特定外来生物のカミキリムシについて
環境省では、外来生物法に基づき、外来のカミキリムシ3種(クビアカツヤカミキリ、ツヤハダゴマダラカミキリ、サビイロクワカミキリ)を特定外来生物に指定しています。これらの種は、公園、街路、農地、森林などの樹木を加害し、樹木の枯死、落枝、倒木などによる人的被害や農業被害、自然景観や生態系への悪影響を引き起こすことが懸念されます。
現在のところ、福井県内で3種の発生報告・確認はありませんが、中には近隣県に侵入している種もあり、県内へ侵入することも十分考えられます。これら3種の疑いがある昆虫や、被害樹木を見つけた際は、自然環境課(0776-20-0306)までご連絡ください。(個体・被害樹木の明瞭な写真や、実際の個体(駆除済)があると、種の判別がしやすくなります。)
※これら3種は特定外来生物であるため、飼育・保管・運搬・野外への放出等が禁止されています。発見した場合も生きた個体の移動等は行わず、その場で駆除(殺虫剤、踏みつけなど)してください。
【カミキリムシ3種の写真・特徴・同定方法について】
●特定外来生物 同定マニュアル(カミキリムシ3種はp.3~5)(環境省HP)
1.クビアカツヤカミキリ
- 大きさ:25~40mm(成虫)
- 成虫の見られる時期:6月頃~8月
- 全体的にツヤのある黒い色で、クビ(胸部)が赤い。
- サクラ・モモ・ウメなどバラ科の樹木に被害を及ぼす。
- 幼虫は樹木内で成長し、内部を食い荒らすことにより、樹木を衰弱、枯死させるおそれがある。
- 令和7年7月末現在、16都府県で確認。(直近では7月中旬に、滋賀県長浜市にて同県初確認。)
- 樹木から下の写真のような形のフラス(糞と木くずが混ざったもの)が出ている場合、樹木内にクビアカツヤカミキリの幼虫がいる可能性がある。
【参考】
・クビアカツヤカミキリの防除法(国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所)
・クビアカツヤカミキリ チラシ(環境省)
2.ツヤハダゴマダラカミキリ
- 大きさ:17~40mm(成虫)
- 成虫の見られる時期:5月頃~10月
- 体全体は光沢のある黒色で、サテンのようなつやが見られる。背面には白色の斑紋がある。
- 主にアキニレ、カツラ、トチノキ、ヤナギ類などの樹木に被害を及ぼす。
- 幼虫は樹木内で成長し、内部を食い荒らすことにより、樹木を衰弱、枯死させるおそれがある。
- 近隣県では、富山県、岐阜県、滋賀県で確認。
※在来種のゴマダラカミキリと見た目が類似する。違いについては以下のPDFのp.3を参照。
特定外来生物 同定マニュアル(ツヤハダゴマダラカミキリはp.3) (再掲:環境省HP)
- 樹木の根元にフラス(糞と木くずが混ざったもの)が見られ、目線より高い位置(地上2mより上)に直径10~15mm程度の複数の丸い穴が開いている場合、ツヤハダゴマダラカミキリの被害を受けている可能性がある。
【参考】
・リーフレット:見つけよう!ツヤハダゴマダラカミキリ(国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所)
3.サビイロクワカミキリ
- 大きさ:26~39mm(成虫)
- サビ色の体に白い斑点がある。上翅の基部には顆粒状の突起がある。
- 街路樹や市街地等に植栽されたイヌエンジュ、エンジュに被害を与える事例が確認されている。
- 幼虫は樹木内で成長し、内部を食い荒らすことにより、樹木を衰弱、枯死させるおそれがある。
- 福島県で確認。
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