ジビエ(野生鳥獣の肉)の衛生管理について

最終更新日 2024年3月13日ページID 051592

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 ジビエは中心部まで火が通るようにしっかり加熱して

 食べましょう!

 生または加熱不十分な野生のシカ肉やイノシシ肉を食べると、E型肝炎ウイルス、腸管出血性大腸菌や
寄生虫による食中毒のリスクがあります。

<ジビエとは>
 シカ、イノシシなど狩猟の対象となり食用とする野生鳥獣、またはその肉のことです。

ジビエの安全確保について

 業として食用とする野生鳥獣の食肉加工を行う場合には、食品衛生法の規制対象となります。
 具体的には、基準に適合する食肉処理施設を設けること、処理加工を行うために必要な営業許可を
受けること、基準にしたがって衛生的に処理加工を行うことが必要となります。
 処理加工を行うにあたっては、ガイドラインや手引書を参考に作成した衛生管理計画に沿って、
HACCPに沿った衛生管理を実施してください。
 
 <ガイドライン等(厚生労働省ホームページへリンクします。)>

ジビエによる食中毒の原因となるウイルス、細菌、寄生虫

 野生鳥獣は、牛や豚等の家畜と異なり、飼料や健康状態等の管理が行われていないことから、
人に対する病原体(ウイルス、細菌、寄生虫など)を保有している可能性が高く、食品として
一定のリスクが存在します。
 シカ、イノシシ等の肉を食べる際には、中心部まで火が通るよう十分に加熱することが重要です。

E型肝炎ウイルス
 E型肝炎ウイルス(HEV)は、急性肝炎(まれに劇症肝炎)をひきおこすウイルスです。
 臨床症状はA型肝炎と類似しており、発熱、悪心、腹痛等の消化器症状、肝腫大、肝機能の
悪化(ALT 上昇、黄疸)が主症状です。
 大半の症例では、安静により治癒し、通常は慢性化することはありませんが、妊婦に感染すると
劇症化しやすく、致死率も高く20%に達することもあります。特異的な治療法はなく、対症療法が
中心です。
 調理の際に加熱を徹底することが重要ですが、食べる前の調理の段階でも、血液を介して感染する
おそれがあるため、皮膚の傷からウイルスが体内へ入ることのないよう注意してください。
腸管出血性大腸菌
 腸管出血性大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在し、野生鳥獣肉からも検出されています。
代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、そのほかに「O26」や「O111」等が知られており、
毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こします。
 食中毒の予防には、十分な加熱のほか、手洗い等の一般衛生管理の徹底が重要です。
旋毛虫(トリヒナ)
 旋毛虫(トリヒナ)とは、旋毛虫症(トリヒナ症)の原因となる線虫(寄生虫)です。
 トリヒナ症の症状は、筋肉痛、発熱、悪寒、浮腫、好酸球増多が特徴的ですが、これら症状の
程度を決める最大の要因は、肉とともに摂食した虫体にあります。少数感染の場合は無症状で経過
することもありますが、多数感染で最悪の場合には、感染4~6週後、呼吸麻痺を引き起こすこと
により死に至ります。
 野生鳥獣の肉は十分加熱して喫食すること、まな板や包丁など使用する器具を使い分け、
処理終了ごとに洗浄、消毒し、衛生管理の徹底が重要です。

 <Q&A(厚生労働省ホームページへリンクします。)
  ・野生鳥獣肉に関するQ&A

  ・E型肝炎ウイルスの感染事例・E型肝炎Q&A 
  ・腸管出血性大腸菌Q&A

リンク

ジビエ(野生鳥獣の肉)の衛生管理(厚生労働省ホームページ)

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