教育総合研究所、教育博物館、自治研修所 開所記念式典 知事あいさつ

最終更新日 2017年4月15日ページID 035449

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 このページは、平成29年4月15日(土)に坂井市で行われた、教育総合研究所、教育博物館、自治研修所 開所記念式典での知事あいさつをまとめたものです。

 教育総合研究所、そして新たに設置いたしました教育博物館、また併設いたしております自治研修所の開所記念式典にあたりまして一言ご挨拶を申し上げます。本日はお忙しいところ県議会議員、市長会、町村会はじめ移転開所にあたり多くのご支援ご協力いただきました地元の皆様や関係者の方々など多数のご臨席をいただき厚くお礼申し上げます。

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 さて、この教育総合研究所および自治研修所の建物は、旧春江工業高等学校の校舎を再活用したものです。春江工業高校は1963年の創設以来、昨年の閉校まで半世紀の長きにわたり、本県の職業人材の育成と地域の拠点としての役割を担ってきました。そして、今回教育総合研究所、自治研修所として生まれ変わり、本県の教員、職員の育成、また地域のにぎわいづくりに貢献する新たな拠点としての第一歩を踏み出します。

 福井県の教育は全国トップレベルの評価をいただいており、これはひとえに子どもたち一人一人の努力と、その子どもたちを育てる家庭や地域、そして教員によって支えられています。

 人口減少や少子化が進む中、50年後、100年後も「幸福度日本一」の県として本県が繁栄していくためには、優れた人材を育てること、すばらしい教育を行っていくことが大切です。

 この施設はその礎となるものです。新しい研究所では、教育研修の充実はもちろんのこと、生徒が最先端の実験などを体験するサイエンスラボや、県立では初めて、全国で始めてというべきかもしれませんが、教育博物館を設置し、機能を強化しました。

 特に教育博物館では、県内外から貴重な教育資料を収集しており、この玄関にある二宮尊徳像は、福井市の一光小学校また嶺南敦賀市の常宮小学校から御寄贈いただいたものときいています。

 開館にあたり、橋本左内先生の啓発録や、越前市出身の東大初代総長、渡邊洪基氏の直筆の卒業式式辞を展示するとともに、明治から戦後、現代に至る四千点以上の教科書を集め、その移り変わりをわかりやすく展示しており、また、グリフィスをはじめとする関係資料の寄贈もいただき、ご覧いただけるようになっています。

 また、県内すべての小中高校の校歌を聴くことができ、書道の体験、食育クイズなどもできるようになっており、子どもから大人まで学び楽しめる施設です。この教育博物館から、本県の教育の内容や子どもたちの成長、または全国に活躍した福井ゆかりの教育者など福井を支える教育のエッセンスを県内外に発信してまいります。今後この施設が教員や職員だけでなく、地元を始めとする多くの方々に活用され、人々でにぎわう皆様に愛される施設となることを期待しております。

 この教育総合研究所が施設として充実しておりますが、小中高また本県独自の18年教育の現場と日々直結することが大事かと思います。学期ごとあるいは1年ごとというようなスピードではなく、日々こちらで研究したことが学校の場に展開される、また、学校で日常課題となったことを研究所ですぐ検討研究して現場にスピードをもって戻す、こういうことが大事かと思っております。

 その他、様々な教育上の悩みなど多くの課題があります。最近のメディアなどの報道を見ましてもいろんな課題がございまして、そういう課題が解決できる研究所にしてほしいと思います。 

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 桜と尊徳像を見まして小さい頃を思い出しました。昭和20年代の頃、わたしは旧朝日町の小学校へ入学しましたが、大変困ったことがありました。例えば、なかなか掛け算が覚えられなかったことを覚えております。偶数のかけ算はできるけども、奇数のかけ算ができない。なぜできないのだろうと残念に思ったのを憶えていています。学校の授業だけで憶えるものと誤解をしていたのです。家で勉強したら良いということがよく子供心にはわからなかったのです。今はそんな幼稚なことはないと思いますけど、やはり現代には今の時代のまた子供の誤解、先生の考え違い、悩みごとなどは同じようにあるのだと想像した方がよいでしょう。別の意味で悩んだり,悩む意味を知らない子供たちがたくさんいると思いますので、そういう子供たちに先生が指導できる研究所にしてほしいと思います。

 一年生の一学期の初めての通知簿がありましたが、数直線があって、青丸のスタンプがしかるべき場所に押してあったように思います。たいてい私の丸印は線の真ん中にあって、自分では良いのかなと思いました。ですが説明欄に「やや劣っている」という記載がありました。「やや」という言葉も知らないし、「劣っている」という言葉もわからなかったので、親に尋ねた記憶もあるのです。

 つまらぬ昔話をしましたが、ぜひ子ども達が悩んだり疑問に思ったりすることをとらえ、わかりやすく説明し解決する、そういう情報なり学び方がうまく展開できる教育をこの教育研究所を先頭に、福井県の子供たちに、小中高通じてしていただければと思っております。

 関係者の皆様の一層のこの施設を活用したご支援とご奮闘を心からご祈念申し上げ、県としてのご支援をお約束させていただきながら、ご挨拶にかえさせて頂きます。

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