新採用教職員辞令交付式 知事あいさつ

最終更新日 2017年4月3日ページID 035435

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 このページは、平成29年4月3日(月)に県庁で行われた、新採用教職員辞令交付式 での知事あいさつをまとめたものです。

  本日、福井県公立学校の教職員として辞令を受けられた268名の皆さんに、心からお祝いを申し上げます。おめでとうございます。

 268名という数は、近年にない人数でありまして この正庁もいっぱいになっております。皆さんは大きな一つの世代として、学校を中心に活躍していただきたいと思います。

 さて、皆さんは小・中・高の教員、文化・スポーツ担当の教員、あるいは健康や栄養、生活習慣をご指導願う職員として、それぞれ分野が違いますが、学校を中心に子どもたちを教育していただく方々であります。

 難関を乗り越えて本日を迎えられたことと思います。本県の教育の向上のためにぜひ力を発揮していただくことを期待しております。

 今ほど、宣誓書朗読の最後に「県民全体の奉仕者として」という言葉がありました。これはその通りなのですが、抽象的に全体と考えずに、学校全体に奉仕するのではなくて、子どもたちを自分の弟や妹のように考えて行動するという意味にとられた方がよろしいと思います。また、学校を自分の家のことのように考えて、汚いところがあったら掃除するなど、身の回りのことを自分のことのように行動するのが全体の奉仕者という意味です。全体のことをすると言う意味ではないですので、頭に入れてほしいです。

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 さて、福井県は、小中学生が全国トップクラスの水準の学力・体力を維持している県です。ここ数年、本県の教育を学ぼうと、全国から2000名を超える先生たちが視察に来ています。本県の教育に関する書籍が発刊されるなど、全国から注目を浴びています。さらに、新年度は茨城、高知、滋賀県など6つの県から12名の教職員の方が1年間の研修に来ています。

 独自の少人数教育により基礎・基本を定着させる「ていねいな教育」と夢や希望に向かって挑戦する基礎を築く「鍛(きた)える教育」、この二つが相まって福井の教育が全体としてすばらしいと思われています。

 また、子供たちが福井へ愛着を持ち、自ら考え行動する教育をしようとしています。幼児期から高等学校まで接続を重視した「福井型18年教育」をこれからみなさんが先輩とともに、さらに推し進めていってください。

 特に来年は、国体があります。国体の歴史の中で、国体と障害者スポーツ大会を融合する初めての国体となり、「国体・障スポ」の呼び方も本県の国体から始めます。スポーツあるいは文化活動などに教職員の方々に力を発揮していただきたいと思います。

 今日は、皆さんに周りをあまり気にせず「常に学び続ける教職員になってほしい」ということを申し上げたいと思います。

 学校をめぐる小説として夏目漱石の「坊ちゃん」、壺井栄の「二十四の瞳」、カナダの「赤毛のアン」、イギリスの「チップス先生」があります。その中にはいろいろな先生が登場します。物語の中にはフェアな先生もいるし、えこひいきする先生もいますが、物語の中で子どもたちに本当の人気のある先生になってほしい。

 そして、生徒からの人気度は今年が最高だと思ってください。子供たちは若い先生が好きです。一年一年、年をとっていきますから、皆さんが鍛えたり、人格を磨かなければだんだん自然と人気は落ちていきます。子供たちは、まず、若くて元気な先生が好きです。しかし、年はとってもしっかり頑張ってくれる先生の方が、もっと好きだと思いますので、そういうトレーニングをしてください。

 教育委員会という組織は、どうしても大きい組織であり、画一的になることもあると思います。いろいろな指示が下りてくるような印象を持つこともあるかもしれませんが、あまり気にせず、「自分で考える」ということが大事です。授業など子どもに直接接するときは、中身を大事にしてほしいと思います。道具や機械など外側はもちろん大事ですが、自分の力で子どもたちに接してもらいたいと思います。

 さらに、生徒の個性を伸ばす教育を大事にし、そのためにはみずから、まずは教職員の諸君が個性を発揮する努力をしてください。授業、スポーツあるいは音楽において、子どもたちを型にはめないような努力をしてほしいと思います。型にはめると、高等学校になると伸び悩む原因になると思いますのでお気を付けください。

 学力体力日本一、これは「平均力」が優れていることであり、誇りに思ってよいのですが、他県が追ってきています。日本の教育をさらに発展させるために、次のステップに持っていくというのが皆さんに与えられた使命です。

 一方で、「突破力」というのが大事です。幸いスポーツでは、山口茜選手、カルタでは川崎名人、部活ではチアダン、いろいろ突破力を発揮してくれています。そういう頑張る皆さんがどんどん出てくる、あるいはスポーツ少年が彼らのようになりたいと思う気持ちを皆さんの力で進めてほしいと思います。

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 最後でありますが、情報に疎くないこと、そして絶えず学び続けることを実践してほしいと思います。先生になると時間がないと思います。短い時間を1日15分、あるいは30分くらいの時間を大事にしていただいて、それを1月あるいは半年、1年と貯めてください。そこから新しい発見ができると思いますので、ぜひとも着実にそれぞれの分野で勉強してほしいと思います。

 いずれにせよ皆さん若いですから、これから10年間仕事も大事ですがおおいに楽しんでいかなければなりません。真面目に恋愛もしていただければなりませんので、健康に留意して頑張ってください。以上を申し上げましておわりにします。ありがとうございました。

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