から新しい価値観を提供することにぜひチャレンジしてほしい。


太田:人に寄った指標って具体的に何ですか?


高野:例えば、日本の幸福度ランキングで言えば、文化の指標は、一人あたりの娯楽消費量だったり、書籍購入費などですよね。(以前勤務していた)ブータンでは、国民への聞き取り調査を通して、どれだけ個人が文化行事に参加したか、どれだけものを作れたかを指標にしています。人に寄った主観的な指標を作ることで、行政と県民の橋を渡すことが出来ると思うんですよ。福井県は特に幸福度をどう活用するか、他県からも注目されていると思うので、長期ビジョンをつくるこのタイミングが大きなチャンスだと思いますね。


大宮:私、いま学習塾の調査に関わっているんですけど、その調査の質問項目が面白いんですよ。「自分は価値がある人間だと思う」「自分はやればできると思える」「自分の将来が楽しみだ」など。最初は低い数値だったんですけど、周囲の人間の影響で、どんどん上昇していった。このようなビフォーアフターを見ると、指標って大事だと思いますね。


高野:既存の指標のまま新しいことをやるのって結構難しいんですよね。目標ごと変えるのが物事を変えるきっかけになると思います。


県:長期ビジョンでは、定性的な目標を掲げることや、ひとりひとりのアクションにつながるような項目を入れられたらと考えています。ビジョンの本体冊子とは別に普及版の冊子の作成を検討しているので、その中で主観的な指標を入れてみても面白いと思います。

(おわり)


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