「福の井」完成式典 知事あいさつ

最終更新日 2017年4月8日ページID 035438

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 このページは、平成29年4月8日(土)に福井市で行われた、「福の井」完成式典での知事あいさつをまとめたものです。

 今日は天候にも恵まれ、文字通り春爛漫、春真っ盛りのこの良き日に「福の井」の完成式が行われます。県議会のみなさまをはじめ、この「福の井」の再整備にあたりまして、ご協力を賜りました多くの関係者のみなさまにご出席をいただき、改めてお礼申し上げます。ありがとうございます。

 昨秋から整備を進めてきた福井城「福の井」の改修が、今回完成しました。水に親しみ、福井の歴史を発信する新たな、水ですからホットとはいえないかもしれませんが、ホットスポットという形でここから足羽山や養浩館やいろんなところに出発されるという場所に是非したいと思っています。

写真1

 本県は、古代から近現代まで素晴らしい歴史を持っております。特に福井城址は県民共有の宝であり、貴重な歴史遺産です。平成35年春の新幹線県内開業に向け、その開業効果を県内の全域に波及させるため、こうした遺産を活かしながら、プライドの持てるまちづくりを進めることが大事です。

 そのため、この福井城址を多くの皆様に気軽にご来訪いただける憩いの場にしたいと考えています。これまでも御廊下橋や石垣の散策路など様々な整備を進めています。山里口御門の復元や、福井市においても埋もれていた石垣の遺構を活かした中央公園の整備を進めており、来年の春には全体が完成する予定です。

 「福の井」は福井城築城当時からあったと考えられており、福井藩の正式な歴史書「越前世譜(えちぜんせふ)」という書物では、この「福の井」が福井の名の由来となったと記されているなど、本丸の中でも特別な井戸です。

 福井城の歴史を偲ぶ場所としてこの場所を大いに活用していただくとともに、県外からのお客様にも「福井の誇り」として紹介できる場所となることを念願しています。

 本日は、このあと記念イベントとして、茶会、また夜には桜や石垣もライトアップされます。春の福井城址の一日を存分に楽しんでいただきたいと思っております。

写真2

 折角ですから歌を詠みたいと思い、橘曙覧の歌集で何かふさわしい一首がないかと探してきました。井戸や釣瓶という言葉がある歌が、「橘曙覧全歌集(岩波文庫)」の903番にありますので詠ませていただきます。

 板井(いたい)という、板で囲った井戸の歌です。もう少し福の井よりは小さい井戸かもしれませんが、早朝だんだん釣瓶の音が聞こえはじめると、自分も起き出して庭の花を見よう、という歌です。

「板井汲む つるべの音も かずそひぬ 我もおき出でて 庭の花みむ」

 こんな気持ちでこれからもみなさんとともに歴史を生かしたまちづくりを進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございます。

 

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