このページは、平成２９年４月７日（金）に永平寺町で行われた、福井県立大学入学式での知事あいさつをまとめたものです。

　本日ここに、平成２９年度の福井県立大学 入学式が行われるに当たりまして、一言お祝いを申し上げます。

　本年も、県内外から学部学生、大学院あわせて４５５名 の希望に満ちた新入学生を、福井県立大学にお迎えしましたことを、われわれ大学の設置者として、心からお喜びと感謝申し上げます。

　また、今日までお子様方を育ててこられましたご家族の皆様に対しても、心からお祝いとお喜びを申し上げます。おめでとうございます。

　さて、福井県立大学は、県民や経済界からの期待を担いまして、平成４年に開設した大学であります。先ほど進士学長から挨拶がありましたが、今年度、設立２５周年を迎えます。本日入学されました県立大学生の皆さんが、林理事長をはじめ、進士学長、また教職員の皆さんとともに県立大学の新たな扉を、是非開いていただきたいと思います。

　福井県は、「県民の幸福度」、「子どもの幸福度」の２つの日本一の県であり、全国の学力テスト、あるいは体力テストでもナンバーワンの県です。また、「恐竜王国」と言われるように国内で唯一の恐竜化石の発掘、博物館へも１００万人近い入館が見込まれています。また７万年の時を解明する三方五湖の「年縞」、千年以上の歴史をもつ「越前和紙」など、世界レベルの本物の「資源」を有する県でもあります。

　ちょうど来年、二回目となる福井国体が開かれます。そして５年余り後には北陸新幹線が金沢から敦賀まで開通します。４年で卒業すると間に合わないかもしれませんが、是非留年しないで、大学院に行っていただくと間に合いますのでよろしくお願いしたいと思います。小浜にもキャンパスがあり、昨年末には、小浜を通って京都・大阪を通るルートが決定している状況です。

　こうした環境の中で、皆さんは大学生活を送られるわけでありますが、県では昨年、福井駅東口のアオッサに「大学連携センター」をオープンしました。このセンターで、大学の垣根を越えて他大学の学生諸君と切磋琢磨しながら、県立大学の語学や「恐竜学」のような講義を受け、いろいろと議論してほしいと思います。フリードリンクやＷｉ-Ｆｉ(ワイファイ)　も準備されていますので、自由に使っていただいて、この永平寺あるいは小浜のキャンパス以外にも、駅前のキャンパスとして使っていただきたいと思います。

　福井県は、松平春嶽、橋本左内、五箇条の御誓文の草案を起草した由利公正、小浜には、梅田雲浜先生など幕末から明治にかけて偉大な人物が出ております。最近、「新しい政府に貢献して欲しい」と坂本龍馬が由利公正の出馬を求める手紙が発見されています。来年、幕末明治１５０年に当たりますので、そういう歴史も勉強していただければと思います。

　学長から外国語の話がありましたが、たとえば、今日からラジオ講座を毎日１５分聞いてみたらいかがでしょうか。１年続けると相当なものになると思います。あるいは中国語が好きな方は中国語でもよいです。毎日１５分、これを半年１クールですので、２クール聞く。若いですからマスターできると思います。

　もう一つは、経済学部であれば、専門図書を１年で１冊読んでほしいと思います。全国で経済学部の学生はたくさんいますが、本当に教科書を１冊しっかり読んでいる学生はほとんどいないと思います。本当に１冊しっかり読めばひとかどの経済学の一流の知識がものにできる、頑張ってほしいと思います。また他の分野も大事な本があるとおもいますので、この１年かけて１冊読んでほしいと思います。

　なんといっても若いので青春を楽しんで、勉強も、友達もつくって、おおいに若さを発揮することを心からご期待申し上げまして、祝辞とさせていただきます。おめでとうございます。