このページは、平成２９年５月１日（月）に福井市で行われた、福井県中央メーデーでの知事あいさつをまとめたものです。

　みなさまこんばんは。今日は素晴らしいメーデーの日となりました。

　本日、「長時間労働の撲滅、ディーセントワークの実現、今こそ底上げ、底支え、格差是正の実現を！」をスローガンに、第８８回の福井県中央メーデーが盛大に開催されますことに、心からお祝い申し上げます。

　山岸会長をはじめ、御出席の皆様方には、県民の暮らしの向上のために、日ごろから県政に格別の御理解、御協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

　連合福井におかれましては、福井県経営者協会と共同した労使フォーラムの開催や若者の会社選びのための県立大学との連携講座など、長時間労働の改善、働きがいの向上による人材確保のため、積極的な活動を展開されていることに深く敬意を表します。福井県におきましても、労使双方の皆様のご意見をお聞きしながら、働き方改革を支援してまいりたいと考えております。

　本県においては、北陸新幹線の敦賀開業、敦賀以西のルート決定、中部縦貫自動車道の県内全線開通など高速交通基盤の整備により、周辺の交流環境が大きく変わってきております。東西南北のゲートを大きく開き、人、モノ、情報の流れを活発にし、我々自身も変わっていく交流新時代へと進んでいく必要があるわけであります。

　そのため、高速交通アクションプログラムのもと、県内各地域のまちづくりを市町と力を合わせて進めながら、交流人口を拡大してまいります。福井駅周辺におきましても市と協力して、県都の賑わいづくりを推進しております。駅前の整備あるいは福井鉄道とえちぜん鉄道の相互乗入れ、駅前延伸など、準備から多くの時間を要したところです。何かを進めよう、実現しようとすると相当長い年月を要するわけですが、今後とも、こうした仕事、ものごとを粘り強く進めてまいります。

　さらに、来年、「国民体育大会」、「全国障害者スポーツ大会」、この事業が、国体史上初めて、国体と障害者スポーツ大会を総合する大会となります。これまでにない新しいプログラムをつくり、全国に福井の魅力を発信してまいります。

　さて、政府は現在、働き方改革を進めておりますが、忘れられている課題の一つに地方と大都市との賃金と処遇の格差是正があります。同一労働同一賃金、正規雇用と非正規雇用との待遇格差改善の話は極めて重要な話であります。一方、賃金については、最低賃金制度がある中、底上げということであれば、全国で一律に最低賃金１０００円以上を目指すべきところです。

　現在の賃金制度は全国を４つのブロックに分け、ランク分けにより決まる仕組みであり、東京と地方の差は拡大することになっております。また、公務員の地域手当においては、東京と地方で差があり、いわゆる地方との賃金格差があります。こうした賃金格差が、ますます大都市に人が集まり、地方との格差が開く理由ともなっていると考えられます。働き方改革については、同一労働同一賃金の実現とともに、地方と大都市との賃金格差の解消についても考える必要があります。

　今後とも、県民の皆様の力を結集して、幸福を実感し人生を豊かに感じられる元気あふれる日本一のふるさとづくりを目指してまいります。連合福井におかれましては、県内で働くすべての人の福祉向上・生活安定のために御尽力いただくとともに、より一層の御支援を賜りますようお願い申し上げます。

　結びになりましたが、連合福井の今後ますますの御発展と、本日お集まりの皆様のお幸せと、御活躍を心からお祈り申し上げまして、ごあいさつといたします。