このページは、平成２９年３月２６日（日）に南越前町で行われた、今庄駅舎リニューアルオープン式典での知事あいさつをまとめたものです。

　本日、新たな歴史・文化、観光情報の発信等の拠点施設として、「今庄駅舎」がリニューアルオープンをいたしました。心から皆様と共に喜び合いたいと思います。誠におめでとうございます。

　南越前町はご承知のとおり、山、海、里と地形に富んだ自然豊かな地域であります。特にここ今庄は北陸と都を結ぶ陸路の要衝地として、古代、上代より、また江戸時代そして戦前、戦後を通じて街道の町としてもっとも繁栄した宿場町です。明治期に入ると鉄道の町としても繁栄し、歴史と文化資源に富んだ多くの観光資源を有する地域です。

　昨年には「旧北陸線トンネル群」が国の有形文化財に登録されております。南越前町内では、三件のトンネルが登録され、お隣、敦賀市と共に新たな観光素材として注目が高まっており、近代化遺産バスツアーも盛況です。多くの観光客に来ていただいております。

　今庄宿では、平成２６年度から地元住民の方が主体となり、歴史・文化・まちなみを生かし、観光客の拡大を目指す「今庄宿プロジェクト」に取り組んでおられます。

　このまちなみ整備は、地元の方々により整備内容が検討され、これまで、今庄宿の景観と調和した北国街道の舗装整備や、北国街道の道しるべとなる常夜燈、案内看板の設置などの整備を進めてこられました。来年度は今庄宿の中央に位置する昭和会館の改修も予定されております。

　今回オープンする今庄駅舎は、「宿場」と「鉄道」で栄えた今庄を紹介するまちなみ情報館をメインに、特産品販売や案内機能も新しくなり、南越前町の歴史・文化、観光を発信する新たな目玉となる施設と言えると思います。

　今ほど、岩倉町長のご挨拶にもありましたが、５年余りの後には北陸新幹線がご当地を通り敦賀まで開通します。このことはとりもなおさず、古い歴史の今庄の鉄道遺産がより際立った価値をもってくるということでして、これまで以上に我々と町の皆さんが力を合わせて、そして敦賀市、さらには滋賀県とも協力して歴史、文化の資源の多いこの地域を一層盛り上げていく必要があると考えております。

　ご当地は、お酒や食べ物が美味しいところです。私どもは小さい頃、ここで列車から降り、急いでお蕎麦を食べ、お皿を返して５円ほどのお金を返してもらった記憶があります。ロマン溢れる地域として一層皆さんの一致団結の力で大いに盛り上げ、日本一の街道のまちとして発展していただくことを強く願うものであります。

　結びになりますが、本日ご出席の皆様のさらなるご活躍、ご健勝と、南越前町のますますのご発展を祈念し、お祝いの言葉とさせていただきます。