第441回定例県議会提案理由説明要旨

最終更新日 2026年2月20日ページID 063016

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                                                                       令和8年2月20日                                                                第441回 定例県議会


                     知事提案理由説明要旨


                                               福 井 県

                                     

 

 

 第441回定例県議会の開会に当たり、県政運営の所信の一端を申し述べますとともに、県政の諸課題および令和8年度当初予算案、令和7年度2月補正予算案の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 

 提案理由をご説明申し上げるに先立ちまして、先ほど行われました県議会議長の改選、永年勤続議員の表彰決議等について、この機会に一言ごあいさつを申し上げます。

 

 このたび、小堀友廣議員が県議会議長に就任されましたことに対し、心よりお祝い申し上げますとともに、今後のご活躍を祈念しております。
 また、一昨年の5月以来、宮本俊議員には、県議会議長として終始、県政発展と県民福祉の向上のため、ご尽力賜りました。ここに、この間のご労苦とご協力に対し、県民とともに深く感謝の意を表する次第であります。

 

 次に、ただいま表彰決議がされました田中宏典議員は15年以上、小堀友廣議員、力野豊議員、清水智信議員は10年以上の長きにわたり、県議会議員として県政発展と県民福祉の向上に寄与されました。その功績に対しまして、県民を代表して深く感謝の意を表するとともに、心からお祝い申し上げます。今後とも、県政の更なる発展のため、一層ご活躍されますようお願い申し上げます。

 

 また、先月25日に行われた福井県議会議員選挙において当選されました後藤正邦氏、今月8日の衆議院議員総選挙において当選されました稲田朋美氏、斉木武志氏、今洋佑氏に対し、心からお祝い申し上げますとともに、今後のご活躍を祈念しております。

 

 先月21日から県内全域で断続的に降雪が続き、1名の方がお亡くなりになり、41名の方が重軽傷を負われるなどの被害が発生いたしました。亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被害にあわれた皆さまにお見舞いを申し上げます。
 県では、24時間体制で除雪を行うとともに、交通規制や除雪の状況などを県民へ迅速に情報提供を行っております。引き続き、関係機関と連携し、大雪を含めた防災対策に万全を期してまいります。

 

 最初に、ハラスメント問題への対応であります。
 前知事による職員へのセクシュアルハラスメント事案は、県政に対する信頼を大きく損なう結果となりました。言うまでもなくハラスメントは、個人の人格と尊厳を踏みにじる断じて許されない行為であり、また円滑な行政運営を阻害し、県民サービスの低下につながりかねないものであります。
 県政への信頼を一日も早く回復するためには、調査報告書で明らかとなった組織の課題に正面から向き合い、県の組織風土そのものを改革していくことが不可欠です。
 その際最も重要なことは、ハラスメントを「起こさせない」「見逃さない」「繰り返さない」ということであり、この3原則の考え方を徹底し、実効性ある再発防止策を講じていく必要があると考えております。
 このため、今議会におきまして、特別職を含む職員の責務や相談体制の強化、外部専門家の活用など、県として講ずべき基本的施策を明文化する「ハラスメント防止条例」を提案しております。ハラスメントのない県庁に生まれ変わる決意を内外に示すとともに、この条例案を基軸として、県庁全体の意識改革、職員の行動変容を着実に進め、安全かつ良好な職場環境の確立を図ってまいります。

 

 次に、北陸新幹線の整備促進について申し上げます。
 昨年12月、自民党と日本維新の会の新たな与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの下、北陸新幹線敦賀・新大阪間整備委員会の初会合が開かれ、日本維新の会が提案した8ルートについて再検証を行う方針が示されました。
 しかしながら、今般の衆議院選挙等の影響により、整備委員会開催の見通しは立っておらず、敦賀・新大阪間の議論は停滞していると言わざるを得ません。与党においては早急に整備委員会を開き、ルート再検証の議論を早期に終結し、沿線地域の理解促進や建設財源の確保など、早期全線開業の実現に向けた具体的な議論を前に進める必要があります。
 北陸新幹線の全線開業は、本県のみならず、沿線全体への大きな経済効果や東海道新幹線の代替補完機能を発揮する極めて重要な国家プロジェクトです。県議会のみなさまをはじめ、沿線府県や経済界との連携を一層強化し、小浜京都ルートによる一日も早い認可・着工、そして全線開業の実現を政府・与党に対し強く求めてまいります。

 

 次に、原子力について申し上げます。
 原子力政策については、エネルギーの安定供給や脱炭素社会の実現など、国の根幹に関わる重要な国策であり、福井県は半世紀以上にわたり、この国策に協力してきた立場であります。引き続き、本県の原子力行政三原則である「安全の確保」、「地域住民の理解と同意」、「地域の恒久的福祉の実現」を基本に、県議会のご意見を伺いながら、安全を最優先として、原子力の様々な課題に対応してまいります。

 

 原子力発電施設等立地地域の振興と課題解決に向けた取組みについては、共創会議で掲げた将来像の実現に向けて、関西電力の拠出金を活用しながら、地域医療の充実、避難道路の整備などに関する具体的な施策を着実に進めてまいります。

 

 関西電力の使用済燃料乾式貯蔵施設の事前了解については、これまで、六ヶ所再処理工場にかかる設工認の説明が終了した段階で判断していく方針を示しております。この方針をもとに、県議会での議論や立地町の意見を踏まえ、適切に対応してまいります。

 

 今月16日には、原子力3事業者のトップと直接面談し、原子力発電所の安全確保に万全を期すことや、地域振興策の着実な推進等を求めました。今後も引き続き、事業者の取組みをしっかり確認してまいります。

 

 次に、福井アリーナについて申し上げます。
 福井アリーナは、スポーツや文化イベントを通じて多くの人を呼び込み、賑わいを創出する拠点として整備するものであり、アリーナを訪れた県外客が県内各地を周遊することで、各地域での消費が生まれることも期待されるなど、北陸新幹線の開業効果を県内全域へと波及させる起爆剤となる重要なプロジェクトです。
 令和10年の開業を応援するため、今月10日には、福井市長とともに、私から内閣府へ国交付金の確保を強く要望しました。来年度からは、施設整備への支援に着手するなど、引き続き、県議会の御意見を伺いながら福井市とともに応援してまいります。

 

 次に、観光誘客について申し上げます。
 北陸新幹線福井・敦賀開業から、来月で2周年を迎えます。本県を訪れる観光客は着実に増加しており、開業効果の最大化・持続化を図るため、国内外から訪れる方々に「福井に泊まりたい」「連泊したい」と感じていただけるよう、多様なニーズに応じた魅力ある宿泊施設の整備を引き続き進めてまいります。
 また、インバウンドの誘客拡大に向け、海外富裕層向けコンテンツの磨き上げや受入れ体制の整備、営業活動の強化などに全力で取り組んでまいります。
 さらに、県内宿泊者や高速道路利用者向けに、お得に旅行ができるキャンペーンを実施することで、誘客の促進と県内における観光消費の拡大を図ってまいります。

 

 次に、こども・子育て応援について申し上げます。
 「ふく育県」の施策の一層の充実を図るため、子育てに関わる当事者や市町の意見、県議会との丁寧な議論を積み上げ、市町協働、部局連携で3つの方向性から検討を進めた新たな施策を当初予算案に反映しました。

 

 1つ目、子育て世代に選ばれる地域の実現に向け、放課後児童クラブの生活環境改善や長期休暇中の昼食提供等を支援する交付金制度を創設するほか、ひとり親家庭等への自立支援強化などに取り組んでまいります。

 

 また、「地場産プラスワン給食」の支援拡充や生産者と児童の交流促進を行い、地場産給食にブランド食材を活用するなど、本県の子育て環境の魅力を更に高め、新たな強みとして県内外に広く発信していくとともに、小学校における学校給食については、国と連携し給食費の市町支援を行い、保護者の負担軽減を図ります。

 

 今後は、大学期における経済的負担のさらなる軽減と県内進学の促進を図るため、県内進学者の大学等の授業料について、全国に誇れる支援策の拡充を検討してまいります。

 

 2つ目、きめ細かな支援の実現に向けた福祉・医療と教育の連携強化を図るため、医療的ケア児とその家族のための在宅生活サポート拡充や緊急時における医療機関でのレスパイト受入れを進めます。

 

 また、不登校の児童・生徒に関する支援を強化し、校内サポートルーム支援員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置を拡充します。
 あわせて、ヤングケアラーの相談支援体制強化や高校生等を対象とした実態把握調査に取り組み、様々な家庭環境にある親子への支援を強化してまいります。

 

 3つ目、こどもまんなかの環境づくりを進めるため、全天候型の遊び場整備に加え、官民連携による体験学習型のイベント拡充など、親子が楽しく安心して過ごすことができる居場所づくりを推進します。
 さらに、大型児童館の魅力向上や、屋内外の遊び場環境充実に向けた検討を進めてまいります。

 

 これらの施策を通じて、これまで以上に手厚く、切れ目のない子育て支援を実行していくとともに、本県の子育て環境の素晴らしさを県内外に積極的に発信してまいります。
 また、今後も、子育て当事者や市町の意見を丁寧に伺いながら、安心して結婚、妊娠、出産、子育てができる環境整備に向けて、子育て施策の更なる拡充に取り組んでまいります。

 

 次に、物価高騰に負けない経済の構築について申し上げます。
 物価高騰の影響に直面する県内事業者を支援するため、デジタル地域通貨「ふくいはぴコイン」を活用したプレミアム付き商品券を販売し、県内消費の下支えおよび県内事業者の売上げ向上を図ります。あわせて、医療機関や福祉施設、保育所、私立学校などを対象としたきめ細やかな物価高騰対策を講じるとともに、生活困窮者への支援体制を強化します。

 

 長期的に物価高騰に打ち勝つ県内経済を作り上げるためには、賃上げと消費の拡大による経済の好循環を生み出すことが必要不可欠です。私から、今月2日に経済団体連合会の八木会長に対して、また、13日には経営者協会の光野会長に対して、県内企業における物価上昇に負けない積極的な賃上げを要請したところであり、県としても、県内企業の生産性向上と付加価値の創出、企業の課題に即した伴走型支援を進め、県内企業が賃上げに取り組みやすい環境を整えてまいります。

 

 企業誘致については、現在、産業用地の確保に向けて、福井市、小浜市において県営産業団地の整備を進めており、来年度からは本格的に造成工事に着手いたします。
 私自身トップセールスによる誘致活動を強化し、若者や子育て世帯の定着にもつながる付加価値の高い企業の誘致を進めてまいります。

 

 次に、県民の安全・安心の確保について申し上げます。
 クマの人身被害防止対策については、国の「被害対策パッケージ」を活用し、クマ対策専門員を県で新たに雇用するほか、捕獲従事者の日当単価の引き上げや赤外線ドローンをはじめとするICT技術の導入を進め、クマの捕獲体制および出没防止対策を一層強化してまいります。

 

 交通安全対策については、昨年1年間に交通事故で亡くなられた方は21人、このうち、高齢者が全体の約7割を占め、死亡事故を起こした運転者の約4割が高齢運転者となっております。引き続き、高齢者の安全運転意識の向上や運転免許の自主返納を促すとともに、横断歩道におけるドライバーの歩行者優先意識の徹底など、交通事故の防止に努めてまいります。

 

 次に、多文化共生の推進について申し上げます。
 本県では、建設業や製造業、介護など人手不足が続く業種を中心として、外国人の方々に活躍いただいております。誰もが安心して暮らせる地域社会の実現に向けて、日本人も外国人も互いにリスペクトし、ともに支え合う「秩序ある共生社会」を目指すことが必要であると考えています。このため、来日前に福井県のことを理解していただく「福井クラス」の取組みなどを継続するとともに、年度内に策定する「第2次多文化共生推進プラン」に基づき、外国人の日本語教育の一層の充実や相互交流の場の創出などを着実に実施することにより、この「秩序ある共生社会」の実現を図ってまいります。

 

 次に、医療・介護の充実について申し上げます。
 地域医療については、昨年10月から、市町や医療機関等とともに嶺南地域の医療完結率向上に向けた検討を行っており、医師や看護師の確保・定着および急性期医療に資する機器整備等に対する支援を充実し、嶺南地域の医療提供体制強化を進めてまいります。

 

 高齢者福祉については、地域において不足している在宅介護サービスを十分に供給できるように、通所介護事業所への訪問介護機能の追加や訪問介護事業所のサテライト設置を推進し、訪問介護等サービスの安定的な提供体制を確保します。また、医療・介護関係者による「医療・介護連携会議」を新たに設置し、在宅医療や入退院支援などを含む切れ目のない支援体制を構築してまいります。

 

 次に、情報発信の強化について申し上げます。
 行政サービスを必要とする方が確実に受けられるようにするためには、まずは、行政サービスに関する情報を県民に分かりやすくお届けすることが重要です。
 「行政からの情報は分かりにくい」「どこにあるのか分からない」といった声に応えるため、事前に登録された属性や興味・関心に応じて、県と市町がそれぞれに発信している行政情報を集約し、プッシュ型でお届けすることにより、県民の利便性向上を図ってまいります。

 

 次に、農林水産業の振興について申し上げます。
 「いちほまれ」については、県産米全体の産地強化に向けた新たな戦略を年度内に策定し、県産米のトップリーダー「いちほまれ」のブランド定着を図るとともに、消費者に選ばれ続ける良質米産地を目指します。

 

 美浜町において整備を進めている「第二ふくい園芸カレッジ(仮称)」については、令和10年度のオープンを目指し、ハウスや圃場などの整備を行うとともに、「園芸LABOの丘」のリニューアルを行い、嶺南地域における園芸振興や新規就農者の育成・定着促進、誘客機能の強化につなげてまいります。

 

 次に、県内の幹線道路網の整備について申し上げます。
 今後10年間の主要な道路整備箇所の見通しを示す「道路整備プログラム」については、策定から5年が経過し、改訂案を取りまとめました。広域交流の拡大や産業・観光の振興、県民の暮らしを支えるとともに、激甚化・頻発化する災害にも対応できるよう、道路のネットワーク構築やインフラの補修を加速してまいります。
 中部縦貫自動車道大野油坂道路については、今月9日に、国土交通省に対して、工事の安全確保を前提とした1日も早い県内全線開通と必要な予算の確保を求めるとともに、併せて地方負担の軽減についても要請しました。
 また、翌10日には、舞鶴若狭自動車道の全線4車線化に向けて、国土交通省に対して、準備調査箇所に選定されている三方五湖スマートインターチェンジ・若狭三方インターチェンジ間を含む未事業化区間の早期事業化を要請したところです。
 いずれの道路も、本県の広域的な交通ネットワークを構成する重要な幹線道路であり、引き続き、県選出国会議員、県議会、沿線市町と協力し、国などに対し強く働きかけてまいります。

 

 次に、公共事業について申し上げます。
 資材価格や労務単価の高騰が続く中にあっても、県民の生活を支える社会基盤を適切に維持・確保していくことが極めて重要であると考えております。今後、厳しい財政事情の中においても必要な公共事業を実施できるよう、公共事業予算のあり方について検討を進めてまいります。

 

 以上、予算および事業を含めて申し上げました。この結果、令和8年度当初の一般会計予算額は5,012億円を計上しました。歳入については、県内企業の動向や地方財政計画を考慮し、県税収入は1,387億円、地方交付税は1,383億円などといたしました。

 

 令和7年度2月補正については、国の補正予算に積極的に対応するほか、事業費の確定に伴う減額補正などを行うものであります。この結果、令和7年度一般会計の現計予算額は5,553億円となります。
 また、今年度の県債残高は5,855億円、財政調整基金の残高は168億円となり、いずれも行財政改革アクションプランの目標を達成する見込みとなっております。

 

 その他の議案につきましては、それぞれ記載の理由に基づき提案いたした次第であります。
 なにとぞ慎重なご審議のうえ、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。


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